戯れ言たれる侏儒
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~収縮期血圧150mmHg超の患者~
初回から2剤併用降圧療法を
ケンブリッジ大学アデンブルックス病院(ケンブリッジ)のMorris J. Brown教授は「収縮期血圧(SBP)が150mmHgを超える患者には,途中で単剤療法から併用療法に切り替えるよりも最初から2剤併用療法を行った方がSBPの低下が大きく,血圧管理にも優れる」とLancet(2011; 377: 312-320)に発表した。
 
有害事象の発生に有意差なし
今回の知見は,レニン阻害薬アリスキレンとCa拮抗薬アムロジピンを用いたACCELERATE試験から得られた。

同試験ではSBP 150~180mmHgの高血圧患者をアリスキレン(150mg/日)+アムロジピン(5mg/日)の併用療法(620例)または,いずれかの単剤療法 (アリスキレン群318例,アムロジピン群316例)にランダムに割り付けた。16週まで段階的に増量し,最終的(16週目以降)には全例をアリスキレン (300mg/日)+アムロジピン(10mg/日)の併用療法に切り替えた。
1次エンドポイントは,8~24週のベースライン時からのSBP低下度(平均値)と,24週目におけるSBPの低下とした。

その結果,8~24週におけるベースライン時からのSBP低下は,単剤療法群よりも併用療法群の方が6.5mmHg大きかった。
24週目時点では,この 差は1.4mmHgまで縮小されていたものの,やはり併用療法群の方が降圧作用に優れていた。浮腫や低血圧といった有害事象による試験脱落率は3群間で差 はなかった(併用療法群14%,アリスキレン群18%,アムロジピン群14%)。
 
現行ガイドライン見直しの必要も
Brown教授らはACCELERATE試験について「SBPが150mmHgを超える患者を対象に,初回から降圧薬2剤を用いた併用療法と,途中で同 薬の単剤療法から併用療法に切り替えた場合について,有効性と安全性の面から比較した初めての試験である」と説明。
今回の結果から「SBPが 150mmHgを超える高血圧患者に対しては,アリスキレンとアムロジピンなどを用いた2剤併用療法を初回からルーチンで使用することが推奨できる」と結 論している。
 
シカゴ大学(シカゴ)内科のIvana Lazich,George Bakrisの両博士らは,同誌の付随論評(2011; 377: 278-279)で「一般人口の血圧をガイドラインの目標値まで下げるには,初回から併用療法を行うことが重要なようだ。この論文が発表されたことによ り,現行ガイドラインの見直しは当然必要となるだろう」と述べている。
 
ACCELERATE試験
Aliskiren and the calcium channel blocker amlodipine combination as an initial treatment strategy for hyper- tension control
 
<自遊時間>
今日の夕方、某ARBを販売している某メーカーの支店にMRさん相手に講演(?) をしに行きます。
その際にアリスキレンの話もして来る予定です。
 少しお勉強をしたのですが、この名称は開発に関係したDr.Alice Huxleyという金髪の女性の名前に由来しているとのことです。
さて、こういった講演会。
招聘されることは名誉なこと(?) ですし、何よりも自分自身の勉強になります。
 
 
読んでいただいて有り難うございます。
コメントをお待ちしています。
その他
「葦の髄」循環器メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/
(「葦の髄から循環器の世界をのぞく」の補遺版
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
井蛙内科/開業医診療録(4)2009.10.16~
http://wellfrog4.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)
「井蛙」内科メモ帖
http://harrison-cecil.blog.so-net.ne.jp/
(「井蛙内科開業医/診療録」の補遺版)
があります。
   

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ASPIRE試験

戯れ言たれる侏儒 / 2010.05.07 00:52 / 推薦数 : 0

探索的試験で、心臓発作後の心臓形態変化に対する
アリスキレン追加投与の上乗せ効果は確認されず
http://www.novartis.co.jp/news/2010/pr20100319.html
(ノバルティス ファーマのサイトです)
■標準治療にアリスキレンを追加投与した際の、心臓発作後(心筋梗塞後)の患者さんの心臓の形状と機能の変化抑制への寄与を評価
標準治療にアリスキレンを追加投与することによる心臓容積の若干の減少が心エコーで認められたが、統計的有意差はなかった。

■探索的試験であるASPIRE試験は、アリスキレンが降圧効果とは独立した臓器保護作用を有することを検討する、35,000名以上の患者を対象とした14の試験からなる臨床試験プログラム「ASPIRE HIGHER」の一つ

■2010年3月16日、スイス・バーゼル発 — 心臓発作から回復中の患者さんの標準治療に高血圧治療薬アリスキレンを追加投与した結果、心臓の形状と機能の悪化を抑制するいくつかの有益な効果が示されましたが、統計的な有意差はありませんでした。

■ASPIRE試験(Aliskiren Study in Post-MI patients to Reduce rEmodelling)で得られたデータが、米アトランタで開催された米国心臓病学会(ACC)で発表されました。
この試験結果によると、アリスキレンを追加投与することで、期待されていた左室での有害な変化の抑制は見られませんでした。

■この試験は、36週間にわたり、左室機能障害のある患者さん820名を対象に行われたものです。
評価項目は左室収縮末期容積(LVESV)の変化であり、ベースラインから試験終了まで、心エコーで測定されました。標準治療を受けた患者さんに比べ、標準治療にアリスキレンを追加投与された患者さんに心臓容積の若干の数値的減少(LVESV、-0.90 mL)が見られましたが、統計的な有意差はありませんでした。

■心血管死、心不全による入院、心臓発作の再発、脳卒中、および突然死蘇生を合計したイベント発生率は、標準治療群もアリスキレンを追加投与した群でも同等でした。
アリスキレン追加投与群では、高カリウム血症、低血圧、腎機能障害の発生率が標準治療群よりも高くなりました。

■ノバルティスは、この試験結果に基づき、心筋梗塞後の患者さんに対する予後確認試験の実施は計画しておりません。
ASPIRE試験は、35,000名の患者さんを対象として実施中の14の試験からなるASPIRE HIGHER臨床試験プログラムの一つです。ASPIRE HIGHERの目的は、アリスキレンが降圧効果とは独立した臓器保護作用を有することを検討することにあります。

参考文献
Solomon S, et al. Effect of the Direct Renin Inhibitor Aliskiren on Left Ventricular Remodelling Following Myocardial Infarction with Left Ventricular Dysfunction: ASPIRE. Late Breaker presentation at American College of Cardiology 59th Annual Scientific Sessions 2010

<関連サイト>
直接的レニン阻害剤(DRI) アリスキレンの
臨床試験プログラム「ASPIRE HIGHER」
http://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20080623.html
(ノバルティス ファーマのサイトです)

ASPIRE試験 高リスクMI患者にアリスキレンの追加投与の意義認められず
http://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/38751/Default.aspx
<番外編>
早期RA患者におけるインフリキシマブの関節破壊抑制効果を明らかにしたASPIRE試験という同じ名前のトライアルもありました。

インフリキシマブは早期RA患者の日常生活動作を迅速に改善——ASPIRE試験の結果解析から
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200511/413464.html


その他

「葦の髄」循環器メモ帖(このブログのイラスト版です)
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ASPIRE HIGHER

戯れ言たれる侏儒 / 2010.05.06 00:01 / 推薦数 : 0

##直接的レニン阻害剤(DRI) アリスキレンの臨床試験プログラム「ASPIRE HIGHER」
##‐14試験で35,000名を対象とした過去最大規模の心臓・腎臓予後確認試験‐
○ノバルティスは、すでにアリスキレンで実証されている24時間以上持続する強力な降圧効果とは独立した、臓器保護作用を有することを確認する試験を実施。
○3つの大規模試験により、糖尿病性腎症、心不全、あるいは高齢者で心血管イベントのリスクが高いなど、生命を脅かす恐れのある合併症をもつ難治性患者さんにおいてアリスキレンの有用性を調査。
○高血圧患者数の急速な増加により医療費が増大している高齢者層の血圧管理に、アリスキレンが卓越した有効性を示すデータが「Hypertension 2008」会議で発表。

ノバルティスは、14試験からなる35,000名以上の患者を対象とした臨床試験プログラムASPIRE HIGHERの一環として、2つの長期予後を確認するための試験の詳細を2008年6月17日、新たに発表しました。
ASPIRE HIGHER は、現在行われている心臓・腎臓の予後を確認するプログラムの中で最大規模かつ最も広範囲におよぶものです。

今回新たに開始される2つの大規模試験は、心不全の治療、および2000年から2030年の間に倍増すると予想される高齢者における心血管イベントの予防に関する新しいクラスの直接的レニン阻害剤(Direct Renin Inhibitor: DRI)アリスキレンの臓器保護作用を評価するためのものです。
また、すでに開始されている3つめの大規模試験では、糖尿病患者さんにおける心臓と腎臓の予後を確認します。

ASPIRE HIGHERに含まれる、これらの罹患率および死亡率に関する大規模試験は、ベルリンで開催された欧州高血圧学会と国際高血圧学会の合同学術集会である「Hypertension 2008」において発表されました。
概要は以下の通りです。

ALTITUDEは、心血管および腎臓イベントのリスクが高い2型糖尿病患者約8,600名を対象としており、従来の治療にアリスキレンを追加することで、心臓と腎臓の合併症の発症を遅らせることが可能であるかどうかを確認するための試験です。
2007年後半に開始したこの試験は、2012年に完了する予定です。
ATMOSPHEREでは、すでに標準的治療を受けている急性もしくは慢性のうっ血性心不全の患者さんにおける心血管イベントの発症と死亡率に対してアリスキレンが及ぼす影響を評価する予定です。
APOLLOでは、高血圧の有無に関わらず、他の危険因子を有する高齢の患者さんにおける心血管イベントの発症および死亡率に対するアリスキレンの予防効果を評価する予定です。
英スコットランドにあるグラスゴー大学の英国心臓財団心血管研究センターのジョン・マクマレー教授(Professor John McMurray of the British Heart Foundation Cardiovascular Research Centre, University of Glasgow)は次のように述べています。「高血圧、糖尿病、腎臓病、および心不全の患者さんは、現時点での最良の治療を受けているにもかかわらず、十分な治療結果が得られていません。ASPIRE HIGHERは、前臨床試験結果から予測されたコンセプトを実証することにより、これらの非常に患者数の多い、重大な疾患の罹患率と死亡率の引き下げに対するアリスキレンの果たす役割を評価することを目的としています」。

ASPIRE HIGHERには、これらの大規模試験に加え、心不全、急性冠動脈症候群発症後、心筋梗塞発症後、左心室肥大、冠動脈疾患、糖尿病性腎症などの広範な心臓・腎臓疾患に対するアリスキレンの臓器保護作用の可能性を評価するための包括的な中短期の試験が含まれています。
その他の試験はアリスキレンの強力な降圧効果を追加確認できるよう設計されています。

ノバルティス ファーマ社のグローバル開発部門の責任者であるトレバー・ムンデル医学博士(Trevor Mundel,MD)は次のように述べています。
「ASPIRE HIGHERは、医師と患者さんが高血圧とそれによる悪影響を管理する上で、この革新的な治療がどこまで助けとなるかを見極めるための大規模な取り組みです。すでに報告されたデータでは、アリスキレンに心臓や腎臓などの臓器を保護する可能性があるということを示しています。これらの更なる長期予後を確認する試験により、アリスキレンには強力な降圧効果とは別のベネフィットがあることが証明されるものと期待しています」。

ASPIRE HIGHERの中で、以下の3つの試験は既に結果が報告されています。

最近New England Journal of Medicine(ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌)に掲載されたAVOID試験では、高血圧と腎障害を合併した2型糖尿病患者において、アリスキレンによる腎障害の重要な指標の一つである尿中アルブミンが減少することが示されました。

ALOFT試験では、アリスキレンにより、心不全の重症度を示すBNPと呼ばれるマーカーが低下したことが示されました。
ALLAY試験では、アリスキレンによって心血管イベントのリスクの増大に関連のある心筋障害の指標である左室肥大(LVH)が減少することが示されました。
ALLAY試験では、アリスキレンとアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)であるロサルタンの併用投与群においてロサルタン単独投与群よりもLVHの数値が大きく減少しましたが、統計的に有意ではありませんでした。

また、「Hypertension 2008」では、難治性患者におけるアリスキレンの降圧効果を示すデータも発表されました。

1,124名の患者さんを対象とした新たな事後解析によると、65歳以上の患者さんでは、アリスキレン300mgは、ヒドロクロロチアジド(HCT)25mgと比較して高い血圧コントロール率を達成することが示されました(67.3% vs. 52.0%)。
また、75歳以上の後期高齢者においても、十分な血圧コントロールが達成されています(80.0% vs. 52.6%)。

糖尿病を合併したステージ2の高血圧患者さん338名を対象としたもうひとつの事後解析によると、アリスキレン300mgを単独で使用した場合、アンジオテンシン転換酵素阻害薬(ACE)であるラミプリルの10mgと併用した場合のいずれにおいても、ラミプリル10mg単独よりも収縮期、拡張期ともに優れた降圧効果が示されました。8週目における降圧幅(収縮期/拡張期)は、それぞれ19.7/11.0 mmHg(アリスキレン投与群)、21.7/12.9 mmHg(併用投与群) 、14.9/8.6 mmHg(ラミプリル投与群)でした5。ステージ2の高血圧とは、収縮期血圧が160mmHg以上の中等度の高血圧です。

<引用>
http://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20080623.html
(ノバルティス ファーマのプレスリリースです。このサイトでは12の文献が紹介されています)
<関連サイト>
高血圧から慢性心不全への進展におけるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の役割と新しい展望  その2(2/2)
ALOFT試験の成績からDRIに期待すること
http://blog.m3.com/reed/20100217/_RAAS____2_2_2_

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