ゆうあいクリニック理事長日記
Profile

ブログ内検索

カレンダー

<< 2006/08 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

新着コメント

新着トラックバック

トップページ

Doctors Blog
まずはじめに、立ち上がるとき「ふらっ」とするのはおそらく貧血ではなく起立性低血圧です。ご注意を。朝礼で倒れるのも違いますよ。

貧血というのは簡単にいうと「あっかんベー」をしたときに下まぶたが白く見えること。検査では血液中のヘモグロビン(Hb)の値が男性13以下、女性12以下になっていることをいいます。

貧血には、
・鉄欠乏性貧血・・・ヘモグロビンの材料の鉄が不足、あるいは出血により鉄が失われるのが原因です。
・溶血性貧血・・・赤血球が壊れて減ってしまうのが原因です。
・巨赤芽球性貧血・・・ビタミンB12、葉酸の不足が原因。胃の手術をしたあとにも起こります。
などがありますが、もっとも頻度が高いのは鉄欠乏性貧血です。

血液検査で、
・Hb(ヘモグロビン・血色素)が少ない。
・MCV(平均赤血球容積)が低い(=赤血球が小さい)。
・Fe(鉄)が少ない。
・フェリチン(体内に貯蔵された鉄の量の指標)が低い。
・TIBC(総鉄結合能)が高い。
などのデータが揃い、かつ他の貧血が否定されるとき、初めて鉄欠乏性貧血と診断されます。

これらのデータは、「鉄が少ない→貯蔵鉄も少ない→血色素が少なくなる→赤血球が小さくなる→外から鉄を与えると結合しやすい」という関係で説明できます。
治療の目標は、貯蔵鉄が正常化することです。(自転車操業のうちは安心できない、ということです!?)

女性の場合多くは月経過多や子宮筋腫などの婦人科系の問題が原因であることが多く、男性では大腸がんや出血性ポリープなどが主に原因となります。
原因をきちんと突き止め、それに対して治療をおこなうのがもちろん第一ですが、慢性の貧血には鉄剤の内服が必要です。
鉄鍋で料理を作るのもそれなりに有効と言われますが詳細は不明です。

代表的なのはフェロミア(クエン酸第一鉄ナトリウム)で、1錠に50mgの鉄を含みます。
これ一錠で、レバー385gないしはほうれん草2.5kg(どっちにしても笑っちゃうくらい大量ですね)と同等の鉄を含んでいるのです。
ただ、このクスリはけっこう吐き気や便秘の原因になりますので注意が必要です。朝飲んで辛かったら、寝る前に試してください。これだけで吐き気は軽減する方が多いです。また、水分は多めに取ってください。

医師はえてして「処方したクスリ=患者さんが飲んだクスリ」と考えがちです。
「フェロミア2錠、朝夕食後に1錠ずつ」と書くのは簡単ですが、飲む方は大変です。
服薬のコンプライアンス、という言葉がありますが、飲んでもらってこそのクスリと考えなくてはいけませんね。

ちなみにファンケルの鉄剤は一日分鉄6mgと少ないですが、それでもレバー50g相当ですし、造血に必要なビタミンも含んでいて気が利いています。私の妻にはこれを飲ませていました。一日分30円です。↓
http://www.fancl.co.jp/p/p/yi/

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)