白鳥は死ぬ前に一声だけ美しい声で鳴く、という伝説があります。
実はその伝説の起源はソクラテスにあるというのです。
「白鳥は、死ななければならないと気づくと、それ以前にも歌ってはいたのだが、そのときにはとくに力いっぱい、また極めて美しく歌うのである。それというのも、この鳥は神[アポロン]の召使いなのだが、その神のみもとへまさに立ち去ろうとしていることを、喜ぶからなのである。ところが、人間たちは自分自身が死を恐れているから、白鳥についても嘘をつき、白鳥は死を嘆くあまりその苦痛のために別離の歌をうたうのだ、と言っている。しかし、人々が考えてもみない点は、どんな鳥も、飢えたり、凍えたり、なにかその他の苦痛に苦しむときには、けっして歌わない、ということだ。伝説によれば、苦痛のために嘆きの歌をうたっていると言われている、ナイチンゲールとか燕とか仏法僧でさえ、そうではないのである。僕には、これらの鳥もかの白鳥も苦しみながら歌っているようには見えない。むしろ、僕が思うには、白鳥は神アポロンの召使いであるから予言の力をもち、その力によってハデスの国にある善いことを予知し、まさに死なんとするかの日には、それ以前のいかなる日々にもまして特別に歌い喜ぶのである。」(プラトン『パイドン』、岩田靖夫訳、岩波文庫)
私が子供の時から大好きだったフランスの作曲家ドビュッシーは、直腸がんで亡くなりました。
最後の曲は「ヴァイオリンソナタ」、1917年5月5日、ドビュッシー自身のピアノで初演されています。このとき彼は、痛みのためまともに座ることもできなかったと言います。そして一年も経たず、ドビュッシーは亡くなりました。
「亜麻色の髪の乙女」などに代表されるような甘い優雅さはありませんが、私は彼の曲の中で「ヴァイオリンソナタ」が一番好きです。死を前にしてこんなに美しい作品を書き、後の世に残すことができた人生は本当にすばらしいと思います。
今や、直腸がんを含む大腸がんは、便潜血検査で簡単に早期発見できるようになりました。
年に1~2回の便潜血検査、安くて簡単ですからお近くの内科・消化器科でぜひお受けください。
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)