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CTCAで心臓手術が増加 >
320列Area Detector CT(ADCT)は,16cmの領域が1回転で撮影できる面検出器のCTで,4年前に世界に先駆けて日本で開発された。第12回日本クリニカルパス学会学術集会(2011年12月9~10日,東京都)のランチョンセミナー「320列ADCTがもたらす新たな診断樹」(東芝メディカルシステムズ共催)では,320列ADCTの登場で,脳卒中や冠動脈疾患の診断・治療の流れがどのように変わるのかが展望された。聖路加国際病院心血管センター循環器内科の新沼廣幸氏は,320列ADCTは冠動脈疾患の早期発見・治療を可能にし,心臓突然死の抑制に貢献できるとの見解を示した。 1回のスキャンで心臓全体の画像データが取得可能 虚血性心疾患および心臓突然死を抑制する上では,虚血性心疾患患者の二次(再発)予防のみならず,冠動脈疾患を有する患者の早期発見・治療による一次(初発)予防が重要である。冠動脈に対するスクリーニング検査に求められる条件としては,(1)診断能が高い,(2)検査時間が短く,安価に施行できる,(3)被ばく量も含めて低侵襲性である―ことが挙げられる。 新沼氏は,こうした観点から考えると,さまざまなモダリティの中でCTはコストが比較的安く,診断能が高いという特徴があり,特に最近登場した320列ADCTは,さらなる検査時間の短縮と患者負担の軽減,被ばく量の低減が期待されると指摘する。 320列ADCTは0.5mm間隔320列の検出器を搭載しており,1回のスキャンによる撮像範囲は従来の64列CTの約5倍の160mmとなる。64列CTヘリカルスキャンでは心臓全体を撮像するのに4回転ほどのスキャンを行い,複数の画像データの(結合)stitchingが必要であったが,320列ADCTでは心臓全体が撮影範囲に収まるため,連続性が失われていない画像データが得られる(図1)。
また,前処置により心拍数を65/分以下に低下させることにより1心拍内で撮像できる例が多く,同時相で心臓全体をとらえられる。心拍変動・不整脈がある場合にも良好な診断が可能である。初期の64列CTでは平均して15mSvほどの被ばくがあり,心拍数が高い場合には撮像回数を増加させる必要から さらに被ばく量も増えたが,320列ADCTでは1心拍内に1回の撮像で済むために被ばく量を約3mSvと低く抑えられるメリットがある。 現在,同氏らはメーカーと共同でCTによる冠動脈プラーク定量診断法(SurePlaque WIP)を開発中だという。冠動脈の入口部から末梢までを連続性のある画像でとらえられる320列ADCTの特徴を活用し,冠動脈プラーク領域や石灰化の 程度を定量化することが可能になると期待される。 冠動脈疾患リスクが中等度~高度の患者にはまず心臓CT検査 米ジョンズホプキンス大学が中心となって2005年から開始した多施設共同試験CORE64では,症候性冠動脈疾患の診断に64列MDCTが有用 であることが報告されたが,さらに,320列ADCTによる冠動脈評価および心筋の虚血検出について,SPECTとの比較によるCORE320試験が症例 登録を終えて,5年間の追跡が予定されている。冠動脈疾患の診断におけるCTの有用性がエビデンスとして明らかにされることが期待される。 また,糖尿病は心血管系疾患の強力な危険因子であるが,新沼氏らが無症候性の2型糖尿病患者115例に対し冠動脈CT検査を実施した結果,その約 8割にプラーク病変が認められた。そのうち37例は心臓カテーテル検査が必要と判断される患者であり,経皮的冠動脈インターベンション(PCI)が19 例,冠動脈バイパス術(CABG)が2例に施行された。 同氏は「従来の虚血性心疾患の診断・治療では、冠動脈造影は治療方針を決める最終段階で行っていた(図2左)。しかし、2型糖尿病のように冠動脈疾患リスクが中等度~高度の患者に対しては、まず心臓CT検査を実施し,その結果,高度なプラーク病変が認められた場合,冠動脈造影および虚血の検出を行い,必要であればPCI,CABGなどの治療を実施する必要があると考えられる(図2右)」と述べた。
なお現在,聖路加国際病院では関連施設とともに2型糖尿病患者を対象としたCTファーストの診断・治療チャートの有用性について検討する試験を計画している。 同氏は、320列ADCTの臨床的有用性について「若齢で,冠危険因子は有するが症状がなく,負荷心電図の異常もない患者が心臓突然死を起こす例があるが,冠動脈プラークが早期に発見できれば適切な治療が可能になる。320列ADCTは,これらの患者も含めた冠動脈疾患のスクリーニング検査において重要な役割を果たすと期待される」と展望した。 出典 MT Pro 2012.2.23版権 メディカルトリビューン社<きょうの一曲> ウエーバー 魔弾の射手魔弾の射手 予告編 for_Youtube.mov - YouTube http://www.youtube.com/watch?v=v_j4q0hCffo
Weber-Der Freischütz Overture-Kleiber (1970) http://www.youtube.com/watch?v=9Umd7w5cECE
<自遊時間>日経新聞・夕刊 2012.2.20の「あすへの話題」にちょっと面白い話が出ていました。 「放っておくと英国の軍艦は、毎年1インチずつ喫水が下がり、船の運航速度が落ちてきて、やがて使い物にならなくなるそうだ。艦側に貝類が付着するとかで はなく、艦の重量が毎年少しずつ増えてくるのが原因という。乗組員が勤務に慣れてくるに連れて、自分のベッドや個室などに本や趣味用などの私物を持ち込み、それが全体ではバカにならない重量になり、船が毎年1インチ沈むことになるというのだ。」「艦側に貝類が付着 」するという話は、遅まきながら読み始め現在も読み進んでいる「坂の上の雲」で覚えたことです。しかし、この「英国軍艦の喫水」の話はひとひねりありました。 「組織は肥大化する」と言った「パーキンソンの法則」で有名なパーキンソンが、英国の歴史・政治学者であるというのも皮肉です。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%98%E5%83%9A%E5%88%B6
読んでいただいて有り難うございます。
コメントをお待ちしています。
その他
「葦の髄」循環器メモ帖
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
井蛙内科/開業医診療録(4)2009.10.16~
http://wellfrog4.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
「井蛙」内科メモ帖
http://harrison-cecil.blog.so-net.ne.jp/
(「井蛙内科開業医/診療録」の補遺版)
があります。
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