戯れ言たれる侏儒
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神の手から確実な手へ!? 冠動脈バイパス術に新しい画像診断機器が登場
わが国にも導入が始まったVeriQcシステム

冠動脈バイパス術(CABG)は,成功した場合の予後改善効果が絶大な反面,その成否は術者の技量に大きく左右される。
一部の術者の高い技術がクローズアップされる一方,学会での内科・外科合同シンポジウムなどでは「信頼できる外科医が身近にいないため,できる限り経皮的冠動脈インターベンション(PCI)で治療する」といった内科医側の意見もよく耳にする。
しかし, PCIが不適切な症例へのPCI施行は患者の予後を損なうことにもつながりかねない。
「神の手」のような技術を要しなくても,確実なグラフト開存が見込めるより多くの「確実な手」が求められている。
わが国にも導入が始まった画像診断機器(VeriQcシステム)は,従来にない術中の血管エコーを可能とするもので,心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)を含めたすべてのCABGにおいて,冠動脈やグラフト,または吻合部の性状を評価することが可能となり,より質の高いCABGの遂行が期待できる。
この機器を初めて導入した東京医科歯科大学大学院心臓血管外科の宮城直人氏は「これまで経験や感覚で行われていたグラフト採取ちに吻合部の評価が可能となる」と期待を寄せている。
従来,グラフトの開存・吻合部の状態の確認は,手術後に冠動脈造影を行うことで明らかになっていたが,VeriQcの導入で術中に確認できるようになる。
若手心臓外科医のトレーニングや研修,研究への貢献も期待できるという。同大学には既に複数施設からの問い合わせが寄せられているなど,この診断機器への関心は高い。
                 (田中 かおり)
出典 MT Pro 2011.1.14
版権 メディカルトリビューン社


http://www.ras-co.com/flowmeter.html

 


<関連サイト>
VeriQ カラードップラー
http://www.nippon-bxi.com/product/veriqc/
http://nippon-bxi.co.jp/assets/files/060504VERIQ.pdf

 

 

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(循環器専門医向き)
ふくろう医者の診察室 
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井蛙内科/開業医診療録(4)2009.10.16~
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 井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
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井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
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「井蛙」内科メモ帖 
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三重大学放射線科の北川覚也先生による心臓MRI検査のメリットと導入への課題についての解説記事で勉強しました。

 

心臓MRI/形態・機能だけでなく虚血と梗塞も正確に評価
心臓MRIは,心臓の形態や壁運動などの形態学的な情報と,心筋の血流やバイアビリティーといった機能的な情報を一度に得ることができる検査であり,心エコーや核医学,CT検査のすべてを包括できるといっても過言ではない。
診断精度は高く,画像は鮮明,被ばくのリスクもない上,検査費用も割安だ。
だが,その撮像にはある程度の熟練が必要であるため,実施施設は限られている。

他で検出しにくい病変も高精度で検出
心臓MRIは,現段階において心機能と虚血・梗塞を最も正確に評価できる画像診断法である。
その代表的な撮像法は,シネMRIと負荷心筋パーフュージョンMRI,遅延造影MRIの3つだ。

シネMRIとは,その名の通り連続した動画(cine)によって心臓の動きを表示する手法である。
MRI画像は心エコーのように骨や空気の影響を受けないため,細部に至るまで鮮明な画像を得ることができ,壁運動の評価に絶大な効果を発揮する。

一方,負荷心筋パーフュージョンMRIは,薬剤負荷をかけた状態で造影剤をボーラス投与し,その循環の様子を安静時と比較するもので,心筋虚血の有無と虚血範囲の評価に利用される。
これによる冠動脈病変の検出精度は感度約90%,特異度約80%と,心筋SPECTをしのぐ精度が報告されている。
また,冠動脈CTによる表在冠動脈の観察では分からない微小循環異常に起因する虚血についても,パーフュージョンMRIなら検出が可能だ()。

 


なお,投与された造影剤は15分ほどで全身の細胞外液にまんべんなく行き渡るが,正常な心筋組織では細胞内部まで造影剤が浸透することはない。
しかし,梗塞部位では細胞膜が破壊されたことにより心筋細胞内部まで造影剤が入り込むので,単位体積当たりの造影剤量が増加し,この時点でMRIを撮れば,梗塞巣が高信号域として描出される。これが遅延造影である。

また,陳旧性の梗塞部位ではコラーゲンなどの細胞外線維が増殖した状態,すなわち細胞外成分が増加しているため,やはり遅延造影が認められる。
遅延造影MRIでは,CTやSPECTでは検出できない小さな梗塞・線維化病変も明瞭に描出される。

最大の課題は人材の育成
冠動脈疾患の診断において最も重要なことは,その診断に基づく治療が予後の改善につながるかどうかということだ。
この点に関し,冠動脈狭窄の程度は必ずしも実際の虚血の程度と一致せず,虚血の評価なしに血行再建術の要否を計ることは,かえって予後が不良となることが報告されている。
「その不可欠な評価を高いクオリティーで実現できる心臓MRIの価値は高い」と北川氏は言う。

また,優れた診断モダリティの条件は,クオリティーに加えてコスト(経済性)とアクセス(特殊な機器や設備を必要としないこと)の良さを備えていることだが,この点も心臓MRIはクリアしている。

有用な検査であるにもかかわらず,心臓MRIの実施施設は驚くほど少ない。
その理由は,的確な撮像や読影ができる知識と経験を備えた技師や医師の不足にほかならない。
熟練した指導者の下で1カ月も経験を積めば技術は体得できるが,検査件数の少ない施設では人材が育ちにくく,そのため実施施設は限定され,他施設の人が経験を積む機会はますます少なくなるという悪循環に陥っている。

しかし,心臓MRIの有用性が認知されるにつれ,自施設への導入を望む声も増えている。
それに応えるべく,三重大学をはじめとする幾つかの施設では,定期的な講習会を開き,トレーニングの場を提供しているという。「心臓MRIは決してハードルの高い検査ではない。ぜひ臨床の場に取り入れていってほしい」と同氏は訴えた。


MRI(Magnetic resonance image;核磁気共鳴画像検査)について
物質に磁場をかけると,普段はばらばらの方向に回転している原子核の回転軸が一斉に同じ方向を向き(共鳴),磁場を切ると元に戻るが,戻る時間(緩和時間)はその物質を取り巻く環境によって異なる。
例えば,生体組織中の水素原子の緩和時間は,水素を多く含む水や脂肪の分布の違いなどによって異なったものとなる。
この性質を利用し,水素原子の緩和時間の情報から組織の状態を画像化するのがMRIである

出典 Medical Tribune 2010.12.23,30
版権 メディカルトリビューン社

 


<番外編>
心血管疾患の生涯リスクモデル、高リスク者を早期発見、英国調査
一般開業医から収集した非心血管疾患、非スタチン投与患者(30-84歳)のデータに基づき、心血管疾患の生涯リスクモデルを作成・検証する前向きコホート研究を実施。生涯リスクスコアは、10年リスクスコア(QRISK2)で特定されない高リスク者(男性、非白人、若年冠動脈疾患家族歴)の早期発見に有用なことが示された。
原文
Hippisley-Cox J et al. Derivation, validation, and evaluation of a new QRISK model to estimate lifetime risk of cardiovascular disease: cohort study using QResearch database.
BMJ. 2010; 341:c6624
http://www.bmj.com/content/341/bmj.c6624.abstract

出典  m3.com  医療ジャーナルアップデー 2010.12.14


<心臓MRI 関連記事>
~心臓MRI~診断と予後規定因子の把握に有用
(第20回日本心臓核医学会)
出典 MT pro 2010.8.19
■心臓MRIは1回約45分間の検査で,虚血,心機能,心筋性状,さらに冠動脈を評価可能。
■シネMRIは造影剤が不要で,高い空間解像度を有し,再現性に優れる点から心機能評価のゴールドスタンダードとされている。
■心筋血流評価(負荷パーフュージョンMRI)では,造影剤投与後の心筋ファーストパスの動態を,ダイナミックMRを用いて撮影,狭窄部の末梢心筋での造影遅延を解析し虚血領域を同定する。
■ATP負荷パーフュージョンMRIは診断能が高く,虚血の診断後3年間の心血管事故リスクが高い。
心筋性状評価については, T2強調画像や遅延画像を用いる。T2強調画像は心筋浮腫を反映して高信号値を示し,遅延造影やMO(microvascular obstruction)の評価と合わせて心筋障害時期を推定できる。
多枝病変では責任病変の同定に有効とされている。
一方,遅延造影は,SPECTでも描出困難な小梗塞や,出血性梗塞で予後不良とされるMOを描出できることが大きな特徴である。
■遅延造影における梗塞巣の壁内進達度は,慢性期の血行再建術後の左室壁運動改善の規定因子とされている。
■心臓MRAによる冠動脈評価については,冠動脈狭窄に関する陰性的中率が98%と高く,16例MDCTとほぼ同等の診断能を有すると報告されている。
CTで描出困難な高度石灰化病変もMRAでは評価可能という。
■最近では,3テスラMRIや32チャンネルコイルなどの新しい装置が臨床応用された。
3テスラMRI;高磁場のもたらたす高い空間分解能がプラーク評価に期待されている。
32チャンネルコイル;心臓全体の高速撮影を可能にした。現状では,撮影条件に制約があり,ハード面の改良やSAR(RF信号の人体への吸収エネルギー値)低減など課題克服に向けて研究が進められている。

 

~心臓MRIによる冠動脈病変スクリーニング~心臓ドックでの病変発見率0.73%
(第20回日本心血管画像動態学会)
出典 MT pro 2010.2.18
■心臓MRIは,心臓CTに比べ検査時間が長く,画像精度や撮像成功率は劣るが,被曝がなく造影剤が不要な非侵襲的検査であり,石灰化の影響も受けない。
(一方、心臓CTは被曝,造影剤使用,石灰化病変の判読困難など,避けられない問題が存在する)
■被曝がなく造影剤不要の無侵襲検査であるMRIは,健康人の冠動脈病変スクリーニング(心臓ドック)に適した検査である。
■HIP(high intensity plaque)(注)にはCT検査による不安定プラークの特徴(陽性リモデリング,低CT値など)が多く認められること,HIP陽性例でACSの発症が多いことなどが確認されている。
(注)high intensity plaque:プラーク内信号強度/近傍心筋信号強度比(plaque to muscle ratio;PMR)>1.0のプラーク

 

〜心臓MRI/冠動脈MRA〜検査の標準化と教育研修の充実が必要
(第28回日本画像医学会)
出典 MT pro 2009.5.7
■他のモダリティに比べて,虚血性心疾患に対するMRI利用のなじみは薄い。
1.5テスラMR装置による心臓MRI検査数は,推定で200〜300病院3〜4万件程度とSPECT件数の約10分の1にすぎない状況にある。
装置自体の普及率が高いにもかかわらず行われていないのは,検査が複雑なことから,その有用性が十分に知られていないためと言われている。
■32チャネルコイルの登場によりMRAの撮影時間が半減し検査成功率が向上したことで,冠動脈MRAの臨床利用は今後拡大すると考えられる。
■被曝なし・造影剤不要に加えて,高心拍症例でもβ遮断薬の投与なしに診断できる点も大きな魅力である。
■負荷心筋血流MRIも近年の空間解像度の向上により,心内膜下虚血を明瞭に描出可能となっており,最近の欧州の多施設共同研究MR-IMPACT※では負荷心筋SPECTよりも冠動脈多枝病変の診断能が有意に高いという結果が示されている。
■心臓MRIは核医学に比べて2分の1以下の費用のため医療経済的にも好ましい検査と言える。
※Magnetic Resonance Imaging for Myocardial Perfusion Assessment in Coronary Artery Disease Trial


<自遊時間>
今年もきょう1日を残すのみとなりました。
先生方もよい年をお迎え下さい。

 

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動脈石灰化のCT検診/ルーチン実施の前に便益と被曝リスクの評価を
米国立がん研究所(NCI)のKwang Pyo Kim博士〔現・慶熙大学(韓国・龍仁)核工学部〕らは,CTによる動脈石灰化診断をルーチンの検診に組み込んだ場合の有害な影響をコンピュータモデルを用いて解析し,放射線誘発性のがん患者が,男性で10万人当たり42人,女性では同62人増加するとの推定結果をArchives of Internal Medicine(2009; 169: 1188-1194)に発表した。

検診内容の標準化が必要
今回の論文の背景情報によると,冠動脈石灰化は冠動脈疾患の発症と関連しており,無症候性患者の総合的リスク評価の一環として,CTによる冠動脈石灰化検診をルーチンに実施することが提案されてきた。
この検診を行えば,従来の危険因子に基づく評価では低リスクと診断されるような患者でも,動脈内のカルシウム沈着が検出される可能性があり,エビデンスも報告されている。
しかし,Kim博士は「CTによる検診については見込まれる便益だけでなく,放射線による発がんリスクなども検討していく必要がある」と述べている。
 
現在,CTを使って冠動脈石灰化を診断する単一の標準的方法が確立されていないため,同博士らは,文献で紹介されている複数の検査方法を検討した。
そして,成人患者がルーチンで検診を受けた場合の放射線被曝量を推算し,放射線誘発性がんの生涯発症リスクを評価した。
放射線リスクモデルは,医療被曝者や日本の原爆被曝者のデータをもとに作成し,乳房,肺,甲状腺,食道,骨表面,副腎などの組織における吸収線量をもとに被曝線量を推算した。
 
同博士は「CT装置の型や技術の違いにより,検査1回当たりの被曝線量に10倍の開きがあり,放射線誘発性の発がんリスクの推算値にもかなりのばらつきが認められた。
そこで,男性で45歳から75歳まで,女性で55歳から75歳まで5年ごとに検診を行うと仮定し,被曝線量の中央値を2.3mSvとして生涯発がんリスクの上昇率を検討したところ,発症者が男性で10万人当たり42人(14〜200人),女性で同62人(21〜300人)増加することがわかった。
 
一方,CTによる冠動脈石灰化検診の便益を検討した研究はまだ存在しないが,そうした研究が実施されれば,見込まれる便益と今回の推定リスクを比較し,冠動脈石灰化の適切な診断・予防戦略の策定に活用できるかもしれない。
同博士は「CTによる冠動脈石灰化診断時の被曝線量には,多くの技術的要因が影響を与える。
こうした要因を慎重に検証することで,検診の臨床的意義を減じることなく放射線被曝量を低減できるかもしれない。
また,不要な放射線被曝を減らし,発がんリスクを最小限に抑えるために,専門学会が検診内容を標準化していく必要がある」と結論付けている。

患者にリスクと便益の説明を
メイヨー・クリニック(ミネソタ州ロチェスター)のRaymond J. Gibbons博士らは,同誌の付随論評(2009; 169: 1185-1187)で「無症候の患者にCTによる冠動脈石灰化検診を実施した場合のリスクと便益,費用を正確に把握することは難しいが,今回の研究は,既存の文献に記載されているさまざまなCT装置と検査実施手順に関して,冠動脈石灰化検診を実施した場合の推定被曝線量と放射線誘発性の発がんリスクの増大率を報告しており,想定されるリスクについてわれわれの知識を高めてくれるものだ」と指摘している。

出典 Medical Tribune 2009.9.3
版権 メディカル・トリビューン社

<関連サイト>
どちらでも訴えられそう
http://blog.m3.com/kiru/20071201/1

MDCT,電子ビームCTによる石灰化スコア
http://blog.m3.com/reed/20080426/MDCT_CT_

心疾患高リスク患者とCTの活用
http://blog.m3.com/reed/20080731/_CT_


<きょうの一曲>
The Beatles - And I Love Her
http://www.youtube.com/watch?v=96YQdiMV-Jc&feature=related

 

 

その他
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
 「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~
http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)
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第20回日本心エコー図学会 の記事で勉強しました。

 

超音波の動脈硬化診断の可能性探る
心エコー図の診断能力は飛躍的に向上し,臨床循環器病学で重要な役割を果たしている。
高松市で開かれた第20回日本心エコー図学会〔会長=国立病院機構善通寺病院(香川県)臨床研究部・福田信夫部長〕のパネルディスカッション「超音波法は動脈硬化病変にどこまで迫れるか?」(座長=国立病院機構高松医療センター循環器科・水重克文部長,兵庫医科大学循環器内科・増山理教授)では,心エコー図による頸動脈や冠動脈などの病変診断の可能性を探った。

診断と治療への有用性を強調
大阪労災病院循環器内科の西野雅巳部長は,頸動脈硬化や下肢が中心の末梢動脈硬化に超音波法で体表面からアプローチする手法について,病態評価に有用であり治療にも役立つ成果が得られると報告した。

 

体表から血管の位置や距離を把握
西野部長は,動脈硬化診断に超音波法を用いる利点に動脈硬化をAtherosisとSclerosisに分けて同時に評価できる点を挙げた。
同部長らは,これまでに経食道心エコー法で大動脈硬化のAtherosisを内膜中膜複合体厚(IMT)で,Sclerosisをstiffness parameter β(以下β)で同時評価したところ,前者は脂質異常症,後者は高血圧の関連が判明したため,別々に考慮すべきと報告している。  
同部長はこうした利点を体表面エコーで頸動脈硬化を評価する場合にも応用できるとし,IMTとβに分けて詳細な診断ができると主張。
超音波装置の進歩で,頸動脈のIMTをDynamic flowやB-flowのようなドプラ技法でより正確に測定できたり,βも血管径変化などが自動で連続計測できたりと詳細に把握できるようになった。
プラーク性状評価でも内部が均一か不均一か,潰瘍性なのかといった状態がクリアに映る。

 

PPI応用はリスクやコストを低減
次に,体表面エコーによる末梢動脈インターベンション(PPI)の有用性を解説。
同科のPPIについては,大型超音波装置ではカテーテル室の場所を大きく占め,術中の清潔領域に問題が生じる恐れもあるため,ポータブルエコーをビニールで包んで使用している。
モニターには血管などが鮮明に映っているため,針の血管壁貫通が容易に確認できる()。

 

 

動脈と静脈の違いが微ならばプローベで押さえ,形状が変わるほうが静脈という見分け方も紹介した。
同部長は,膝下静脈穿刺が必要なPPIに超音波を用いる利点を「放射線被曝がなく,造影剤も必要とせず,静脈もクリアに映し出されるため,動静脈瘻合併を防ぐことができる。
穿刺部の動脈硬化病変を避けることで,術後の圧迫による閉塞も予防できる」と強調した。
また,機種によっては穿刺による逆血も確認できる。  
以上から,同部長は「体表面エコーでは非侵襲的に動脈硬化を詳細かつ簡便に評価できる」とした。
続けて「PPIではさまざまなコストやリスクを減らせるため,超音波法の応用は必須の使命と言える」とまとめた。

 

"不安定化"が頸動脈プラークの形態異常に
冠動脈では,血管内超音波法で動脈硬化性病変(プラーク)の形態や組織形状を把握でき,不安定プラークを評価できる。
冠動脈プラークの不安定化で,活性化マクロファージから発現するネオプテリンの血中濃度が上昇することも報告されているが,頸動脈での検討は十分でないという。
大阪市立大学大学院循環器病態内科学の杉岡憲一氏は,頸動脈エコーで描出されるプラーク形態異常は血中ネオプテリン値と相関することから,プラーク不安定化によって引き起こされているとの結論に達した。

 

頸動脈「Complex Plaque」で検討
ネオプテリンは,不安定プラークを有する不安定狭心症で活性化マクロファージから分泌され,病理学的にも冠動脈責任病変に強く発現することが知られている。
今回の検討では,問診と冠動脈造影検査で診断した安定狭心症72例(男性59例,女性13例,平均年齢66±10歳)を対象とした。血中ネオプテリン値を測定し,同時に頸動脈エコーで両側総頸動脈,分岐部,内頸動脈のプラークの有無や形態を観察。
このなかで,プラークの表面性状が不整,潰瘍性または可動性を示す場合を「Complex Plaque(Cプラーク)」と定義した。  
Cプラークのある群(21例)はない群(51例)に比べ,年齢と冠動脈多枝病変例,血中高感度C反応性蛋白(CRP)値と血中ネオプテリン値が有意に高かった。
多変量解析では,既存の動脈硬化危険因子や冠動脈多枝病変,血中CRP値とは独立して,頸動脈Cプラークの存在は血中ネオプテリン値との相関が認められた。

 

ネオプテリンの強い発現を確認  
また,頸動脈高度狭窄病変に対する内膜剥離術で得られた17例の組織標本を免疫組織学的に検討したところ,頸動脈Cプラーク内に集積したマクロファージにネオプテリンの著明な発現が確認された()。  

 

以上から,杉岡氏は「頸動脈Cプラークとネオプテリンの相関が示されたことで,頸動脈エコーで検出されたCプラークは,プラーク不安定化によって引き起こされた形態異常の1つと示唆される」との見解を示した。
そのうえで「脳卒中の危険因子として,頸動脈狭窄病変だけでなく,これらのCプラークの存在を考慮する必要がある」とまとめた。

 

血糖コントロール下でも大血管障害の恐れ  
糖尿病では血糖コントロールによって細小血管障害は改善するが,大血管障害には影響しないとの報告がある。
愛媛大学病院脳卒中・循環器病センターの岡山英樹病院教授は,2型糖尿病患者の冠動脈プラーク成分の経時的変化を超音波で観察したところ,脂質成分(LV)の増大が認められたため,糖尿病を合併する冠動脈疾患患者の包括的リスク管理を厳格に行うべきとの見方を示した。

 

脂肪量の変化に有意差  
岡山病院教授や他の医療機関で つくる研究グループ「ATHLETE(Ather osclerosis Etiology Trial in Ehime)」は,2型糖尿病群(A群)19例と非糖尿病群(B群)25例を対象に,超音波後方散乱信号を用いた冠動脈内超音波法(IB-IVUS)で観察した。
経皮的冠動脈形成術施行時に,責任病変以外の中等度狭窄病変をIVUSで0.5mm間隔,計40スライスのデータを収集。併せてIB-IVUSで対象領域の%LVを算出,6か月後の確認造影時に同部位を再評価した。  
その結果,A群のHbA1C値は平均7.4%から6.7%へと有意に低下した。
部位の評価はA群23部位,B群35部位で行った。
通常のIB-IVUS上のプラーク容積は両群間で有意差が認められず,6か月後も変化がなかった。
初回のIB-IVUSで%LVはA群44.9±8.5%,B群43.8±13.7%と有意差はなかったが,6か月後にはB群の41.6±12.8%に対し,A群は48.3±10.9%と変化率は有意に大きかった。

 

2次予防のリスク管理を厳格に  
以上をまとめると,2型糖尿病群では6か月間でHbA1C値が低下し,プラーク容積の変化はなかったが,プラーク特性の変化,つまりIB-IVUS上で脂質成分の増大を確認()。



このことから岡山病院教授は,既に2型糖尿病を発症した冠動脈疾患患者について「HbA1C値が6.7%程度では動脈硬化の進展を抑制できないかもしれない。血糖コントロールのさらなる早期介入や,2次予防に対する包括的リスク管理を厳格化する必要性が示唆された」と指摘した。

出典 Medical Tribune 2009.7.9
版権 メディカル・トリビューン社

 

 

<コメント>
昨日

クロピドグレルとPPIの併用
http://blog.m3.com/reed/20090712/_PPI_

でPPIをとりあげました。

きょうのPPIは「末梢動脈インターベンション」の意味です。
ややこしいですね。
このPPI。
peripheralとinterventionはわかるのですが、もうひとつのPはなんでしょうか。

<コメント>
文中の岡山病院教授。
岡山病院の教授と思っていましたが、病院教授という肩書きがあるのですね。
不学にて知りませんでした。
[PDF] MEET THE SPECIALISTS IN EHIME 2009
http://www.m.ehime-u.ac.jp/school/int.med2/object/meet1.pdf

atheroscrelosisをatherosisとsclerosisに分けて考える。
まさに「目から鱗」でした。

<ネオプテリン 関連サイト>
不安定プラーク
http://blog.m3.com/reed/20070921/1

Editorials
Neopterin and Cardiovascular Disease: Growing Evidence for a Role in Patient Risk Stratification
Clinical Chemistry 55: 1056-1057, 2009
http://www.clinchem.org/cgi/content/extract/55/6/1056
■The growing appreciation of the role of inflammation in atherogenesis, atheromatous plaque growth, and plaque disruption has triggered interest as to whether circulating inflammatory biomarkers may help to identify subjects at risk of future cardiovascular events.
■Of all currently available biomarkers, high-sensitivity C-reactive protein (hsCRP) appears to have the best profile as an independent predictor of increased coronary risk .
■Despite being a nonspecific acute-phase reactant, hsCRP has been shown in large epidemiological and clinical studies to be an independent predictor of cardiovascular events , i.e., myocardial infarction, stroke, and death in patients with angina and apparently healthy subjects.
■Because hsCRP is not a specific marker of vascular inflammation, however, the search for highly sensitive and specific markers of risk continues unabated.

Letter to the Editor
Neopterin — Marker of coronary artery disease activity or extension in patients with chronic stable angina?
http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6T16-4VDSCRR-N&_user=10&_rdoc=1&_fmt=&_orig=search&_sort=d&_docanchor=&view=c&_searchStrId=955510464&_rerunOrigin=google&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=3146414733edca511d5103a3b1eb4a2b
■We have previously shown that increased neopterin levels, a marker of macrophage activation, predict adverse cardiovascular events during one year follow-up in patients with chronic stable angina.
■Our data indicate that patients in the highest neopterin tertile of neopterin concentration had a three fold increase in the risk of developing adverse cardiovascular events compared to those in the lowest tertile, a finding that was independent of the severity of CAD in these patients.
■In addition, other studies from our group have shown a correlation between neopterin levels and the presence of multiple complex (vulnerable) plaques in patients with unstable angina.
■We also showed that increased neopterin is a predictor of both worse outcome in hypertensive patients with non obstructive CAD and rapid CAD progression in patients with CAD undergoing revascularization.
■Neopterin is associated with plaque inflammation and destabilisation in human coronary atherosclerotic lesions.

Neopterin is associated with plaque inflammation and destabilisation in human coronary atherosclerotic lesions.
Heart. 2007 Dec;93(12):1537-41
http://pt.wkhealth.com/pt/re/hart/abstract.00060651-200712000-00019.
htm;jsessionid=KhycztHrqWKKhhQt10gZfx8hJdYT1bfGGpMCVnGcyj2wfmyXHGN6!-847254088!181195628!8091!-1
BACKGROUND:
Previous studies have shown that recent activation of the inflammatory response in coronary atherosclerotic lesions contributes to rapid progressive plaque destabilisation.
Neopterin, a by-product of the guanosine triphosphate pathway, is produced by activated macrophages and serves as an activation marker for monocytes/macrophages. OBJECTIVE:
To elucidate the role of neopterin in coronary plaque destabilisation by immunohistochemical study of the presence of neopterin in coronary atherectomy specimens obtained from patients with stable angina pectoris (SAP) and unstable angina pectoris (UAP).
PATIENTS AND METHODS:
All patients underwent atherectomy of the primary atherosclerotic lesions responsible for SAP (n = 25) and UAP (n = 25). Frozen samples were studied with antibodies against smooth muscle cells, macrophages, T cells, neutrophils and neopterin.
RESULTS:
In 22/25 patients with UAP, abundant neopterin-positive macrophages were found at the sites of coronary culprit lesions. However, in 25 lesions from patients with SAP, only 11 lesions showed neopterin positivity. Quantitatively, the neopterin-positive macrophage score was significantly higher (p<0.001) in patients with UAP than in patients with SAP. Moreover, the neopterin-positive macrophage score showed a significant positive correlation with the number of neutrophils or T cells, respectively (neutrophils, r = 0.55, p<0.001; T cells, r = 0.70, p<0.001).
CONCLUSIONS:
Neopterin can be considered as one of the significant factors in the process of plaque inflammation and destabilisation in human coronary atherosclerotic lesions. Its exact role in the process needs to be investigated further.

<標高1650mからの空 2009.7.12 雲に隠れる朝日>

 

 

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解剖学的評価としてのOCT

戯れ言たれる侏儒 / 2009.03.14 00:15 / 推薦数 : 4

「より詳細で客観的な冠動脈狭窄病変の評価を」
という記事で勉強しました。
きょうはOCTで、そして明日はCFR,FFRを勉強する予定です。


解剖学的評価としてのOCT,生理学的評価におけるCFR,FFR
■冠動脈狭窄病変の診断は,狭窄の有無や重症度を形態学的に判定する解剖学的評価と,狭窄に起因する心筋虚血の有無やその程度を客観的に判定する生理学的評価によってなされている。
 
■解剖学的評価の従来からの方法は冠動脈造影(CAG)だが,近年では血管内超音波(IVUS)や血管内視鏡などが加わり,評価の精度は著しく向上した。
さらに,光干渉断層法(OCT)も登場し,プラークの性状が詳細に評価できるようになってきた。
 
■機能的評価の方法には負荷心電図や心エコー,核医学検査などがあるが,これらは解剖学的評価と同時に施行することが困難で,緊急時の診断には生かせないという欠点があった。
しかし,最近ではドプラガイドワイヤ(DGW)や圧ガイドワイヤ(PGW)が開発され,解剖学的評価と同時に生理学評価を行うことが可能になってきた。
DGWやPGWで求めた冠血流予備能(CFR)や心筋血流予備量(FFR)という生理学的指標は,冠動脈狭窄病変の診療を,より客観的なものにすることが期待されている。
 

和歌山県立医科大学循環器科の赤阪隆史教授
不安定プラークの性状のより詳細な把握を可能にするOCT
■冠動脈病変の新しい解剖学的評価法であるOCTは,その高い解像度が不安定プラークの詳細な評価を可能にするだけでなく,経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の適応の決定や治療効果の判定にも有用である(赤阪教授)。

■さらにDGWを用いて求めたCFRは,冠微小循環を含む冠循環全体として血流が十分に保たれるかどうかを示す指標であり,PCI後の予後予測にも生かすことができる。

 

OCTの最大の特徴はIVUSの10倍の高い解像度
■OCTは約1,300nmの波長の近赤外線を用い,その干渉効果を利用して冠動脈の断層像を描出する画像診断法。
OCTの最大の特徴はその高い解像度で,IVUSの解像度が100~150μmであるのに対し,OCTは10~15μmと10倍優れている。
そのため,IVUSでは不可能であった血管の内膜・中膜・外膜の判別が可能で,プラークの性状や線維性被膜の厚さなども同定できる。
 
■OCT画像では,動脈壁の線維性組織は高信号の均質な像として描出される。
一方,脂質を多く含む部分は低信号で境界不鮮明な像,石灰化部分はやはり低信号であるが境界明瞭な像として描出される。

■OCTはIVUSに比べて,脂質を多く含む部位の判別に優れており,脂質コアを有する不安定プラークの観察により適している(赤阪教授)。
 
■不安定プラークの組織学的特徴として,
(1)陽性リモデリングを呈し,
(2)偏在性の動脈硬化巣で,
(3)脂質に富んだ組織で,壊死したコアを有し,
(4)薄い(<65μm)線維性被膜に覆われ,
(5)その一部は破裂しているか潰瘍の形成が認められ,
(6)破裂や潰瘍に伴って形成された血栓が付着しており,
(7)線維性被膜またはその近傍にマクロファージの集簇が認められる
などが指摘されている。

■同教授は急性心筋梗塞30例を対象に,虚血再灌流後にそれぞれ血管内視鏡,IVUS,OCTにて病変部を観察し,各画像による不安定プラークの特徴の検出率を比較した。
その結果,プラークの破綻と潰瘍は,血管内視鏡では対象の47%と3%,IVUSでは40%と0%に認められたのに対し,OCTでは73%と23%に認められ,血管内視鏡やIVUSに比べてOCTは,プラークの破綻や潰瘍の検出力に有意に優れることが示された(図1)。
また,同じ検討から,OCTは血栓の検出力にも有意に優れることが示された。

 

新生内膜形成の的確な評価も可能に
■OCTによる冠動脈壁構造の評価は,治療効果の評価にも有用である。薬剤溶出性ステント(DES)留置6か月後の検討では,新生内膜形成が認められても100μm以下のものが64%を占めており,これらはIVUSでは観察されず,OCTでのみ観察が可能である。

■DES留置後は,新生内膜形成の抑制が遅発性のステント血栓症を引き起こす可能性が指摘されており,その予防のための抗血小板薬投与が欠かせない。
しかし,それをいつまで続けるかの正確な判断ができないことが大きな問題となっている。

■OCTを用いた新生内膜形成の鋭敏な評価は,この問題を解決する決定的な手がかりを提供する可能性がある(赤阪教授)。

■OCTは,ステント留置後のフォローアップ期間におけるステントの圧着不全,ストラットの不整合配置,組織のはみ出し,ステントのエッジ裂開などの評価においても,高い有用性を発揮する可能性がある。

■OCTでは赤血球があると光が遮断されるため,観察時に血流を30秒間ほど遮断する必要がある。
このための手技の煩雑さが欠点とされていたが,そうした煩雑さを解消した次世代のOCTも開発されつつある。

■冠動脈狭窄疾患に対するOCTは,わが国では2007年9月に使用が認められ,2008年10月からは保険適応も得られた。
現在,わが国では100台程度が導入され,20台程度が常時稼働しているものと思われる。
 
■OCTは冠動脈壁のより詳細な観察を可能にしたが,それだけに画像の読み取りにも新しい知識と技術が必要。
しかし,多くの医師がこの知識と技術を習得したとき,冠動脈狭窄病変の診療はまた一歩,進展しているものと思われる(赤阪教授)。。

#CFRは微小循環を含む冠循環全体の血液供給能を示す
■DGWは,心外膜冠動脈内の血流速度を測定できる超音波探触子(12MHz)を装着した,直径0.014インチの細径のワイヤである。
超音波探触子はワイヤの先端に装着されており,前方に約30度の角度で超音波パルスドプラビームを発信し,冠血流速波形をリアルタイムに記録する。
DGWで記録された冠血流速パターンを分析することにより,種々の疾患の病態生理や冠循環動態を知ることが可能となる(図2)。
 


■CFRとは,心筋酸素需要の増大に対応して冠血流量を増大させうる能力を表す指標で,安静時に対する最大反応性充血時の冠血流量の比として求められる。
最大充血は冠細小動脈を最大拡張するパパベリンやアデノシンなどの薬物を負荷し,薬物負荷最大充血で代用している。
ここで計測部の血管径が変化しなければ,血流量と血流速は直線相関することから,CFRは最大充血時/安静時の時間平均冠血流速比で求めることができる。
 
■CFRは健常例では4.0程度で,微小循環障害がなければ40~50%狭窄から低下し始め,有意狭窄(>75%)では2.0未満となる(図3)。

 

■赤阪教授は臨床例において,CFR 2.0をカットオフ値に設定した場合,CAG上の狭窄率70%以上の狭窄病変をどの程度の精度で診断することができるかを検討している。

■その結果,冠微小循環障害のない症例では感度92%,特異度92%で狭窄病変の診断が可能であり,CFRが臨床における虚血診断に有用であることが証明された。
 
■ただし,CFRは心外膜冠動脈に明らかな狭窄病変がなくても,心肥大や糖尿病などの冠微小循環障害を来す疾患がある場合には低下する。

■CFRは単に心外膜冠動脈狭窄病変による冠血流障害の程度を表す指標ではなく,心外膜冠動脈と冠微小循環を合わせた冠循環全体として血流が十分保たれるか否かを示す指標と言える(赤阪教授)。。
 
■DGWにより求めた冠動脈狭窄率やCFRを用いて,PCIの効果判定を行うことが可能である。

■DEBATE研究では,解剖学的評価である径狭窄率と生理学的評価であるCFRをそれぞれ単独で用いるより同時に用いるほうが,経皮的冠動脈形成術(PTCA)後の予後予測により優れることが示され,PTCA後の径狭窄率36%未満でかつCFR 2.5超の症例は,再狭窄率,半年以内の心事故発生率が低いことが明らかにされている。
 
■DGWで記録された冠動脈血流速波パターンを分析することで冠循環動態を詳細に知る方法としては,CFR以外にもいくつかの方法が提唱されている。

出典 Medical Tribune 2009.2.26
版権 メディカル・トリビューン社

 

<自遊時間>
3月恒例の日循総会が近づきました。

JCS2009 - 第73回日本循環器学会総会・学術集会
2009年3月20日(金・祝)・21日(土)・22日(日)
http://www2.convention.co.jp/jcs2009/jpn/outline.html

大学や病院勤務の先生方の多くは、学会に参加される先生も多いことと思います。
開業医の私にとっては、現在は総会も専門医更新のための単位取得の場と化しています。
要するに気楽であり他人事であります。

しかし、私自身もそうでしたが博士号取得のために頑張ってみえる先生にとっては自分の演題が採択されるかされないかは大きな問題です。

最近、抄録集が郵送されて来ました。
ブログを始めるまでは、余り手にもしなかったのですが、最近はパラパラと目を通すようにしています。

私自身はきわめて世俗的な人間なのでつい大学や病院別の演題採択数を調べてしまいます。
数が勝負の世界ではないのですが、採択数で大学なら教室の「勢い」がある程度わかると思うからです。

そんなことで、いつも物事の上っ面しか見れない自分を情けなくも思い反省もするのですが。

 

他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~
http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)
があります。

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N Engl J Med誌に掲載された心臓MDCTの論文で勉強しました。
いつも思うのですが、インパクトファクターがハイスコアであるN Engl J Med誌やLancet誌に掲載された論文がはたして各専門分野での本当にすぐれた研究なのでしょうか。
具体的に循環器領域で考えた場合に、これらの医学誌に掲載された論文がはたしてJACCなどにアクセプトされるでしょうか。
医学誌にはそれぞれ特徴があると思うのですが、先生方はどう思われますでしょうか。

たとえばLancetに掲載されたJ・・・ Study。
N Engl J Med誌には方法論的にまずは掲載されない、とある講演で聞きました(オフレコ?)。

きょうの論文の結論である「マルチスライスCT血管造影は現段階では従来の血管造影の代替法とはなりえないことが示唆される」。

何だか至極ごもっともな結論のような気がします。

 

Diagnostic Performance of Coronary Angiography by 64-Row CT

J.M. Miller and others

背 景
64 列マルチスライス CT による血管造影の診断精度は十分には明らかにされていない。
方 法
冠動脈疾患の疑いのある患者を対象に,0.5 mm×64 列マルチスライス CT 血管造影の診断精度を,従来の冠動脈造影と比較・検討することを目的として多施設共同試験を実施した。
9 施設において,従来の冠動脈造影を受ける前にカルシウムスコアリングとマルチスライス CT 血管造影を受けた患者を登録した。
カルシウムスコアが 600 以下の 291 例について,独立した中央検査所で直径 1.5 mm 以上の部位を CT と従来の血管造影を用いて分析した。
50%以上の狭窄を閉塞とした.受信者動作特性(ROC)曲線の曲線下面積(AUC)を用いて,従来の血管造影と比較した診断精度とその後の血行再建術の施行状況を評価し,修正 Duke 冠動脈疾患指標(modified Duke Coronary Artery Disease Index)を用いて疾患の重症度を評価した。

結 果
計 56%の患者に閉塞性冠動脈疾患が認められた。
従来の血管造影での 50%以上の狭窄の検出・除外に対する定量的 CT 血管造影の患者ごとの診断精度は,AUC 0.93(95%信頼区間 [CI] 0.90~0.96),感度 85%(95% CI 79~90),特異度 90%(95% CI 83~94),陽性適中率 91%(95% CI 86~95),陰性適中率 83%(95% CI 75~89)であった。その後血行再建術を受けた患者を同定する能力は,CT 血管造影と従来の血管造影で同等であり,AUC はマルチスライス CT 血管造影で 0.84(95% CI 0.79~0.88),従来の血管造影で 0.82(95% CI 0.77~0.86)であった。866 の血管を血管ごとに解析したところ,AUC は 0.91(95% CI 0.88~0.93)であった。
CT と従来の血管造影で確認した疾患重症度には,高い相関が認められた(r=0.81,95% CI 0.76~0.84)。
CT 血管造影の施行後,2 例で造影剤に対する重大な反応がみられた。

結 論
マルチスライスCT血管造影により,有症状患者における閉塞性冠動脈疾患の有無や重症度,その後の血行再建術の施行状況が正確に同定される。
しかし,陰性・陽性適中率からは,マルチスライスCT血管造影は現段階では従来の血管造影の代替法とはなりえないことが示唆される。

http://www.nankodo.co.jp/yosyo/xforeign/nejm/359/359nov/xf359-22-2324.htm
(N Engl J Med 2008; 359 : 2324 - 36 : Original Article)

<原著>
Diagnostic Performance of Coronary Angiography by 64-Row CT
http://content.nejm.org/cgi/content/short/359/22/2324

 

<関連サイト>
MDCTによる心臓画像診断の進歩
診断・経過観察目的のCAGはCTに移行へ
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=64%E5%88%97%EF%BC%A3%EF%BC%B4&perpage=0&order=0&page=0&id=M4012741&year=2007&type=allround
出典 MTpro  2007.3.22
版権 メディカル・トリビューン社
■ 心臓MDCTは低侵襲性に加えて,血管内腔だけでなく,血管壁のプラークの性状に関する情報が得られる利点が注目され,カテーテル挿入による冠動脈造影(CAG)に代わる診断法となりつつある。
■ 冠動脈有意狭窄に関する陰性的中率が97%以上と高く,急性冠症候群(ACS)の除外診断に優れるが,CAGに比べて空間分解能がやや劣り,被曝線量が多いなど課題もある。
 
CAGは,空間分解能に優れ,診断時に必要に応じて治療に移行できるが,(1)侵襲的で入院が必要な場合がある
(2)血管内腔の情報しか得られない
(3)術者の技量に診断が左右されやすい
など問題点もある。

一方,64列CTは造影剤を経静脈的に急速注入した後,10秒ほど息止めをして,冠動脈が造影されたタイミングで心臓を撮影し,画像再構成により血管内腔を描出する。
(1)低侵襲
(2)血管内腔とともに血管壁のプラークの性状に関する情報も得られる
(3)外来で施行できる
(4)経費も3万円程度と比較的安い
などの利点がある。
しかし,
(1)CAGに比べて空間分解能がやや劣る
(2)被曝線量がCAGに比べてやや多い
(3)血管壁の石灰化が高度な場合は評価が困難
(4)撮影中の心拍変動や不整脈により画質が劣化する
など課題も残されている。

■ 冠動脈CTでは,すべての心時相に対して連続的にヘリカルスキャンを行い,後で必要な心時相を選ぶために,CAGに比べて被曝線量が多くなる。被曝低減の試みとして,一般的に収縮期にX線照射を低減するECGモジュレーションという手法が用いられ,被曝線量を約25%低減できる。
 
■ 近年, ACS発症前30日以内のCAGの結果から,冠動脈狭窄50%以下の患者が全体の約 7 割を占めており,狭窄が必ずしも高度でなくてもACSを発症することが明らかにされている。
ACSのなかでも,ST非上昇型心筋梗塞,不安定狭心症は心筋壊死が生じていないか軽度であるため,非定型的胸痛を呈し,心電図異常やトロポニン値などの血清酵素上昇を伴わない場合が多い。
こうした患者をいかに的確に診断し,心筋梗塞の進展や死亡を予防するかが重要な治療戦略となっている。
ACSの発症機序として,冠動脈プラーク破綻とそれに引き続く血栓形成が考えられていることから,その予防には冠動脈の有意狭窄に加えて,脆弱性プラークの形態学的異常を検出することが合理的と考えられる。

■ 脆弱性プラークの形態学的特徴としては,
(1)脂質コアが大きい
(2)線維性被膜の菲薄化
(3)血管リモデリングの存在
などが知られている。
このうち,心臓MDCTでは,CT値の測定により脂質コアの性状,血管リモデリングが評価できる。
一方,64列CTの空間解像度では薄い線維性被膜(50~100μm)については検出できない。

■ 脂質に富むプラークはCT値が50HU以下,線維質主体のプラークは51~119 HU,石灰化プラークは120HU以上を示すといわれている。

■ 低CT値を有する患者の心血管事故は高度冠動脈狭窄がなくとも高い。

■ 冠動脈内腔が40%以上狭窄すると,冠動脈径が代償的に拡大する陽性リモデリングが生じるが,プラーク容積はむしろ増大し,プラークが破綻しやすくなる。

■ 現在,国内で年間50万件以上施行されているCAGの約 7 割が診断目的と言われており,その大部分はMDCTで代替できると考えられる。
  
■ 心臓MDCTは,放射線被曝や造影剤投与を伴うため,原則として無症状の患者や検診目的に使うべき検査ではなく,胸痛,非定型的胸痛を伴う患者に限定すべきだと考えられる。
その他の胸痛や無症状の患者に対する冠動脈疾患のスクリーニング目的では,放射線被曝や造影剤を必要としない心臓MRAが普及していくと予想される。
心臓MRAは診断精度の高い機種が開発されてきており,腎機能の低下した患者や高齢者も多いため,胸痛患者のトリアージにもMRAが多く使われるようになることが予想される。

■ 冠動脈MDCTあるいはMRA導入後の冠動脈疾患の診断・治療戦略については,胸痛があれば,MDCTでプラーク評価を行い,有意狭窄がなければ内科的治療の適応になる。
胸痛がなく,有意狭窄やプラークが認められる場合は運動または薬物負荷試験を行い,心筋虚血が認められた場合,経皮的冠動脈インターベンション(PCI)や冠動脈バイパス術(CABG)の適応となる。
術後のフォローアップは,MDCTによりステント挿入後の血管内腔も詳細に観察できる。

■ MRIは高い濃度分解能を有し,心筋の性状評価や灌流,梗塞巣の描出などに優れている。一方,MDCTはMRIよりも高い空間解像度を有し,診断能が機種やハード面に依存する部分も少ない。
冠動脈疾患の形態評価には,検査の適応が明確であればMDCTを第一選択とし,MRAを選択するのは腎機能低下,ヨード造影剤アレルギー,高度な冠動脈石灰化を有する場合,被曝により慎重であるべき小児などに限定している。
   
■ 冠動脈MDCTは陰性的中率が非常に高く,冠動脈の有意狭窄がないという否定診断に有用なことが示されている。
多くの文献では,16列CTの検討では感度80~90%,特異度85~95%,陰性的中率97%,評価不能のセグメントが10~15%。64列CTでは診断精度がさらに向上し,感度,特異度が90%以上,陰性的中率は98~100%と報告されており,その応用が拡大している。


<コメント>
残念ながらこの図の中にはスパスムスのような機能的狭窄の概念は盛り込まれていません。

 

 

 

<関連ブログ>
MDCT,電子ビームCTによる石灰化スコア
http://blog.m3.com/reed/20080426/MDCT_CT_

専門医の期待に応える64列MDCTの高画質
http://blog.m3.com/reed/20070930/1
 

心疾患洸リスク患者とCTの活用
http://blog.m3.com/reed/20080731/_CT_

 

MDCTによる不安定プラークの診断
http://blog.m3.com/reed/20080423/MDCT_

今話題のMDCTの被ばく量は?
http://blog.goo.ne.jp/secondopinion/e/a9a204b8ccc30e34c59a8bf45a5dabb1

 

 

「CT冠動脈造影により、無視できないレベルまで癌リスクが上昇する 」という論文があります。

 

<自遊時間>
医師がいとも簡単に逮捕される時代になりました。
福島県立大野病院の一件もそうでしたが、その際の「逮捕」についてはあまり問題にされませんでした。
法的なことはよくわかりませんが、逮捕の必要性、必然性はどこにあるのでしょうか。
これは決して今回の不正請求を擁護するものではありません。
彼が日医の会員かどうか知れませんが、日医の会員であってもなくてもこのような「医師の逮捕」が続くことに日医は動いているのでしょうか。

元厚生省技官を逮捕、診療報酬を不正請求の疑い 神奈川県警
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20081201AT1G3002030112008.html
 

監査官時代に不正知識? ○○容疑者 保険請求指導する立場
http://www.kanematsu-rmn.jp/news/takeda_dia/news2.php?mode=jpview&num=200811210027647

 

逮捕
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%AE%E6%8D%95
 

(1)「医師逮捕」心キレた
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/feature/20070501ik0e.htm

 

他に

「ふくろう医者の診察室 」
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)

があります。


<医学雑誌斜め読み> 2008.12.2追加
循環器専門医第16巻2号 2008.9
「循環器画像診断におけるCTとMRIを用いたfusion imagingの有用性」
■ 循環器画像診断は、近年multi modality imagingの時代と認識されるようになった。
すなわち複雑な病態の把握のあめに、複数のモダリティーからなる画像情報を組み合わせて診断しようとする試みである。
画像には大きく分けて形態画像と機能画像があり、これらの組み合わせがとくに重要である。
<コメント>
「形態」と「機能」の概念は、病態把握の基本ですが得てして目の前の形態異常に目を奪われて機能の評価が疎かになりがちです。
常々感じるのは、冠動脈造影の際に狭窄に目が行き過ぎて収縮能も評価が疎かになっているのではないかということです。
stunned myocardium, hybernating myocardiumという概念が出てからは、そのことを錦の御旗としているようにも勘ぐってしまう症例もあります。
機能評価といえば、まさしく冠スパスムスがそれに相当します。
■ 予後の改善をエンドポイントとしたメタ解析では、心筋バイアビリティーが認められる症例に対し死亡率が80%低下するのに対し、心筋バイアビリティーが認められない症例に対して血行再建を行っても死亡率が改善しないため、血行再建のリスクだけが増加してしまうことが報告され(J Am Coll Cardiol 2002; 39: 1151-1158)、術前の正確な心筋バイアビリティーの評価の重要性が改めて示唆された。

■ CTCAの最大の特徴は、血管内腔の情報しか得られないCAGと異なり、血管壁の構造が評価できることにある。

 

他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
があります。

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頸動脈狭窄症

戯れ言たれる侏儒 / 2008.09.18 00:18 / 推薦数 : 1

最近、エコー装置を買い換えて念願のリニアスキャンとカラードップラーとパルスドップラーで頚動脈病変の評価をかなり正確に行えるようになりました。
今までの診療が何だったんだという一抹の後悔もあります。
眼底検査とCAVIによる評価と組み合わせて動脈硬化の定量的(?)評価がある程度行えるようになりました。
頚動脈狭窄の症例もかなり見つかっていますが、頚動脈雑音が聴取されるのはかなりの狭窄というのが実感です。

頸動脈内の雑音が心血管リスクを警告
脳に血液を送る頸動脈の上に聴診器をあてたときに聴こえる異常音、すなわち頸動脈雑音(ブリュイbruit)が心臓発作、心疾患や脳卒中による死亡のリスク上昇を示す可能性があるとの報告が、英医学誌「The Lancet」5月10日号で報告された。
頸動脈雑音は、動脈内の脂肪性蓄積物による乱血流が原因で生じ、脳卒中リスク上昇の指標になりうると考えられている。
米ウォルターリードWalter Reed米軍医療センター(ワシントンDC)の医師らによる今回の研究は、22の研究で得られたデータを検討したもの。
被験者は1万7,295人、平均追跡調査期間は4年であった。

検討の結果、頸動脈雑音のある人では、心臓発作の発症率や心血管疾患による死亡率が2倍以上高かった。

頸動脈雑音のある患者とない患者を直接比較することができた4つの研究では、心筋梗塞(心臓発作)のオッズ比が2.15、心血管疾患による死亡のオッズ比が2.27であった。
研究者らは「頸動脈雑音を認めた場合、医師は冠動脈心疾患(CHD)を強く懸念すべきである」と述べている。

同誌論説の共著者で、フランス、デュピュイトランDupuytren大学病院(リモージュ)のVictor Aboyans博士は「頸動脈雑音の有用性や予後には疑問が残るし、頸動脈のスクリーニングに基づく脳卒中予防の開始は有用でないとする研究もあるが、頸動脈雑音は、医師が心血管疾患のリスク低減対策を強く勧めるきっかけになる」という。

米クリーブランド・クリニック(オハイオ州)心血管コーディネーティングセンターのDeepak Bhatt博士は「脳卒中と冠動脈心疾患のリスクとの関連を示した研究はこれまでにもある。今回の研究は、リスクの高さを数値化した点で有用。ただし、頸動脈雑音を認めた場合、ルーチンとして推奨されていない超音波検査を行うべきかなど実際的な問題も生じる」と述べている。
(HealthDay News 5月8日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=615326
http://www.healthdayjapan.com/index.php?option=com_content&task=view&id=1263

 

 「Heart and Kidney - 私たちの近くにあるもの」
制作 Heart and Kidney制作委員会
(シオノギ製薬 配布物)

 <コメント>
何だか当たり前のような内容で、これがLancetに掲載された論文?という気がします。
冠動脈疾患があれば、頚動脈疾患があるかといえば「逆は真ならず」。
これも想像に難くありません。
コメントも何だか今ひとつです。
諸外国と日本との差といえばそれまででしょうか。

以前から「インパクトファクター」については少々疑問を持っていました。
今回のような論文は循環器専門誌に受理されるでしょうか。
たとえは悪いのですが、国内で循環器領域での論文が「日内会誌」と「日本循環器学会誌」で掲載された場合どちらの論文が価値があるのでしょうか。

私は、以前からLancetの論文には少し距離を置いています。

<関連サイト>

Carotid Bruit
http://www.americanheart.org/presenter.jhtml?identifier=4480

頸動脈の超音波検査
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20060908ik06.htm

頸部頸動脈狭窄症
http://square.umin.ac.jp/neuroinf/patient/106.html

脳梗塞予防首に注目 血管が細くなる「頸動脈狭窄症」が引き金に
http://qnet.nishinippon.co.jp/medical/doctor/feature/post_363.shtml

MRIによる不安定プラークの描出の現状について
─頸動脈を中心に─
http://www.jc-angiology.org/journal/pdf/2006/523.pdfhttp://www.jc-angiology.org/journal/pdf/2006/523.pdf
頭頸部と四肢の主な動脈を図示頭頸部と四肢の主な動脈を図示頭頸部と四肢の主な動脈を図示
http://www.libroscience.com/html/images/books/kyoyo/sample022.pdf
頸部頸動脈狭窄症
http://square.umin.ac.jp/neuroinf/medical/106.html
[PDF] 頸動脈超音波エコー画像を用いた 初期の動脈硬化度推定
http://jstshingi.jp/abst/p/08/807/tokai3207.pdf

 

<番外編>
ACE阻害剤、ARBの妊婦への投与の注意についてのダイレクトメールが続きました。
たまたまT社が現時点でのARB、ACE阻害剤を整理してくれていました。
ARB6種類、ACE阻害剤12種類ということになります。
両薬剤を併売している製薬メーカー、片方のみのメーカー、合併により2種類になったため、止む無く他メーカーに販売権を譲渡した会社。
メーカーからの情報発信についてはそのあたりの事情を考慮しながら「聞く」のも密かな楽しみです。

すべての一般名を商品名におきかえることのできる先生。
先生は神です。

 

 

 

 


<きょうの一曲>
Hotel California- The Eagles
http://jp.youtube.com/watch?v=7EhpyRjNNqs&feature=related

 

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ふくろう医者の診察室
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「井蛙内科/開業医診療録」~2008.5.21 
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心疾患高リスク患者のスクリーニングにはCTの積極活用が必要
〔米オハイオ州クリーブランド〕
心疾患高リスク患者のスクリーニング・ガイドラインが改討されようとしている。
これはSHAPE(心筋梗塞予防のためのスクリーニングとその教育)対策委員会が提言したもので,テキサス大学サウスウェスタン医療センター(テキサス州ダラス)循環器内科のJason Lindsey博士らがArchives of Internal Medicine(2008; 168: 1055-1062)に発表した。

Ca沈着と血管閉塞をスキャニング
SHAPEが新しく提言する内容はCTを用いて冠動脈のカルシウム(Ca)沈着と閉塞を検出し,治療を必要とする高リスクの患者を同定するというもの。
 
Lindsey博士らは同大学のダラス心臓研究データをもとに,CTを用いて冠動脈のCa沈着と閉塞をスクリーニングすれば,コレステロール低下療法の適応患者をより多く同定できることを明らかにした。
CTスキャンにより,高リスクと分類された患者の数は増えたという。
 
同博士らは「われわれはSHAPEの提言に従い,冠動脈石灰化の撮影検査を追加することで,現行のリスク評価が改善されるか否かについて明らかにした」と述べている。

コレステロール低下療法の適応が27%増加
執筆責任者で同センターのJames de Lemos博士は「ダラス心臓研究の参加者にSHAPEの提言を適用してみると,コレステロール低下療法適応と診断される人の数は,現行のガイドラインを適用した場合に比べ27%増加する」と説明。「しかし,この提言が現行のガイドラインに組み込まれるか否かの判断は今後の経過を見てからになる。
今回の調査終了時にはまだ臨床的なアウトカムについては判断できないが,リスク評価という観点からは,これらのガイドラインが治療に与える影響がいかに大きいかを推し量るモデルとなるであろう」と述べている。
 
2004年に発表された現行のガイドラインでは,心筋梗塞あるいは脳卒中リスクを3つのカテゴリーに分類している。
リスクの高い人とは,
(1)心筋梗塞や狭心症の既往歴を有する
(2)血管形成術または心臓バイパス術を受けている
(3)上肢・下肢・脳などの血管に閉塞を来している
(4)糖尿病である
(5)10年以内の心筋梗塞リスクを20%増大させる複数の危険因子を持っている
    ・・・人である。
 
6,000例を対象とした多民族集団ベースのダラス心臓研究の一環として,心疾患の診断,予防,治療の改善を目的として実施された今回の研究では,目標のコレステロール値に到達できなかった患者の割合は加齢に伴い増加し,そのピークは55~65歳であることも明らかとなった。
出典 Medical Tribune 2008.7.24
版権 メディカル・トリビューン社

 

<関連サイト> 

冠動脈の石灰化と心筋梗塞のリスク
http://www.jhf.or.jp/q&adb/db4/4/1244s.html
冠動脈の石灰化は動脈硬化の進展の最終段階ではありますが、冠動脈の狭窄度とは必ずしも一致しない。

冠動脈石灰化でカテーテル検査は必要か
http://www.jhf.or.jp/q&adb/4-3/2783s.html

ヘリカルCTを用いた冠動脈石灰化スコアの有用性に関する検討
http://www.jcmi2002.med.kyushu-u.ac.jp/jcmi-kakunin/JCMI22/3-F-4-1/paper.html

ヘリカルCT搭載検診車による冠動脈石灰化の検出 : 出現頻度と冠危険因子および冠動脈疾患との関係
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004664372/
冠動脈石灰化は60歳未満の男性群,または冠危険因子を多く持つ男女で冠動脈疾患と強く関係すると考えられた。

Coronary Calcium as a Predictor of Coronary Events in Four Racial or Ethnic Groups
http://content.nejm.org/cgi/content/short/358/13/1336
NEJM Volume 358:1336-1345  March 27, 2008  Number 13
Conclusions The coronary calcium score is a strong predictor of incident coronary heart disease and provides predictive information beyond that provided by standard risk factors in four major racial and ethnic groups in the United States. No major differences among racial and ethnic groups in the predictive value of calcium scores were detected.

Quantification of coronary artery calcium using ultrafast computed tomography
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/15/4/827?ijkey=88d9637b16e0a0048aa5d37e6bc50af4b8db431b&keytype2=tf_ipsecsha
 J Am Coll Cardiol, 1990; 15:827-832

MDCT,電子ビームCTによる石灰化スコア
http://blog.m3.com/reed/20080426/MDCT_CT_

エストロゲン療法と冠動脈石灰化
http://blog.m3.com/reed/20070923/1
専門医の期待に応える64列MDCTの高画質
http://blog.m3.com/reed/20070930/1

 

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