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藤沢周平の「闇の傀儡師」上下2巻を読んだ。
主人公「源次郎」は、筆耕仕事で食いつないでいる元御家人である。長屋に住み、長屋の隣人から「旦那」と呼ばれているが、その実、日雇い職人と変わらない。しかし、たまたま通りすがりに、殺しに遭遇、殺された人間の死に際に遺言を託される。
その遺言を探るうちに、百年以上の昔から将軍家継承に闇で絡んできたといわれる秘密結社八嶽党と、将軍家を守る公儀隠密、それを利用する幕府要人の争いに、源次郎は巻き込まれてしまう。
用心棒日月抄シリーズ、よろずや平四朗、隠し剣シリーズに共通する主人公像は、浪人や下級武士など生活の境遇は極めて厳しく、毎日の糧にも困っているような武士であるが、、後ろを歩く人間の殺気を感じ、剣を構えただけで、相手の剣の筋がわかってしまうような超一流の剣の腕を持っている。その剣で悪を切るというのが話の基本路線であり、敵と剣を交えたときの描写は素晴しい。それに、ささやかな色恋、友情、葛藤などを交えて、時々本線からずれた話も出てくる。ハッピーエンドが基本だが、主人公の恵まれない日々の境遇までがハッピーに変わることは殆どない。
医療現場と、江戸時代の剣士たちの争いは、全く異なるものであり、共通点を探したりは私は敢えてしません。非日常の世界に自分が入り込むことがストレス解消につながると信じています。
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