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アスピリンとクロピドグレルの2剤にシロスタゾール追加、投与初期は抗血小板作用が増強する抗血小板薬シロスタゾールは、様々な作用経路を通じて周術期の虚血イベントを抑制すると報告されている。しかし、アスピリンとクロピドグレルの2剤による抗血小板療法を開始する際に、シロスタゾールの追加によって抗血小板作用が増強するかどうかに関しては、まだ明確なデータが示されていない。そこで、韓国・Gyeongsang国立大学病院循環器科のYoung-Hoon Jeong氏らは、22人の健康成人ボランティアを対象に、前向きオープンラベル2期無作為化クロスオーバー試験を実施。シロスタゾールの追加によって血小板凝集抑制効果が高まるとの結果を、京都市で開催された国際血栓止血学会(ISTH2011)で報告した。 対象者は、アスピリン300mgとクロピドグレル600mgの初期投与を行った群(2剤群、11人)と、それにシロスタゾール200mg(0および6時間)を追加した群(3剤群、11人)に無作為に分け、2週間の休薬期間を置いた後に投与薬を入れ替えた。クロスオーバー後は、両群ともに1人の対象者が除外され、それぞれ10人になった。これらの対象者において、アデノシン二リン酸(ADP)およびアラキドン酸による刺激によって誘発された血小板 凝集を、試験開始時、1、2、4、6、8、10時間に、通常の血小板凝集計と多電極血小板凝集計(MEA)によって測定した。主要評価項目は、4時間の ADP刺激最大血小板凝集抑制(IPAmax)とした。
その結果、5μMおよび20μMのADP刺激によるIPAmaxは、4、6、 8、10時間において、3剤群の方が2剤群よりも有意に高かった。また、0.5mg/mLアラキドン酸による血小板凝集抑制は、1時間後から3剤群の方が 2剤群よりも有意に高かった。MEAによる測定でも、結果は同様だった。4時間におけるHPR(High on-treatment platelet reactivity;抗血小板薬を投与しても血小板活性が高い例)は、ADP刺激、アラキドン酸刺激の場合もともに、2剤群30%に対して3剤群0%であり、いずれも有意差が認められた。
ただ、6時間後におけるシロスタゾールの再投与は血小板凝集抑制をわずかに増加させただけで、ほとんどの対象者に副作用(動悸、頭痛など)がみられた。
これらの結果からJeong氏は、「初期投与におけるシロスタゾールの併用は、アスピリンとクロピドグレルの2剤のみよりもADPおよびアラキドン酸刺激血小板凝集の抑制効果が高かった」と述べた。また同氏らは、現在、PCIを行った非ST上昇型急性冠症候群患者において、シロスタゾールとスタチンの併用効果を、2剤および3剤の抗血小板療法と比較検討する試験(ACCEL-LOADING-ACS trial)を進めていることも明らかにした。
演題名:First Validation of Adjunctive Cilostazol Loading Effect and Dosage on Platelet Inhibition: Results of the ACCEL-LOADING Study 出典 NM online 2011.12.29版権 日経BP社
<私的コメント>健常者における検討ですが、この結果から臨床家は何を学べばいいのか頭が働きません。 「6時間後におけるシロスタゾールの再投与は血小板凝集抑制をわずかに増加させただけで、ほとんどの対象者に副作用(動悸、頭痛など)がみられた 」ということも、どういうことなのか、よく理解出来ませんでした。 <自遊時間>“失われた8年”に決別し海外から患者貢献へ,シカゴ大移籍の中村祐輔氏■昨年(2011年)1月から内閣官房医療イノベーション推進室長としてALL Japanでのオーダーメード医療確立をけん引してきた東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターの中村祐輔氏。先日,今年4月に米シカゴ大学へ移ることが発表された。■中村氏は,2003年に“ゲノム解析完了”とされてから今日までのわが国を,“失われた8年”と振り返る。この背景に,わが国では規制当局の姿勢が “規制=取り締まる”となっていることや,バイオベンチャー企業が育ちにくいことなどの理由がある。例えば,「現在までにFDAが承認したがん分子標的治 療薬は20数種類に及ぶが,日本製はゼロ」とのことであり,ゲノム創薬で他国に後塵を拝す事態となっている。本来であれば国のトップが10年先,30年 先,50年先の国益を見据えて判断すべきであるが,わが国では「そういう意味でのリーダー不在であり,政治主導となっていない」と嘆き,同氏は次のように 風刺する。 「笛吹けど 無視を決め込む 霞が関 国のためより 役所の利権」■今後の在り方として同氏は,「国の支援,公的な支援が不可欠」とし,他国の取り組みを例示した上で「機材もスタッフも分散させずに集約する方が効率良く取り組めるため,できれば日本でも拠点の設立を」と述べた。■今年4月に米シカゴ大学へ移動することとなった理由として,「内閣官房医療イノベーション推進室で国のシステムづくりに取り組んできたが,実際にはさほど の権限もなく,なすべきことと現実とのはざまで思い悩むこともあった」とし,「残された時間を患者のために尽くしたいとの思いが強く,今後は,海外から日の丸を掲げて,世界中の患者により良い医療を届けたい」とまとめた。出典 MT pro 2012.1.5
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