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Kandzari氏が報告したENDEAVOR Ⅳ試験の5年追跡から、Endeavorステントの長期安全性と有効性の検証結果がTCT2011で報告されました。 きょうは、その記事で勉強しました。 TCT2011がカリフォルニア州サンフランシスコで2011年11月7日から11日の5日間にわたり開催された。世界最大級のこのライブコースには、本年は12,000人もの参加者が集まり、初日から多くのセッションで立ち見が出るほどの賑わいであった。 薬物溶出ステント(DES)が2003年にアメリカで認可され、7年以上が経過した。今日では複数のDESが使用可能となり、長期追跡において各DESの 特徴も明らかになってきている。中でも世界で3番目に認可を受けたEndeavorゾタロリムス溶出ステントは、PCコーティングを使用し薬剤を溶出する という、その他のDESとは一線を画すユニークな特徴を有する。このEndeavorステントを第一世代のTaxusパクリタクセル溶出ステントと比較したENDEAVOR Ⅳ試験の最終結果となる5年の長期臨床試験結果が、TCT2011のPeer-Reviewed Researchセッションにおいて、Piedmont Heart InstituteのDavid Kandzari氏により報告され、注目が集まった。 初期成績でZESはPESと比べて非劣性を証明 ENDEAVOR Ⅳ試験の最初の報告は、今から4年前のTCT2007に遡る。本試験では、アメリカの80施設よりデノボのシングル冠動脈疾患を有する1,548人を登録し、773人をEndeavorゾタロリムス溶出ステント(ZES)群、775人をTaxusパクリタクセル溶出ステント(PES)群に無作為に割り付け た。 8ヶ月の造影追跡では、ZES群のlate lossはPES群と比べ大きかったものの、主要評価項目に設定した9ヶ月の標的血管不全(TVF: 心臓死、MI、TVR)の割合は、PES群の7.2%に対し、ZES群では6.6%と非劣性が証明された(pNI<0.001)。 Kandzari氏は、「今回の報告では、8ヶ月時の造影追跡時のlate lossが長期の標的病変再血行再建術(TLR)に影響するか、また、ZESとPESの長期安全性が確保できるものか、そして、ZESの長期成績がこれま でにZESを評価した臨床プログラムで示された成績と一貫するかを検証した」と本解析の目的を述べた。 既に報告されているように、ZES群とPES群の患者背景は、年齢(63.5歳 vs 63.6歳)、男性(66.9% vs 68.5%)、心筋梗塞(MI)歴(21.1% vs 23.2%)、糖尿病(31.2% vs 30.5%)、不安定狭心症(51.6% vs 49.9%)の割合など両群で差はなく、リファレンス血管径(2.73mm vs 2.70mm)、病変長(13.41mm vs 13.80mm)、B2/C病変の割合(69.6% vs 70.9%)などの病変特徴も類似していた。 ZESが長期追跡でMIの発症率を有意に低下させる Kandzari氏は、5年の全死亡と心臓死の割合は両群に差はなかったものの、MIの発症率はZES群で有意に低いことを強調し(2.6% vs 6.0%: p=0.002)、非Q波MIがZES群で少なかったことを指摘した(2.1% vs 5.3%: p=0.001)。CKMBの上昇は、ZES群では正常上限値10倍以上を記録した患者が8人に対して、PES群では17人であった。 その結果、1年時に観察された心臓死/MIの累積率の差は、5年時には統計学的な差に至り〈図1〉、ZES群で有意に心臓死/MIが少ないとの結果が示された(相対リスク減少30%、p=0.048)。Kandzari氏は、「これにはMIと遅発性ステント血栓症による影響が示唆される」と述べた。
本試験では、DESの臨床試験では初めて超遅発性ステント血栓症(VLST)の発症率に有意差が認められている。 TLRが1年時と5年時で逆転 TVFの累積率についても1年以降に、〈図2〉のように両群の差が拡大し、有意差には至らなかったものの、ZES群はPES群に比べて、TVFの約18%の相対リスク低下をもたらしたことが確認された。
また、1年追跡でのTLRは数値的にはPES群で低かったが、5年追跡では逆転しており、ZES群ではPES群よりも低かった〈図3〉。
Kandzari氏は、「当初のlate lossの値とは相反して、TLRの増加率はZES群では時間の経過とともに減少していた」とまとめている。 Endeavorプログラムの統合解析においても、ZESの5年のTLRの割合は7.4%であることが報告されており、本試験においても一貫していた。 ZESはVLSTの懸念が少ない 更に、5年のARC定義のdefinite/probableステント血栓症のVLSTの累積発症率は、PES群が1.8%に対し、ZES群が0.4%を 記録し、全体では有意差はないものの、〈図4〉のように1-5年の超遅発性ステント血栓症(VLST)の発症率はZES群ではPES群よりも顕著に低いこ とが示された(相対リスク減少78%、p=0.012)。 2剤抗血小板療法下にあった患者の割合は、1年時はZES群、PES群で類似していたが(57.6% vs 57.2%)、2年時にはZES群ではPES群と比較して顕著に低下し(65.4% vs 71.3%: p=0.02)、5年時も同様にZES群で有意に低かった(41.8% vs 47.9%: p=0.03)。
以上により、Kandzari氏は、「本試験においても、その他のEndeavorステントの臨床試験プログラムで観察されたZESの長期における安全性 と有効性が一貫して認められた」と、まとめている。
本調査結果はZESの安全性と有効性を再認識させた。第一世代のDESとは異なった様式で薬剤を溶出させるEndeavorゾタロリムス溶出ステントの長 期的なVLSTのリスク低下は特記すべき事項である。全ての患者に同じような治療選択を行うのではなく、長期予後の改善を目指して、個々の患者に応じた DESを選択し、術後の管理にまでも介入して行くことが必要である。
出典 https://www.tcross.co.jp/pickup_TCT2011/index.php
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