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あまりにも有名ですが、キュブラー・ロスという女性医師の書いた"On deth and dying"という本に、「死の受容への五段階」という記載があります。
がんに限らず、人は死にゆく過程で、(1)否認→ (2)怒り→ (3)取引→ (4)抑うつ→ (5)受容、というプロセスをたどるというものです。
もちろんすべてのケースに当てはまるものではありませんが、含蓄の深い洞察といえましょう。
(1)否認 自分自身の病を否定する気持ち。
・・・「この診断は何かの間違いだろう。」
・・・「別の病院にいけばきっとなんでもないと言われるに違いない。」
・・・「治療しなくてもきっと大丈夫だから何もしないでいよう。」
(2)怒り 病気になった自分や周囲に対して怒りの感情。
・・・「なぜ自分ががんにならなくてはならないのか!」
・・・「どうして早く見つけてくれなかったのか、きっとあの医者が悪いに違いない!」
(3)取引 神仏もしくは、それに代わる対象に対しての取引。
・・・「もし病気が治るなら、自分の人生を隣人のために捧げたい。だから・・・。」
(4)抑うつ 気分の落ち込みや喪失感。
(5)受容 自分自身の死を受け入れる。
いまやがんは「治る病気」となりました。
しかし、がん告知を受けた患者さん、ご家族の多くは否応なく一度はこうしたプロセスを経験されることでしょう。
近年、がん告知の割合は急速に高まってきました。しかし、その後の患者さん、ご家族を支える仕組みは不充分であると言わざるを得ないと思います。
否認や怒りの感情を早く脱出して、明るく前向きにがんを退治する気持ちになることが、がんから生還するための第一歩なのでしょう。私も微力ながら、そうした方々を応援したいと思います。
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