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患者さん、特に癌の患者さんにお願いがあります。
今のインターネット時代では、昔より情報が氾濫しています。その情報は正しいこともあれば、間違っていることも少なくないということを知ってください。
70-80歳の方が得る情報は、親戚や知人からのものであることが多く、まだ予想できる範囲内のことが多いのですが、インターネットを駆使する世代の患者さんは自分の癌に関する情報をインターネットで集めるため、予想外のものを持って来られることがあります。その情報には、科学的根拠のないデータを示して、「最新の癌治療だ」と宣伝しているものがよく混じっています。
情報を集めること自体は問題ないと思いますし、私も、自分や家族が病気になった場合は主治医の話だけでなく、インターネットを使って最新の医学情報を必死で集めます。しかし、医師は情報を取捨選択できますが、一般の患者さん達には間違った情報を信じてしまい、それに大金をつぎ込んでしまう人が少なくありません。なかには主治医が止めるのを振り切って、怪しげな治療を行うクリニック(大抵は保険診療外で自費のため大金を払わされる)に行ってしまうことがあります。知的レベルが高いと思われる患者さん程、怪しげな治療に走ってしまう現状をなんとかできないものでしょうか。
癌の場合は、国立がんセンターなどのホームページhttp://ganjoho.ncc.go.jp/public/index.htmlをみれば、世界標準的な治療がなにか分かるようになっています。その上で主治医が信用できない場合はセカンドオピニオンという方法で、他施設に相談することができます。
科学的証拠のある標準的治療とは、多数(通常数百人以上)の患者さんの協力を得て統計学的に治療効果があると証明されており、副作用の頻度もわかっています。現在、副作用のない治療は存在せず、「副作用がない」と謳っている治療法はまず怪しい治療とみていいでしょう。
怪しげな治療を行われて当然のように全く効かず、全身状態が悪化してから、「なんとかしてくれ」と戻ってきた患者さんに、「もうなんともならない」と言わなければいけない時ほど、主治医が悲しい時はないでしょう。
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