戯れ言たれる侏儒
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RAA系抑制薬に,New Class Agentとして直接的レニン阻害薬アリスキレン(DRI:direct renin inhibitor、ラジレス®錠150mg)が加わりました。
昨年末に新発売されたものですが、製薬メーカーは私のような開業医にはプロモーションはほとんどしません。
同じ循環器領域のクレストールの新発売の際には戦略的(?)に開業医への説明はなかったようです。

私は正直のところまだ使用経験がありません。
ARB、スタチン、抗血小板剤のみでも十分高薬価です。
糖尿病合併例ではピオグリタゾンやα-GIも加わります。
エビデンスが集まってから使用しようかと考えていますが勉強だけはしておきたいと思います。
先生方は処方してみえるでしょうか。

きょうの座談会の記事は,オーストラリアMonash大学教授であるHenry Krum氏を招き,アリスキレンのプロファイルおよび位置付けについてディスカッションがされたという内容です。。

司会:
島本 和明 氏 札幌医科大学 内科学第二講座 教授

出席:
Henry Krum 氏 Chair of Medical Therapeutics, Monash University, Australia
羽田 勝計 氏 旭川医科大学 内科学第二講座 教授
小室 一成 氏 大阪大学大学院 循環器内科学 教授/千葉大学大学院 循環病態医科学 教授
柏木 厚典 氏 滋賀医科大学 内科学講座 教授
 

##直接的レニン阻害薬の新たな可能性
■本座談会では世界初のDRIアリスキレンの開発および国際的な大規模臨床試験の推進において中心的な役割を果たされているHenry Krum教授をお招きし,皆さんで同剤のプロファイルおよび将来性について議論してまいりたいと思います。(島本)

■RAA系の不適切な活性化は高血圧患者における血管および末梢臓器病変の要因であり,そこには同系に対する多様な刺激が関与しています。
したがって,今日ではアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE-I)やアンジオテンシン受容体ブロッカー(ARB)などのRAA系抑制薬が降圧薬物療法の主流となっています。
しかしながら,従来のRAA系抑制薬では上述の病変が完全に抑制できないことも事実です。
そこには,血漿レニン活性(PRA)の関与の可能性が想定されています。
図1の心筋梗塞の例にみられるように,PRAは心血管イベントのリスク因子です。
従来のRAA系抑制薬が同系のフィードバック機構を活性化,その結果生じるレニン分泌の増加,PRAの上昇が病態にどのように影響するかは未解明ですが,少なくともDRIにはその影響を最小化する効果が期待できます。
アルドステロンエスケープについても同様のことが言えます。
なお,(プロ)レニン受容体の活性化が惹起すると想定される有害な作用をDRIが抑制しうるか否かは,今後の研究課題です。(Krum)


#アリスキレンの有する新たな作用機序
■アリスキレンは,レニンの活性部位に基質であるアンジオテンシノーゲン(Aog)と競合的に結合し,Aogからアンジオテンシン(Ang)Iへの変換を阻害することでRAA系全体の活性を抑制します(図2)。
阻害の作用点がRAA系の最上流にあること,フィードバック機構が働き分泌の増加するレニンに対しても作用することでPRAの上昇を抑制できることが,従来のRAA系抑制薬にない新規作用機序と理解しています。(羽田)

■今後の研究課題とされたアリスキレンの(プロ)レニン受容体に対する作用ですが,現時点でどのように想定されているのでしょうか。(羽田) 

■アリスキレンは(プロ)レニン受容体と結合することはなく,同受容体の発する細胞内シグナルに影響は与えないと考えています。(Krum)

■アリスキレンが,アルドステロンエスケープを示さない点についてはどうですか。(小室) 

■アリスキレンはACE- I と違いAng IIを産生するための代替経路,すなわちキナーゼや非ACEを活性化する可能性がないこと,Ang I 自体の産生を持続的に抑制することがアルドステロンエスケープを起こさない理由と考えていますが,明確な機序については検討の余地があると思います。
ただし,これまでに行われた複数の臨床試験の結果が,同剤がアルドステロンエスケープを起こさないことを証明しています。(Krum) 


#アリスキレンの降圧効果,安全性,忍容性
■アリスキレンは,日本人の高血圧患者においても強力な降圧効果を用量依存的に示しました(図3)。(小室) 
安全性,忍容性についても良好でした。

■300mg投与群においても,重篤な有害事象の発現率がきわめて低頻度であったことは注目すべき点です。(Krum) 
 
■これまでの基礎および臨床試験から,アリスキレンの安全性および忍容性プロファイルはどのように評価されているのでしょう。(島本)
 
■アリスキレンには良好な安全性と忍容性が認められています。その理由の1つは,特有の体内動態にあると考えられます。
同剤は薬物相互作用がほとんどなく,わずかに肝で代謝を受けるのみで多くは未変化体で胆汁から排泄されるため,腎機能障害患者においても用量調節の必要はないとされています。
また,血中濃度半減期が40時間と降圧薬としてはきわめて長く,血中濃度推移は1日1回の7日間の連続投与で定常状態に達するとされています。(柏木)


#アリスキレンの降圧作用と臓器保護作用
■ALOFT(ALiskiren Observation of Heart Failure Treatment)試験によると,アリスキレンとプラセボ両群の腎機能障害,低血圧,高カリウム血症の発現率に差はなく,高い忍容性が検証されました(図4)。

また,アリスキレン150mg/日12週間投与により,BNP,NT-proBNP,アルドステロン,左室機能,心不全症状が有意に改善し,PRAも有意に低下しました。
本試験結果から,アリスキレンは良好な安全性プロファイルと高い忍容性をもって心不全患者の予後を改善することが期待されます。(小室) 

■ALLAY(ALiskiren in Left VentriculAr HypertrophY)試験による検討の結果,3群ともにベースラインに比べ有意にLVMIを低下させ,アリスキレン単独療法のロサルタン単独療法に対する非劣性は証明されましたが,アリスキレン/ロサルタン併用療法のロサルタン単独療法に対する優越性は,数値的には優っていたものの証明できませんでした(図5)。
アリスキレンの忍容性はロサルタンと同様に良好であり,左室肥大を伴う高血圧患者の有力な治療選択肢になると結論づけられています。(柏木)

■従来の知見と同様,ALLAYでも左室肥大の退縮が降圧に相関することが示されており,アリスキレン/ロサルタン併用療法群とロサルタン単独療法群のLVMIの変動値の間に有意差がみられなかった理由は,両群の血圧低下に差がなかったためと考察されています。(Krum) 

■対象症例のベースラインの血圧が平均145/90mmHg程度と一定レベル以上に制御されていたということで,その適切性には議論のあるところですね。(島本)

■AVOID(Aliskiren in the EValu -ation of PrOteinuria In Diabetes)試験によりアリスキレン群はプラセボ群に比べ有意なUACRの低下を示しました(図6)。

両群の血圧の変動に差がなかったことから,アリスキレンは蛋白尿を伴う2型糖尿病患者において血圧非依存性の腎および心血管保護作用が期待できると結論づけられています。
また,同様の検討が行われているので紹介します。
高血圧と蛋白尿を伴う2型糖尿病患者15例を対象としたデンマークでの検討では,アリスキレン28日間投与によりUACRが低下,中止するとほぼベースラインまで上昇しましたが,ベースラインに戻るまで10日ほどかかっています(図7)。(羽田) 

■AVOID試験でのUACRの低下率は20%でしたが,この低下は臨床的な意味をもつのでしょうか。(Krum)

■基本治療としてロサルタン100mg/日が投与されているので,十分な臨床的意義を持つと思われます。(羽田)
#アリスキレンに対する期待
#第一選択薬としての可能性も含めて
■最後に,先生方がアリスキレンをどのように処方されるか,第一選択薬としての可能性を含めてお考えを拝聴したいと思います。(島本)

■第一選択薬となりうると考えています。(羽田) 

■アリスキレンとARBを併用した場合の相加的効果を期待しています。(小室) 

■第一選択薬として処方します。
ACE-I,ARBとの併用については,現時点の知見からは有意な降圧効果の上乗せを示さないと考えられる一方で,臓器保護を示すマーカーの変動は有意です。この点は大変重要だと捉えています。(柏木)

■降圧効果,安全性,忍容性のプロファイルから,第一選択薬としての資質を備えていると考えています。
今後明らかになるハードエンドポイントの臨床試験結果に期待をしています。(Krum) 


出典  MT Pro 2010.4.1
版権 メディカル・トリビューン社

 

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高血圧から慢性心不全への進展におけるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の役割と新しい展望  その2(2/2)
ALOFT試験の成績からDRIに期待すること
室原 
■ALOFT試験では患者の約99%がACE阻害薬かARBによる治療を受けており,約95%がβ遮断薬の治療を受けています。
さらに約35%弱にはアルドステロン拮抗薬が投与されていました。
こうした患者に対するDRIの追加投与により,BNP値が61pg/mL減少しました。Val-HeFTではACE阻害薬にARBを追加していますが,34pg/mL減少に止まっています。
BNP値は予後の良好なマーカーですから,このことはDRIが慢性心不全患者のイベント発生率や死亡率を改善することを示唆していると思います。
また,今回,有意差は得られませんでしたが,DRI追加投与により血漿アルドステロン値が減少する傾向がみられています。
これはACE阻害薬やARB投与でしばしば体験するアルドステロン・ブレイクスルーがDRIでは改善できる可能性を示唆しています。

斎藤 
■ALOFTやVal-HeFTにおける試験開始前のBNP値はどれくらいでしたか?その値が大きいと,減少率も大きくなります。

McMurray 
■ALOFTでのBNP値は平均約291pg/mL,Val-HeFTは約181pg/mLでした。
確かに,試験開始前の数値が高いほど減少率が大きくなる可能性があるので,その点も考慮に入れる必要があると思います。

松崎 
■ALOFT試験を踏まえてATMOSPHEREという慢性心不全を対象にした大規模臨床試験が組まれています。

McMurray 
■ATMOSPHEREは,NYHA心機能分類II~IV度,駆出率35%以下,血漿BNP値150pg/mL以上,1年以内に心不全による入院歴のある慢性心不全患者約7,000例が対象です。
検討は,エナラプリル群(10mg,1日2回),アリスキレン群(300mg,1日1回),エナラプリル+アリスキレン群(20mg+300mg)の3群の間で行われます。
主要評価項目は心血管死+心不全による入院です。先ほど成績をご紹介したALOFT,そしてATMOSPHEREも「ASPIRE HIGHER」と呼ばれるアリスキレンの臨床試験プログラムの一環です。

松崎 
■ATMOSPHEREには日本も参加します。参加できて,非常に光栄です。
アリスキレンの投与量は150mgを1日1回と,欧米の半分量を使います。

筒井 
■初めに心不全治療の現状について,少しデータを紹介したいと思います。米国メイヨークリニックからの報告では,1987-1991年,1992-1996年,1997-2001年の3期間を比べたところ,収縮不全の予後は次第に改善されています。これはACE阻害薬,ARB,β遮断薬などのエビデンスのある心不全治療薬の普及によると思われますが,5年間生存率は約40%にとどまっています(Owan TE, et al : N Engl J Med 355 : 251-259, 2006)。
日本においてわれわれは,JCARE-CARDという慢性心不全の増悪のために入院治療を要する患者を対象とした登録観察研究を行っていますが,退院後の1年死亡率は,収縮不全・拡張不全ともに約8%でした。
退院後の1年間における心不全悪化による再入院が約20%に認められました。
収縮不全患者の大部分にはACE阻害薬やARBが投与されており,β遮断薬は62%に投与されています。
エビデンスに基づいた薬物療法が実施されている現在でさえ,いまだ心不全患者の予後は満足のいくものではないことがわかります。
このような現況ですから,アリスキレン単独,エナラプリル単独,両薬剤併用の収縮不全に対する大規模臨床試験ATMOSPHEREへの期待は大きいものがあります。
収縮不全に対してアリスキレンはACE阻害薬の代替薬となりうるか,あるいは併用薬として有用か,などに対する解答が得られるものと思われます。また,松崎先生からもご紹介があったように,世界各国が参加するATMOSPHEREには日本も参加することになっています。
登録予定の210例の日本人データも興味あるところです。

最大規模の心臓・腎臓臨床試験プログラムASPIRE HIGHER
McMurray 
■ASPIRE HIGHERプログラムでは,ユニークな作用機序を持つアリスキレンが,ACE阻害薬やARBを超える臓器保護を促進する力を備えているかどうかを評価するため,大規模・中短期臨床試験からなる35,000例を対象としたアリスキレンの心臓・腎臓予後確認試験です。

小川 
■ASPIRE HIGHERのうちALOFT,AVOID,ALLAY,AGELESSが既に終了しています。ALLAYは高血圧のある左室肥大患者460例(BMI 25kg/㎡以上)を対象に左室肥大(左室筋重量)の減少効果を評価した臨床試験で,アリスキレンのARB(ロサルタン)に対する非劣性が示されましたが,アリスキレン+ARB併用のARBに対する優越性は得られませんでした(Solomon S, et al : ACC 2008)。
AGELESSでは,高齢者収縮期高血圧患者901例を対象にアリスキレンとACE阻害薬(ラミプリル)の降圧効果を比較した臨床試験ですが,アリスキレン単独投与はACE阻害薬単独に比べて有意な降圧効果との成績が得られました(Duprez D, et al : AHA 2008)。ASPIRE HIGHERのうち,ATMOSPHERE,APOLLO,ALTITUDEの3つが大規模臨床試験ということになります。
APOLLOは高血圧の有無にかかわらずほかの心血管系リスクを有する高齢者,ALTITUDEは心血管系および腎イベントのリスクが高い2型糖尿病患者を対象としたものです。

McMurray 
■最近,「急性心不全を対象とした比較的短期の臨床試験ASTRONAUTも加わりました。

小川 
■さらに増えたわけですね。
私の専門は冠動脈疾患なので,ASPIRE HIGHERのなかでも左室機能が低下した急性心筋梗塞を対象としたASPIRE,左室機能が維持された急性冠症候群患者を対象としたAVANT-GARDE,冠動脈疾患患者の粥状態硬化を血管内超音波検査(IVUS)で評価するAQUARIUSなどに特に興味を持っています。

DRIのよい適応やARBとACE阻害薬の使い分け
斎藤 
■DRIの作用機序から考えて,まずよい適応となるのは血漿レニン活性が高い患者です。
重症心不全患者,若年性高血圧患者,悪性高血圧による心不全患者などがこれに相当します。
(プロ)レニン受容体は腎臓に多く発現していますので,プロレニン活性が亢進するとされる糖尿病性腎症もよい適応になると思います。
高血圧や腎機能障害があり,COPD(慢性閉塞性肺疾患)や閉塞性動脈硬化症(ASO)を有している患者にβ遮断薬を投与する際には末梢血流低下などに対する配慮が必要ですが,β遮断薬の代替薬としてDRIが使用できる可能性があると思います。

小室 
■ARBとACE阻害薬の作用機序にはいろいろな違いがあることが,in vitro実験から示されています。
臨床的にも,一部のARBはACE阻害薬より降圧効果が強い,ARBはACE阻害薬よりもアルドステロン・ブレイクスルーが少ないとも言われています。
しかし一番の違いは有害事象で,ACE阻害薬では咳嗽や血管性浮腫などが認められますが,ARBではこうした有害事象はほとんど認められません。
ですから,患者ごとにこうした有害事象の有無を考慮して使い分けるのが,基本的な使い分けに対する考えだと思います。

松崎
■慢性心不全患者の予後は依然として不良であり,われわれは新しい治療ツールを必要としています。DRIであるアリスキレンはその期待に応えてくれるものと思われます。

出典 Medical Tribune 2009.12.24,31
版権 メディカル・トリビューン社
(一部改変)

 

<自遊時間>
先生方は昨夜のNHK TV「プロフェッショナル 仕事の流儀」は観られましたか?


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高血圧から慢性心不全への進展におけるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の役割と新しい展望 その1(1/2)

司会
松崎 益徳 氏 山口大学大学院 器官病態内科学 教授
出席者
John J.V.McMurray 氏 BHF Glasgow Cardiovascular Research Centre & Western Infirmary, Glasgow, Scotland, UK
斎藤 能彦 氏 奈良県立 医科大学 第一内科 教授
小室 一成 氏 千葉大学大学院 循環病態医科学 教授/大阪大学大学院 循環器内科学 教授
川名 正敏 氏 東京女子医科大学附属 青山病院 循環器内科学 教授
室原 豊明 氏 名古屋大学大学院 循環器内科学 教授
筒井 裕之 氏 北海道大学大学院 循環病態内科学 教授
小川 久雄 氏 熊本大学大学院 循環器病態学 教授

高血圧から慢性心不全への進展におけるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の役割と新しい展望
ALOFT試験で示された高血圧合併慢性心不全に対するアリスキレン投与の優れた忍容性と有効性

松崎 
■最近、ALOFT試験において,慢性心不全患者に対するDRIアリスキレン投与の忍容性と有効性の高さが示されました。
本日は,本試験の統括責任者であるMcMurray先生をお招きしています。
RAASをDRIで阻害することの意義を,ALOFT試験のデータに基づきながら討論したいと思います。

McMurray 
■DRIはRAASの大本にある律速酵素レニンの働きを阻害するわけですから,RAASというカスケードの阻害という点では理想的な薬剤であると考えられます。
しかし問題は,経口可能で有効なDRIがないことでした。
そうしたなかで初めての経口DRIとして登場したのがアリスキレンです。
これまで広く使われてきた,ACE阻害薬とARBは作用部位は異なりますが,共通して言えることはRAAS阻害によりフィードバックループが形成される結果,代償的にレニン産生が亢進し,これがRAASを刺激してしまうということです。
しかし,DRIではこのような問題が起きません。
良好な降圧効果(図1)のほかにも,食塩制限下の健常人における検討では,DRIがACE阻害薬よりも腎血流を増加させるとのデータも得られています(Fisher ND, et al : Circulation 177(25): 3199-3205, 2008)。
これは腎血流低下が問題になる心不全にとって非常に興味深いことです。
一方,心不全に対して非経口DRIの急性血行動態に与える影響を検討した小規模の臨床試験が2つあり,有用性を示すデータが得られていましたが,さらに詳しい検討が必要とされていました。
そうしたなかで行われたのがALOFT試験です。
ALOFT試験は,ACE阻害薬またはARBおよびβ遮断薬で治療を受けている慢性心不全患者に対してアリスキレンを上乗せすることによる忍容性と有効性を検討したものです。


■対象は,安定したNYHA心機能分類II~IV度(1か月以上)で,高血圧(既往または新規診断)があり,安定量のACE阻害薬またはARBおよび投与可能であればβ遮断薬の投与を受けており,血漿BNP値100pg/mL以上の18歳以上の患者です。
なおACE阻害薬とARBの両方が投与されている患者は除外されました。
■対象は302例で,2週間のプラセボによるrun-in後,対照群(146例)とアリスキレン群(150mg/日,156例)に無作為に割り付けられました。
追跡期間は12週間です。
主要評価項目は安全性・忍容性,二次(有効性)評価項目はBNP値などを始めとした各種生化学や心エコーでの値です。
ご承知のように,BNP値やNT-proBNP値が心不全の病態や予後評価のよいマーカーであることが種々の臨床試験のデータによって裏付けられています。
■患者背景ですが,対照群は平均年齢68歳,血圧128/76mmHg,駆出率31%,ACE阻害薬使用84%,ARB使用14%,アルドステロン拮抗薬使用34%,β遮断薬使用95%であり,アリスキレン群は平均年齢67歳,血圧130/78mmHg,駆出率31%,ACE阻害薬使用83%,ARB使用16%,アルドステロン拮抗薬使用33%,β遮断薬使用94%でした。
■その成績ですが,まとめると次のようになります。
(1)大部分の患者がβ遮断薬の投与を受けていたにもかかわらず,アリスキレンは血漿レニン活性を効果的に阻害した,(2)ACE阻害薬またはARB,アルドステロン拮抗薬で治療を受けている患者において,DRIアリスキレンの追加投与は,忍容性が良好であった,
(3)アリスキレンは,血漿NT-proBNP値,血漿BNP値および尿中アルドステロン値を減少させるなど,良好な神経体液性作用を示した(図2),
(4)心不全におけるアリスキレンによる代替治療あるいはACE阻害薬またはARBへの上乗せ治療の役割は,さらに検証する価値がある。



松崎 
■駆出率は両群とも31%ということですから大半は収縮不全患者ということですね?

McMurray 
■約80%が駆出率40%以下の収縮不全でした。
#DRIの作用機序を巡って
斎藤 
■DRIは,RAAS活性化で最も重要な働きをしているレニンの働きを阻害するという特徴を持っています。
心筋細胞におけるレニンの発現はあまり多くはないので,これは特に全身のRAASにおいて重要であることを強調したいと思います。
DRIがACE阻害薬やARBによるフィードバックループ形成を阻害する点も,併用を考えたときに大きなポイントになると考えます。
また最近,糖尿病性腎症のモデル動物を使った検討で,アリスキレンが糸球体・尿細管・腎皮質血管における(プロ)レニン受容体の発現を減少させた,との論文が出ました(Feldman DL, et al : Hypertension 52 : 130-136, 2008)。
これはDRIの作用機序を考えるうえで,非常に興味深い報告です。しかし一方,同論文ではヒトのメサンギウム細胞を用いたin vitroの検討で,アリスキレンはレニンの(プロ)レニン受容体への結合を阻害しなかったこと,レニン誘発性のERK1および2の活性化を抑制しなかったことも述べています。

松崎 
■小室先生は,ARBのなかにはAT1受容体に対してインバースアゴニスト(逆作動薬)として作用するものがあることを報告しています。その視点からDRIの作用機序を考えると,どうなりますか。

小室 
■確かに一部のARBは,アンジオテンシンIIに依存しないかたちで受容体の活性化を阻害するインバースアゴニストという特性を持っています。
アンジオテンシンIIに依存しないでRAASを阻害するという点では,DRIもそうだと思います。
いずれにせよDRIの作用機序には,レニン抑制によるアンジオテンシン I 産生抑制,(プロ)レニン受容体活性化抑制,などの機序が考えられます。
これはACE阻害薬やARBとはまったく違った作用機序です。

高血圧合併慢性心不全におけるDRIの有用性
川名 
■欧州の心不全ガイドライン(ESC2008)によると,Val-HeFT,CHARMなどで示された有効な治療戦略があるにもかかわらず,慢性心不全患者のうち50%以上が4年で死亡し,心不全で入院した患者の40%が1年以内に死亡するか再入院するとしています。
これは日本でも同様の状況です。
この問題に応えるためには,心不全治療薬の作用機序に戻って考える必要があります。
(プロ)レニン受容体は,心臓・腎臓・脳などに豊富に発現しており,循環血中のプロレニンやレニンと結合して,プロレニンの活性化を促進しています。
この結合は,ERK1や2などのMAPキナーゼなどの活性化に関連したセリンやチロシン残基リン酸化に伴い細胞内シグナル伝達を誘導します。
これは,プロレニンやレニンの(プロ)レニン受容体への結合が,アンジオテンシン非依存性に細胞内シグナル伝達を活性化することを意味します。
したがってレニンは,(プロ)レニン受容体を介してアンジオテンシンやアルドステロンがもたらす作用とは異なる追加作用を発揮していると考えられます。
ここで問題なのは,ACE阻害薬やARBを使ったときに,レニン活性の反応的増加が生じるという点です。
その結果,レニン自体の抑制が重要な目標と考えられるようになりました。

■高血圧を合併した糖尿病性腎症を対象とした臨床試験AVOIDでは,至適降圧治療+最大推奨用量のARB(ロサルタン)にDRIを追加することで,対照群よりも主要評価項目(早朝尿中アルブミン/クレアチニン比の減少率)が20%有意に低下しました(Parving HH, et al : N Engl J Med 358 : 2433-2446, 2008)。
これはARBでは阻止できない機序がDRIで阻止できたことを意味しています。
ですから,慢性心不全治療においてもACE阻害薬やARBにDRIを上乗せすることの意義は大きいと推測されます。
また,単剤でも降圧効果において十分期待できます。

出典 Medical Tribune 2009.12.24,31
版権 メディカル・トリビューン社
(一部改変)

 

<番外編>
高リスク患者における経カテーテル大動脈弁植込み術の死亡率は経大腿的、経心尖的留置ともに同程度
■経カテーテル大動脈弁植込み術(TAVI)による死亡率は、経大腿的アプローチ、または経心尖的アプローチのいずれを用いた場合も同程度であり、非常にリスクが高く手術困難な重度大動脈(弁)狭窄患者にとって、両アプローチは実施可能な代替手法であるとの研究論文が、「Journal of the American College of Cardiology」オンライン版1月20日号に掲載された。

■カナダ、ラバルLaval大学(ケベック市)のJosep Rod?s-Cabau氏らは、手術リスク、ポーセレン大動脈(porcelain aorta)、虚弱を理由に経大腿的アプローチまたは経心尖的アプローチによるTAVIを受けた重度大動脈狭窄患者345人のアウトカムを評価した。
手技的アウトカムおよび30日後アウトカムを評価し、患者を中央値8カ月間追跡調査した。
手術リスクスコア算出による予測値とアウトカムを比較した。

■その結果、全体的な死亡率は10.4%、経大腿的アプローチによる死亡率は9.5%、経心尖的アプローチによる死亡率は11.3%であった。
追跡調査期間における全体的な死亡率は22.1%であった。
遅発性死亡率の予測因子は、周術期敗血症(ハザード比3.49)、血液循環補助の必要性(同2.58)、慢性腎疾患(同2.30)、肺高血圧症(同1.88)、慢性閉塞性肺疾患(同1.75)であった。
試験集団内で、ポーセレン大動脈または虚弱患者のアウトカムは同程度であった。

■著者らは「ポーセレン大動脈および虚弱患者など、手術リスクが非常に高い患者、または手術が禁忌となる患者の治療に関して、経大腿的アプローチおよび経心尖的アプローチなどのTAVIプログラムによる死亡率は、手術リスク算出による予測値と同程度であった」と述べている。

出典 HealthDay News  2010年1月21日
原文
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/j.jacc.2009.12.014
Transcatheter Aortic Valve Implantation for the Treatment of Severe Symptomatic Aortic Stenosis in Patients at Very High or Prohibitive Surgical Risk
J Am Coll Cardiol, doi:10.1016/j.jacc.2009.12.014 (Published online 20 January 2010)

 

 

<きょうの一曲>
キースジャレット ケルンコンサート
http://video.fc2.com/content/キースジャレット%E3%80%80ケルンコンサート/20090903aRDU96Zy/


 

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があります。
               

 

 

 

 

 

 

 

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ACE阻害薬やARBなどを使ったレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)阻害により,高血圧合併2型糖尿病の予後が改善されることが種々の臨床試験でエビデンスとして示されています。
しかし,実際の医療現場では、いまだに腎障害が進展し,透析・腎移植などを余儀なくされている患者が多数存在することも事実です。
そんな中で,新たに直接的レニン阻害薬(Direct Renin Inhibitor : DRI)アリスキレンが登場します。

このアリスキレンについての座談会で勉強しました。
##レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の新たな展望
#直接的レニン阻害薬アリスキレンの高血圧合併2型糖尿病に対する有用性
司会:
伊藤 貞嘉 氏 東北大学大学院内科病態学講座腎・高血圧・内分泌学分野 教授
出席者:
Hans-Henrik Parving 氏 Professor of Department of Medical Endocrinology Rigshospitalet, University Hospital of Copenhagen
鈴木 洋通 氏 埼玉医科大学腎臓内科 教授
柏原 直樹 氏 川崎医科大学内科学(腎) 教授

#RAAS阻害により糖尿病性腎症の予後が改善
■Parving
RAASのなかでもアンジオテンシンII(A II)が臓器障害をもたらすことは広く知られているが,高血圧合併2型糖尿病や糖尿病性腎症においても同様である。
特に糖尿病性腎症に焦点を当てて考えてみると,30年以上前の時点では,糖尿病性腎症は不可逆性の病態であり,治療の手だてはなく末期腎不全を経て死に至るものと考えられていた。
そのようななか,われわれは,β遮断薬・高用量利尿薬・血管拡張薬などを使って降圧治療を行うことにより,1型糖尿病性腎症の病態改善を試みてある程度の成功を収めた(Parving H-H, et al : Lancet 1 : 1175-1179, 1983)。
しかし,その後,対照群とほぼ同等の降圧下でACE阻害薬が1型糖尿病性腎症の予後(死亡・透析導入・腎移植)を有意に改善することが示され,糖尿病性腎症におけるRAAS阻害の有用性が初めて立証された(Lewis EJ, et al : N Engl J Med 329 : 1456-1462, 1993)。
コペンハーゲンのデータでは,かつては1型糖尿病性腎症を発症すると7年後には患者の約半数が死亡していたが,現在では,発症から21年経過しても患者の約半数が生存していることがコホート研究からわかっている。
2型糖尿病性腎症に対しても,RAAS阻害により微量アルブミン尿の発症が抑制されることが臨床試験BENEDICT(BErgamo NEphrologic DIabetes Complications Trial)により示されました(Ruggenenti P, et al : N Engl J Med 351 : 1941-1951, 2004)。われわれは,持続性のアルブミン尿を示す高血圧合併2型糖尿病に対するARB投与が用量依存的に予後を改善することを臨床試験IRMA-2(IRbesartan in Patients with Type 2 Diabetes and MicroAlbuminuria)において明らかにした(Parving H-H, et al : N Engl J Med 345 : 870-873, 2001)。
臨床試験IDNT(Irbesartan Diabetic Nephropathy Trial)やRENAAL(Reduction of Endpoints in NIDDM with the Angiotensin II Antagonist Losartan)においても,やはりARB投与が2型糖尿病性腎症の予後を改善することが立証されている。

#高血圧合併2型糖尿病に対するアリスキレンの役割
■Parving
現在,ACE阻害薬やARBといったRAAS阻害薬が臨床で汎用されている。
両薬剤の作用機序は異なるが,RAAS阻害によるネガティブフィードバックのため,代償的にレニン産生が亢進し,これがRAASを刺激してしまうという共通の問題点がある。
これに対してDRIアリスキレンの作用機序はレニン・アンジオテンシン系の活性起点である律速酵素のレニンを阻害するので,このような不都合は生じない(図1)。

■Parving
レニンが(プロ)レニン受容体に結合すると,細胞内シグナル伝達が開始され,肥大や線維化に関与するMAPK(mitogen- activated protein kinase)が活性化されて,腎糸球体硬化が誘発されることが糖尿病動物モデルにおいて報告されている(Ichihara A, et al : J Am Soc Nephrol 17 : 1950-1961, 2006)。
アリスキレンが糸球体などにおける(プロ)レニン受容体の発現を減少させたとの動物モデルでの報告があるが(Feldman DL, et al : Hypertension 52 : 130-136, 2008),実際にヒトではどうなるのか興味深い。

#高血圧合併2型糖尿病を対象とした臨床試験AVOID(Aliskiren in the EValuation of PrOteinuria In Diabetes)で示されたアリスキレンの有用性
■Parving
アリスキレンは,半減期が40時間を超えるほど極めて長いため夜間血圧のカバーが可能であること,trough to peak ratio(T/P比)がほとんどフラットで安定した降圧効果を示すことを,まず念頭に置く必要がある(図2)。

AVOIDは高血圧を合併した2型糖尿病を対象とした臨床試験(599例,追跡期間24週)で,対照群(至適降圧治療+ARBロサルタン100mg/日)とアリスキレン上乗せ群(150mg/日を12週間,その後300mg/日を12週間)の間で腎保護効果を比較した(図3,4)(Parving HH, et al : N Engl J Med 358 : 2433-2446, 2008)。

主要評価項目は「早朝の尿中アルブミン/クレアチニン比(UACR)の減少率」である。
その結果,アリスキレン上乗せ群では,対照群よりも24週(アリスキレン300mg日)における主要評価項目が20%有意に減少した(p<0.001,図5)。
12週後(アリスキレン150mg/日)においてもアリスキレン上乗せによりUACRが11%有意に減少した(p=0.02)。
夜間の尿中アルブミン排泄率も,アリスキレン上乗せ群で18%有意に減少した(p=0.009)。
また,アルブミン尿の50%減少は,アリスキレン上乗せ群で24.7%と,対照群の12.5%よりも有意に高いとのデータも得られている(p<0.001)。
両群の降圧は同程度ということから(アリスキレン上乗せ群で2/1mmHg低かったが,対照群と有意差なし),アリスキレンによる腎保護効果は降圧に非依存の形で得られたと考えられる(図4)。
なお,高カリウム血症(≥ 6.0mmol/L)はアリスキレン群で対照群より高い傾向にあったが,有意差はなかった。

■Parving
診察室血圧は両群で同等であったが,夜間血圧がアリスキレン群でより低下した可能性はある。
夜間高血圧は予後不良であることが知られているので,今回24時間血圧測定を行っていなかったことが残念であった。
■伊藤
Hollenbergらは,健常人を対象とした検討で,アリスキレンが血中から消失しても血管拡張が続いていたと報告している(Naomi DL, et al : Circulation 117 : 3199-3205, 2008)。
これは,腎臓内に結合したアリスキレンが残っていたためであり,そのために夜間でも降圧効果が良好であった可能性がある。

■Parving 
現在,「ASPIRE HIGHER」と名付けられたアリスキレンの心臓・腎臓予後確認試験が進行中だが,その1つに心血管系および腎イベントのリスクが高い2型糖尿病患者を対象としたALTITUDE(ALiskiren Trial In Type 2 diabetes Using cardio-renal Disease Endpoints)がある。
夜間血圧の問題を,ぜひALTITUDEで検討してみたい。
■Parving 
中心血圧も関心のある点である。
Hollenbergらの論文では,アリスキレンの投与量の増加に伴い,腎血流量も増加することが示されている。
腎保護の点で,通常用量と高用量を比較してどのような違いがあるのか,もうすぐデータがまとまると思う。

■鈴木 
AVOIDではARBにアリスキレンを上乗せしているが,まずアリスキレンを使ってからARBを上乗せした場合はどうなるのか,知りたいところである。
しかし,腎イベントのリスクが高い2型糖尿病患者に対してARBもACE阻害薬も投与しないということは非倫理的ですから,実際にそれを検証するのは難しいと思われる。

■Parving 
ALTITUDEでも,アリスキレン単独群を設けるかどうかでかなり議論を行なったが,結局,対照群(従来治療群)とアリスキレン上乗せ群の2群間での比較に落ち着いた。

■柏原 
IRMA-2,そしてAVOIDなどの結果から,RAAS阻害による抗蛋白尿効果はRAAS阻害の程度に依存していることが明らかです。
このようなRAAS阻害には,ARBとACE阻害薬併用,高用量のARBという選択肢もあると思う。
そうしたなか,ARBとアリスキレンを併用する意義はどのような点にあるのか。

■Parving 
AVOIDにおいてACE阻害薬ではなくARBを使ったのは,ARBは副作用が少なく投与量に関してもよくわかっていたからである。
しかし,ARB投与により代償的にレニン活性が亢進してしまう。
アリスキレン併用により,こうしたRAAS刺激のフィードバックが阻害され,その結果UACRが減少することがAVOIDによって示された臨床的意義は大きいと思われる。

■Parving (ARBとACE阻害薬併用)
多数の小規模検討で,ARBとACE阻害薬併用がアルブミン尿を減少させるなどのよい成績が得られている。
投与順序は重要ではないようである。
しかし,微量アルブミン尿を伴うハイリスクの高血圧合併2型糖尿病を対象とした臨床試験IMPROVE(The Irbesartan in the Management of PROteinuric Patients at High Risk for Vascular Events)400例では,ARBとACE阻害薬併用がACE阻害薬単独に比べて微量アルブミン尿の抑制に優れていることを実証できなかった(Bakris GL, et al : Kidney Int 72 : 879-885, 2007)。

■柏原 
IMPROVEと違ってAVOIDでよい成績が得られたのは,アリスキレンがレニン活性や(プロ)レニン受容体の発現を抑制したためだと思う。

■Parving (高カリウム血症の頻度)
このような形でRAASのdual blockを行うとき,一番心配なのが高カリウム血症である。
そこで血清カリウム値が5.1mmol/L以上を除外条件の1つに含めた。
推定糸球体瀘過量(eGFR)30mL/分/1.73㎡未満も除外した。
6.0mmol/L以上の高カリウム血症はアリスキレン群14例(4.7%),対照群5例(1.7%)で両群間に有意差はなかった(p=0.06)。
論文にもあるが,アリスキレン群14例のうち9例は実は登録時に血清カリウム値が5.1mmol/L以上であり除外基準に相当していたことがわかりった。
この9例のうち3例は試験から除外した。
また,アリスキレン群のうち1例は血清カリウム値が6.3mmol/Lとなったため試験を中断した。
いずれにせよ,アリスキレン群で高カリウム血症が有意に高まることはなかった。

■鈴木 
集合尿細管細胞では,インスリンとアルドステロンが一緒になって作用を発揮していると思うが,アリスキレンがインスリンの作用をブロックしたため,アルドステロンが作用して高カリウム血症にならなかった可能性が考えられる。

■Parving (エスケープ現象・ブレークスルー)
われわれの検討では,アリスキレンにはそうしたエスケープ現象は認められなかった。

■鈴木 
それは投与期間によるのかも知れない。
例えばARBでは1年程経ってからエスケープ現象が生じる。
アリスキレンでは,例えば2年以上経ってからエスケープ現象が出現するのかも知れない。

■Parving 
その問題の解答を得るためには,アルドステロンのエスケープ現象を評価項目に設定して,ACE阻害薬,ARB,アリスキレンで群間比較をするしかない。

■柏原 
いずれにせよ,アリスキレンが最も効果を発揮する病態は2型糖尿病性腎症を合併した高血圧である可能性がある。
アリスキレンは腎組織との親和性が高く,しかもそれが長時間にわたって持続するというのがその理由である。

■Parving 
私もそう理解している。
同じ腎症といっても,糖尿病性以外の腎症では様々な要因が混在しているので,一定した効果を得るのは難しいかも知れない。
なおわれわれは,持続性アルブミン尿を伴う2型糖尿病患者に対する血糖・血圧・脂質などに対する多因子介入により,糖尿病に関連する細小血管合併症だけでなく大血管障害も有意に抑制されるというSteno-2試験の成績を報告した(Gæde P, et al : N Engl J Med 348 : 383-393, 2003)。
さらに最近,その後の追跡調査(試験開始から13.3年)でも良好な効果が持続していることが判明した(Gæde P, et al : N Engl J Med 358 : 580-591, 2008)。

#腎臓のサロゲートマーカーを巡って
■伊藤 
Parving先生を始めとしたデンマークのグループは,微量アルブミン尿が心血管系疾患のマーカーとして,予後判定に極めて重要であることを報告している。
中心血圧も,予後を予測する重要なサロゲートマーカーである可能性がある。
例えば脳では,大血管から細い穿通動脈が枝分かれしている。
そのため20μm程度の細い血管でも高い血圧に曝されている。

■伊藤 
それは腎臓でも同様あるす。
同じ20μm程度の細血管でも,末梢動脈における血圧は20mmHgであるのに対して,腎の輸入動脈では60〜80mmHgと高い血圧がかかっている。
つまり,中心血圧が腎の構造に大きな影響を与えることは明らかである。
腎臓では特に,大血管(弓状動脈)に隣接した傍髄質糸球体に高血圧による損傷が起こることがわかっており,その結果,微量アルブミン尿が出現すると考えられる。
高血圧自然発症ラット(Spontaneous Hypertensive Rats : SHR)では高齢になるにつれて,傍髄質糸球体の毛細管血圧が上昇することも示されている。
つまり,脳や腎臓における微量アルブミン尿は,大血管から枝分かれしている細小血管が損傷されていることを示していると考えられる。

■伊藤 
髄質内の血液は傍髄質輸出動脈によって供給されているから,微量アルブミン尿は髄質内に循環障害があることも示している。
つまり,腎は血圧に非常に敏感である。
脳や腎臓などの重要臓器は,生命維持に不可欠な部分を保護するために,早期段階から細小血管に損傷を受けている。

■Parving 
そうした細小血管損傷の問題も含めて,われわれにはまだ究明すべき多くの課題がある。
通常,脳血流も糸球体内圧も自動調節能によって適切な値にコントロールされているが,この自動調節能が破綻すると血管に高い圧力がかかって損傷をもたらすことになる。
このような破綻を未然に防ぐことが重要である。

■伊藤 
そのためには,本日話題となったRAAS阻害が極めて重要になると思う。
アリスキレンの登場により,強力なRAAS阻害による臓器保護が実現されることを期待したいと思う。

出典 MT pro 2009.12.17
版権 メディカル・トリビューン社


<きょうの一曲> 白い恋人達
白い恋人達 桑田 佳祐
http://www.youtube.com/watch?v=xXQLMK64xL0


 

その他
ふくろう医者の診察室 
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
 井蛙内科/開業医診療録(3)
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(内科医向き)
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デコイペプチド(HRP)によるプロレニン受容体遮断
藤田
続いてレニン/プロレニン受容体の抑制という話題に移りたいと思います。

Danser
先程、話に出たプロレニン受容体を遮断するデコイペプチド(HRP)に関しては、市原先生と鈴木先生が積極的な研究を続け、重要な論文をご発表になっています。
我々も血管平滑筋細胞でヒトHRPを用いてマンノース6リン酸受容体(M6P)の存在下で検討してみましたが、対照と比べてレニン/プロレニン受容体との結合は十分ではなく、HRPの濃度を上げても変化はありませんでした。
この結果をどう考えるべきでしょうか?

鈴木
ラットのHRPではどうでしたか?

Danser
それは試していません。

鈴木
我々の検討では、ヒトHRPは細胞膜表面にある受容体とのプロレニン結合を抑制しました。
ラットHRPでも同様の知見が得られました。
またヒトのプロレニンがラットのプロレニン受容体に結合すること、ラットのプロレニンがヒトのプロレニン受容体と結合することも確認しています。
(Nabi AHM N et al. Front Biosci 2007;12: 4810-4817)

藤田
今のは基礎研究の話ですが、動物レベルでHRPの有用性は既に示されているわけですか。

市原
我々は、HRPが糖尿病ラットの糸球体硬化を減少させること(Ichihara A etal. J clin Invest 2004;114 1128-
1135)、SHRSPの心肥大を減弱化すること(Ichihara A et al. Hypertension 2006;47:894-900)などを既に報告しています。
しかもこれらの効果は、非蛋白分解の経路を介するものであることを示唆するデータも得ています。

Danser 
AT1aP 受容体が欠損した糖尿病ラットでも同様の結果が得られたと報告なさっていますね(Ichihara A et al. J Am Soc Nephrol 2006;17:1950-1961)。

市原
はい。ですから心肥大や腎硬化といった臓器障害の機序として、アンジオテンシンⅡとは独立した(プロ)レ二ン受容体細胞内伝達機構を介した機序が関与している可能性もあると思います。
 
Danser
また基礎研究の話になりますが、我々も、心筋細胞を用いた検討で、プロレニンがアンジオテンシンⅡとは独立した形で、p38 MAPK(mitogen-activated protein kinase)HSP(heat shock protein)27などの細胞内シグナリングを誘導するとの成績を得ています(Saris JJ et al.Hypertension 2006;48:564-571)。
これはまさにプロレニンがその受容体を介して直接作用を発揮したためと考えられます。
遺伝子解析(microarray approach)でもこのデータを支持する結果が得られており、しかもプロレニンで誘発された遺伝子のレギュレーションは、レニン阻害薬やARBの投与でも抑制できませんでした。

新規薬剤への期待
藤田
これまでのお話を踏まえた上で、レ二ン阻害薬を高血圧などに使う臨床的意義についてはどうお考えですか?

Danser
プロレニン受容体をレ二ン阻害薬で抑制するわけですから、アンジオテンシンⅡの作用をレ二ン・アンジオテンシン系の根元で抑制することができます。
レ二ン阻害薬が、先程ご紹介したような細胞内シグナリングの誘導といった直接作用にどういった影響を与えるのかは今後の検討が必要だと思います。

藤田
ACE阻害薬やARBは、アンジオテンシンⅡ抑制によりネガティブフィードバックが働いて代償的にレ二ン産生を増加させると言われていますが、この点、レ二ン阻害薬はどうなのでしょうか?

Danser
レ二ン系を遮断するわけですから、レ二ン阻害薬でもレ二ン産生は代償的に増加すると思いますが、問題は産生されたレ二ンがどの程度の活性を持っているかだと思います。

鈴木
レ二ン阻害薬投与により、血中のかなりのレ二ンは不活性化されているので、基質であるアンジオテンシノーゲン量は増加しているはずですが いかがですか。

藤田
レ二ン阻害薬への期待は大きいものがあると思います。
しかし、まだ検討すべき色々な課題が残っている
ようですね。

NIKKEI MEDICAL 2007.12              
版権 日経BP社

中町 正男 時のかなたへ  
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<コメント>

レニン阻害薬の発売を待ちたいと思います。

ARBやACEIとの併用でRASのDualないしはTriple Blockという時代が到来するのでしょうか。

完全ブロックにより血中アンギオテンシノーゲン量が増加することが予想されますが、対談の最後がちょっと尻切れトンボになっていたのが残念です。

他に  「井蛙内科/開業医診療録」 
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昨日の

レニン/プロレニン受容体の機能解明に迫る その1(1/3) http://blog.m3.com/reed/20071223/1

の続きです。

 

座談会
レニン/プロレニン受容体の機能解明に迫る その2
- 臓器保護の新たな視点 -

 

プロレニンの活性化経路をめぐって
藤田
ところで、通常は不活性状態態にあるプロレニンは、どのようにして活性化されるのですか?

Danser
プロレニンはプロセグメントと呼ばれる形で存在しており、この形では活性部位がカバーされていて不活性です。
しかし、蛋白分I解によりプロセグメントが分解されて活性レ二ンに変換されると考えられていました。
一方、最近、レ二ン/プロレニン受容体がクローニングされ、レ二ンおよびプロレニンが非蛋白分解により受容体と結合するとの報告が出て、非常に話題になりました
(Nguyen G etal. J Clin Invest 2002; 109:1417-1427)。
 我々も、プロセグメントは生理的条件下で2%程に非蛋白
 分解の経路を介して構造開存が生じるとの成績を得てい
 ました。
すなわち、プロレニンは2つの異なった経路から活性化されると考えられています(図1)。

 

また、プロセグメントはhandle region peptide(HRP)を持っており、プロレニン受容体遮断を考える上で重要になります。
 
藤田
 HRPというのは何ですか?
 
Danser
本日ご一緒の鈴木先生らがそのペブチド配列を特定したもので、プロレニンがその受容体に結合するのを抑制するデコイペプチドです(図2)。

 


藤田
蛋白分解と非蛋白分解の2つの経路のいずれにせよ、結局、アンジオテンシン産生を促進させるのですね?

Danser
トランスジェニックラットを用いた我々の検討でも、プロレニン受容体が過剰発現している血管平滑筋では、アンジオテンシンI およびⅡの産生が2~3倍高いとの成績が得られました。
プロレニンは細胞表面において、アンジオテンシンI およびⅡの産生を高めているものと思われます(図3)。



市原
図3にあるアンジオテンシノーゲンはどこ由来なのですか?

Danser
大部分は肝由来ですが、間質液や血液の中にも認められます。

市原
そうだとすると局所においてアンジオテンシノーゲンは組織からも供給されているということですか?

Danser
そうです。
ランゲルドルフ灌流心を使って、我々はそのことを確認しています。
今ご紹介したトランスジェニックラットのデータでは、レニン受容体における血管プロレニンの取り込みが増加していること(図4)、レニン受容体が高血圧の進展に関与していることも示されました(図5)。


 

 

またこの実験では、アルドステロンの産生も高まっていました。
アルドステロンのデータについてはどう思われますか?

市原
トランスジェニックラットを用いた我々の検討でも、血漿アルドステロンが高値でしたが、副腎のCYP11B2mRNA量を調べてみても対照と差はなく、その機序を突き止めることができませんでした。

鈴木
副腎のプロレニン受容体の発現状況はどうでしたか?
市原 
我々のトランスジェニックラットでは副腎球状層細胞にヒト(プロ)レニン受容体遺伝子が検出されました。

Danser
我々はまだそうしたデータを得てはいません。
興味ある問題です。

Nikkei  Medical  2007.12       
版権  日経BP社

他に  「井蛙内科/開業医診療録」 
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降圧剤関連のレニン阻害剤については以前このブログで勉強させていただきました。

組織レニン
http://blog.m3.com/reed/20070914/1        

経口レニン阻害薬アリスキレンhttp://blog.m3.com/reed/20070908/1

 

日経メディカルの最新号で、レニンに関する以下の題の座談会が掲載されていました。

基礎的研究の話が主体なのでかなりアカデミックです。

大規模臨床試験が続いたお口直しにはいいのですが 、なにせアカデミック過ぎて十分理解できません。

 

東山魁夷 湖畔の春  新復刻画  http://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v36889793?u=;artfolio11
 

座談会
レニン/プロレニン受容体の機能解明に迫る その1
- 臓器保護の新たな視点 -
レニン系の研究が進むにつれ、レニン/プロレニン受容体の機能が次第に明らかになりつつある。
それに伴いレニン/プロレニン受容体の抑制が高血圧や糖尿病における臓器保護を考えるための新しい視点を提供するに到っている。
そして一方では、レニン阻害薬の開発や臨床応用に拍車がかかっている。
そこでこの分野の第一線で研究を続ける内外の専門家の間で、レニン/プロレニン受容体の新しい知見とその臨床的意義をめぐって話し合っていただいた。
ご出席は東京大学大学院医学系研究科内科学教授の藤田敏郎氏(司会)、オランダ.エラスムスメディカルセンター薬理学教授のAH Jan Danser氏、岐阜大学応用生物科学部生物生産科学講座動物生化学分野教授の鈴木文昭氏、慶応義塾大学医学部抗加齢内分泌学講座講師の市原淳弘氏。

解明進むレニン/プロレーン受容体の局在や機能
藤田

本日は、レニン/プロレニン受容体をめぐる研究の現状や臨床的意義などをめぐって話し合いたいと思います。まず、Danser先生から口火を切っていただけますか。

Danser
プロレニンというのはレニンの不活性前駆体ですが、血漿中の全レニンの70~907%以上がプロレニンであることが分かっています
腎臓癌のために両側の腎摘をした症例ではレニンが血中から完全に消失したので、レニンは腎由来であることは確かです。
しかしプロレニンはかなりの濃度を保っていましたの、30~40%は腎以外からも産生されていることが示唆されました。

藤田
プロレニンは腎以外のどの部位から産生されているのですか?

Danser
副腎・目・精巣・卵巣・胎盤などです。

鈴木
プロレニンはどの臓器で代謝されるのですか?

Danser
我々のデータでは、主に肝で代謝されていました。
しかし、プロレニンからレニンヘの変換の場は腎であると考えられています。

市原 
我々の研究では、腎以外の他の組織での変換は見いだされませんでした。
腎においてのみプロレニンがレニンに変換されていると思います。

鈴木
胎盤にあるプロレニンは、胎芽や血管新生に関わっているのでしょうか?

Danser
詳しいことは分かっていないようですね。
妊娠すると高プロレニンになりますが、大半は何の問題もな
く経過します。
それが何故なのか興味あるところです。

市原
高プロレニン状態によるネガティブフィードバックのために受容体発現が低下し、何の問題も起きないのかも知れませんね。
はっきりしたことは不明ですが…。

Danser
糖尿病患者などのヒトから単離した細胞でプロレニン受容体を測定できないものでしょうか?

市原
ヒトのプロレニン受容体を測定する手段がないので、現伏ではヒトのサンプルを用いることは難しいですね。

鈴木
今ご紹介のあった腎摘後に残っていたプロレニンは心臓や血管などの組織由来のものとは考えられませんか?
心臓のプロレニンのmRNAを測定なさいましたか?

Danser
非常に低値で、機能する濃度ではありませんでした。
いずれにせよ、これまでの我々の研究から、受容体と結合しているのはレニンよりもむしろプロレニンのように思われます。

藤田
プロレニンと糖尿病などとの関連も報告されているようですね。

Danser
糖尿病では、プロレニン値の増加が網膜症の進展と有意に関連することが報告されています。
また、糖尿病では非糖尿病よりも、また、微量アルブミン尿を伴う糖尿病では伴わない糖尿病よりも有意にプロレニン値が高いとの報告もあります(DeniumJ et a. Diabetologial 1999;42:1006-1010)。
ですからプロレニンは、糖尿病などの微小血管障害の優れ
た早期マーカーとなり得る
と考えられます。

Nikkei  Medical  2007.12                 版権  日経BP社 

<参考> 

プロレニンの生化学的研究
http://dspace.tulips.tsukuba.ac.jp/dspace/bitstream/2241/3857/1/A0726.pdf
プロレニンの生化学的研究
http://dspace.tulips.tsukuba.ac.jp/dspace/bitstream/2241/3686/1/B0386.pdf
ラット血漿中におけるプロレニンの存在
http://ci.nii.ac.jp/naid/110000976670
(プロレニンは農学部で今ホットな研究がされているようです。)

<糖尿病合併症>「笑い」に腎症への進行抑える効果
腎臓の働きが悪くなる糖尿病合併症の腎症への進行を笑いが抑える可能性があると、国際科学振興財団バイオ研究所(茨城県つくば市)の研究チームが3日、発表した。

チームは、健常者16人、腎症のない糖尿病患者12人、腎症の糖尿病患者11人の計39人に、吉本興業の協力を得て「ザ・ぼんち」の漫才を40分間観賞してもらい、前後で血液を検査した。

糖尿病患者は、たんぱく質のプロレニンの血中濃度が高くなることが知られており、腎臓の細胞にある受容体とプロレニンが結合すると腎症が進行する。血中濃度を比べたところ、観賞前では健常者の平均が1リットル当たり32.5ナノ(ナノは10億分の1)グラム、腎症のない患者が同93.4ナノグラム、腎症患者が同196.6ナノグラムだったが、観賞後には、腎症のない患者は同60.4ナノグラムに減り、統計的な差が認められた。腎症患者も同166.7ナノグラムと減る傾向があった。

また、腎臓以外の血液中にあるプロレニンと結合する受容体の遺伝子の活動を笑いの前後で比べた結果、健常者はほとんど変わらなかったが、糖尿病患者は遺伝子の働きが約1.5倍、活発になった。同研究所の林隆志主任研究員は「笑いで遺伝子が活発になり、血中の余分なプロレニンが受容体と結びつき濃度が下がるのではないか。笑いが糖尿病合併症への進行を抑制することを示唆している」と話す。毎日新聞 2007年12月3日 20時45分
http://www.mainichi.co.jp/universalon/news/prt/1204m089-400.html
(興味深い研究ですね。)

動物生科学研究室
http://www1.gifu-u.ac.jp/~aob3073/animal_Biochem1.html
腎臓・心臓・松果体
http://www_pharm.u-shizuoka-ken.ac.jp/~bioorg/molphys/chap24/chap24.html

他に  「井蛙内科/開業医診療録」 
http://wellfrog.exblog.jp/ があります。

 

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