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呼吸器内科の魅力について教えてほしいとのコメントを頂いたので書いてみました。
取り合えずはこんなところです。
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たばこ一箱千円に値上げしたら、税収が上がるという試算がでた。
千円にすると、売り上げが減って、かえって税収が下がるんじゃないかという意見の反論である。
私は基本的に千円に値上げすることに賛成であるが、増収分を社会保障、特に医療費、介護費にすべて回すといった目的税にしてほしい。
たばこがいかに病気を増やし、医療費を増やしているか、ヘビースモーカーの厚労省役人にはわからないであろうが、我々医師、特に呼吸器科医は日々感じている。
たばこで増えた医療費を、たばこの税収でまかなうのは至極自然な発想だと思うのだが...
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医師のする仕事のひとつに論文執筆、学会発表がある。
日常の外来、検査、病棟業務で行う仕事のほとんどは雑用、肉体労働であるが、その中にこれはと思う新発見が時々ある。もっとも世紀の新発見であることはまずなく、至極小さな知見がほとんどである。
しかし、その知見を学会や、できれば症例報告のような論文でもいいのでまとめて報告すれば、それを見たもしくは読んだ同業医師が日常の診療のなかで思い出し、診断や治療に役立てることがあるかもしれない。
実際は役に立たず、忘れられてしまう報告かもしれず、自己満足に終わってしまっているのかもしれない。それでもなお、主治医としての義務のひとつだと私は思う。
決して自分の出世のためだけであってはならない。
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患者さん、特に癌の患者さんにお願いがあります。
今のインターネット時代では、昔より情報が氾濫しています。その情報は正しいこともあれば、間違っていることも少なくないということを知ってください。
70-80歳の方が得る情報は、親戚や知人からのものであることが多く、まだ予想できる範囲内のことが多いのですが、インターネットを駆使する世代の患者さんは自分の癌に関する情報をインターネットで集めるため、予想外のものを持って来られることがあります。その情報には、科学的根拠のないデータを示して、「最新の癌治療だ」と宣伝しているものがよく混じっています。
情報を集めること自体は問題ないと思いますし、私も、自分や家族が病気になった場合は主治医の話だけでなく、インターネットを使って最新の医学情報を必死で集めます。しかし、医師は情報を取捨選択できますが、一般の患者さん達には間違った情報を信じてしまい、それに大金をつぎ込んでしまう人が少なくありません。なかには主治医が止めるのを振り切って、怪しげな治療を行うクリニック(大抵は保険診療外で自費のため大金を払わされる)に行ってしまうことがあります。知的レベルが高いと思われる患者さん程、怪しげな治療に走ってしまう現状をなんとかできないものでしょうか。
癌の場合は、国立がんセンターなどのホームページhttp://ganjoho.ncc.go.jp/public/index.htmlをみれば、世界標準的な治療がなにか分かるようになっています。その上で主治医が信用できない場合はセカンドオピニオンという方法で、他施設に相談することができます。
科学的証拠のある標準的治療とは、多数(通常数百人以上)の患者さんの協力を得て統計学的に治療効果があると証明されており、副作用の頻度もわかっています。現在、副作用のない治療は存在せず、「副作用がない」と謳っている治療法はまず怪しい治療とみていいでしょう。
怪しげな治療を行われて当然のように全く効かず、全身状態が悪化してから、「なんとかしてくれ」と戻ってきた患者さんに、「もうなんともならない」と言わなければいけない時ほど、主治医が悲しい時はないでしょう。
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近頃よく考えることがある。
呼吸器内科医の存在意義はなんであろうか、これは即ち私自身の存在意義でもある。
呼吸器内科はいわばありふれた病気ばかりを対象としている。肺炎、気管支喘息、肺気腫、肺癌どれもcommon diseaseである。仮に呼吸器内科医が世の中から一人もいなくなったら、総合診療内科医や腫瘍内科医が代わりに診ることになると思うが、治療成績に大差はないのではないか。
逆にいうと、そう言ってしまいたい位、現在の呼吸器疾患の治療成績が悪いとも言える。肺炎の治療成績は30年前より耐性菌が増えた分だけ悪くなったとも言えるし、喘息や肺気腫、肺癌は治療しているというよりコントロール(延命)しているだけである。更に、間質性肺炎、特に原因不明の間質性肺炎の場合、経過観察しているだけのことが多い。
今、呼吸器疾患には、パラダイムシフトとなりうる薬の登場が必要である。しかし、呼吸器病は加齢そのものが原因と考えられるものが少なくなく、今話題の再生医療に期待したいところだが、私達が生きている間に実現するだろうか。
かなりネガティブな発想をしてしまいました。
実際は、呼吸器内科医を必要としてくれている人々はいると信じています。
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最近の気管支鏡(肺のカメラ)の進歩は「すごい」と思う。
そして、気管支鏡の技術は日本が世界をリードしているという事実はあまり知られていない。
今まで気管支鏡は、消化器内視鏡(胃カメラや大腸内視鏡)と比べて、明らかに遅れていた。それは、気管支と肺、胃と腸の構造の違いによるところが大きい。
胃と腸(消化管)は、その文字の通り一本の管で出来ているため、単純な構造であるのに対し、気管支は木のように無数に枝分れし、先にいけばいくほど細くなっていく。奥をみるためには、気管支鏡をどんどん細くしなければならないし、先端の操作性を高めなければならない。しかし、それには限界がある。
つまり、胃カメラでは病変を直接観察できるが、気管支鏡では病変を観察できるのは太い気管支にある病変だけである。いままで、直接観察できないものはX線透視で手探りで組織の生検を行ってきた。
そこで、最近でてきたのが、超音波やCT透視である。これを使うと、病変をちゃんと捉えているか確認できるため、自信をもって検査(生検)を行うことができるようになった。
しかし、この超音波や生検鉗子をいかに末梢の小さな病変に誘導するかはまだ個人の経験、技術によるところが大きい。無数にある気管支の枝から一本の極細い枝を選んで、超音波を進めるようになるにはまだ手探り状態といっても良い。もちろん、そこにも技術開発の手は及んでいるが、実用化され普及するのはまだまだである。
近い将来、早期胃がんを胃カメラで根治できるように、早期肺がんを気管支鏡で根治できる日が来るかもしれない。
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