戯れ言たれる侏儒
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シスタチンCとACS

戯れ言たれる侏儒 / 2011.10.05 00:42 / 推薦数 : 1
シスタチンCの測定は、急性冠症候群(ACS)患者の予後評価に有用であることが報告された。
川口市立医療センター循環器科の河内謙次氏らが、9月23~25日まで開催されていた第59回日本心臓病学会(JCC2011)で発表した。

近年、シスタチンCは、クレアチニンよりも軽度から中等度の腎機能障害の評価に優れており、将来の心血管イベントの予測においても有用であると報告されている。
今回河内氏らは、ACS患者の予後評価におけるシスタチンC測定の有用性を後ろ向きに検討した。

対象は、2008年1月から2009年12月までに川口市立医療センターのCCUにACSで入院した連続125例で、全例プライマリPCIを実施した。

PCI施行前にシスタチンCを測定し、シスタチンCが正常上限値の0.95mg/Lより高かった群(高値群、41例)と、0.95mg/L以下であった群(低値群、84例)の2群に分類した。

患者背景をみると、男女比、CKピーク値、LDLコレステロール値、HbA1c値、左室駆出率などには差がなかった。

一方、年齢は高値群が71.2歳、低値群が63.2歳、シスタチンCはそれぞれ1.82mg/L、0.73mg/L、CRPはそれぞれ2.29mg/dL、0.76mg/dL、NT-proBNPはそれぞれ21048.75pg/mL、807.50pg/mLと、高値群で有意に高かった。
一方、推算糸球体濾過量(eGFR)は順に40.01mL/min、68.67mL/min、HDLコレステロールは42.80mg/dL、 47.74mg/dLと、高値群で有意に低かった。

院内死亡と心血管イベント(心臓死、うっ血性心不全増悪による入院、狭心症)をエンドポイントとして、平均315日間にわたり追跡した。

その結果、院内死亡は高値群が9.8%だったのに対し低値群は1.2%、心血管イベントは高値群が 19.5%、低値群が6.0%と、いずれも高値群で有意に高かった(ともにp<0.05)。

年齢、NT-proBNP、eGFR、白血球数、CRPで調整したCox比例ハザードモデルを用いた多変量解析では、院内死亡、心血管イベントのいずれにおいてもシスタチンC高値のみが独立した予後規定因子で、シスタチンC高値のハザード比は、院内死亡が15.28(p=0.04)、心血管イベントが4.81(p=0.031)であった。

また、Kaplan-Meier曲線で心血管イベント無発生率を解析したところ、低値群は高値群に比べて有意に高かった(p=0.008)。

これらの結果から河内氏らは、「ACS患者において、シスタチンC値の測定は予後評価に有用である」と結論した。

 
出典  NM online 2011.9.28
版権 日経BP社
 
<シスタチンC 関連サイト>
シスタチンCの臨床的意義と利用法について教えてください。
http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/66.html
■シスタチンCとは酵素による細胞質や組織の障害を抑え、細菌・ウイルスの増殖を抑制するプロテアーゼインヒビターです。シスタチンCは低分子で腎糸球体を自由に通過できる物質であるため、GFRの低下に伴い血中濃度は上昇します。
■血清クレアチニンや尿素窒素は食事や筋肉量、運動の影響を受けますが、血清シスタチンC値は食事や炎症、年齢、性差、筋肉量などの影響を受けないため、小児・老人・妊産婦などでも問題なく測定できます。
■クレアチニン値はGFRが30mL/分(腎不全)前後まで低下した頃から上昇するのに対し、シスタチンC値はGFRが70mL/分前後の軽度~中等度の腎機能障害でも上昇し、腎機能障害の早期診断にたいへん有用です。
 
シスタチンC
http://wellfrog4.exblog.jp/15023185/


<私的コメント>
シスタチンCといえば、CKDすなわち心腎連関を想定してしまいます。
CKDステージとシスタチンC値は当然相関関係があるものと思われます。
この発表は心腎連関をみたものでしょうか。
「独立した予後規定因子」ということで全く別のことをみたものだということなのでしょうか。
だとすると、シスタチンCが高いとどのような機序でACSの予後に関連するのでしょうか。
頭の中が少し混乱しました。
 
読んでいただいて有り難うございます。
コメントをお待ちしています。
その他
「葦の髄」循環器メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/
(循環器専門医向き)
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
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