| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
| 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
| 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
| 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
| 28 | 29 | 30 | 31 |
内科医は血を見るのが苦手。血を見たくないために、内科医になった人も少なくないでしょう。
Jさんは最近、血痰がでるというので外来を受診した。戦前は喀血だけで肺結核と診断しても大方当たっていたが、現在は違う。Jさんは、胸部レントゲンとCT写真で肺がんが疑われた。確定診断のために気管支鏡を行ったところ、左の主気管支から気管にかけて大きな腫瘍があり、細胞診と病理診で小細胞がんと診断された。小細胞がんは、非小細胞がんと異なり、抗がん剤と放射線治療が良く効くが、すぐに再発し、進行も早い。
Jさんは治療が良く効いて、血痰が消失、仕事に復帰した。
しかし、数ヶ月後、自宅で大量に喀血し、救急車で来院した。胸部レントゲン上明らかに腫瘍は増大、ベッドサイドで気管支鏡を行ったところ、腫瘍全体から出血しており、止血できない。
Jさんの意識ははっきりしており、血液を咳と一緒にどんどん出している。でも、さすがに全部は出し切れず、肺に血液を吸引したため、呼吸困難を訴えるようになった。
私にできることは、鼻から細いチューブを気管に挿入し、血液を引いてあげることだが、間に合わない。
Jさんの目が苦しそうに私を見ている。気管内に溜まった血液が固まり始めたようだ。首から上は呼吸しようとするが、肺に空気は入っていかず、胸郭が動いていない。
Jさんは目を閉じる暇なく、亡くなりました。
血液は固まる性質があるので、喀血は少量でも気管内で固まって、窒息してしまうのです。
今でもJさんの苦しそうな目を思い出すことがあります。やはり、喀血は怖い病気です。
人気ブログランキングへクリックお願いします
固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
コメント
コメントはまだありません。
コメントを書く