戯れ言たれる侏儒
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最近、CKDの講演会があり、演者は某病院の腎臓・免疫代謝科の部長でした。
市中病院の勤務医とは思えないアカデミックな先生で英文の論文も多く書いてみえます。
その先生が講演中に、今ビタミンDと心血管疾患の関係に一番興味を持っているということを言われたのが心の片隅にずっと残っていました。

私のような一開業医では、血中ビタミンD濃度を測定することは憚れますし、適応外処方もする勇気はありません。
(血中ビタミンD濃度には主々の制約があります)
<血中ビタミンD濃度 保険請求関連サイト>
1α,25-(OH)2ビタミンD
http://data.medience.co.jp/compendium/main.asp?field=01&m_class=08&s_class=0010

 

ビタミンD濃度の低下は末梢動脈疾患(PAD)と関連
2008-06-06 14:36:22 -0400 (ロイターヘルス)発
ニューヨーク(ロイターヘルス) - Arteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology誌6月号の報告によると、血清25-ヒドロキシビタミンD(25(OH)D)濃度の低下は、末梢動脈疾患(PAD)の有病率増加と関連している。

ビタミンDは、カルシウムやリン酸代謝および骨粗しょう症のため以外にも重要な役割を果たしている可能性がある」とAlbert Einstein College of Medicine(ニューヨーク州ブロンクス)のDr. Michal L. Melamedはロイターヘルスに語った。

Dr. Melamedらは、一般集団における、25(OH)D濃度とPAD有病率との関連を、National Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)のデータを用いて評価した。

25(OH)Dの平均濃度は、非PAD群に比べて、PAD群では有意に低かった、と著者らは報告している。しかし、両群間で血清カルシウム、リン酸、副甲状腺ホルモン濃度に差異はなかった。

年齢、性別、人種で補正後、25(OH)Dが最低四分位の群では、PADである可能性が、最高四分位の群よりも2.18倍高かった。

25(OH)Dの10 ng/mL毎の低下は、PAD有病率の35%増加を伴った、と研究者らは述べている。

ビタミンDの持つ潜在的な抗アテローム性動脈硬化作用を裏付けるため、文献ではいくつかの機序が引き合いに出されている」と研究者らは指摘する。

しかし、Dr. Melamedは、「PAD患者にとってビタミンD補給が有用であることを示したエビデンスはまだない」と警告する。

「ビタミンD濃度低下とPADとに因果関係があれば、長期にわたるビタミンD欠乏はPADを引き起こし、また、PADが発症した時点での治療では疾患の経過は変わらない可能性がある。従って、この領域におけるさらなる研究が必要である」と同医師は付け加えた。

Arterioscler Thromb Vasc Biol 2008;28:1179-1185.

http://kanematsu-rmn.jp/news/kowa-souyaku/news2.php?mode=jpview&num=200806100022601

「Heart and Kidney - 私たちの近くにあるもの」
制作 Heart and Kidney制作委員会
(シオノギ製薬 配布物)

<番外編>

末梢動脈疾患の長期予後は心疾患よりも不良
2008-04-22
ニューヨーク(ロイターヘルス)- Journal of the American College of Cardiology誌4月22日号の報告によると、末梢動脈疾患(PAD)患者は、類似した冠動脈疾患(CAD)患者よりも、長期予後が不良である。

このことは、脳・心血管イベントは晩期死亡の主原因であり、また、PAD患者は投与される心疾患治療薬がCAD患者よりも少ないという事実におそらく関連している、とErasmus Medical Center(オランダ)のDr. Don Poldermansらは推測する。

この所見は、PAD患者で頸動脈内膜剥離術による治療を受けた560名、待機的腹部大動脈手術による治療を受けた923名、緊急の腹部大動脈手術を受けた200名、下肢再建術を受けた1,047名、および、それに一致させたCAD患者で冠動脈形成術を受けた2,730名の予後比較による。

年間死亡率は、PAD患者で5.7%、CAD患者では3.0%であった(p<0.001)。

PAD患者は、β遮断薬、カルシウム拮抗剤、アスピリン、硝酸剤、スタチン剤、ACE阻害薬など、全種類の心疾患治療薬を投与される可能性は低かった。

脳・心血管イベントは死亡の主原因であり、死亡の46%を占めたことが報告では示されている。

PAD患者において、長期生存は下肢再建術を受けた患者と大動脈手術を受けた患者とで同等であった。

PAD群では、血管手術後の心合併症により心臓死が長期予測された一方、非心臓合併症は総死亡に関連していた。

「全般的に見ると、PAD患者の治療が十分に成されていないことが、CAD患者と比較して長期予後が不良であることの説明となる可能性がある」と著者らは述べている。

J Am Coll Cardiol 2008;51:1588-1596.
http://kanematsu-rmn.jp/news/kowa-souyaku/news2.php?mode=jpview&num=200804230020994

 

<番外編>
ビタミンD欠乏は男性の心筋梗塞(MI)発症率に関連
2008-06-09 16:00:29 -0400 (ロイターヘルス)発
ニューヨーク(ロイターヘルス) - Archives of Internal Medicine誌6月9日号で報告されたHealth Professionals Follow-up Study、プロスペクティブ研究の結果によると、血漿ビタミンD濃度の低下は、心筋梗塞の独立リスク因子である。

生態学研究では、冬期には高緯度地域および低地ともに、心血管疾患による死亡は増加することが立証されており、これはビタミンD欠乏による悪影響と一致する、とHarvard School of Public Health(ボストン)のDr. Edward Giovannucciらは説明する。

Dr. Giovannucciのグループは、ベースライン時に心血管疾患と診断されていなかった40歳から75歳の男性を対象としたコホート内症例対照研究において、血漿25-ヒドロキシビタミンD(25(OH)D)濃度とMIリスクの関連をプロスペクティブに評価した。

症例群は、10年間の追跡期間中に非致死的MIまたは致死的冠動脈心疾患を発症した男性454名、対照群は年齢、採血日、喫煙の有無について適合させた被験者900名であった。

人口統計学、家族歴、ライフスタイルに伴うリスク因子および併存疾患で補正後、25(OH)Dが欠乏(15ng/mL以下)していた男性は、25(OH)D濃度が30ng/mL以上であった男性と比較して、MIリスクが上昇していた(相対リスク2.09)。

「これらの結果は、MIリスクへのビタミンDの役割が重要であることをさらに裏付けるものである」とDr. Giovannucciらは主張する。

さらに、同医師らの研究結果は「現在推奨されているビタミンD所要量(200-600IU/日)について、健康に役立つと考えられる十分な量の25(OH)Dを循環させるのに効果を持つ程度にまで増やす必要がある」という提言を支持するものだ、と述べている。

Arch Intern Med 2008;168:1174-1180.
http://kanematsu-rmn.jp/news/kowa-souyaku/news2.php?mode=jpview&num=200806100022601

 

<きょうの一曲>   ”FLY AWAY”
FLY AWAY John Denver & Olivia Newton-John BEST QUALITY
http://jp.youtube.com/watch?v=nLuRxZikJ5A&feature=related

 

読んでいただいてありがとうございます。
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ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(2)」
http://wellfrog2.exblog.jp/?2008.5.21
「井蛙内科/開業医診療録」~2008.5.21 
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酸化ストレス抑制と老化予防を考えた心血管障害を伴う高血圧治療(前編)
加齢は心血管系イベントの重要な危険因子であるが,近年では老化に伴う心血管障害にレニン・アンジオテンシン(RA)系が密接にかかわっていることが明らかにされてきている。
楽木氏らは,心血管障害に対するアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)オルメサルタン メドキソミル(オルメテックR)[以下,オルメサルタン]の影響を検討した動物実験を行った。
以下は、老化におけるRA系の役割に関する,実験の成績についての解説である。

聞き手
愛媛大学大学院医学系研究科分子心血管生物・薬理学教授
堀内 正嗣 氏
解説
大阪大学大学院医学系研究科老年・腎臓内科学教授
楽木 宏実 氏 

老化に伴う心血管障害では酸化ストレスやRA系が重要な役割を果たしている
堀内 
本日は,老化と高血圧の領域のオピニオンリーダーである楽木先生をお迎えして,老化の影響を考慮した高血圧の治療についてお話をお伺いしたいと思います。
それでは最初に老化の機序,特に加齢による動脈硬化の進展について解説をお願いします。

楽木 
「人は血管とともに老いる」という言葉がありますが,血管老化の機序として注目されているのが,酸化ストレスの影響です。
これは,酸化ストレスや炎症によって血管内皮が障害され,マクロファージの浸潤や内膜の増殖が発現し,粥腫が形成されるというものです。
また,
高血圧のような刺激がある場合は,中膜平滑筋のリモデリングが誘発され,血管弾性が低下します。

堀内 
老化とRA系の関係についてはいかがですか。

楽木 
アンジオテンシン II(A II)は,酸化ストレスを増大させることによって老化を促進しているのではないかと考えられます。この考えを支持するものとして,臨床的にRA系を抑制すると加齢による動脈硬化の進展が抑制される可能性が示されています。
例えば,血管弾性は加齢によって低下しますが,RA系抑制薬は血管の柔軟性を改善します。
また,粥状硬化も加齢によって進展しますが,
最近報告されたMORE Studyでは,オルメサルタンがプラークを退縮させることが明らかにされています。

堀内 
老化ではRA系が重要な役割を果たしているということですが,高齢者では血中レニン活性が低下しているのではないですか。

楽木 
確かに高齢者では低レニン性高血圧が多いのですが,組織のRA系は活性化されていることが考えられます。
腎障害や心不全の頻度は加齢に伴って増加しますが,これらに対するRA系抑制薬の効果は非常に明確ですので,やはり
老化においてはRA系が重要な役割を果たしているのではないでしょうか。

 

老化に伴う左室肥大や心筋線維化に対するオルメサルタンの影響
堀内 
楽木先生がご検討になられました,高齢の高血圧自然発症ラット(SHR)に対するオルメサルタンの影響に関する実験の成績をご紹介いただけますか。

楽木 
今日では高齢の高血圧患者が非常に多くなっていますが,このような患者を対象とした大規模臨床試験のエビデンスは十分ではありません。
そこで,まずは動物レベルでデータを出していくことが重要と考え,高齢になってからRA系を抑制することの有用性を検討することにしました。
 
本試験では,50週齢のSHRにオルメサルタン(0.2mg/kg/日)およびヒドララジン(0.15mg/kg/日)をミニポンプで4週間注入したところ,血圧はいずれの投与群でも同程度に低下したのですが,左室肥大や心筋線維化はオルメサルタン群で有意に抑制されました(図1)。
 
また,高齢のSHRでは強い酸化ストレスの亢進が起きていたのですが,オルメサルタン群ではこのようなストレスの指標が有意に低下しました(図2)。


これは,オルメサルタンが血圧を下げるだけではなく酸化ストレスを抑制することで,老化に伴う左室肥大や心筋線維化を抑制したと考えられます。

80歳以上の高齢者でも積極的に血圧をコントロールする必要がある
堀内 
高齢者の高血圧に関しては,80歳以上という超高齢者を対象としたHYVETの結果が最近報告されました。これについてはどのようにお考えでしょうか。

楽木 
超高齢者に対する降圧療法に関しては,脳卒中を減少させる一方で総死亡を増加させたというメタ解析の報告があったことから,その実施の是非には議論があり,HYVETの結果には大きな関心が寄せられていました。
本試験の対象は80歳以上の高血圧患者で,プラセボないし利尿薬が投与され,利尿薬群では降圧が不十分な場合,アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬が併用されました。
 
その結果,中間解析で実薬群の有用性が判明したため試験が早期に中止され,脳卒中の発症,総死亡,致死性脳卒中および心不全の発症が有意に減少することが明らかにされました(図3)。


特に注目されたのは,先程申し上げたメタ解析の結果から本試験でも増加することが懸念されていた総死亡が,むしろ減少したということです。
 
このようにHYVETは,80歳以上の患者でも積極的な降圧が必要であることを明らかにした試験であり,2008年に発表された最も重要なエビデンスの1つであると考えられます。

出典 Medical Tribune 2008.9.25
版権 メディカル・トリビューン社

<コメント>
■ヒドララジンをコントロールとする実験デザインは問題ないのでしょうか。
ヒドララジンは反射性交感神経亢進作用があり、心肥大を招く可能性のある薬剤です。
しかも現在はほとんど使用されていない薬剤でオルメサルタンによい結果が出るのは至極当然と思われます。
■高齢のSHR。
脳卒中易発症系高血圧自然発症ラット(SHRSP)と違って長生きできるのでしょうか。
正常ラット、SHRの平均寿命を知りたいところです。
■高齢者の組織レニン濃度上昇・・・はたして立証されているのでしょうか。

<関連サイト>
老化の制御
http://www.e-clinician.net/vol46/no480/pdf/aging_480.pdf
組織レニン
http://blog.m3.com/reed/20070914/1
創薬が期待される組織レニン研究
RA系研究の世界的権威Dzau氏が講演
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/ish2006/200610/501676.html
血管平滑筋細胞におけるアンジオテンシンIIとアルドステロンのクロストークによる血管老化の促進作用についての検討
http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2006/00135/contents/0029.htm

以下
http://physician.pfizer.co.jp/cardiology/report/ish/2006/os16.html
からの引用です。
■Life-long renoprotection in SHR by transient prehypertensive treatment : An effect of decelerated aging?
WKYに比してSHRでは細胞のturnover亢進により細胞の老化が早く,臓器障害が進行しやすいと考えられている。
SHRでは血圧が高いとともにレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)が亢進していることから,Maastricht 大学のBaumann氏らは,
(1)SHRで認められる加齢促進には高血圧とRAASのいずれが強く関与するのか,
(2)高血圧発症期に短期間RAASを抑制すると将来にわたって臓器障害を軽減し・内分泌環境を改善させ得るか,
をhigh-turnover細胞である尿細管細胞を用いて検討した。

4~8週齢のSHRにロサルタン,スピロノラクトン,またはヒドララジンを投与して同様に血圧を低下させたところ,細胞増殖はロサルタンまたはスピロノラクトンでは減少したもののヒドララジンでは変化せず,高血圧発症期SHRの尿細管で認められる細胞増殖は血圧よりもRAASに依存していると考えられた。
特に,この時期にRAASを抑制すると細胞周期G1期の活性を低下させて,長期的に尿細管細胞の増殖を抑制し得ると考えられた。
また,SHRではtelomereの長さが短縮しているが,4~8週齢期にロサルタンまたはスピロノラクトンを投与すると,72週齢時におけるtelomereの長さが有意に改善しており,高血圧発症期に短期間RAASを抑制することで長期的に細胞の老化を軽減できると考えられた。
尿細管細胞でみられたこのような影響は血管などのlow-turnover細胞では認められなかった。
さらに,4~8週齢期にロサルタンまたはスピロノラクトンを投与すると,12週齢時においてアンジオテンシンIIに対する血圧の感受性が減弱していた。
以上の結果より,高血圧発症期にRAASを短期間抑制するとhigh-turnoverの細胞では老化の抑制を介して細胞増殖が軽減するが,この効果は血圧に依存していないと考えられた。

近年注目が高まっているアンチエイジングに関する話題であり,フロアから多くの質問があった。
Naバランスや酸化ストレスの状態,腎髄質の血行動態に関する質問があったが詳細は不明との回答であった。
また,ロサルタンとスピロノラクトンの効果がほぼ同等であったことから,アンジオテンシンIIよりもアルドステロンが重要である可能性も示唆されるが,スピロノラクトンがアルドステロンだけでなく性ホルモンに影響を与えた可能性が懸念され,今後,さらなる詳細な検討が期待される。

■Long-tern administration of fasudil, a specific Rho-kinase inhibitor, has cardiorenoprotective effect in SHR-SP
獨協医科大学の越川氏らのグループは以前より,食塩感受性高血圧ラットやDOCA-食塩負荷高血圧ラットにおいてRho-kinaseの選択的阻害薬であるfasudilが糸球体硬化抑制作用を有することを明らかにしてきた。

今回,越川氏らは悪性高血圧症のモデルである食塩負荷SHR-SPにfasudilを長期投与することで,糸球体硬化や左室肥大の進展が抑制されるか否かを機序を含めて検討した。
8週齢のWKYとSHR-SPに8%NaCl食を8週間投与し,SHR-SPを非投与群・低容量fasudil投与群(15mg/kg/日)・高容量fasudil投与群(30mg/kg/日)の3群に分けた。
8週間後に血圧・腎機能・糸球体傷害度・左室肥大の程度および腎・心における各種遺伝子発現などを検討した。
高容量fasudil投与によっても血圧は変化しなかったが,非投与群で認められた腎機能の悪化・糸球体硬化・腎間質線維化・腎血管障害・左室肥大は有意に改善し,腎内接着因子の発現・線維化に関与する各因子(collagen-I or -III , TGF-β, PAI-1など)mRNAの腎皮質内および左室内発現が減少していた。
さらに別のSHR-SPラット群において解析したカプランマイヤー生存曲線において,高容量fasudil投与群では非投与群に比して有意に生存率が改善していた。
一方,低容量fasudil投与群ではいずれの項目も改善度は軽度であった。
以上の結果より悪性高血圧モデルラットにおいてfasudilは降圧効果とは独立した心・腎保護作用を有し,予後を改善させることが明らかとなった。
その機序として,細胞外マトリックス・酸化ストレス・接着因子・抗線溶系の抑制が関与する可能性が示唆された。

フロアから,(生存率が改善しているが)SHR-SPの死因は脳卒中が多いのだから,SHR-SPの脳血管障害がfasudil投与でどのように改善するかを機序を含めて検討するべきだというコメントがあったが,非常に興味深い点である。


<自遊時間>
ジャズの名トランペッターのクリフォード・ブラウンに「MORE STUDY」というアルバムがありました。
http://shop.yumetenpo.jp/goods/d/musicshop-keio.com/g/2239/index.shtml

<きょうの一曲> Without You
I can't live (without you)
http://jp.youtube.com/watch?v=orA_c2M-5KE&feature=related
Mariah Carey - Can't Live(if living is without u)
http://jp.youtube.com/watch?v=-0P2zWbB8qY&feature=related
Mariah Carey_Without You
http://jp.youtube.com/watch?v=vOR_jq9M53c&feature=related
Without You - Harry Nilsson
http://jp.youtube.com/watch?v=P6C_Q-_RTS8
Air Supply- Without You
http://jp.youtube.com/watch?v=sc0YPP4qzLQ
Leona Lewis - Without You
http://jp.youtube.com/watch?v=bXNmIjjZfcc
Badfinger - Without You - Pete Ham
http://jp.youtube.com/watch?v=PyBS_1vGwpU
Harry Nilsson - Without You
http://jp.youtube.com/watch?v=sZ2eEQ1fV7A
Harry Nilsson - Without You
http://jp.youtube.com/watch?v=iPdDSubErF4&feature=related
"Without You" Harry Nilsson
http://jp.youtube.com/watch?v=0xpS9UrOx5k&feature=related
Without You
http://jp.youtube.com/watch?v=QZHsBm-Cdk8&feature=related
AIR SUPLY - WITHOUT YOU
http://jp.youtube.com/watch?v=bwPXDHgJL-s&feature=related
Air Supply- Without You
http://jp.youtube.com/watch?v=sc0YPP4qzLQ&feature=related
Kelly Clarkson - Without You
http://jp.youtube.com/watch?v=9Gkcj6vcWZc&feature=related
Can't Live Without You - ( With Lyrics )
http://jp.youtube.com/watch?v=btaGemAihYY
I can't live If living is without you
by Tom Evans and Pete Ham
http://www.isabelperez.com/songs/icant.htm


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ふくろう医者の診察室
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「井蛙内科/開業医診療録(2)」
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1か月前より、当院でも遅まきながら頚動脈エコーを行うようになりました。
眼底検査、CAVIと併せて動脈硬化の評価がある程度できるようになったかなと思っているところです。
検査しなければ「知らぬが仏」。
先週の土曜日も、80代の男性に検査を行って結構強い頚動脈病変が見つかりました。
頚動脈にbruitは聴取されません。
また、さしたる症状もありません。
今後、このような症例に対してどのように対処していけばよいのかという新しい課題が見つかってしまいました。
当面、病変の強い症例は、近くの病院の脳外科医にコンサルトしていくことになりそうです。

 

<関連サイト>
Journal club ~内頚動脈狭窄のステント治療
http://www.dryumi.com/?p=219
頚部内頚動脈狭窄症
http://www.is-brain.com/column/03.html
「狭さく95%」切らずに治療…頸動脈狭窄(服部さん)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20061101ik0a.htm

 

ステント留置と手術、高リスク頸動脈狭窄患者に同等
2008-04-09 17:00:30 -0400 (ロイターヘルス)発
ニューヨーク(ロイターヘルス) - Stenting and Angioplasty with Protection in Patients at High Risk for Endarterectomy (SAPPHIRE)研究の結果によると、重度頸動脈狭窄の高リスク患者において、塞栓保護装置を用いたステント留置は、動脈内膜剥離術と同程度の長期予後をもたらす。

これまでのSAPPHIREデータ解析で、Dr. Donald E. Cutlipらは、ステント留置による30日後および1年後のアウトカムが、動脈内膜剥離術と比較した場合にも劣らないことを示した。New England Journal of Medicine誌4月10日号で報告された本解析では、3年後の結果について説明している。

3年目までに、事前にエンドポイントと定義された死亡、同側脳卒中または心筋梗塞(治療から30日以内)が、ステント治療患者の24.6%で発症した。手術群における発症率は26.9%であり、ステント治療群よりも高かったものの、有意差ではなかった。

本研究は50%以上の症候性頸動脈狭窄または、80%以上の無症候性頸動脈狭窄を認めた高リスク患者334名を対象とした。3年間の追跡データは、260名の患者について利用可能で、ステント留置群の85.6%、手術群の70.1%が含まれる。

高リスクの基準には、以下のうち1つ以上が含まれた:年齢が80歳を超えている、臨床的に有意な心疾患(心不全、運動負荷検査異常、または開胸心臓手術が必要)、重度肺疾患、対側頸動脈閉塞、対側喉頭神経麻痺、頸動脈内膜剥離術後の狭窄再発、根治的頸部手術歴または頸部への放射線治療歴。

脳卒中は各群においてそれぞれ15例発症したことが報告では示されている。ステント留置群の脳卒中11例、および手術群の9例は同側性であった。

この結果を反映して、著者らは「高リスク患者における3年間の脳卒中または他の主要な有害イベントのリスクに関して、塞栓保護装置を用いる頸動脈ステント留置と頸動脈内膜剥離術の間の有意差については立証することが出来なかった」と結論付けた。

著者らは「治療後3年以内に、血行再建再施行リスクが増大するというエビデンスも見出されていない」と付け加えた。
N Engl J Med 2008;358:1572-1579.
http://kanematsu-rmn.jp/news/kowa-souyaku/news2.php?mode=jpview&num=200804100020582

 

<番外編>
頸動脈雑音は心筋梗塞および心血管死と関連
2008-05-08 18:30:18 -0400 (ロイターヘルス)発
ニューヨーク(ロイターヘルス)‐心疾患リスク患者で頸動脈雑音があると、心筋梗塞(MI)および心血管死のリスクが2倍以上上昇することが、メタ解析の結果により示されている。

「心疾患リスク患者における頸動脈雑音の聴診は、心血管疾患リスクに対する積極的な改善治療が最も有用と思われる患者の選択に役立つ」と、研究者らはLancet誌5月10日号で報告している。

Walter Reed Army Medical Center(ワシントンDC)のDr. Christopher A. Pickettらは、「頸動脈」および「雑音」の用語が含まれる研究をMedline and Embaseデータベースから検索した。メタ解析には、62,414患者・年の追跡期間に計17,295名の患者を対象とした20件のプロスペクティブ研究と2件の症例対照研究が組み入れられた。

頸動脈雑音があると、MI発症率は100患者・年当たり1.86(2件)から3.69(8件)に上昇した。同様に、心血管死の発生率は雑音が聴診されると100患者・年当たり1.11(4件)から2.85(16件)に上昇した。

雑音がある患者とない患者においてMIと心血管死のリスクを直接比較した試験は、わずか4件であった。これらの研究を統合解析すると、雑音との関連性が認められ、MIおよび心血管死に対するオッズ比は、それぞれ2.15および2.27であった。

「この新しいメタ解析は有望ではあるが、いくつかの疑問が生じる」とDupuytren University Hospital(フランス リモージュ)のDrs. Victor AboyansとPhilippe Lacroixは関連する論説で述べている。それらの疑問とは、「頸動脈雑音がどのように二次予防に影響を与えるのか」、および心血管疾患リスクスコアで得られる以上の予測情報が雑音から得られるかどうかということである。

Lancet 2008;371:1554-1556,1587-1594.

http://kanematsu-rmn.jp/news/kowa-souyaku/news2.php?mode=jpview&num=200805090021572


頸動脈雑音は心筋梗塞および心血管死と関連
2008-05-08 18:30:18 -0400 (ロイターヘルス)発
ニューヨーク(ロイターヘルス)‐心疾患リスク患者で頸動脈雑音があると、心筋梗塞(MI)および心血管死のリスクが2倍以上上昇することが、メタ解析の結果により示されている。

「心疾患リスク患者における頸動脈雑音の聴診は、心血管疾患リスクに対する積極的な改善治療が最も有用と思われる患者の選択に役立つ」と、研究者らはLancet誌5月10日号で報告している。

Walter Reed Army Medical Center(ワシントンDC)のDr. Christopher A. Pickettらは、「頸動脈」および「雑音」の用語が含まれる研究をMedline and Embaseデータベースから検索した。メタ解析には、62,414患者・年の追跡期間に計17,295名の患者を対象とした20件のプロスペクティブ研究と2件の症例対照研究が組み入れられた。

頸動脈雑音があると、MI発症率は100患者・年当たり1.86(2件)から3.69(8件)に上昇した。同様に、心血管死の発生率は雑音が聴診されると100患者・年当たり1.11(4件)から2.85(16件)に上昇した。

雑音がある患者とない患者においてMIと心血管死のリスクを直接比較した試験は、わずか4件であった。これらの研究を統合解析すると、雑音との関連性が認められ、MIおよび心血管死に対するオッズ比は、それぞれ2.15および2.27であった。

「この新しいメタ解析は有望ではあるが、いくつかの疑問が生じる」とDupuytren University Hospital(フランス リモージュ)のDrs. Victor AboyansとPhilippe Lacroixは関連する論説で述べている。それらの疑問とは、「頸動脈雑音がどのように二次予防に影響を与えるのか」、および心血管疾患リスクスコアで得られる以上の予測情報が雑音から得られるかどうかということである。

Lancet 2008;371:1554-1556,1587-1594.

http://kanematsu-rmn.jp/news/kowa-souyaku/news2.php?mode=jpview&num=200805090021572


「Heart and Kidney - 私たちの近くにあるもの」
制作 Heart and Kidney制作委員会
(シオノギ製薬 配布物)

 

<きょうの一曲> 「それが大事」
YouTube - 大事MANブラザーズバンド / 「それが大事」LIVE
 
http://jp.youtube.com/watch?v=HKg7--TKVtU
それが大事 大事MANブラザーズバンド
http://jp.youtube.com/watch?v=DgtZhfFqpvs&feature=related
それが大事
http://jp.youtube.com/watch?v=MDXtNBc0ml0&feature=related
それが大事 / 大事MANブラザーズバンド
http://jp.youtube.com/watch?v=xg9puhNHPao&feature=related
 

<番外編>
忙しい人のための「それが大事」

http://jp.youtube.com/watch?v=O_GNHj-wuI8 

 

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JAMA誌に掲載された論文に対する解説で勉強しました。

JAMA Hellings WE, et al. 2008;299:547~554
(University Medical Center,The Netherlands.)

論文名は
「アテローム硬化性プラーク構成成分と頚動脈内膜切除術後の再狭窄発生の関係」
Atherosclerotic plaque composition and occurrence of restenosis after caratid endarterectomy

研究背景:
インターベンション標的部位に存在するアテローム硬化性プラークの構成成分について、今まで再狭窄予測マーカーとしての評価がされていない。
結論 
プラーク構成成分は頚動脈内膜切除術後の再狭窄に関する独立予測因子である。
脂質含有量の多い(脂質リッチ)炎症性プラークの除去は再狭窄のリスク低下と関連している。
<解説>
CEAかCASか、組織I性状で治療方針が決まる?
虎の門病院循環器センター 石綿清雄 内科部長

 

再狭窄は血管治療の効果を損なう大きな問題である。
冠動脈疾患に関しては薬剤溶出性ステント(DES)の登場により特殊な病態を除きほぼ忍容できるレベルにまで再狭窄を予防できるようになったが、頚動脈狭窄に関してはどうであろうか?
主流の治療法は頚動脈内膜切除術 (CEA:Carotid Endarterectomy ) であるが、最近、より低侵襲の Carotic Artery Stenting (CAS) が導入されてきた。
CASは十分な治療効果を有することが認められているが、治療手技として確立されるには現在進行中である臨床試験の結果が待たれる。
これは1990年代に CABG と PCI の比較試験が多く行われ、 PCIの虚血性心疾患における地位が確立されてきた過程によく似ている。
実際、CEAは依然として主流の治療ではあるが、多くの治療が現在低侵襲性の方向にあり、CEAの適応であるがリスクの高い症例にはCASが行われている。
 
さて、CEA後の再狭窄は欧米のいくつかの臨床研究のメタアナリシスより、治療後1年以内に生じる可能性は10%程度であり、以後2年目3%、3年目2%、さらに長期間に再狭窄が生じるリスクは年1%というデータが示されている。
最近発表された最も信頼のおけるAsymptomatic  Carotid Atherosclerosis Study (AOAS)でも、3~18カ月の再狭窄率は7.6%、その後60カ月までは動脈硬化の進展により
1.9%と報告されている。
CEA後に生じる再狭窄病変の主体は冠動脈の再狭窄と同様に平滑筋細胞の増生であり、慢性期には合成型の平滑筋細胞が増生し、細胞外マトリックスであるコラーゲンやプロテオグリカンなどが産生され再狭窄病変が形成される。
また、血管リモデリングも再狭窄の重要な要因である。
術後1~3年の早い時期の再狭窄病変には通常、動脈硬化巣にみられる泡沫細胞や脂肪の集積がみられることはまれである。
一方、数年経過した場合は再狭窄とはいわず、新たに生じた動脈硬化病変として認識すべきである。
 
本論文では、術後再狭窄の予測因子として切除標本の病理学的検討が有用であるとしている点が興味深い。
術後再狭窄の予測因子として切除標本を病理組織学的に検討し、脂質リッチな炎症性プラークの場合には再狭窄が少ない、という新たな知見を提示している。
すなわち、切除標本でマクロファージが多く浸潤し、脂質コアの大きなプラークほど再狭窄のリスクが低いという結果であった。
一般的に、脂質リッチな不安定プラークの治療はCASにしてもCEAにしても再狭窄率は高いという報告が多い。
特にステント治療においては集積する炎症細胞がステントの刺激を受けて反応し、新生内膜の増殖に働くことがその原
因とされている。
しかし、これまでの報告では組織学的な正当性が確認できていなかった。
また,今回の検討は粥腫を切除した後であり、すでに反応する組織は大方取り除かれていることもあり単純な比較は困難であるが、この新たな知見は今後の治療戦略にかかわってくると考えられる。
すなわち、将来的に術前にMRIやMDCTなどでプラーク性状が確認できれば、CEAかCAS、またパッチの使用など治療方針の決定に大いに役立つ可能性がある。


出典 MMJ Vol.4 No.7 2008
版権 毎日新聞社

 

 

「Heart and Kidney - 私たちの近くにあるもの」
制作 Heart and Kidney制作委員会
(シオノギ製薬 配布物)
 
<講演メモ>

最近行われた講演のメモからです。

走り書きのメモからの内容のため間違っていることがあるかも知れません。
特別演題(「高血圧治療の歴史と進歩〜ARB最近の話題〜」)
京都府立医大循環器内科 松原弘明教授 
(主催:武田薬品工業)

■ARBはAT2受容体刺激薬である。
■JSH2004は近々改訂になる。
■AT1受容体の発現部位は心基部と心室中隔に限局する。
■AT受容体は心臓にはもともと少ない。
■急性心筋梗塞でAT受容体(動物実験)発現が亢進。
(AT1 3倍、AT2 2倍 増加)
■AT1受容体刺激 40mmHg上昇
 AT2受容体刺激 15mmHg下降
■心筋繊維化はAT2を抑制
■ARBは動脈硬化を抑制する。(血管RA系,骨髄RA系)
■高脂血症マウス
■骨髄細胞にはAT1受容体が多い。
■ARBは糖尿病新規発症を抑制する。
■カンデサルタンは脂肪細胞を小型化する(ラット)。
■カンデサルタンには膵β細胞保護作用がある。
■肥満の定義は、国内と海外では異なる。
 国内 BMI25以上
 海外 BMI28以上
■CHARM試験紹介
■CKDにはACEIよりカンデサルタンがよかった。
■肥満の方ではアムロジピンよりカンデサルタンがよかった。
■カンデサルタン関連の臨床試験の紹介
OGAKI
HIJ-CREATE
CASE-J
E-COST
ARCH-J
(参考:紹介されませんでしたが,その他にChallenge-DM,DIALYSIS、TROPHY,SCOPE,ACCESS,CHARMがあります)
■その他雑談として
京都府立医大は京大より数年前に開設され、歴史的には東大に継ぐ2番目の歴史のある医科大学である。
当時、東大から教授が来ていたが多くの教授は京大に移ってしまい、今に至っても両大学はあまり仲がよろしくない(オフレコ?)。
両大学とも建築ラッシュだが、基礎を深く掘ると遺跡が出て来て工事がストップしてしまう。
したがってある一定以上は掘らないようにして、基礎を打ち込む方式をとっている。(京都方式?)

<参考サイト>

府立医大の歴史
http://www.kpu-m.ac.jp/modules/pico/index.php?content_id=7
京都大学沿革(医学部)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/profile/intro/history/index.htm/

(これらのサイトで見ると前者が明治5年、後者が明治32年となります)
長崎大学医学部
http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/med/top/message.html
(ちなみに気になって長崎大学を調べました。1857年ないしは1861年と書かれています。何と明治以前ということになります。)

<自遊時間>
大学の歴史や沿革というのは関係ないといえば関係ないことで、どうでもいい部類のことかも知れません。
以前にも書きましたが、あの歴史の浅いアメリカの大学でさえ日本に比べればはるかに古い歴史があることに驚かされます。
その例がハーバード大学。
医学部自体の創立がいつだかはわかりませんが、大学自体は1636年。
この頃の日本は・・・と思うと情けなくなります。そしてそんなことを考えると明治前に出来たとかどうかということやどっちが先ということも滑稽なことかも知れません。

たとえば、モンペリエ大学の医学部。
800年前に創設された、ヨーロッパ最古の医学部といわれています。
http://www.nhk.or.jp/sekaimachi/detail/data/070806.html

一方、国内のある医学部の沿革についての医学部長の言葉。
「○○大学医学部はその源を○○藩校に発し、130年有余の歴史と11,000人を超える卒業生を誇る日本でも最古の医学部の一つです。」

何だかなあ・・・。

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ENHANCE試験については今までにも取り上げました。

エゼチミブの臨床的位置付け
http://blog.m3.com/reed/20080614/1
ENHANCE試験
http://blog.m3.com/reed/20080418/ENHANCE
ENHANCE試験をめぐる論争 その1(1/2)
http://blog.m3.com/reed/20080428/1
ENHANCE試験をめぐる論争 その2(2/2)
http://blog.m3.com/reed/20080429/ENHANCE__

 

ENHANCE試験は、ネガティブデータだったため、その後もいろいろくすぶっているようですし、アングロサクソンは我々日本人と違って、いろんなことに尾を引くようです。
 

ENHANCE試験といえば、頚動脈のIMTの計測値論争です。
いわば「ノミのき○た○」ないしはその「や○ざ○」論争です。
IMTのような微妙な計測値は、超音波装置の性能や計測者によって当然変化するはずです。
少なくとも超音波装置は同一にすべきと思いますが、恥ずかしながら原著を読んでいないのでよくわかりません。

 

エゼチミブ・シンバスタチン併用めぐる終わりなき論争

今年初め、、ENHANCE(Effect of Ezetimibe Plus Simvastatin vs Simvastatin Alone on Atherosclerosis in the Carotid Artery)試験の主な結果が学会や医学専門誌ではなく、プレスリリースの形でメディアに発表された。
このとき示されたエゼチミブ・シンバスタチン配合剤のアテローム硬化に対する進展抑制効果について、専門家のあいだで論争がいまだに続いている。
それについてJAMA(2008;299:2266)が取り上げている。
 

2カ月後に開催された米国心疾患学会(AAC)総会で、ENHANCE試験の詳細なデータがようやく発表された。
AACはこの件についてすぐに専門委員会で検討し、活発な販売促進が展開されている本剤は、低比重リポ蛋白コレスデロール(LDL-C)値の低下が必要な患者への切り札として
残すべきだという見解を発表した。

AACでENHANCE試験の結果を発表した筆頭研究者、Academic Medical Center(オランダ)Jhon.JP.Kastelein博士によると、ENHANCE試験は24カ月間の無作為化、二重盲検、対照試験で、家族性高コレステロール血症患者720人を対象に実施された。
対象患者はエゼチミブ・シンバスタチン併用群(10mg/80mg配合剤)もしくはシンバスタチン単独群(80mg)に無作為に割り付けられた。
 
1次エンドポイントは、アテローム硬化進展の代理マーカーとして、頚動脈内膜中膜複合体厚(IMT)平均の変化を用いた。Kasteleinは、IMTに関して2つの治療群間に有意差は認められなかったが、エゼチミブ・シンバスタチン併用群ではシンバスタチン単独群に比べ、LDL-C値が有意に低下したと報告している(Kastelein.J.JP,et al.N.Engl J Med 2008;358:1431~1443)。
 
Kasteleinによる発表に続いて、Yale大学内科教授のHarlan  M. Krumholzが壇上から見解を述べている。
「これらは明らかにネガティブな成績であり、実地診療における高脂血症治療を見直す必要がある。特に、米国内ではエゼチミブの適切な処方を考えるべきだ」。
実際、ENHANCE試験の結果が公表されるまで、米国内におけるエゼチミブの売り上げは高コレステロール血症治療の市場で約15%を占めていた。
 
エゼチミブ・シンバスタチン配合剤は2004年に米食品医薬品局(FDA)から承認されたが、臨床上の有用性を明確に示すエビデンスがあったわけではない。
しかし、積極的な販売活動によって売り上げが何十億ドルに
も)膨らんだ、とKrumholzは述べている。
これは医療費だけではなく、患者全般に影響する問題でもある。
例えば、スタチンが臨床転帰を改善するというエビデンスは多数報告されているにもかかわらず、LDL-C低下作用のみを重視して高用量スタチンの代わりにエゼチミブ・シンバスタチン配合剤を処方してきた医師も少なくないからだ、と彼は指摘する。
   
ENHANCE試験(2004年開始)の解析結果が、そろってから発表されるまでに時間がかかった問題を調べている米国議会の議員もいる。
Chuck Grasserley上院議員は3月末に、エゼチミブ・シンバスタチン配合剤を販売している合弁会社の親会社、Merck社とScering-Plough社の幹部に疑義を問う書簡を送っている。
  
専門医はSchering-PloughとMerckからの依頼で実施された同様な別の臨床試験、IMPROVE-IT(Examining Outcomes in Subjects With Acute Coronary Syndrome: Vytrin[Ezetimibe/Simvastatin] vs Simvastatin)に対しても批判的な意見を寄せている。
IMPRONE-ITもエゼチミブ・シンバスタチン併用とシンバスタチン単独を比較した試験だ。
Harvard大学医学部内科教授のJerry Avornによると、エゼチミブ・シンバスタチン併用療法とシンバスタチン単独療法を受ける患者の臨床転帰を比較するという研究デザイン自体に問題がある、と指摘する。
かりにIMPRONE-ITでエゼチミブ・シンバスタチン併用の優
位性を支持する結果が出たとしても、併用群ではエゼチミブ(10mg)、シンバスタチン(40mg)、単独群でもシンバスタチンの用量は40mgに設定されており、80mg用量での比較が行われていない、と理由を説明する。

IMPROVE-IT試験の終了時期が2012年に延びたと最近発表され、エゼチミブ・シンバスタチン併用の是非をめぐる論争はいっそう激しくなっているようだ。
試験実施研究者の説明によると、当初11,000人の患者を
登録する予定だったが、さらに7,000人追加する必要があるからだという。
そして、ある程度の件数の臨床イベントを集積するためにも、試験期間の延長が必要と説明している。
IMPROVE-ITの終了がエゼチミブ・シンバスタチン配合剤の承認から8年後にもなることについて、 Avornは次のように批判している。
「この薬が他剤より有用なのかどうかはっきりするまで、何年間も販売が継続される。この間に何百万人もの患者に処方され、何十億ドルもの医療費が使われるのを眺めているのは奇異な状況と言わざるを得ない」
 
出典 MMJ Vol.4  No.7  2008
版権 毎日新聞社

 「Heart and Kidney - 私たちの近くにあるもの」
制作 Heart and Kidney制作委員会
(シオノギ製薬 配布物)

<自遊時間>

長らく愛用した超音波装置がご臨終になった話は以前にさせていただきました。
いよいよデモも終わり、機種選定は最終段階に入りました。
カラードップラーといえば今や当たり前のことです。
そして頚動脈エコーでのIMT測定、そして椎骨動脈の描出も当たり前の時代のようです。
CWは開業医には不要かも知れませんが欲しいような気もします。
東芝、日立、GEの中からファイナルアンサーを迫られています。
ここはちょっと奮発して老後のボケ防止のおもちゃとして・・・。
あるハリウッドスター(男優)が妊娠した奥さんのために(自宅と別荘に最上級機種を2台、しかも言い値で)購入して新聞沙汰(医師法違反?)となったメーカーに決まりそうです。
自分なりに清水の舞台から飛び・・・です。
当然、最上級機種なんかではありませんが。

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第36回日本血管外科学会
頸動脈狭窄に対する治療選択―CASかCEAか?

頸動脈狭窄に対する血管内治療による頸動脈ステント留置術(CAS)が4月から保険適用となり,頸動脈内膜離術(CEA),CASの適応について議論が活発化している。
東京都で開かれた第36回日本血管外科学会(会長=日本大学心臓血管外科・根岸七雄教授)のパネルディスカッション「頸動脈狭窄に対する治療選択―CASかCEAか?」(座長=東京慈恵会医科大学血管外科・大木隆生教授,三重大学脳神経外科・滝和郎教授)から,2つの報告を紹介する。

NIRSモニタリングによりCEAの安全性が向上
国立病院機構金沢医療センター心臓血管外科の松本康氏らは, CEAを施行した55例の検討結果から,内シャントを挿入すべきかを判断するうえで,近赤外線分光法(NIRS)による術中脳血流モニタリングが有用であることを示した。
NIRSモニタリングで血行遮断後に虚血が示唆される波形パターンを示す患者に選択的に内シャントを使用することで内シャント使用率が30%程度となり,良好な手術成績が得られたという。

内シャント使用は27例中8例
対象は,2008年3月までに頸動脈硬化病変に対してCEAを施行し,脳血流モニターとしてNIRSを用いた連続した55例(年齢72.4±7.8歳)。
麻酔導入前に,手術側の頬骨弓上方の側頭窩に4波長2受光方式のNIRS(OM-200)を固定し,組織酸素飽和度,酸化ヘモグロビン(Hb)および還元Hbを測定した。
 
まず,前半の28例を対象に,血行遮断後のNIRS所見のパターン分類を試みた。
その結果,脳血流低下が10%以下の微小変動型(68.9%),酸化・還元Hb曲線が近接したまま推移する近接型(17.2%),同曲線が完全に交叉解離する逆転解離型(13.7%)の3型に分類された。
微小変動型の10%,近接型の20%,逆転解離型の25%は,術前の脳血流スキャンで血流低下を指摘されていた。
逆転解離型は明らかに虚血と診断され,近接型は1例で一過性脳虚血発作(TIA)が認められたため,逆転解離型と近接型を虚血と定義した。
 
後半の27例に対しては2分間のクランプテスト後,微小変動型19例を除く逆転解離型,近接型各4例の計8例(29.6%)のみに内シャントを使用した結果,神経学的合併症は1例も認められなかった(図)。


全体として,TIAの1例を除いて神経学的合併症は認められず,良好な手術成績が得られたという。

保険適用後のCASの安全性確立には適応選択,術中遠位血栓など課題
末梢血栓防止用デバイス(Angioguard XP)を使用したCASは,CEA高リスクの頸動脈狭窄に対し, 4月から健康保険が適用された。
神戸市立医療センター中央市民病院脳神経外科の坂井信幸部長らは,国内でもCASはCEAと同等の周術期成績が得られているが,no flowに起因する遠位血栓が新たな課題となっていると指摘。
また,CASの適応選択について,「CEA高リスク症例すべてがCASの適応ではない。
CEAもCASも危険な病変を見逃さないという視点で診断とリスク評価を行い,適切な治療法を選択すべきである」と述べた。

CASの周術期成績はCEAと同等
同科では,1997?2007年の11年間に頸動脈狭窄854例に対しCASを施行したところ,周術期死亡(術後30日以内)は4例(0.47%), major strokeは5例(0.59%),minor strokeは11例(1.29%),一過性症候は30例(3.51%)であった。
死亡4例の内訳は心疾患2例,ステント位置不良1例,過灌流1例であり,major strokeは5例中4例が術中遠位血栓,1例が閉塞に伴う脳梗塞であった。
 
また,日本脳神経血管内治療学会(JSNET)の2007年CASサーベイランス報告によると,全国で施行されたCAS 7,929件の周術期死亡(術後30日以内)は0.6%,major stroke 1.0%,minor stroke 1.8%,一過性症候3.3%で,これらを合わせた合併症発症率は6.7%と,過去に報告されたCEAの成績とほぼ同等であった。

No flowのリスク評価や対策を
一方,末梢血栓防止用デバイスを使用したCAS承認後の周術期成績については,全国で施行された614例(ジョンソン・エンド・ジョンソン社調べ,2008年3月14日集計)では死亡例はなく,有害事象〔死亡,脳卒中,心筋梗塞,一過性脳虚血発作(TIA),徐脈,重度低血圧,ステント内血栓,急性閉塞,スパズム,no flow,過灌流症候群〕は77例(12.5%)で,このうち脳卒中は15例(2.4%),TIAは7例(1.1%),急性閉塞,ステント内血栓が各1例発生している。
 
坂井部長らは承認後CASを,CEA高リスク患者50例を含む55例に施行し,24時間以上症状が遷延した4例のうち,major stroke 1例(1.8%),minor stroke1例(1.8%)が発生した。4例中1例は過灌流,残り3例は,後拡張の血管造影でフィルターを介する血行が消失するno flowによる遠位血栓が原因であった。
 
国内19施設の共同研究の結果では,症候性,高度狭窄,CEA高リスク群,前拡張のバルーンがやや大きめの場合にno flowのリスクが高いことが判明している。
フィルターに詰まったプラークがslowもしくはno flowを惹起することもわかってきており,no flowが生じた場合はフィルター回収前に血液の吸引が必要になる。
 
同部長らは,頸動脈狭窄症に対しCASの適応を検討する際は,MRI (Black Blood)による頸動脈プラークの診断,DSAによるアクセス路の確認などの手順を踏んで血行再建の適応を判断し,CEA,CAS双方の有益性とリスクを比較検討したうえで最終的に決定するという()。

 

出典 Medical Tribune 2008.7.3
版権 メディカル・トリビューン社


<関連記事> 2008.7.14追加

頸動脈狭窄例に対する脳卒中予防
PTAはCEAと同等以上の効果
〔独シュツットガルト〕 ドイツでは,毎年約 4 万人が頸動脈に関連した脳卒中を発症しており,その約半数は,その後,永続的に介助が必要な状態となる。
カール・オルガ病院(シュツットガルト)のThomas Stork教授は「頸動脈高度狭窄例に対する脳卒中予防措置として,経皮的血管形成術(PTA)は頸動脈内膜切除術(CEA)に代わる興味深い手技である」とKlinikarzt(2006; 35: 134-139)に発表した。

高リスクなほどPTAが有利
頸動脈に対するPTAが初めて適用されたのは1977年であるが,その後ステントや塞栓予防手技の利用により,同手技は著しく改善された。
しかし,頸動脈狭窄に対するPTAが本格的に脚光を浴びるようになったのは,2002年にSAPPHIRE(Stenting and Angioplasty with Protection in Patients at High Risk for Endar-terectomy)試験のデータが公表されて以降のことである。
 
同試験は前向きランダム化試験としてデザインされ,高リスク患者307例を対象としてステントを使用したPTAとCEAが比較検討された。
その結果,30日後の主要心血管イベントリスクは,PTA群の5.8%に対してCEA群では12.6%,1 年後でもPTA群の11.9%に対してCEA群では19.9%とPTA群のほうが低かった。
 
数多くの前向き試験の登録ずみデータからも,高リスクおよびきわめて高リスクの患者に対する頸動脈PTAの安全性は裏づけられている。
さらに,約6,000例を対象としたステント使用PTAとCEAとの比較試験も現在進行中である。
 
頸動脈狭窄に対するPTAやCEAの適用を検討する前に,duplex超音波検査,動脈造影あるいはMRI血管造影を用いて診断を確定しておく必要がある。
こうした検査を通じて個々の患者リスクを見極めれば,どちらの方法が有用かは明らかになる。
 
比較的年齢の低い患者(平均65歳)で重大な随伴疾患がない場合のリスクは中等度とみなすことができる。
特に症候性狭窄例での 5 年間の経過を見ると,CEAの適用に踏み切るほうが自然経過に委ねるより有利であることが証明されており,PTAには少なくともCEAと同等の効果があるようだ。
治療手技が原因で脳卒中あるいは死に至るリスクは,いずれを選択した場合でも,無症候群では 2 ~3 %,症候群では 3 ~ 6 %である。
 
SAPPHIRE試験や登録ずみデータから判断する限り,高リスクまたはきわめて高リスクの患者では,ステント使用PTAのほうがCEAより有利な傾向にある。
PTAにより脳卒中または死に至る確率は高リスク群では約 6 %,きわめて高リスク群では約 8 %であるのに対して,CEAでは14%に達している。
 
これまでのデータによると,PTAの臨床的有用性は年齢および狭窄度が上昇するにつれて高まる。
頸動脈の再狭窄は,冠動脈狭窄の場合とは異なり,PTAでもCEAでもあまり問題とはならない。

出典 Medical Tribune 2007.1.11
版権 メディカル・トリビューン社

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急性冠症候群の予知

戯れ言たれる侏儒 / 2008.06.10 00:01 / 推薦数 : 0

第72回日本循環器学会特集の記事で勉強しました。
昨日、私の他のブログで

動脈狭窄患者の脳卒中リスク
http://wellfrog2.exblog.jp/8290629/

をとりあげました。
その中で、頚動脈病変について「従来,脳卒中リスク評価は,動脈プラークが血流を抑制する程度に焦点を当てていた。つまり,川の幅を気にしていたと言える。・・・・・川の土手とそこに堆積する土砂の種類にも注意を払う必要がある」という文がありました。
賢明な諸兄のことですから、このことはそのまま冠動脈にもあてはまるということを瞬時に思い浮かべられたことと思います。

コントロバーシー「急性冠症候群の予知」
臨床応用が現実のものに

ACS発症予知の研究進む

急性冠症候群(ACS)の発症予知に関する研究が急速に進んでいる。
これまでもさまざまな予知法が報告されてきたが,臨床的に有用なものは限られ,「予知はまだ先の話」との印象が強かった。
しかし,同学会のコントロバーシー「ACSの予知は可能か?」(座長=九州大学大学院循環器内科学・江頭健輔准教授,日本大学循環器内科・平山篤志部長)では,臨床的にも優れた予知法が現実のものとなりつつあることが示された。 

~ IVUS ~  IB-IVUS,VH-IVUSで客観性
ACSはプラークの破綻をきっかけに起こることがわかっている。
このプラークを観血的に評価する方法の1つが血管内超音波(IVUS)だ。
ACSの予知に役立てるには,破綻しやすい不安定プラークを検出する必要があるため,プラークの性状を十分に把握できるよう,新しいテクニックを用いたシステムが開発されている。
例えば,超音波の後方散乱信号の積分(integrated backscatter;IB)を利用するIB-IVUS,後方散乱信号のスペクトルパラメータを組み合わせて,プラークの成分を4パターンに分けて診断できるvirtual histology IVUS(VH-IVUS)だ。
 
日本大学循環器内科の高山忠輝医長は「IVUS単独でも形態や輝度からプラークの不安定性を推測することは可能だ」としながらも「TCFA(破綻しやすい,薄い線維性皮膜で覆われた部位)を検出するには分解能の面で限界がある」と指摘。
「プラークの組織性状評価における客観性という点ではIB-IVUSやVH-IVUSが優れており,これらの新しい方法により不安定プラークの検出やACS発症のリスクをより正確に知ることが可能になるだろう」と述べた。

~ 64列MDCT ~ 糖尿病患者の過半数に有意狭窄
冠動脈病変あるいはプラークの非観血的な診断法として,CTやMRIの有用性を示唆する報告が増えている。
CTに関しては特に,64列MDCTが登場してからにわかにクローズアップされるようになった。
 
64列MDCTによる検討で驚くべきデータが得られたことが,広島大学大学院循環器内科学の木原康樹教授から報告された。
対象は,脂質異常症,高血圧,喫煙など,糖尿病以外の虚血性心疾患危険因子2つ以上を併せ持つ糖尿病教育入院患者36例。
心電図に異常はなく,胸痛の既往もない。
心臓CT所見を観察したところ,36例中19例(53%)で50%以上の有意狭窄病変が認められた。
有意狭窄病変は通常の冠動脈造影でも認められ,5例に対して経皮的冠動脈インターベンション(PCI)が行われた。
「19例は心臓CT検査を行わなかったら,糖尿病教育入院だけで帰宅していたはず」と同教授。
「実際には,虚血病変を持っていても患者も医師も気付かずに経過し,後になって突然ACSを発症して救急搬送されてくるというケースが予想外に多い可能性がある」と警告した。

~ バイオマーカー  ~  急性炎症性のPTX3,PDMP
非侵襲的で治療評価指標としても利用できる予知マーカーと言えば末梢血のバイオマーカーだ。
費用効果的にも優れ,ACS予知のスクリーニング法としておおいに期待される。
 
佐賀大学循環器・腎臓内科の野出孝一教授は,動脈硬化病変の成立や進展においては,慢性炎症反応として単球やリンパ球が関与するのに対して,ACSでは急性炎症反応として好中球,血小板などの関与が強いと推測。
ACS予知に当たっては,好中球や血小板に関連したバイオマーカーが有用との見方を示した。
その1つは,好中球などから直接産生され,C反応性蛋白と異なり血管特異性の高い炎症性蛋白のPentraxin 3(PTX3)
一方の血小板マーカーは血小板由来マイクロパーティクル(PDMP)だ。
前者はプラークの不安定化または破綻,後者は破綻後のマーカーとして有用性が高いとした。
現在,両マーカーの値とACS発症の関連についてコホート試験を進めている。

~ 分子イメージング ~  MMPをMRIやNIRFで検出
これまでおもにがん診断の領域で開発が進められてきた分子イメージング
ACS予知への応用の可能性について,ハーバード大学Brigham and Women's病院循環器科の相川真範准教授が報告した。
 
同准教授らが研究しているのは,例えば,動脈硬化の初期段階より活性化するマクロファージ由来のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)を,MRIや近赤外線(NIRF)イメージングで検出するといった方法。
不安定プラークと安定プラークを判別することができる。
また,
石灰化はプラークを破綻しやすくし,ACSのリスクを高めると言われるが,分子イメージングにより,この石灰化をきわめて早期の段階で捉えられることも確認した。
将来的には,スタチン系薬などで石灰化の誘導を予防することにより,ACSを予防できる可能性も考えられるとした。

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M41191001&year=2008

出典 Medical Tribune 2008.5.8
版権 メディカル・トリビューン社
 

<IB-IVUS,VH-IVUS関連サイト>
安定狭心症と急性冠症候群における冠動脈組織性状の比較:Integrated Backscatter IVUS(IB-IVUS)による解析から
http://www.jc-angiology.org/journal/meeting/abstract.php?mc=48&p=O-13&no=2

From the theory to the reality: stabilisation of coronary arterial plaques after statin therapy assessed by IB-IVUS
http://www.europcronline.com/fo/lecture/view_slide.php?id=619

循環器診療・インターベンションのためのMDCT
http://www.nakayamashoten.co.jp/cgi-bin/mbs.cgi?ISBN=978-4-521-67761-3&URL=m_cover.html&PM=
(サンプル画像が見れます)

In Vivo Quantitative Tissue Characterization of Human Coronary Arterial Plaques by Use of Integrated Backscatter Intravascular Ultrasound and Comparison With Angioscopic Findings
http://www.circ.ahajournals.org/cgi/content/full/105/21/2487

第11回 i-IVUS 研究会 
http://tomochans.exblog.jp/3907248/

Assessment of Vulnerable Plaques Causing Acute Coronary Syndrome Using Integrated Backscatter Intravascular Ultrasound
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/figsonly/47/4/734

Abnormal Glucose Regulation Is Associated With Lipid-Rich Coronary Plaque: Relationship to Insulin Resistance
http://www.journals.elsevierhealth.com/periodicals/jcmg/article/PIIS1936878X07000071/abstract

IB-IVUS
http://repository.lib.gifu-u.ac.jp/bitstream/123456789/14529/1/310608.pdf

Intravascular ultrasound radiofrequency analysis of coronary atherosclerosis: an emerging technology for the assessment of vulnerable plaque
http://eurheartj.oxfordjournals.org/cgi/content/full/ehm112v1
Abnormal Glucose Regulation Is Associated With Lipid-Rich Coronary Plaque
http://imaging.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/1/1/39

Diagnostic accuracy of optical coherence tomography and integrated backscatter intravascular ultrasound images for tissue characterization of human coronary plaques.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16814652

Diagnostic Accuracy of Optical Coherence Tomography and Integrated Backscatter Intravascular Ultrasound Images for Tissue Characterization of Human Coronary Plaques
http://www.journals.elsevierhealth.com/periodicals/jac/article/PIIS0735109706009788/abstract

Intravascular ultrasound radiofrequency analysis
of coronary atherosclerosis: an emerging technology
for the assessment of vulnerable plaque
http://eurheartj.oxfordjournals.org/cgi/reprint/28/11/1283.pdf


<PTX3,PDMP関連サイト>
血管炎症マーカー Pentraxin3 -PTX3-
http://www.ppmx.com/rd/Diagnostic-Agents_J/PTX3.html
新しいメディエーター,Pentraxin 3の炎症反応における役割
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/29/3/29_107/_article/-char/ja
「ペルセウスとシミック、動脈硬化リスク予測バイオマーカーの開発に成功
―血管炎症を早期にとらえ動脈硬化の予防が可能に―」
http://www.cmic.co.jp/ir/pdf/20050927.pdf
新規血管炎症性マーカーPentraxin3 (PTX3)は不安定狭心症の診断に有効である
http://www.lsbm.org/news/2006/1117.html
JAPAN-ACS
http://blog.m3.com/reed/20080330/JAPAN-ACS
ジムロテスト PDMP
http://www.jimro.co.jp/products/pdmp/index_pdmp.htm
血小板由来マイクロパーティクル(PDMP)
http://blog.m3.com/reed/20071012/_PDMP_

 

<「心房細動」 山下武志先生講演録より(2)>
「心房細動」の講演を聴きに行きました。
これから数回に渡って講演の内容を紹介したいと思います。

特別講演「心房細動に出会ったら」
心臓血管研究所 研究本部長 山下武志先生


■ 心房細動は、新規発症の早期が危ない。
■ 心不全を合併する心房細動患者は予後が悪い
(心不全がある患者は専門医に送る)
■ AFFIRM研究
同調律維持と心拍数調節治療でアオトカムは変わらなかった。
■ 心房細動患者には背景因子が隠れている。
心房細動を発生しやすくする因子として主たるものは高血圧と糖尿病が上げられる。
(Framinngham研究、JRHYTHM)
■ 心房細動患者のすべてが脳梗塞になりやすいか?
とりわけ役立つ簡便な「CHADS2スコア」
C:CHF
H: Hypertension
A: Advanced Age(>75)
D: DM
S: Hystory of Stroke (2)
■ 最近心房細動にからんだ裁判が多い。
特に心房細動があることがわかっていて未治療で脳梗塞を併発した場合など。
「CHADS2スコア」2以上では抗凝固剤などの処方を考える。
■ 心房細動の脳梗塞予防に対するワーファリンの揺るがぬ効果
■ 一方、日本人ではアスピリンでは心房細動による脳梗塞を減少させないというエビデンスがある。
(JAST研究)
■ その理由は欧米では動脈硬化性脳梗塞が多いのに対して日本人では少ないためと思われる。

 

<自遊時間>

以前に、在米中の循環器専門医の女性医師のブログを紹介したことがありました。

Channelopathy
http://blog.m3.com/reed/20070916/Channelopathy

ごく最近、私のこのブログへのコメントのやりとり(オーストラリア在住の方)の中で「Dr.Yumi」のブログの話になりました。
個人的なことですが、現在わが子が短期留学中です。
「Dr.Yumi」のブログをのぞいてみて元気そうなわが子の写った写真を見つけました。
まさに「世界は狭い」といった感じです。

Dr.Yumi
http://www.dryumi.com/?m=200806


 

読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。

他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(2)」
http://wellfrog2.exblog.jp/
2008.5.21~ 「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ 
~2008.5.21
があります。

 

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RAS抑制剤を降圧剤として処方する場合、循環器専門医はどのようなことを配慮して薬剤を選択するのでしょうか。
薬価、エビデンスの多寡やその重み、降圧効果、副作用。
なかにはMRさんの顔を思い出して処方する先生もいるかも知れません。
これらの中でも莫大な金額を投資したエビデンスについては、製薬企業は投資に見合う販売(投資の回収)をもくろんでいるはずです。
あるRAS抑制剤にエビデンスが得られたからといって、他剤ではたまたま大規模試験がやられていないだけで、同様ないしそれ以上の結果が得られる可能性もあります。
つまりdrug effectなのかclass effectなのかさえはっきりしない場合も多いのです。
「講演会」や、私がしばしば取り上げる「特別企画」なるものも警戒してかからなければなりません。

たまたま、「週刊朝日2008.6.6」に以下のような記事が載っていました。
ご覧になられた先生方も多いかと思います。
タイトルだけ紹介させていただいて、内容はそこから想像していただきたいと思います。

「製薬会社」漬け大学病院 第2弾
東大病院の研究は寄付企業に”べったり”!?
高血圧ガイドラインにかかわった教授に「降圧薬」製造企業から多額の寄付が・・・

弁明を少しすると、大学が各講座に配分する正式な予算ではろくな研究が出来ないのが現状のようです。
国も「産学協同」を推進しており、大学病院も企業から資金提供を受けることは推奨されています。

国としては見て見ぬふりなのか、推奨なのか。低い給料で働く国立病院(今や独立法人ですが)の勤務医のネーベン黙認と同じです。時々マスコミネタとなるところもそっくりです。

はっきりした態度をとらないと(そんなことは期待できませんが)、大学教授がスケープゴート(彼らは弱者ではないので的確な表現ではありませんが)になってしまいます。

古い話ですが、私の出身大学に有能な教授がみえました。米軍から研究資金を貰っていたということで学内で渦中の人となり、愛想をつかして転出されたということがありました。

後日、有名になられた彼の回顧談を読む機会がありました。そこには「あの時に研究費を手に入れていたら素晴らしい研究が出来ていたのに。思い返すにつけ残念だった。」と書かれていました。

私にとっても苦い思い出です。

さて随分脱線してしまいました。

きょうはEUTOPIA Studyについて勉強しました。 

RA系と血管機能障害の最新知見と高血圧治療における意義
高血圧は血管内皮に対する機械的ストレスの増大に加え,酸化ストレスや血管炎症を惹起させるなどの機序を介して心血管系リスクを高めることが知られている。
さらに最近の研究からは,この2つの機序がアテローム性動脈硬化病変の形成・進展にも影響を及ぼすことがわかってきており,一連の過程において局所アンジオテンシンII(A II)が重要な役割を演じていると考えられている。
 
本座談会では,A IIが血管障害を引き起こすメカニズムとともに,優れた降圧効果を示すAT1受容体拮抗薬(ARB)オルメサルタン メドキソミル[以下オルメサルタン](商品名オルメテック)を用いた高血圧治療の意義と新たな可能性について,国内外の循環器領域における専門医の先生方にお話を伺った。

出席者(発言順)
下川 宏明 氏(司会)東北大学大学院循環器病態学分野教授
Ernesto L. Schiffrin 氏 カナダ・マギル大学内科教授
野出 孝一 氏 佐賀大学循環器・腎臓内科教授
池田 宇一 氏 信州大学大学院循環器病態学分野教授

A IIによる酸化ストレス増大と炎症亢進の機序
下川
近年,アテローム性動脈硬化病変の形成と進展における,血管局所での酸化ストレスや炎症の関与に注目が集まっています。
強力な血管収縮因子であるA IIは,全身の血圧を上昇させるだけでなく,血管や心・腎などの臓器における酸化ストレスや炎症の増大に深く関与することが明らかになってきました。
まずSchiffrin先生,これらのメカニズムについてどのようなことが明らかになっているのでしょうか。

Schiffrin 
高血圧や高脂血症,糖尿病などでは,組織A IIが増加し,アテローム性動脈硬化および血管障害が促進されます。
Weissらは,動脈硬化モデルであるApoE欠損マウスに高コレステロール食を給餌し,さらにA IIを投与すると,高コレステロール食のみを与えた場合に比べて,アテローム性動脈硬化病変の形成が顕著であることを報告しています。
A IIは,大血管におけるアテローム性動脈硬化の促進のみならず,細小血管の障害とリモデリングにおいても重要な役割を果たすと考えられています。
A IIにより惹起される血管障害の代表的な機序として,酸化ストレスの増大が挙げられます。
細胞内の機序に目を向けると,A IIによるAT1受容体の刺激がNAD(P)Hオキシダーゼを活性化し,それに伴って活性酸素種(ROS)が大量に産生されます。
ROSは,NF-κB,AP-1,HIF-1などの細胞質内転写因子の活性化を介して,IL-6,MCP-1などの炎症性サイトカインや細胞接着分子の発現や産生を亢進させると考えられます図 1)。

 

下川 
A IIによる酸化ストレスの増大においては,細胞内におけるNAD(P)Hオキシダーゼの活性化が鍵となるのですね。
ところで,Schiffrin先生は抵抗血管のリモデリングに炎症性メディエータが関連することを報告されていますが,炎症が発生する過程においてもA IIが関わるようですね。

Schiffrin 
私たちは血管炎症の重要なメディエータとして知られるマクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)が欠損した大理石骨病(op/op)マウスを用いて検討を行いました。
野生型マウスでは,A II投与によって,アセチルコリン誘発性の動脈拡張が低下し,抵抗血管にも中膜肥厚が認められます。
これに対し,M-CSF欠損op/opマウスでは,A IIの作用が減弱し,アセチルコリン誘発性の動脈拡張や抵抗血管の中膜肥厚が認められません。
また,op/opマウスでは,A IIによる血管中膜におけるNAD(P)Hオキシダーゼの活性化やVCAM-1の発現がほとんど見られません。
すなわち,
A IIによる血管リモデリングの促進過程において,M-CSFなどの炎症性メディエータが重要な役割を持つと考えられています。

下川 
血管リモデリングでは,平滑筋細胞の増大や線維化なども重要ですね。

Schiffrin 
そうです。
これらの反応は血管炎症とともに惹起されますが,そこにはやはり,A IIや酸化ストレスが関与しています。
ROSは,p38MAPKやJNKなどのMAPキナーゼファミリーを活性化し,細胞の増殖やコラーゲン産生などを促進します。
さらに,アテローム性動脈硬化病変の不安定化や破綻には,線維性被膜の脆弱化が関係していますが,細胞外マトリックスの分解酵素であるMMP(matrix metalloproteinase)やその阻害因子であるTIMP(tissue inhibitor of metallo-proteinase)などの活性化に対しても,A IIが影響を及ぼすことがわかってきています。

下川 
A IIは,血管病変の形成や進展のさまざまな段階に影響を及ぼす重要な因子と言えますね。