戯れ言たれる侏儒
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若年成人の高尿酸血症

戯れ言たれる侏儒 / 2011.05.29 00:31 / 推薦数 : 0
メタボリック症候群でない若年成人においも高尿酸血症は高血圧の危険因子
若い年齢層(18~30歳)において、高尿酸血症がメタボリック症候群とは独立して高血圧の予測因子となることが分かった。
前向き観察研究であるCARDIAコホート研究で明らかになったもので、米スタンフォード大学医科大学院のE.Krishnan氏氏らが、5月28日までロンドンで開催されている欧州リウマチ学会(EULAR2011)で報告した。

Krishnan氏らはすでに、中年層(35-57歳)においては、メタボリック症候群とは独立して高尿酸血症が高血圧の危険因子であることを報告している。
今回は、もっと若い年齢層(18-30歳)においても、高尿酸血症がメタボリック症候群とは独立して高血圧の予測因子となるかどうかを検証した。

方法としては、前向き観察研究であるCARDIA(Coronary Artery Risk Development in Young Adults)コホートのデータを分析した。

このコホートは、登録時に18~30歳であった5115人の被験者を2年から5年間隔で診察し、15年間 (1986-2001)追跡したものである。

コホート登録時に、高血圧(米高血圧合同委員会第7次報告に基づく)であった被験者、あるいは他のメタボリック症候群(米高脂血症治療ガイドラインATPIIIに基づく)の被験者は除外した。

年齢、性別、人種、血清クレアチニン値および腹囲などの交絡因子となる可能性のあるものの影響については、補正して多変量コックス回帰分析を行った。

最終的な分析対象は4918人で、45%が男性、51%がアフリカ系アメリカ人だった。

登録時の年齢、体格指数、血清尿酸値、および収縮期/拡張期血圧の平均(標準偏差)は、それぞれ順に、25(4)歳、24(5)kg/m2、5(1)mg/dL、および110/68(10/9)mmHgであった。

注目した高血圧の発症は、血清尿酸値の四分位が上がるごとに増加していた。

多変量回帰分析の結果、血清尿酸値の下から2番目、3番目、最高の四分位の調整 ハザード比(95%信頼区間)は、最低の四分位を1とすると、順に1.20(0.85-1.70)、1.50(1.05-2.10)、 1.76(1.19-2.59)となった。

これらの結果から演者らは、「高尿酸血症は若年層の成人の間でも、高血圧の独立した予測因子であり、メタボリック症候群と無関係である」と結論した。

出典  NM online 2011.5.28
版権 日経BP社
 
<私的コメント>
高尿酸血症が年齢にかかわらず高血圧発症の独立した危険因子であるということはともかくとして、高血圧の人は尿酸値が高いということはいえるのでしょうか。
また、高尿酸血症と若年成人の高血圧発症の関連についての考察はされていませんが、高尿酸血症のコントロールをすれば高血圧発症が防止できるのでしょうか。
防止できないような気がするのは私だけでしょうか。
 

<自遊時間>
近未来の医学部受験もこのようになるのでしょうか。
医学部新設推進派の方々はどのようにお考えでしょうか。
新設に慎重な立場の全国医学部長病院長会議会長の黒岩教授も7月に医学部長を辞任されます。
 
横浜市大医学部長解任、「全く身に覚えなし」
http://community.m3.com/doctor/showMessageDetail.do?boardId=1002&topicListBoardTopicId=163492&messageId=1613570&messageRecommendationMessageId=1613570&F=rm  

 
医学部新設をめぐり、文科省で議論スタート
http://community.m3.com/doctor/showMessageDetail.do?boardId=1002&topicListBoardTopicId=155355&messageId=1541385&messageRecommendationMessageId=1541385&F=rm
私が医学部新設を目指すわけ 
http://community.m3.com/doctor/showMessageDetail.do?boardId=1002&topicListBoardTopicId=156688&messageId=1554103&messageRecommendationMessageId=1554103&F=rm

 
 
以下、記事の転載。
私立歯科大・歯学部、受験者全員合格校も
■大幅な定員割れが問題になっている私立歯科大・歯学部で、今春も全国17校のうち10校が定員を満たさなかったことが、文部科学省の調査でわかった。
■半数を超える大学の定員割れは3年連続で、全体の競争倍率も1・52倍と低く、「大学によっては質的に一定レベルの入学者が確保できていない」との指摘も出ている。  入試結果は、25日に開かれた同省の「歯学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」で報告された。
■昨春に比べて、定員割れした学校数は1校減。今春は、5大学で定員を削減したこともあり、全体の定員充足率も83・5%と5ポイント改善した。各校別にみ ると、最も充足率が低かったのは、奥羽大で25%。北海道医療大、神奈川歯科大、松本歯科大も充足率が6割を切った。国公立では、東北大だけが定員割れした。
■松本歯科大は81人の受験者全員が合格していた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110526-OYT1T00553.htm
 
<私的コメント>
いよいよ国立大学の歯学部の定員割れの時代に突入しました。
これは震災の影響による一時的なものでしょうか。
願書をだしておけばとホゾをかんだ私立歯学部受験性も多かったのでは。
学費は雲泥の差。
しかし、入ってからの進級の問題も。

大昔、私の父が戦前に大学医学部を受験した時、京大医学部が定員割れ(無試験ではない)していた、と言っていました。
しかし、それは旧制高校という振るい落としの洗礼を受けて来た受験生なので意味が違います。
 
 
その他
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(循環器専門医向き)
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第44回日本痛風・核酸代謝学会で、医療法人祐生会みどりヶ丘病院(大阪府)リウマチ科(痛風外来担当)の清水徹先生が発表した内容を紹介した記事で勉強しました。
要旨は「臨床的に検討した結果,高尿酸血症が持続すると単独でも腎障害を進行させる」というものです。
 

高尿酸血症が最も影響大
対象は最近約7年間に同院を受診した初診時の原発性痛風男性(痛風群)573例と2008年1年間の京都工場保険会人間ドックの男性受診者のうち,血清尿酸値(SUA)が2.0~7.0mg/dLで高尿酸血症治療薬や利尿薬を服用していない尿酸正常男性(尿酸正常群)5,893 例。
まず両群の「年齢-推算糸球体濾過量(eGFR)」の散布図と回帰直線を見ると,痛風群の年齢-eGFRの単回帰直線の傾きは尿酸正常群よりも大きかった。
両群をそれぞれ10年ごとの年齢階層に分けてeGFRの95%信頼区間を比較したところ,痛風群のeGFRは20歳代を除く年齢層で有意に低値を示した。
以上から,痛風男性の腎機能は尿酸正常男性より低く推移することが確認された。
 
次に,両群から腎障害に影響を与える可能性のある関連疾患を1つでも有する症例を除いた痛風男性192例と関連疾患を有さない尿酸正常男性3,566例 の腎機能を比較。

合併症のない痛風群の年齢-eGFRは,合併症のない尿酸正常群よりも有意に低値を示した。
両群の腎機能を共分散分析で比較した結果,年齢調整後でも痛風群の血清クレアチニン値は有意に高く,eGFRは有意に低かった。

以上から,高尿酸血症単独でも腎機能が障害されることが示された。
 
両群を合計した6,466例を対象に,慢性腎臓病(CKD)をリスクとする多変量ロジスティック回帰分析の結果,高尿酸血症のORは3.98で,蛋白尿,肥満,高血圧のORよりも高値であった。
また,年齢-eGFRの回帰直線の傾きに及ぼす高尿酸血症と関連疾患の影響を見たところ,高血圧,蛋白尿,肥満などに比べ高尿酸血症が最も影響が大きいことが分かった。
 
以上から,清水氏は「高尿酸血症が持続した状態(痛風)は,緩徐ではあるが確実に腎を障害しており,高血圧,高血糖,蛋白尿,肥満などの関連疾患の中で最も大きく影響している」と結論付けた。


出典  NM online 2010.6.11.24
版権 日経BP社


<私的コメント>
この記事を深読みしていなのでので軽々にはいえませんが、 eGFRに尿酸値が相関しているということはないのでしょうか。
文中の「両群をそれぞれ10年ごとの年齢階層に分けてeGFRの95%信頼区間を比較したところ,痛風群のeGFRは20歳代を除く年齢層で有意に低値を示した。以上から,痛風男性の腎機能は尿酸正常男性より低く推移することが確認された。」はどのように解釈すればよいのでしょうか。
「痛風男性の腎機能は尿酸正常男性より低く推移する 」という結論がどうして導き出されるのか、今ひとつ理解出来ません。
文章を読む限り、長期間経過を追跡した研究ではなさそうだからです。
もしそういった研究なら、
「eGFRが高い、つまり腎機能が悪い結果として尿酸値が高い」という推論つまり「ニワトリとタマゴ」論になってしまいます。
間違ってこの論文を解釈していたらすいません。

 

<追加>
しくもNikkei Medical 2011.5 P34-35に「悩ましい無症候高尿酸血症−積極的に治療すべきか経過観察か」という記事が出ていました。
高尿酸血症が尿酸結晶の沈着を介さずに高血圧や腎障害の発症・進展と密接に関係することや、高尿酸血症が慢性糸球体腎炎の腎機能予後不良因子であることが明らかになってきた。
■心血管イベントの発症についても、尿酸高値が独立した危険因子となるとの報告がある。
ただしこれについては否定する報告もある。
■高尿酸血症により血管の内皮細胞が障害される。
腎臓の輸入細動脈が障害されると、結果として糸球体障害や高血圧を生じ、腎機能が悪化、尿酸も上がるといった悪循環が生じると考えられる。
■アロプリノールによる高尿酸血症治療が慢性腎臓病患者の血清クレアチニン値の上昇を抑制したというRCTもある。
■高尿酸血症と心・腎疾患との関連を調べた臨床研究は大半が観察研究であり、ヒトを対象に積極的に尿酸降下薬を検討した介入試験はほとんどない。
■介入試験が行われない限りは、尿酸と心・腎疾患との関連がどれほど得られても、両者の因果関係は立証できない。
■2010.1に改訂された「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」では、血清尿酸値が高ければ、将来、高尿血圧などの生活習慣病になりやすいとの考え方に基づき、血清尿酸値を「生活習慣病のマーカー」として新たに位置付けた。

(実際は、生活習慣病の「危険因子」というより「予測因子」という位置付け)
■尿酸は、ビタミンCを上回る強い抗酸化作用を持ち、酸化ストレスから組織を守る有益な作用もある。
例えば、神経系の保護に尿酸が寄与している可能性があり、多発性硬化症やパーキンソン病、アルツハイマー病などでは一般に尿酸値が低いことが知られている。
また、尿酸による発癌抑制作用も報告されている。


<私的コメント>

CKDの講演後、演者の某大学の先生に懇親会でCKD特にCRD(腎不全)の患者さんの高尿酸血症は治療されるかどうかを尋ねたことがあります。
返ってきた答えは「原則的に放置します。10mg/dlを超えても介入しません。腎臓病専門医の多くはアロプリノールによる重篤な合併症としての皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)」を経験しているからです。
後日、病院勤務の腎臓病専門医にもお聞きしましたが全く同じ回答でした。
同じ大学医局出身の方なので全国的ないし世界的にどうかは知りません。
個人的には痛風腎による腎機能の更なる悪化は避けたいし、このぐらいしか腎機能悪化をはっきりした形で阻止する方法がないような気もします。
実際のところどうなんでしょうか。

 

 

<追加>
奇しくもNikkei Medical 2011.5 P34-35に「悩ましい無症候高尿酸血症−積極的に治療すべきか経過観察か」という記事が出ていました。

高尿酸血症が尿酸結晶の沈着を介さずに高血圧や腎障害の発症・進展と密接に関係することや、高尿酸血症が慢性糸球体腎炎の腎機能予後不良因子であることが明らかになってきた。
■心血管イベントの発症についても、尿酸高値が独立した危険因子となるとの報告がある。
ただしこれについては否定する報告もある。
■高尿酸血症により血管の内皮細胞が障害される。
腎臓の輸入細動脈が障害されると、結果として糸球体障害や高血圧を生じ、腎機能が悪化、尿酸も上がるといった悪循環が生じると考えられる。
■アロプリノールによる高尿酸血症治療が慢性腎臓病患者の血清クレアチニン値の上昇を抑制したというRCTもある。
■高尿酸血症と心・腎疾患との関連を調べた臨床研究は大半が観察研究であり、ヒトを対象に積極的に尿酸降下薬を検討した介入試験はほとんどない。
■介入試験が行われない限りは、尿酸と心・腎疾患との関連がどれほど得られても、両者の因果関係は立証できない。
■2010.1に改訂された「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」では、血清尿酸値が高ければ、将来、高尿血圧などの生活習慣病になりやすいとの考え方に基づき、血清尿酸値を「生活習慣病のマーカー」として新たに位置付けた。

(実際は、生活習慣病の「危険因子」というより「予測因子」という位置付け)
■尿酸は、ビタミンCを上回る強い抗酸化作用を持ち、酸化ストレスから組織を守る有益な作用もある。
例えば、神経系の保護に尿酸が寄与している可能性があり、多発性硬化症やパーキンソン病、アルツハイマー病などでは一般に尿酸値が低いことが知られている。
また、尿酸による発癌抑制作用も報告されている。


<私的コメント>

CKDの講演後、演者の某大学の先生に懇親会でCKD特にCRD(腎不全)の患者さんの高尿酸血症は治療されるかどうかを尋ねたことがあります。
返ってきた答えは「原則的に放置します。10mg/dlを超えても介入しません。腎臓病専門医の多くはアロプリノールによる重篤な合併症としての皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)」を経験しているからです。
後日、病院勤務の腎臓病専門医にもお聞きしましたが全く同じ回答でした。
同じ大学医局出身の方なので全国的ないし世界的にどうかは知りません。
個人的には痛風腎による腎機能の更なる悪化は避けたいし、このぐらいしか腎機能悪化をはっきりした形で阻止する方法がないような気もします。
実際のところどうなんでしょうか。
 

<2011.5.13追加>
本日、日本医師会雑誌の最新号が届きました。
先生方もご覧になられたかと思いますが、高尿酸血症の特集です。

 

 

 

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第23回国際高血圧学会(ISH2010)の学会ダイジェストの記事で勉強しました。

CKD合併高血圧患者が高尿酸血症を合併すると心血管イベントリスクが2倍以上高まる

血清尿酸値(SUA)の上昇と慢性腎障害(CKD)は、どちらも独立した心血管イベント(CVE)のリスク因子として知られているが、両者の関係を検討した報告は少ない。
東北大学の伊藤貞嘉氏らは、ARBロサルタンをベースとしたレジメンで治療中の高血圧患者を対象とした大規模観察研究J-HEALTHのサブ解析を行った結果、SUAの上昇は腎機能低下と有意に相関するだけでなく、CKD合併例におけるSUAの上昇はCVE発生リスクを2倍以上に高めることを明らかにした。
カナダ・バンクーバーにて9月26日から開催されている第23回国際高血圧学会(ISH2010)で報告した。

J-HEALTH研究は、日常の臨床現場でロサルタン(25〜50mg/日、必要に応じて100mgまで増量)をベースとした治療を受けている高血圧患者を登録した大規模前向き観察研究で、登録患者数は3万1048例、追跡期間は最大5年。今回伊藤氏らは、このコホートから2回以上の血清クレアチニン(Cr)値の測定記録がある患者7629例を抽出、患者をCKD合併群(eGFR<60mL/min/1.73m2;n=3733)と非CKD群(n=3896)に分けたうえで、両群におけるSUA変化と腎機能、CVE発生率の解析を行った。

試験登録時の患者背景は、CKD群の平均eGFRが49.5mL/min/1.73m2、非CKD群では74.7mL/min/1.73m2だった。
平均年齢は、CKD群で67.3歳、非CKD群では60.3歳、また男女比は、CKD群は男性36%、非CKD群は51%であった。収縮期血圧(SBP)は両群に差はなかったが、拡張期血圧(DBP)は、CKD群92.5mmHgに対し、非CKD群は94.9mmHgだった。BMI(23.9kg/m2 vs 24.2kg/m2)、飲酒率(35.0% vs 48.5%)、喫煙率(24.7% vs 32.7%)、脳血管障害合併率(5.9% vs 3.5%)、心血管疾患合併率(11.1% vs 7.8%)などに有意差がみられた(いずれもp<0.001)。

平均3.1年間の治療の結果、血圧は両群とも有意に低下した(p<0.001)。
また、eGFRはCKD群が49.5mL/min/1.73m2から65.8mL/min/1.73m2へ(p<0.001)、非CKD群が74.7mL/min/1.73m2から80.7mL/min/1.73m2へ(p<0.001)といずれも有意に上昇しており、欧米での臨床試験と同様に、RA系阻害薬であるロサルタン投与によって腎機能が改善することが日本人でも確認された。

eGFRの変化と相関する因子を多変量回帰分析によって検討すると、年齢や血圧、尿蛋白といったすでに明らかにされている腎機能低下のリスク因子に加え、追跡期間中のSUA、1年間のSUA変化、およびeGFR変化との間にも負の相関が認められた。
つまり、ロサルタンベースの治療によって患者のSUA値が改善すると腎機能の改善も期待できるという結果となった。

また、追跡期間中のCVEの発生率は、非CKD群の1.4%(54人)に対し、CKD群では2.3%(87人)と有意に高率で(p<0.05)、非CKD群に対してCKD群は2倍以上相対リスクが高いことが確認された。

さらに、CKD群のなかでもSUA<7mg/dLの患者のCVE発生率は1.9%であったのに対し、SUA≧7mg/dLの高尿酸血症合併例のCVE発生率は4.3%ときわめて高率で、高尿酸血症を合併するCKD患者は高尿酸血症を合併していないCKD患者に比べて2.3倍心血管疾患の発症リスクが高いことが確認された(相対リスク 2.30[95%信頼区間:1.22-4.33]、p=0.01 vs 非高尿酸血症群)。

これまでCKD、高尿酸血症はそれぞれ独立した心血管疾患の危険因子であることが知られていたが、今回の結果から、腎機能低下例(CKD)に高尿酸血症を合併するとさらに心血管疾患の発症リスクが高まることが示された。
また、早期からSUAを低下させることで腎機能低下を改善することができ、その結果、心血管疾患発症抑制効果も期待できることから、高血圧治療において、腎機能の改善やSUA抑制に留意することの重要性が示された。

伊藤氏は、「SUA低下作用をもつロサルタンベースの降圧療法は、CKDを伴う高血圧患者のCVE予防のための有用な選択肢だと考えられる」と締めくくった。

出典 NM online 2010.9.30
版権 日経BP社

 

<きょうの一曲> Deep Night
Sonny Clark: Deep Night
http://www.youtube.com/watch?v=k_LVHBF0Qxg&feature=related


ソニー・クラーク
http://www1.odn.ne.jp/~cci32280/JazzSonnyClark.htm

 

 


桝田隆一 『しょうぶ』 日本画
http://www.seikougarou.co.jp/sell/masudaryuichi/1713.html

 

 

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http://wellfrog4.exblog.jp/
 井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
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井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
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尿酸降下薬の新たな働き

戯れ言たれる侏儒 / 2010.04.14 00:57 / 推薦数 : 0

高尿酸血症の患者をみる機会は結構あります。
治療の優先順位は循環器領域の治療対象の中でも決して高くありません。
腎障害によると思われる高尿酸血症に対しても、腎臓病専門医でさ意外と治療せずに、放置している症例もあって不思議に思っています。

第43回日本痛風・核酸代謝学会のシンポジウム「尿酸降下薬の最近のトピック」(座長=帝京大学内科・藤森新教授,東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター・谷口敦夫教授)で,従来の尿酸降下薬の新しい働きや,発売予定の新薬に関する最新の知見が報告されたということです。

きょうはその記事で勉強しました。

#~アロプリノール~
#高血圧と心不全の治療に効果
アロプリノールは1964年から痛風治療に使用されているが,痛風以外の治療にも役立つことがわかってきた。
座長の藤森教授は,特に高血圧と心不全に対する同薬の治療効果について最新の知見を報告した。

#特定遺伝子が重症薬疹発生に関与
アロプリノールにはおもに,
(1)高尿酸血症の改善
(2)高尿酸尿症の改善
(3)活性酸素の抑制
―の3つの働きがある。
(1)では痛風はもちろんのこと,腎障害,高血圧の治療,
(2)では腎結石の治療で,尿酸だけでなくシュウ酸カルシウム結石も減らすという知見があるほか,血液の悪性腫瘍に化学療法を行ったときに起こる腫瘍崩壊症候群(TLS)の急性尿酸性腎症を抑制することもわかっている。
(3)では,抗がん薬による口内炎への効果が古くから指摘されているが,最近では心不全の改善効果が指摘されている。

藤森教授は,アロプリノールの降圧効果を確認した海外の報告を紹介。腎機能の正常な41例にアロプリノール300mgを投与し,12週間後の血圧を測定したところ,収縮期血圧が135.4±4.6mmHgから131.5±4.1mmHgに低下,糸球体濾過量(GFR)も79.2±31.9mL/分から92.9±36.8 mL/分に改善した。

心不全の改善に関しては,心不全患者405例を対象としたオキシプリノール600mgを6か月間投与する無作為化試験の結果,臨床改善度でプラセボに対する優位性は認められていなかった。
しかし,尿酸値によって症例を分けたサブ解析では,尿酸値が高い症例では尿酸の低下に比例して心不全を改善する傾向が見られたことを報告した。

さらに同教授は,最近明らかになってきたアロプリノールの重大な副作用に関する知見について,重症薬疹がヒト主要組織適合性複合体(HLA)の遺伝子多型のうちHLA- B*5801保有者に高頻度に発生していることを指摘。
「特に漢民族ではHLA-B*5801の保有率が20%を占めるが,日本人では0.6%と低率なので,比較的安全なのではないか」と述べた。

#~febuxostat~
#痛風・高尿酸血症の治療薬として期待
痛風・高尿酸血症治療薬のfebuxostatは,既に欧州,米国,韓国で承認され,日本でも臨床試験が進行中である。
座長の谷口教授は,海外の臨床試験データから,「重篤な有害事象の発現率は他の薬剤と変わらず,今後,痛風・高尿酸血症の一般的な治療薬として期待できる」との見解を示した。

#80,120mg連日投与で良好な血清尿酸値コントロール
Febuxostatは体内で尿酸を合成するキサンチンオキシターゼ阻害薬で,痛風・高尿酸血症に対する新たな治療薬として期待されている。
谷口教授は,2005年から発表された海外の2件の第III相ランダム化二重盲検試験(FACT,APEX)のデータを検証。
これらの試験では最終3か月の血清尿酸値が6.0mg/dL未満であることを主要エンドポイントとして検討が行われた。

その結果,
(1)febuxostat 80・120mg/日とアロプリノール300mg/日の52週間にわたる比較では,主要エンドポイントの達成割合はfebuxostat投与群で有意に高かった
(2)プラセボ,アロプリノール,febuxostatの28週ランダム化二重盲検試験でも,febuxostat投与群の達成割合がアロプリノールを有意に上回った
(3)第III相試験を終了した症例における40か月に及ぶ長期投与試験でも血清尿酸値は良好にコントロールされ,痛風結節の縮小効果も示された。

さらに,「海外の臨床試験への組み入れ症例はBMIが高値で罹病期間が長い,痛風結節が多いなど,当センターの日常診療で見る痛風とは大きな違いがあるため,日本人ではより少量で有効である可能性がある」との見解を示した。
#~ベンズブロマロン~
#肥満や動脈硬化への影響も
ベンズブロマロンは強力な尿酸排泄効果のある痛風・高尿酸血症治療薬として古くから用いられているが,近年では多様な生理作用がわかってきた。
兵庫医科大学内科学内分泌・代謝科の堤善多氏は,最近のデータからインスリン抵抗性や心血管障害を抑制する働きが解明されつつあり,肥満や動脈硬化にも有効である可能性を指摘した。

#URAT-1の発見がきっかけ
ベンズブロマロンは近位尿細管上皮の尿酸トランスポーターURAT-1を阻害して,尿酸の再吸収を抑制することによって尿酸の尿中排泄を促進する。
近年,URAT-1が脂肪細胞や血管内皮でも発現していることが発見され,ベンズブロマロンが尿細管以外の臓器にも作用している可能性が示唆されている。

高血圧を合併する高尿酸血症の病型分類を見た研究では,尿酸排泄低下型が92.1%と大多数を占め,尿酸産生過剰型は4.7%にすぎなかった。
さらに,高尿酸血症患者を3か月間アロプリノールまたはベンズブロマロンで治療したところ,内皮依存血管拡張反応が有意に改善した。

これらの結果から,堤氏は「尿酸が血管内皮機能を低下させ,血圧上昇を来すとすると,ベンズブロマロンによる血清尿酸低下が高血圧を改善する可能性がある」と述べた。

また,尿酸降下薬投与後のアディポネクチンを調べたところ,アロプリノールでは変化が見られなかったのに対し,ベンズブロマロンでは有意に上昇したことも報告した。

同氏は「ベンズブロマロンの多面的作用は,
(1)尿中尿酸排泄を促進し,血清尿酸値を低下させたことによる効果
(2)URAT-1阻害によって尿酸の細胞内流入を阻止したことに起因
(3)ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)γの刺激によって高尿酸血症に合併するインスリン抵抗性を改善したことに起因
-の3つの可能性が考えられる」と説明した。

~ラスブリカーゼ~
#腫瘍融解症候群に即効,強力に作用
ユレートオキシターゼ製剤のラスブリカーゼが昨年10月に承認された。
福井大学血液・腫瘍内科の山内高弘氏は「腫瘍融解症候群にきわめて即効かつ強力な尿酸低下作用があり,標準療法として使用できる」と,わが国での同薬の発売に期待を表明した。

#標準療法として使用可能
ユレートオキシターゼは,尿酸をアラントインに変換する酵素。アロプリノールとは異なり,既に生成された尿酸を標的とするため尿酸降下作用はきわめて速い。
欧米では既に悪性腫瘍の腫瘍融解症候群(TLS)に伴う高尿酸血症に対して承認されている。
TLSは,急性リンパ性白血病,慢性骨髄性白血病など造血器を中心とした悪性腫瘍の発症時あるいは化学療法開始時に,短期に大量の腫瘍細胞が崩壊することで発症する。
高尿酸血症,高カリウム血症,高リン血症が生じ,急性腎不全から死に至ることもあるが,迅速かつ適切に治療すれば生還可能とされている。
2008年には米国臨床腫瘍学会がTLSに関するガイドラインを作成した。

山内氏は,小児と成人におけるラスブリカーゼの臨床試験結果から,
(1)きわめて迅速かつ強力な尿酸低下効果がある
(2)血中半減期は16~20時間で薬剤の蓄積性はない
(3)代謝は肝腎機能に影響されない
(4)軽度の発疹,頭痛,悪心・嘔吐,過敏反応,溶血があるが許容範囲
(5)約1割に抗体が発生するが,ほとんどは消失する
(6)各種抗がん薬との相互作用はないが,アロプリノールとの併用は注意が必要
―との見解を示した。

出典 MT pro 2010.4.1
版権 メディカルトリビューン社
<腫瘍崩壊症候群 関連サイト>
がん化学療法に伴う腫瘍崩壊症候群と高尿酸血症治療薬 ラスブリカーゼ (遺伝子組み換え)
http://medical.radionikkei.jp/suzuken/final/100211html/index.html

腫瘍崩壊症候群
http://ja.wikipedia.org/wiki/腫瘍崩壊症候群

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