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2008.10.20 21:57 |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  SAM  | 推薦数 : 0

医師の仕事

子供の頃は、更にいうと大学生の頃まで、医者の仕事は聖域、神業といった言葉が似合うように思っていた。

しかし、現在医師になって10年以上経ち、医師も生活している以上は金を稼ぐという一面を持たなければいけないことがわかってきた。

子供の頃、「開業医は儲けていて、ベンツを医院の経費で買って、いい生活してるなあ」と漠然と思っていたが、今やそうでもなく、潰れる医院も少なくない。

また、今や勤務医一人一人も金を稼ぐ努力をしなければならない。患者を集める努力をし、競合する近隣の病院に勝たなければいけない。

負けてしまうと(典型的なのは地方公立病院であるが)、病院も倒産する時代である。

企業経営と違い、病院経営の難しいところは、収入(=診療報酬)が厚労省により決められてしまうため、同じように経営、業務をしていても4月になると急に収入が減ってしまうことがあることである。医療に市場経済が導入されれば、いい医療を提供すればするほど、収入は増えるはずである。しかし、どんなにいいものを提供しても、収入は国が一律に決めてしまっているので、医師や病院としてもモチベーションが今一つ上がらない。専門医資格を苦労して取得しても、専門医と専門医以外とで診療報酬が変わらないのだ。

ホントは、このような金を稼ぐ方法なんて考えたくはないのだ。日々患者と向き合い、いい診療さえしていれば(神業であればもっと好ましいのだが)、収入や経営努力なんて考えなくても、自然についてくるようにしてほしい。今の、経営改善を常に求められている仕事は、自分の子供に薦められるものではないと思う。

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2008.07.24 23:11 |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  SAM  | 推薦数 : 2

医療は国の事業

何かのニュース番組で、ある解説者が、「医療制度は国の政策、事業である」といった意味のことを言っていた。

日本、厚労省は主に診療報酬を上げたり下げたりして、わが国の医療、すなわち病院、診療所などをコントロールしている。我々は保険医である限り、厚労省のコントロール下、手の平の上で動くしかない。仮に、厚労省のコントロールに背いて理想の医療を実現しようとすると、必ず病院は赤字となり、手の平からこぼれ落ちてしまうのだ。

例えば、入院患者の平均在院日数が増えると診療報酬が減るという御達しを厚労省が出す。日数中央値ではないので、1泊2日の短期入院を増やし、何ヶ月も入院するような患者を減らす方が報酬が増える仕組みであるため、患者は目まぐるしく入退院を繰り返し、1ヶ月以上入院すると、主治医は患者に転院を勧めなければならない。患者に苦情を言われて、謝るのは主治医である。

7:1看護を導入すると、報酬が増えるという規定を厚労省が作る。すると病院は一斉に看護師を採用し、増員して、なんとか7:1にする。すると一時的に病院の収入は増えたが、導入した翌年には、7:1病院が増えすぎたからという理由で看護師の数を揃えただけでは駄目、看護度の点数が高くないと駄目というおふれを出す。こういうのを朝令暮改というらしい。そのせいで、病院はまた看護師の雇用を考え直さなければならない。場合によっては給料の削減や、看護師の辞職勧告をするかもしれない。

厚労省の役人は、自分の出した指示、診療報酬改定で現場の病院、医療関係者が振り回され、実際に不利益を被っているのを知っているのだろうか。国会対策に振り回され、現場、特に地方の病院の実情を知らないのではないか。マスコミ受けのする政策(初期臨床研修制度の導入など)に走っていないか。厚労省の役人が医師不足の病院を見に行ったという話を聞いたことはない。

医療関係者の皆様、我々は手のひらの上でコントロールされている存在です。その手は菩薩や釈迦の手ではなく、我々と同じ人間の手です。しかも、その自分の手のひらで起こっていることを本当に把握しているのか、それが心配です。

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