戯れ言たれる侏儒
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ARISTOTLE試験を分析

戯れ言たれる侏儒 / 2011.09.30 00:27 / 推薦数 : 1

ワルファリンを上回る心房細動の脳卒中予防効果を示したARISTOTLE試験を分析
新規抗凝固薬導入時の注意点も再確認
3月に新規抗凝固薬ダビガトラン(抗トロンビン薬)が発売されてから約半年が経過した。
心房細動患者6万4,000例余りに使用されているが,重篤な出血性副作用が81例,薬剤との因果関係が否定できない死亡も5例報告された(8月11日時点)。
そのような中,第33回欧州心臓病学会(ESC 2011)ではARISTOTLEの報告があり,apixaban(Ⅹa薬)が有効性・安全性ともにワルファリンを上回り,注目を集めた。
そこで,国立病 院機構大阪医療センター臨床研究センターの是恒之宏センター長と心臓血管研究所(東京都)の山下武志所長に試験結果の背景分析や,新規抗凝固薬導入時の注 意点をあらためて解説してもらった。

綿密な用量設定が奏効
ARISTOTLEでapixabanの有効性・安全性評価がワルファリンを上回った背景として,是恒センター長,山下所長はともに綿密な用量設定を挙げる。
試験における用量設定は,通常が5mg錠を1日2回であるが,
(1)80歳以上
(2)体重60kg以下
(3)血清クレアチニン (Cr)1.5mg/dL以上
—のうち2項目が当てはまる場合は,1回量を半量の2.5mgに減量することとなっている。
山下所長は「出血リスクが高い患者で出血を予防する手段が講じられていたことが,大出血の発生抑制につながった」と分析する。
脳出血は有意に抑制しながら脳梗塞については差がなかったことから,「リスクを増やさずに効果を最大限に引き出した用量設定だったのではないか」(山下所長)としている。

加えて是恒センター長は1日2回投与であるため,1回投与の場合よりも最大血中濃度の上昇が抑えられて出血リスクが最小で済んだ可能性を挙げる。
消化管出血の増加も見られなかった。
 
さらに同薬は腎排泄が25%と少ないことから,「薬剤選択の幅が広がったことを意味する」と両氏は口をそろえる。

 
抗血小板薬との併用は慎重にすべき
Apixabanを用いた試験としては,ワルファリンとの比較試験の前に,ワルファリン回避例でのアスピリンとの比較試験(AVERROES)も行われ ている。
2試験の結果から,apixabanの大出血はアスピリンと同程度でワルファリンよりも有意に少なく,脳卒中予防効果はワルファリンより優れてい た。
 
また,抗血小板薬との併用は慎重にすべきことも明らかになった。
apixaban群の大出血率は,アスピリン群との比較で1.4%/年,ワルファリン群との比較では2.1%/年と異なっていたが,「アスピリンとの比較試験ではアスピリン併用はないが,ワルファリンとの比較試験では約30%で併用されていた。それにより大出血が増加した」(山下所長)と考えられるからだ。
 
3剤併用ではさらに注意が必要だ。
ARISTOTLEにおいてクロピドグレルとの併用は2%未満だったが,apixabanを用いた急性冠症候群の第Ⅲ相試験では,大出血事象のため早期中止となっている。
これらの結果から,同所長は「3剤併用は行うべきでなく,2剤併用も可能な限り避けた方がよいことを教えてくれた」とまとめた。

 
心房細動の脳卒中予防=腎機能を診る時代に
治療薬の進化によって,出血リスクの低減は期待できるのか。是恒センター長と山下所長は,
(1)あくまでも臨床試験で得られた結果であって実臨床は別
(2)どの抗血栓薬も適切に使用しなければリスクを伴う—という意見で一致している。
 
是恒センター長は「臨床試験は,経験豊富な医師が厳格に調整する,いわば優等生の治療によるもの。安全なイメージが先行して市販後に適切に使われないと,出血事故につながる」と注意を促す。
 
山下所長はこれまでの出血性事象の報告について「ワルファリンの時代が長く続いたために,“心房細動の脳卒中予防=腎機能に注意”という図式がなかった。
新しい時代の抗凝固療法に,まだ十分に適応できていない」と指摘する。
新規抗凝固薬はクレアチニンクリアランス30mL/分以下の患者には用いることができない点を再確認する必要があると強調した。
 
患者の出血リスクを把握することや出血があった場合の連絡網を確認することが求められる。
 
ARISTOTLE試験
対象 
脳卒中危険因子を1つ以上有する18歳以上の非弁膜性心房細動患者
デザイン 
二重盲検ランダム化比較試験(39カ国1,034施設)。apixaban 5mg×2回/日(出血高リスク患者は半量に)とワルファリン群をダブルダミーで比較
結果 
中央値1.8年の追跡の結果,intention-to-treat解析で,脳卒中・全身性塞栓症の発生がapixaban群 1.27%/年,ワルファリン群1.60%/年でハザード比(HR)0.79,95%信頼区間(CI)0.66~0.95,非劣性評価P<0.001,優 位性評価P=0.01。
大出血の発生が順に2.13%/年,3.09%/年でHR 0.69,95%CI 0.60~0.80,P<0.001。全死亡が3.52%/年,3.94%/年でHR 0.89(P<0.047)。
投与脱落例25.3%,27.5%(NEJMオンライン版)
 
出典 Medical Tribune 2011.9.22
版権 メディカルトリビューン社

 
<関連サイト>
新規抗凝固薬はワルファリンへの優位性が必要

ARISTOTLE試験
 
ARISTOTLE(循環器トライアルベース)

http://circ.ebm-library.jp/trial/doc/c2004793.html
堀 正二先生のコメント
心房細動患者に対する直接Xa因子阻害薬apixabanの第III相大規模臨床試験(ARISTOTLE試験)の結果は,warfarinに対する非劣性のみならず,優越性を示す良好な内容であった。

有効性エンドポイント(脳卒中および全身性塞栓症)を21%抑制すると同時に大出血のリスクを31%抑制し,層別解析において日本を含むアジア・太平洋地域住民における有効性も安全性も優れた結果を示唆したことはさらに歓迎すべき成績であった。
本試験によって,トロンビン阻害薬(dabigatran)およびXa因子阻害薬(rivaroxaban,apixaban)の心房細動患者における心原性塞栓症の予防効果が明らかにされ,これらの新規抗凝固薬がいずれもwarfarinの欠点を克服しているのみならず,その有効性においてもwarfarinを超える成績が得られたことは,抗凝固療法の新しい時代の幕開けを確信させた。
これらの新規薬剤の比較については,3試験間の試験デザイン,患者背景(CHADS2スコアなど),薬剤投与方法(用量・用法),warfarin群のTTRなどの差異があるため単純比較は困難であり,2剤間の突合試験を待たねばならないが,共通して明らかになったことは,これらの新規抗凝固薬がwarfarinに比し,
頭蓋内出血を著明に抑制している一方,本来期待される虚血性脳卒中 (脳梗塞)の抑制は弱く,有効性のかなりの部分が出血性脳卒中の抑制によることである。
これは,warfarinが頭蓋内出血・出血性脳卒中を特異的に増加させていたことによるのかも知れないが,新しい抗凝固薬が有効性と安全性においてwarfarinより特段に優れた薬剤ではないことを銘記する必要があろう
 
井上 博先生のコメント
Xa 阻害薬のアピキサバンが,塞栓症リスクを1つ以上もつ心房細動患者の脳卒中,全身性塞栓症の予防においてワルファリンよりも優れており,かつ出血性合併症が少ないことが示された。
さらには,死亡リスクもワルファリンに比べて低かったことは注目すべき結果である。
これまでは心房細動塞栓の予防(経口薬)に ワルファリンしか手段がなかったが,直接抗トロンビン薬に加えてXa阻害薬の有効性が示され,我々の選択肢が大きく広がった。
 

<記事加筆しました>

たこつぼ心筋障害

 

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胸部大動脈瘤は何cmから外科手術が勧められる
胸部大動脈瘤の罹患率は欧米を中心に過去数年で大幅に上昇しています。
スウェーデンの報告では,過去15年間で罹患率が男性は52%,女性が28%に上昇し,手術件数は男性で7倍,女性で15倍も増えています(Circulation 2006: 114; 2611)。
人口の高齢化とともに,CTの普及による発見機会の増大が原因であると考えられ,わが国でも同様の状況といえます。
またこの間に,外科治療も目覚ましい発展を遂げています。
前述の報告では,過去15年間で胸部大動脈瘤手術の手術死亡率が25%から13%とほぼ半減しました。
さらに近年では,下行大動脈を中心にステントグラフト内挿術が導入され,外科手術の成績が不良であった緊急症例や重症例でも比較的良好な成績を挙げています。
 
瘤径6cm超でリスクが急激に増大
動脈瘤は原則として自然退縮することなく,拡張を続けます。
ただ,拡張速度は平均すると比較的緩やかで,1.0mm/年程度です。
そのほか,動脈瘤の拡張にはいくつかの特徴があります。
瘤径拡張速度は一般に個人差が大きく,部位によって差があり(上行大動脈で0.7mm/年,下行大動脈では1.9mm /年),瘤が大きくなるほど速度も指数関数的に増大するとされています。
そのため動脈瘤の拡張は予測が難しく,症例に応じて半年または1年ごとの経過観察 が推奨されています。
 
エール大学のDavisらは,胸部大動脈瘤症例721例の自然予後を報告しています(Ann Thorac Surg 2002; 73: 17)。
死亡,破裂,解離といった重篤なイベントの1年当たりの発症頻度を,瘤の大きさごとに計測した() ところ,1年以内に破裂するリスクは,瘤径が6cm以上でも3.7%とそれほど高くはありません。
しかし,破裂だけでなく,死亡,解離も含めて,そのいずれかが起こる確率で見ると,15.6%まで上昇します。有害事象の発症頻度は瘤径が6cmを超えたところで,急激に増大します。
では瘤が6cmを超えるまで 待っていてもよいのでしょうか。
 
図表
現行のガイドラインは5.5cm以上で手術
米国心臓病学会のガイドラインでは,最大径5.5cm以上を手術適応としています(ClassⅠ,レベルC)。
動脈瘤はゆっくりと成長し,その間も一定頻度で危険な合併症は生じています。
Davisらのデータでは,瘤径が合併症のリスクが急増する6cmになるまで手術を延ばすと,経過観察中に症例の 31%が破裂または解離を発症してしまいます。
また破裂した動脈瘤の瘤径の中央値は6cmであったとも報告されています。
よって,重篤な合併症リスクが急 増する6cmまで待つのではなく,合併症リスクが手術リスクを上回る,瘤径5.5cmを手術適応と定めています。
また瘤径の拡張速度は個人差が大きく予測が難しいため,経過観察する場合も必ず半年または1年ごとに検査を行い,5.0mm/年以上の速度で瘤径が拡大している場合には,5.5cm以下の大きさ でも手術を検討すべきであるとしています(ClassⅠ,レベルC)。
 
待機手術の安全性高いが破裂例は注意
では手術はどの程度安全に施行できるのでしょうか。
大動脈瘤手術は瘤の部位によって術式が異なり,手術死亡率や合併症の発症も術式ごとに若干差が見られます。手術は前方アプローチ(胸骨正中切開)と,側方アプローチ(左開胸手術)に大別されます()。
2008年の日本胸部外科学会学術調査によると,待機手術の場合は,大動脈瘤手術の手術死亡率がおおむね2~4%と低く,胸腹部大動脈瘤は6.9%とやや 高くなっています。
一方,破裂性大動脈瘤に対する緊急手術では手術死亡率はいずれも20%程度もあり,約5倍も高くなります。
待機的に手術を行うことがいかに大事であるかがうかがわれます。
 
図表
 
また大動脈瘤手術では生命予後以外に脳神経合併症の発症が問題とされてきました。
エール大学の報告では待機手術での発症頻度は低く,前方アプローチ(基部,上行,弓部置換術)手術の脳梗塞発症率は3.0%,側方アプローチの対麻痺発症率が7.6%でした。
よって待機手術であれば,こうした合併症を起こすことなく退院できる可能性は94%もあり,安全性は比較的高いと考えられます。
遠隔期生存率も良好で,胸部大動脈瘤手術症例全体の5年生存率は72.5% と良好であり,いったん手術を乗り切れば,その後の経過は極めて安定していることが分かります。
 
下行大動脈ではステントグラフト内挿術が普及
胸部大動脈瘤に対するカテーテルインターベンションによるステントグラフト内挿術はわが国でも既に広く普及しています。
2008年に年間823件のステントグラフト内挿術が行われており,開胸による下行大動脈置換術の609件を既に上回っています。
 
対象は,ほとんどが主要分枝のない下行大動脈領域であり,枝付きステントや非解剖学的バイパス術の併施が必要な弓部や胸腹部大動脈領域はまだ一般的ではありません。
適応は,外科手術の場合と同じですが,ステントグラフト内挿術では一定の解剖学的な条件を満たさなければなりません。
具体的には,瘤の前後に ステントを圧着固定させるための健常な部位(Landing zone)が十分にある(長さ20mm以上,径38mm以下)ことと,ステントグラフトを運ぶためのアクセスルートが十分である(20~24Frシースが 挿入可能)ことの2点です。
短期成績に関してはおおむね良好です。胸部大動脈瘤ではいまだ外科手術とのランダム化比較試験は行われていませんが,後ろ向き 比較試験のメタ解析では,手術死亡,脳神経合併症のいずれにおいてもステントグラフト治療群の方が良好でした(J Vasc Surg 2008; 47: 1094)。
ただ遠隔期の治療成績はいまだ十分に明らかにされていません。
特に,より普及の早かった腹部大動脈のステントグラフト内挿術ではエンドリーク による再治療が有意に多かったことが報告されており,しばらくは慎重な適応が必要であると考えられます。
 

 
胸部大動脈瘤の外科治療は,心臓血管分野で治療成績が最も向上した分野の1つです。
特に待機手術の手術リスクは過去十数年で半減しており,今では90% 以上の確率で合併症なく退院できるまでに治療の安全性は向上しています。
しかし,ひとたび動脈瘤が破裂してしまうと,緊急手術を行っても手術リスクは今なお高いままです。
こうした治療成績が十分に理解され,正しい時期にできるだけ多くの患者さんが治療を享受できるようにしていくことが今後の課題であると考 えられます。
 
出典 Medical Tribune  2011.6.22
版権 メディカル・トリビューン社

 
<私的コメント>
以前から何回も書きましたが、欧米の「5.5cmを超えたら手術適応」という考えが体格の異なる日本人にそのまま当てはまるものかいつも疑問です。
それとも5.5cmという絶対値が体格によらず流体力学的に意味があるのでしょうか。

また性差はどうなのでしょうか。
胸部大動脈の部位による差や形状の差や拡大速度も関係しそうです。
 
<関連サイト>
Dダイマーと腹部大動脈瘤
http://blog.m3.com/reed/20110307/D_

腹部大動脈瘤とステント
http://blog.m3.com/reed/20080621/1

ステントグラフト治療
http://blog.m3.com/reed/20080331/1

胸部大動脈疾患に新ガイドライン
http://blog.m3.com/reed/20100721/1

腹部大動脈瘤の危険因子
http://blog.m3.com/reed/20090531/1

ステントグラフト内挿術(EVAR)
http://blog.m3.com/reed/20110118/_EVAR_

腹部大動脈瘤の危険因子
http://blog.m3.com/reed/20090531/1

腹部大動脈瘤の血管内修復術
http://blog.m3.com/reed/20091207/1

腹部大動脈瘤の成長率
http://blog.m3.com/reed/20100221/2

Health in Man 試験
http://blog.m3.com/reed/20071211/Health_in_Man__

腹部大動脈瘤の手術適応 ~ 成長速度の重要性
http://blog.m3.com/reed/20110528/2

大動脈瘤の進展抑制とAT2受容体シグナル
http://blog.m3.com/reed/20110717/_AT2_1

 

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プラークerosionは冠動脈CTでも識別できない

急性冠症候群(ACS)につながる血栓発生の原因として3分の2はプラーク破綻(rupture)で,残る3分の1はプラークerosionであることが病理学的には確認されているが,後者の画像診断上の特徴は十分把握されていない。藤田保健衛生大学循環器内科の尾崎行男教授らは,ACS患者の不安定プラークを冠動脈CTなどの画像診断で評価し,プラークerosionにはプラーク破綻のようなポジティブリモデリングや脂質プールという特徴は存在せず,冠動脈CTでも識別できないことをEuropean Heart Journalオンライン版に報告した。
 

ACS責任病変の3割を占めるプラークerosion
不安定プラークの同定は血栓の発生予防,ひいてはACS予防の鍵であり,非侵襲的な画像診断でプラークを早期に検出する試みは広く行われている。
同誌に付随論文を寄せたオランダのde Feijter教授らによると,血栓の55~60%はプラークの破綻に,30~35%はびらん状になったプラークerosionに,また数%は石灰化結節を伴ったプラークによって発生している。
そのうちプラーク破綻については,
(1)脂質に富んで線維性被膜が薄い
(2)ポジティブリモデリングがしばしば見 られる
-という特徴があり,(1),(2)ともある患者ではACS発症リスクが20倍以上高まることから,ACSの予防的治療を開始する重要な判断指標となることが,既に同じ尾崎教授のグループから報告され,国際的にも認知されている。
しかし,責任病変の3割を占めるプラークerosionは,「病理学者が見ても内皮細胞が1層はげた程度の傷害で,画像診断ではほぼ無傷に見える」(同教授)といわれるほど把握しにくく,研究が立ち遅れてきた。
血管内超音波検査(IVUS)の10倍という高度な解析能を持つ光干渉断層法(OCT)においても確認しにくい。背景因子も,プラーク破綻に比べて若年者や女性に多く,喫煙に関連している可能性が示唆されている程度だ。
 
CT上ポジティブリモデリングやプラークの顕著な脂質プールは認められず
そこで尾崎教授らは,同大学病院を受診したST上昇型心筋梗塞を除くACS患者のうち,冠動脈CT実施後に経皮的冠動脈インターベンション(PCI)に なった症例と安定狭心症でPCIになった症例計66例にOCT,冠動脈内視鏡,IVUSの各画像診断を行い,良好な画像が得られた57例の画像上の特徴を検討した。
プラーク破綻が認められた25例をRuptured Fibrous Cap(RFC;プラーク破綻)群,線維性被膜に傷のないプラーク10例をIntact Fibrous Cap(IFC;erosion)群,および安定狭心症群22例に3分し,解析を行った。
その結果,OCTによる線維性被膜厚の測定ではプラーク破綻群が最も薄く,erosion群,安定狭心症群になるに従い,厚くなることが確認された(プラーク破綻群45±12μm,erosion群131±57μm,安定狭心症群321±146μm,P<0.001)。
血管内視鏡上,血栓はプラーク破綻群とerosion群で安定狭心症群より多く認められた(それぞれ88%,100%,14%,P=0.001)。
また,内視鏡上の黄色プラークはプラーク破綻群,erosion群,安定狭心症群の順に少なくなる傾向はあったものの有意差はなかった(それぞれ 84%,70%, 55%,P=0.088)。
IVUSによるリモデリング指数はプラーク破綻群がほか2群より有意に高値となっていた(それぞれ1.14,1.00,0.95,P=0.001)。
しかし冠動脈CT画像については,プラークの脂質成分,リモデリング指数,ポジティブリモデリングの有無,および石灰化病変の点在の各指標でプラーク破 綻を検出するのには有用であったものの,erosionと安定狭心症を有意に区別することはできず,erosion病変を特徴的に見分ける指標は冠動脈 CTからは得られないことが明らかになった()。
 

出典 Medical Tribune 2011.9.22
版権 メディカル・トリビューン社
 
 
 

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ZEUS試験

戯れ言たれる侏儒 / 2011.09.27 00:39 / 推薦数 : 1
糖尿病合併例のプラーク退縮で上乗せ効果
ACS患者でスタチンにエゼチミブを併用
順天堂大学循環器内科学の宮内克己先任准教授は,臨床試験ZEUS(eZEtimibe Ultrasound Study)により,ACSでスタチンにエゼチミブを併用すると,糖尿病合併例ではLDLコレステロール(LDL-C)値の低下だけでなく,プラーク退縮においても上乗せ効果が得られる可能性を示唆した。
<私的コメント>

先任准教授は専任准教授の間違いかと思いましたが、
准教授
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%87%86%E6%95%99%E6%8E%88

 に
「順天堂大学では、『准教授』を『先任准教授』に、『講師』を『准教授』にそれぞれ名を改めている」
と書かれていました。

 
ACS全体では上乗せ効果なし
宮内先任准教授らは既に,血管内超音波(IVUS)を用いてスタチンによるプラーク退縮効果を検討した臨床試験(ESTABLISH,JAPAN- ACS)で,スタチンによりACS患者のプラーク容積が著明に減少する成績を得ている。ただし,LDL-C値の低下とプラーク退縮との相関は,コントロー ル群を持つESTABLISH試験では認められたものの,コントロール群のないJAPAN-ACS試験では見られず,糖尿病合併例に限って確認された。
 
そこでZEUSでは,作用機序の異なるエゼチミブをアトルバスタチンに併用し,LDL-C値をいっそう低下させることにより,プラーク退縮効果の増強が認められるか,またその影響が糖尿病合併の有無により異なるかどうかを検討した。
ESTABLISH試験終了後,4年間延長して追跡した Extended-ESTABLISH試験でアトルバスタチン単独群と非投与コントロール群を比較した。
 
同先任准教授によると,LDL-C値は単独群で33%,併用群で53%低下し,エゼチミブの上乗せ効果が認められた。
プラーク退縮率は単独群9%,併用群11%で,両群ともコントロール群に比べて有意であったが,単独群と併用群の間には有意差がなかった
コントロール群も含む全例で,LDL-C低下率とプラーク退縮率との関係を検討すると,有意な相関が認められた。
プラーク退縮に関する因子について多変量解析を行ったところ,LDL-C値の低下だけが有意な因子であった。
コントロール群を除いた場合は,LDL-C低下率とプラーク退縮率の有意な相関は見られなかった。
 
さらに,糖尿病合併の有無で検討すると,LDL-C値の低下については,糖尿病の有無にかかわらずエゼチミブの上乗せ効果が認められたが,プラーク退縮効果は単独群と併用群で有意差がなかった。
糖尿病合併例におけるLDL-C低下率とプラーク退縮率の相関は,コントロール群を含めた場合には有意であった が,コントロール群を除くと有意ではなかった。
 
出典  MT Pro 2011.9.22
版権 メディカル・トリビューン社

 

<関連記事>
スタチンとエゼチミブ、フィブラートの併用は、さらなる抗動脈硬化的脂質プロファイルに貢献
 ■スタチン投与は、心血管イベントの強力な抑制効果をもたらすが、未だ単剤では克服できない課題が残存しているのも現状だ。
スタチン単剤に比べ、スタチンと異なる作用機序を持つエゼチミブとコレスチミド、あるいはフィブラートの併用は、さらなる脂質プロファイルの改善に貢献し、動脈硬化の抑制に効果的であることを、2011年9月23日から25日まで神戸市で開催された日本心臓病学会(JCC2011)において金沢大学循環器内科の川尻剛照氏が報告した。
■スタチン投与によって肝臓内のコレステロールプールが減少すると、そのシグナルを感知した肝細胞内の転写因子SREBP2の活性化が起こり、 LDL受容体の発現が亢進する。
その結果、血中からのLDL-Cの取り込みが促進され、強力なLDL-C低下作用がもたらされる。
一方で、この転写因子 SREBP2の活性化を介してLDL受容体の分解を促進するPCSK9の合成も亢進することが分かっている。
つまり、スタチンはLDL受容体の発現を増加させる一方で、受容体を壊す分子も増加させるというわけだ。
■スタチン最大量に比べ、スタチン通常用量とエゼチミブ併用は、有意にLDL-C/HDL-C比を低下させること、スタチン投与により血中PCSK9値が上 昇すること、エゼチミブおよびコレスミドのスタチンへの上乗せはPCSK9値に影響を及ぼすことなくLDL-C値を低下させることが明らかになった。
■スタチンの主なターゲットはLDL-C、フィブラートのターゲットはVLDLやカイロミクロンだ。
そこで両薬剤がリポ蛋白代謝に及ぼす影響を調べるために、III型高脂血症患者6人を2群に分け、アトルバスタチン10mg/日またはベザフィブラート400mg/日のオープンクロスオーバー試験を行い、治療前後のリポ蛋白分画の変化を検討した。
その結果、アトルバスタチンはすべてのアポB含有リポ蛋白分画を低下させたが、HDL分画はほとんど変わらなかった。

一方、ベザフィブラートは小さな粒子 径のLDLを減少させると同時に大きな粒子径のLDLを増やし、HDL分画も増加させた。
このように2剤はリポ蛋白代謝に及ぼす影響が大きく異なることが示された。
■III型高脂血症患者における両剤の併用は、単剤投与に比べ、TCとTGの低下、HDL-Cの増加をもたらすことが示され、両剤は相補的に脂質プロファイルを改善することが明らかになった。
■スタチン単剤に比べ、異なる作用を有する脂質異常症治療薬の併用は、動脈硬化を抑制する脂質プロファイルに貢献する可能性が高い。
中でもPCSK9阻害効果の期待できる薬剤の併用が有用と考えられる
出典  MT Pro 2011.9.26
版権 メディカル・トリビューン社
 
新着の日循機関誌Circulation Journal 
75: October 2011 2497-2504に関連論文が掲載されていました。
Clinical Usefulness of Additional Treatment With Ezetimibe in Patients With Coronary Artery Disease on Statin Therapy
– From the Viewpoint of Cholesterol Metabolism –

http://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/75/10/75_2496/_article/-char/ja/
<私的コメント>
Ezetimibe は閉経後女性では薬効が低いと囁かれています。
この論文では男女差の検討、閉経前後の女性の群間比較はされていません。
ちょっと残念でした。

 

読んでいただいて有り難うございます。
コメントをお待ちしています。
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リスクを見極めて薬剤選択や投与法を工夫
大血管障害の予防を目指すためには,患者の心血管危険因子を見極め,それらを悪化させない薬物や改善する薬物を 選択したり,投与法を工夫することが大切だ。
山田センター長の場合,メトホルミン単剤で効果不十分な肥満傾向のある患者への追加薬剤を選択する際に,これ以上の体重増加が危険と思われるような場合に体重を増やさないDPP-4阻害薬,心血管イベントの既往がある人や高リスクの患者には二次予防のエビデンスを有するTZDのピオグリタゾンというような形での使い分けを心がけている。なお,同じTZDでもrosiglitazone(日本未発売)の場合は,ピオグリタゾンとは逆に冠動脈疾患の発症率を高めることが分かっているが,TZDのクラスエフェクトは認められていない。
<私的コメント>
「ピオグリタゾンとは逆に冠動脈疾患の発症率を高めることが分かっているが,TZDのクラスエフェクトは認められていない。」

 「ピオグリタゾンとは逆に冠動脈疾患の発症率を高めることが分かっている。」
の方が読みやすいのでは。
 私はクラスエフェクトというのは「薬効」に使うものと思っていました。
この文章での「クラスエフェクト」も、恐らく薬効のことだと思いますが、ちょっと分かりにくい表現になっています。
ちなみに、「リモデリング」という言葉も 生体にとって防御的な意味なのか、悪い意味なのか分からなくなってしまうことがあります。
「フィードバック」もpositive、negativeと頭の悪い私には苦手な言葉です。

 
<参考>
Class effect
http://www.medicine.ox.ac.uk/bandolier/booth/glossary/class.html
■Class effect is usually taken to mean similar therapeutic effects and similar adverse effects, both in nature and extent. 

 
リモデリング
http://yangt3.blog.so-net.ne.jp/2010-01-06
 
リスクを見極めるための検査としては,定期的に血清脂質値や血圧などを測定することはもちろん,年に1回は心電図と胸部X線像を撮り,ST変化や心拡大の所見を見逃さないようにしている。
 
<私的コメント>
「年に1回は心電図と胸部X線像を撮り」
開業医にとって心電図はまだしも胸部X線はなかなか患者さんに切り出しにくい検査です。
循環器領域からはずれますが、最近こんな症例を経験しました。
症例1.
70代女性。
当院へは骨粗鬆症で通院中(ビスホスフォネート処方)。
休日に発熱。
大病院を受診(多分研修医)。
胸部写真は撮らず、胸部CT検査。
異常影を指摘され、その後の精査で肺がんと診断。
当院では最近胸部X線はしていない。
4年前のレントゲンを出して見てみたが異常影なし。
その後の患者さんの話では、後日CTの後に撮った胸部写真では異常影は指摘出来なかったとのこと。
主治医は「普通のレントゲンでは写らないよ」 と患者さんに説明した由。
何だかすっきりしない結末。

症例2.
70代男性。

半年前から高血圧で通院中の。
「先生、最近ちょっと階段を昇る時に息切れがするんですよ」
聴診器(これも今までに殆どあてた記憶なし)からはVelcro音がはっきり聴取。
あわてて胸部X線をとったら両下肺野に間質性肺炎の像あり。

診療録を見てみたら、胸部X線は一度もとっていない。(冷汗)
あわててKL-6をオーダー。
返って来た検査値は3000オーバー。
降圧剤の副作用かどうかも以前に検査がされていないため知る由もない。
「初診時の検査が大切である」ということで猛省。
高血圧自体についても、初診時に二次性高血圧の否定のためのレニン、アルドステロンや四肢血圧測定(これはCAVIなどで簡単にチェック可能)をしておかなければ「本態性高血圧」といういい加減な(便利な)病名に終わってしまう。
 
さらに同センター長は,初診時には必ず足背動脈に触れ,異常があればABI(Ankle Brachial Index)を測定している。
糖尿病は「血管の老化を15年早める」といわれており,少なからぬ割合でABIの異常が見出されるという。
<私的コメント>  
「血管の老化を15年早める」が真実であっても、血糖のコントロールで大血管障害が予防出来ない(?) ところこそが今回のテーマです。
 
また,低血糖もイベント誘発につながる重要な危険因子だ。
そこで,SU薬を使用している患者には,食事が遅れたときに異常がないかなど入念に問診を行い,服薬指導を徹底することが必要である。
そうした指導にもかかわらず,低血糖が頻回に生じていることが疑われる場合は,SU薬の中止を考慮することも必 要だ。
 
なお,SU薬は経口血糖降下薬の草分けというべき存在であり,承認された当時は,SU単剤で効果不十分な場合に他に併用する薬剤がなかったという経緯もあり,承認用量が高めに設定されている。
多くの選択肢が出そろった今,最大用量のSU薬が必要とされる局面はほとんどなく,最大用量の3分の1~6分の1 程度を用いることが一般的だ。
むやみに増量しても効果の増強にはつながらず,低血糖のリスクを高めるので,慎重な対応が求められる。

 
高血糖予防だけでなく長期的な血糖管理や患者の意識向上にも役立つSMBG

近年,24時間連続して血糖値をモニターできる持続血糖モニター(CGM)が注目されているが,臨床の場で全例に使用することは困難である。
患者自身の 高血糖予防や低血糖を含めた血糖変動を把握できる手段としては,やはり血糖自己測定(SMBG)システムが重要な位置付けとなる。
渥美センター長 は,SMBGを早くから臨床に取り入れ,「1人1人の患者に合った治療戦略」を見いだすことを推奨している。
 
SMBGは,インスリン治療中の患者にとって欠くことのできない機器であるが,インスリンを用いていない糖尿病患者に用いられる機会はさほど多くない。
しかし,血糖降下薬による治療中の患者でもSMBGを用いれば,基本的な血糖日内変動を把握できるだけでなく,運動や食事,ストレスなど,日常生活が血糖変動に及ぼす影響を事細かに知ることができる。
どの時点での血糖変動に問題があるのかが明らかになれば,ピンポイントでその修正を図ることも可能だ。
すな わち,SMBGを指標とすることにより,HbA1cを指標とするよりきめ細かな血糖管理が可能となる。
 
短期的な血糖管理が改善されれば,長期的な血糖管理もおのずと改善される。
同センター長が東京大学および都内9施設と協力して行ったSCCT(SMBG Control and Compliance Trial)では,SMBGを用いなかった患者群に比べ,SMBGを用いた患者群ではHbA1cの有意な改善が得られた。
さらに,同研究ではQOLに関する調査もなされたが,QOL全般をはじめ,不安度,教育,行動,理解度,満足度といった項目のすべてに著明な改善が認められ,患者の治療への参加意識が高 まったことが示唆された。
 
SMBGは操作も簡便で,血圧を測定するように,患者自身の手で何度も繰り返し血糖を測定することが可能だ。血圧計の普及が高血圧患者の意識向上に果たした功績についてはあらためて語るまでもない。
同センター長は「これからは血圧計と同じように,SMBGも身近な健康管理ツールとして活用していく時代に なって欲しい」と言う。
なお,米国ではインスリン治療の有無にかかわらず,糖尿病患者のほぼ全例にSMBGの指導がなされるようになってきているという。
糖尿病の治療は,患者本人と医療者の双方が血糖プロファイルの特徴を知るところから始まる。
そして,その特徴に合わせた最良の戦略を両者が協力して考え,継続していくことが大 血管障害の予防にもつながるのではないか。

 
糖尿病治療薬の気になる副作用,注意すべき副作用
糖尿病治療薬の副作用には,欧州市場からの撤退を余儀なくされたrosiglitazone(日本未発売)の冠動脈疾患をはじめ,SU薬やグリニド薬の低血糖,ビグアナイド(BG)薬の乳酸アシドーシス,TZDの心不全など,生命にかかわりかねない重篤な副作用も多い。
また最近では,ピオグリタゾンにより膀胱がんリスクが高まるとの疫学調査結果を受け,フランス医薬品庁は同薬の新規処方の禁止を決定した。
<私的コメント>  
フランスでは、今後糖尿病患者に対してTZDは新規使用が出来なくなるのでしょうか。
それともピオグリタゾン以外のTZDという選択肢はあるのでしょうか。
もし前者ということなら、フランスと他の諸国での処方の差、すなわちTZDの処方の有無による大血管障害の差(TZDがはたして大血管障害を予防できるかどうか)をみる実験モデルとなるのではないでしょうか。
 

しかし,臨床試験のデータに「批判的吟味」が求められるのと同様に,副作用に関する情報についても提示された情報をうのみにせず,その正当性を自分なりに検証することが必要だ。特
に,副作用に関する最近の報道のトーンや各国の行政当局の対応には過剰と思えるものも少なくない。
「ピオグリタゾンと膀胱がんの関連をめぐる一連の報道とフランス政府の対応は,その最たるものだ」と山田センター長は指摘する。
 
発端となった疫学調査のデータを見る限り,ピオグリタゾンを処方された男性患者では,同薬を処方されていない患者に比べて高い頻度で膀胱がんの発症が見 られることは事実であるが,それだけでは両者の因果関係は証明できない。
なぜなら,ピオグリタゾンが処方されやすい患者像(例えば肥満があって心血管リスクが高い人など)に共通するなんらかの未知の要素が存在し,その要素こそが膀胱がんの発症に直接関与しているという可能性が否定できないからだ。
<私的コメント>  
 なかなか鋭いコメントとして首肯せざるを得ません。
しかし、この仮説が正しいかどうかは(後追い調査でも構いませんが)、この疫学調査のデータから簡単に解析出来そうです。
 
同セン ター長は「こうした不確かな情報に基づく処方禁止の決定は時期尚早であり,処方機会を奪われた患者の臨床的メリットを損なう可能性もある」と指摘。
「今しばらく動向を見守るとした米国の判断の方が冷静で理論的だ」と述べた。
<私的コメント> 

冷静ということは分かりますが理論的かどうかは不明です。
 
なお,ピオグリタゾンにおける膀胱がんは事前に予期しえなかった副作用のように指摘されているが,糖尿病治療薬の副作用には低血糖のように血糖降下作用と表裏一体のものや,α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)の消化器症状のように薬剤の作用機序からある程度予想されたものもある。
TZDによる浮腫や心不全もそうした「想定内」の副作用の1つであり,原因はインスリン作用の増強に伴うNa貯留の促進にある。
裏を返せばインスリン抵抗性が改善された人ほど浮腫や水分貯留が起こりやすいといえ,「もともと心機能に異常がある人でなければ,まず心配いらない」ということだ。

 
また,体重増加もTZD使用時にしばしば見られる現象であり,その機序にはTZDの主たる作用である小型脂肪細胞の増加が密接に関与している。
しかし, いくら小型脂肪細胞が増加しても,食事や運動が適切になされていれば,体重増加につながることはない。
つまり,体重増加は上述の浮腫のように容認してよいものではなく,是正すべきものである。
その点を患者にきちんと伝えず,単に「この薬は体重が増えやすい薬ですよ」という言い方をすれば,患者は体重が増加しても「薬のせいだから仕方がない」と誤解し,生活習慣を見直すことのないまま漫然と「体重を増やす治療」を続けてしまうことになりかねない。
TZDの機序は複雑であり,正確に説明することは難しい面もあるが,「少なくとも体重増加を看過すべきでないことはきちんと説明すべきだ」と同センター長は指摘し た。
 
他剤の副作用のうち重篤なものとしては,BG薬による乳酸アシドーシスがある。
しかし,その頻度は極めてまれで,造影剤を用いる際に使用を控えるなど,一般的な注意を遵守すれば危険はほとんどないという。
 
また,DPP-4阻害薬については,オランダから感染症リスクが上昇するとの報告が寄せられており,その動向が気になるところだ。
そもそも,DPP-4 はリンパ球やマクロファージに発現する細胞表面抗原の1つであるCD26と同一の分子であるため,これを標的とするDPP-4阻害薬が免疫系になんらかの影響を及ぼすとしても不思議はない。
しかし,同センター長は「そうした予断があるがゆえに,普段なら『ただのかぜ』と考える程度の症状でも『副作用の疑い例』として報告された結果,実際より頻度が高めとなった可能性もある」と言う。
そのほか,インクレチン関連薬と膵炎・膵がんなどのがんとの関連を示すElashoff氏の報告がGastroenterologyオンライン版に掲載されたが,データの信頼性に乏しいとして一時撤回されたほか,EASDは反論のステートメントを公表した。
同センター長も,現時点でなんら対応の必要はないとしている。
しかし,DPP-4阻害薬は上市からまだ日が浅く不明な点も多いため,これからのデータ集積が待たれる。
<私的コメント>  
後半は「糖尿病治療における大血管障害予防はなぜ難しいのか」というテーマについての内容とはなっておらず些かの隔靴掻痒感があります。
糖尿病の専門家には、糖尿病治療による「大血管障害予防」についてもう少し正面から議論して欲しいものです。
そうでなければ、ただ血糖のコントロールをするという数字合わせにもなりかねません。
実際、糖尿病患者に低血糖を起こさせるのは、糖尿病の専門家の方が多いのではないでしょうか(絶対数ではなく発生率)。
 
 
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糖尿病治療における大血管障害予防はなぜ難しいのか
糖尿病と大血管障害の因果関係は明らかであるにもかかわらず,糖尿病治療による心血管イベント抑制効果を検討した近年の大規模臨床試験は,いずれも有意な抑制効果を証明できずに終わった。
特にACCORD試験からは,「HbA1cを絶対視した厳格で画一的な血糖管理」はむしろ死亡リスクを高めることが示唆され,かえって糖尿病治療の難しさが印象付けられたとの感が否めない。
さらに,糖尿病治療薬の副作用をめぐる昨今の報道も,治療現場に迷いを生む要因となっている。

血糖降下療法による大血管障害予防効果はエビデンス上では未確立
東京都済生会中央病院糖尿病臨床研究センター・渥美義仁センター長
糖尿病患者の死因の第1位を占める大血管障害の発症を防ぐことは,糖尿病治療の究極の目的だ。
だが,治療法の進歩にもかかわらず,血糖降下療法により大血管障害が予防できることを1次エンドポイントで証明した試験はまだない
 
1970年代後半に開始されたUKPDSでは,2型糖尿病患者5,102例を食事療法主体の従来療法群と薬物療法主体の厳格治療群に分け,6年以上(中央値10.5年)追跡を行った結果,厳格治療群では従来療法群に比べてHbA1cが0.9%改善するとともに,細小血管障害の発生が25%抑制されたが,大血管障害の有意な抑制は示されなかった。
しかし,全例を対象とした後付け解析では,大血管障害についてもHbA1c低下に依存したリスクの低下が認めら れ,HbA1cが1%低下すれば心筋梗塞は14%,脳卒中は12%減少することが示唆された(図1)。
 

 
UKPDSの結果は,より厳格な治療によって確実にHbA1cを低下させることができれば,大血管障害の予防は可能であるとの期待を抱かせるものであった。
しかしながら,大血管障害を1次エンドポイントに設定したACCORDおよびADVANCEの両試験(2008年)では,いずれの強化療法群とも従来療法群より1%以上低いHbA1cを達成できたにもかかわらず,心血管イベントの発生率は従来療法群と変わりなかった。
特にACCORD試験では,強化療法群において従来療法群を有意に上回る総死亡の発生が認められたため,試験は期間満了を待たずに打ち切りとなった。
さらに,耐糖能異常(IGT)の段階からナテグリニドによる介入を行ったNAVIGATOR試験(2010年)や,早期の2型糖尿病患者に対して血清脂質管理や血圧管理なども含めた多因子介入を行ったADDITION試験(2011年)でも,介入による有意な心血管イベント抑制効果は確認できなかった。
 
“real world”では必ずしも“study world”と同じ結果は得られない
しかし,こうした試験の結果から大血管障害予防における血糖降下療法の有用性を否定することは短絡だ。
臨床試験は特定の背景因子を持つ集団を対象とし,特殊な状況下で治療成績を検討するものであり,渥美センター長は「病態も背景因子も1人1人異なる患者と対峙する“real world”で臨床試験と同様の結果が得られるとは限らないことを心しておくべき」と指摘する。
特に,糖尿病は薬物以外の要素が治療に及ぼす影響が他の疾患以上に大きく,“study world”と“real world”の違いは大きいという。
<私的コメント>
ちょっと理解しにくいコメントです。
糖尿病だけが「病態も背景因子も1人1人異なる」わけではないのです。
「糖尿病は薬物以外の要素が治療に及ぼす影響が他の疾患以上に大きく」 ということは、「薬物」と「薬物以外の要素」とどちらの影響が多いと言っているのでしょうか。
 
試験結果がネガティブであったとしても,すべての患者にその治療の有用性が否定されたわけではない。
「ネガティブだったのは,患者の選択やプロトコルが適切でなかったからかもしれない」と同センター長。
事実,ACCORDでは,短期間で血糖降下を目指すプロトコルの中で低血糖が頻発したことが死亡率の上昇につながった可能性が指摘されている。
 
また,NAVIGATOR試験の対象となった欧米人のIGTは肥満傾向が強く,インスリン抵抗性が基盤にあることが容易に想像できる人がほとんどだ。
山田センター長は「そうした人々に対して速効型インスリン分泌促進薬であるグリニド薬をあえて投与するという設定自体に無理があるのではないかという指摘もある」と言う。
逆に言えば,やせ型でインスリン分泌低下傾向の強い日本人のIGTであれば,グリニド薬の効果が実証されうる可能性もあるわけだ。
<私的コメント>
この山田先生のコメントは示唆的です。
「やせ型でインスリン分泌低下傾向の強い日本人のIGT 」での「グリニド薬の効果」は、果たして期待できるのでしょうか。
他の薬剤介入もあることですし、実際にはなかなか難しい臨床試験になりそうです。
グリニド薬に一定のclass effectが確認されていない限りはnegativeな結果となることが予想されます。
 
なお,ACCORDやADVANCEの対象患者は他の心血管リスクも併せ持つ高リスクな糖尿病患者集団だった。
このような患者には,より早期から脂質や血圧なども含めた多因子の管理が重要になってくる。
それを実践したADDITION試験では,統計学的に有意な抑制効果は認められなかったが,多因子介入群と通常治療群の累積イベント発生率には5年で約17%の開きが生じていた。
同センター長は「生涯にわたる付き合いが予想される糖尿病という疾患の最初の5年でこれだけ差がついたことの意味は大きい」と考えている。
<私的コメント>
統計学的に有意な抑制効果はなかったということはさておいて、多因子介入群で累積イベント発生率が低下したのは、血糖より脂質や血圧のコントロールの重要性を物語っているのではないでしょうか。
糖尿病専門の先生の今回のコメントは、少し我田引水的ではないでしょうか。

 
紋切り型のEBMではなく患者1人1人に適した治療戦略の模索が必要
逆に,試験の結果がポジティブであっても,それがそのまま実臨床に当てはまるとは限らない。
例えばDCCT(1989年)は,1型糖尿病患者に対する厳格な血糖コントロールの有用性を証明した歴史的な研究であるが,同研究の参加希望者には事前に1日4回の尿糖検査をはじめとする2週間の厳しいコンプライアンステストが課され,これをクリアできた約10%の応募者のみが選抜されていた。
つまり,同研究は与えられた指示を厳格に守れる「エリート集団」だからこそなしえた試験であり,同じ治療法を“real world”で試しても同等の効果を得ることはまず無理だと考える方が賢明だ。
 
コンプライアンス不良の原因は怠慢だけでなく,経済的事情や仕事の都合で指示を守れない患者もいる。
「そうしたコンプライアンス不良例は社会的・経済的に恵まれない層ほど多く,その格差は年々拡大している」と渥美センタ―長は指摘する。
そうした事情も勘案し,紋切り型のEBMではなく,1人1人の患者に合った治療戦略を考えていくことが求められる。
 
大血管障害の予防を視野に入れた血糖降下療法には何が必要か
血糖降下療法は,食事療法と運動療法を基本とし,それで十分な効果が得られなければ薬物療法を考慮することになるが,日本糖尿病学会のガイドラインでは,現在6系統ある経口血糖降下薬のどれを第一選択薬として用いるべきかという基準は示されていない。
 
一方,米国糖尿病学会(ADA)と欧州糖尿病学会(EASD)では,2009年に両学会の合同による具体的な治療アルゴリズムを発表。また,英国立医療 技術評価機構(NICE)も,2008年に2型糖尿病診療ガイドラインの改定を行い,新たな治療アルゴリズムを提唱している(図2)。

 
 
2つのアルゴリズムには若干の違いはあるが,どちらもメトホルミンを第一選択薬と位置付け,必要に応じてスルホニル尿素(SU)薬やチアゾリジン誘導体(TZD),DPP-4阻害薬,基礎インスリンなどを追加するという基本的なスタンスは共通している。
 
これらの姿勢には,渥美,山田両センター長ともおおむね賛意を寄せるが,欧米向けのアルゴリズムであるためか「肥満を伴わない糖尿病患者についてあまり考慮されていない感がある」と山田センター長は指摘する。
肥満のない患者には「第一選択薬は少量のSU薬。それで不十分ならメトホルミン,次いでTZDか DPP-4阻害薬を追加する方が好ましい」ということだ。
<私的コメント>
このあたりの理屈は糖尿病専門医でない、われわれ循環器医にも今や常識となっています。
しかし、適応はともかくとして大血管障害予防を含めた生命予後に対する各々の経口糖尿病薬の効果がはっきり分かっていないのが現状ではないでしょうか。
この領域ではclass effectやdrug effect ,さらには
pleiotropic effectの話はほとんど聞かれません。
 
出典 Medical Tribune 2011.9.22
版権 メディカル・トリビューン社

 
 
http://www.wako.ac.jp/art/cn16/Event-Teacher-0901.html

佐藤泰生

 
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耐糖能正常の安定冠動脈疾患患者ではTG値がリスク
心血管イベントのハイリスク例において、空腹時および食後の血清トリグリセリド(TG)値がリスク因子になるかどうかは議論があり、耐糖能異常の有無による検討も行われていなかった。
今回、Homburg Cream and Sugar(HCS)試験から、耐糖能正常の安定冠動脈疾患患者では、空腹時および食後のTG値は心血管イベントのリスク因子となることが判明した。
8月 27日からパリで開催されている欧州心臓学会(ESC2011)で、ドイツ・ザールランド大学のUlrich Laufs氏が報告した。
 
心血管イベントの既往のない被験者を対象とした大規模臨床研究のメタ解析では、空腹時TG値は年齢、性別で補正後も冠動脈疾患のリスク因子となったが、 さらに他のリスク因子で補正すると有意ではなくなった。
また、健常者を対象とした大規模臨床研究では、非空腹時のTG値は心血管イベントの有意なリスク因子だったが、空腹時TG値は有意な因子ではなかった。

こうした状況の中でUlrich氏らは、冠動脈疾患患者を対象に、伝統的なリスク因子および耐糖能異常に加えて食後TG値を評価することで、心血管イベントの予測能が改善するかどうかを検討するために本試験を行った。

<私的コメント>
「伝統的なリスク因子」には当然HDLが含まれる筈です。
TG値が上昇すればHDLが減少すると考えるのが一般的です。
このHDL値は「非空腹時」TG値と空腹時」TG値のどちらに(逆)相関が強いかが興味の持たれるところです。
いずれにしろ、非空腹時(食後)」TG値よりHDL値の方が「心血管イベントの有意なリスク因子」という結果であれば身も蓋もないことになってしまいます。
いずれにしろ、この論文ではHDLについて一切触れていないことが不思議です。
 
対象は安定冠動脈疾患患者514人で、脂質75gを含むクリーム250mLを経口摂取する脂質負荷試験を行い、5時間後までの血清TG値の変化を測定した。
さらに糖尿病治療歴のない患者では経口TG負荷3時間後に75g糖負荷試験を実施し、負荷2時間後の血糖値で耐糖能異常の有無を判定した。
<私的コメント>
「経口TG負荷」の具体的方法は示されているところでしょうが知りたいところです。
「経口TG負荷3時間後に75g糖負荷試験を実施 」と連続に行った意義は何なんでしょうか。
 
主要複合アウトカムは18カ月後の心血管死および心血管疾患による入院とした。
<私的コメント>
「主要複合アウトカム」が「心血管死および心血管疾患による入院」ということですが、「入院」は客観的なアウトカムにはなり得ないのではないでしょうか。
主治医は血清TG値や75gOGTTの結果を知っている筈です。
心血管疾患には、不安定狭心症、心筋梗塞、症状発症に伴う予定外の冠血管造 影、心不全、虚血性脳卒中、一過性脳虚血発作、血行再建術を要する血管疾患、心肺蘇生を要する不整脈、緊急の心デバイス留置を含めた。

ベースラインの患者背景は年齢66.4歳(男性比率82.9%)、血圧126.7/74.6mmHg、空腹時血糖値120.7mg/dL、HbA1c値 6.17%、LDLコレステロール値105.1mg/dLだった。

また、耐糖能正常が24.5%、耐糖能異常が29.2%、糖尿病が46.3%、メタボリックシンドロームが53.7%を占めた。
主な治療薬の服用率は、抗血小板薬97.3%、レニン・アンジオテンシン系抑制薬95.5%、β遮断薬 93.5%、利尿薬43.9%、スタチン94.6%などだった。

食後TG値から対象者を198mg/dL未満群、198~305mg/dL群、305mg/dL超群の3群に層別し主要複合アウトカムの発生を比較したが、その発生に統計学的な有意差は認められなかった(p=0.22)。

一方、空腹時TG値から対象者を106mg/dL未満群、106~150mg/dL群、150mg/dL超群の3群に層別して同様に主要複合アウトカムの発生を比較したところ、150mg/dL超群でその発生が有意に高率だった(p=0.04)。

また、耐糖能異常/糖尿病群では耐糖能正常群に比べて、経口TG負荷試験後の血清TG値は空腹時から高値だったが、空腹時からの増加率は、この2群間で同等だった。

さらに、耐糖能異常/糖尿病群では、空腹時および食後のTG値は主要複合アウトカムの予測因子ではなかった。

これに対して耐糖能正常群では、空腹時および 食後のTG値は主要複合アウトカムの予測因子となっており、その傾向は空腹時TG値が高い場合でも食後TG値が高い場合でも一貫して認められた。

Ulrich氏は、本試験の限界として、負荷試験後のTG値を5時間までしか測定していないこと、対象の95%がスタチンの投与を受けていたこと、遺伝的 背景は加味していないこと、対象は白人が大半を占めたことなどを指摘した上で、「耐糖能正常の冠動脈疾患患者では、空腹時TG値および食後TG値は、それぞれ冠動脈イベントの発症を予測する独立した因子である」とした。

出典  NM online 2011.8.30
  (日経メディカル別冊編集)
版権 日経BP社
 
 
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ACSに伴う出血

戯れ言たれる侏儒 / 2011.09.21 00:39 / 推薦数 : 2
ACSに伴う出血は重要なアウトカム指標
ESC血栓症ワーキンググループが声明
急性冠症候群(ACS)の治療において,出血が重要なアウトカムであるとの認識が高まっている。
特に,急性期の出血がその後の死亡リスクを高めたとする報告もある。
欧州心臓病学会(ESC)の血栓症に関するワーキンググループ(Working Group on Thrombosis)は, ACSあるいは経皮的冠動脈インターベンション(PCI)に伴う出血の疫学,その評価と定義などの最新知見を概観するとともに,これまでの出血に関する研究を踏まえ,アウトカム指標としての出血の重要性や,今後の研究課題などについての見解を示す声明(position paper)をEuropean Heart Journal(2011; 32: 1854-1864)に発表した。

治療の進歩で重要性増す
筆頭研究者でビシャ・クロードベルナール病院(パリ)のPhillippe Gabriel Steg博士によると,急性期の抗血栓療法と血行再建術の普及を基盤としたACS治療の進歩によって,従来は軽視されていた出血のアウトカムに及ぼす影響 が重要視されるようになった。
 
一方,PCIに関連した出血は,さまざまな要因の組み合わせによって惹起される。
同ワーキンググループの前委員長でWilhelminenspital 病院(オーストリア・ウィーン)のKurt Huber博士は「出血は抗血栓治療の結果として発生する場合もあるが,胃潰瘍や腎不全といった併存疾患が原因である可能性もある。さらに,血管穿刺の際に動脈に生じる外傷が原因であることも考えられる」と説明している。
 
近年,出血と有害なアウトカムとの修正可能な関連性の存在を強く示唆するエビデンスが蓄積されつつある。2006年,ハミルトン総合病院(カナダ・ハミ ルトン)のJohn Eikelboom博士らは,ACS患者3万4,146例を対象としたクロピドグレルの試験で出血と死亡あるいは虚血性イベントとの関連を検討。
大出血を経験した患者の30日死亡率は経験しなかった患者に比べて5倍高く,30日~6カ月間の死亡率は1.5倍高いとの結果をCirculation(2006; 114: 774-782)に発表した。

さらに,OASIS 5試験など複数の試験により,出血が極めて少ない患者では,その後の死亡率が低いことも明らかになった。
Steg博士は「われわれは,これが単なる偶然ではないかもしれないことに気付き始めている」と述べている。
 
出血と有害アウトカムとの関係については,既知の出血の予測因子が虚血性イベントの予測因子と重複しており,出血が虚血リスク上昇のマーカーの役割を果たしている可能性があるとの考え方がある。
しかしHuber博士によると,現在議論されているもう1つの可能性として,出血には直接的な有害作用があることも指摘されているという。

高齢者への抗凝固薬投与量に注意を
どのような出血であれ,なんらかの臨床的結果をもたらす可能性がある。
Steg博士は「例えば,単なる鼻血や歯を磨いたときの歯肉出血でも,ステントを留置している患者の抗血小板療法を中止することがありうる。そのようなことが続くと,ステント内血栓や死亡にもつながりかねない」と指摘している。
<私的コメント>
このような具体的な説明なら分かりやすいのですが、その前の抽象的な話はちょっと理解が困難でした。

今回の声明で出血を最小限に抑えるための戦略として提示されているのは,
(1)血管造影やPCIを行う際,大腿動脈アクセス(femoral access)ではなく橈骨動脈アクセス(radial access)を選択する
<関連サイト>
TRA vs. TFA RIVAL試験
ACSのCAGには橈骨動脈アクセス
 
(2)抗凝固薬の用量を可能な限り体重,年齢,腎機能に応じて調整する
—ことなどである。
<私的コメント> 
原文も(抗血小板薬ではなく)「 抗凝固薬」なのでしょうか。
 
同博士は「忘れてならないのは,患者の高齢化がますます進んでいることである。
高齢者では腎機能が低下していることが多いため,抗凝固薬を過量に投与してしまう可能性も高まる」と注意を促して いる。

複数の尺度による評価を提案
また,声明では心血管系の臨床試験における出血の定義に関するコンセンサス形成を目指す学術研究コンソーシアム(BARC)の取り組みに触れ,独立した学術集団,研究団体(ESCもその1つ),製薬業界と規制当局からの代表者によって定められ,Circulation(2011; 123: 2736-2747)に発表されたBARCの定義を紹介している。

この定義について,Huber博士は「データに基づくというよりも,コンセンサスに基づく定義である。したがって,今後の臨床試験で妥当性を検討していく必要がある」と指摘。
ただし,これまでさまざまな臨床試験で出血の定義が定まっていなかったために混乱が生じていたことを考慮すると,この発表は大きな 進歩ととらえられているという。
Steg博士は「試験の対象集団が同じでも,分析に用いる尺度が統一されていないと全く異なる出血率となり,採用する定義 によって出血率に3倍も差が開くことは既に立証されている」と述べている。
 
そこで,ワーキンググループはBARCの定義を含む2つ以上の尺度を用いて出血を評価することを提案している。同博士は「2つ以上の尺度を用いることは,出血イベントを選択的に報告するバイアスリスクを回避する1つの方法である」と説明している。
 
同博士によると,例えば出血を引き起こす可能性のある薬剤の試験を担当する研究者が,出血を過小評価してしまう可能性のある尺度を採用することによっ て,有害事象を過小に報告する可能性もある。
一方,感度の高い尺度を選択することで,試験薬以外の薬剤の安全性を過度に強調することもありうる
 
さらに,声明は出血発生率とその基礎にある機序に関する知識にはまだギャップがあり,出血は今後の研究の重要なテーマであることを強調。
今後の研究課題として
(1)出血はその後の死亡の直接的な原因なのか,あるいはベースラインの背景因子の悪化に関係したリスク増大の単なるマーカーなのか
(2)自然出血のアウトカムとPCIや血行再建術により生じた出血のアウトカムは異なるのか
(3)ACS患者にとって,最適な輸血戦略はどのようなものか
—などが挙げら れている。
 
出典 Medical Tribune 2011.9.15
版権 メディカル・トリビューン社
 
 
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“ワルファリンと同等に危険な薬”の認識で処方を,桑島巌氏
ダビガトラン出血死亡例問題についてJ-CLEAR理事長として語る
新薬導入直後に重篤な有害事象が発生する連鎖が止まらない。
今年8月,新規抗凝固薬ダビガトラン(商品名プラザキサ)で,同薬との関連が否定できない5例の死亡が報告された。
いずれも高齢者で,重篤な出血が死因と考えられている。
今回の問題を重視した臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)では,新規抗凝固薬の処方に関する提言をいち早く発表している。
J-CLEAR理事長(東京都健康長寿医療センター副院長)の桑島巌氏は,新規 抗凝固薬導入により心房細動患者における心原性脳塞栓症の予防が進むことを評価しながらも,ダビガトランに対する過信や誤解が不適正処方を招いたことを憂慮。
「実地臨床においては,“ワルファリンと同等に危険な薬”との認識を持って処方してほしい」と呼びかけている。
 
不適切使用の下では出血リスクが高いことが明らかに
――今回の提言に込めたメッセージは何か。
心房細動患者における心原性脳塞栓症を抗凝固療法によって予防することが重要な課題であることは間違いない。
従来薬のワルファリンには,
(1)プ ロトロンビン時間国際標準化比(PT-INR)をモニターするために定期的な採血を必要とする,
(2)ビタミンKを多く含む食品の制限をする必要がある― という使いづらさがあった。
これらの問題を克服したのがダビガトランをはじめとする新規抗凝固薬だが,今回の件で不適切な使用の下では出血リスクが高いことが明らかになった。
 
わたしもダビガトランには大きな期待を抱いており,不適正使用による有害事象のために,せっかくの新薬が使えなくなることを恐れる。
ダビガトランを処方する医師はこの薬の有効性とともにリスクも理解し,患者にインフォームド・コンセントしてほしい。
臨床試験での安全性は実地臨床での安全性とは異なる
――ダビガトランの評価を定めたRE-LY試験(N Engl J Med 2009;361: 1139-1151)の結果をどう理解するか。
安全性(大出血リスク)についてはワルファリンと比べダビガトラン150mg群では同等,110mg群では有意に少ないという結果だったが。
大規模臨床試験に一般的に言えることだが,重大な合併症を持つ者や後期高齢者は試験対象からあらかじめ除外されることが多い
しかし,実地臨床ではこのような患者こそむしろ多いRE-LY試験でも心房細動以外の重大な合併症を持つ患者は除外されており,この結果を実地臨床にそのまま当てはめることはできない。
臨床試験は専門医が専門施設で行うもの,極め付けの適正使用の世界だ。
臨床試験で安全性が証明されたからといって,実地臨床でも安全と安易に考えてはいけない
 
また,RE-LY試験ではPT-INR 2.0~3.0の範囲で調整されたワルファリン群が対照に用いられたが,これが日本人にとって至適なレベルかどうかにも疑問がある。
当センターでは1.5~2.0を目安にしている。
 
なお,PT-INRをモニターする必要ないということがダビガトランの利点として強調されているが,専門医の立場からすると,むしろ欠点として理解したい
“モニターしなくてよい”ではなく“モニターできない”のである。
<私的コメント>
私も最近そう思うようになりました。
ワルファリン処方中の患者さんに毎月きちんとINRを測定している先生が大方とは思います。
しかし、開業医の私は患者の顔色を窺いながら採血をお願いするクセがついています。
そのためINRのチェックは数ヶ月に1回というのが正直なところです。
プラザキサの登場はわれわれ開業医にはピッタリと安易に考えていたことを反省しているところです。
 
心房細動患者では動脈硬化性疾患を合併することが多く,抗血小板薬を併用する割合が高い。
当センターの外来患者では2割に上っている。
<私的コメント> 
ということは、抗血小板薬と抗凝固剤の併用ということになるのでしょうか。
 
高齢者や中等度以上の腎機能障害の割合も高い。
これらはいずれも出血リスクを高める要因だ。
ワルファリンの場合はこのような個々の患者の出血リスクを考慮し,PT-INRをモニターしながら投与量を微調整することで,出血を回避することができた。
ダビガトランの場合,そのさじ加減ができない。
 
“毒にも薬にもなる薬”という認識を医師も患者も持つべき
――PT-INRのモニターが不要ということで,ワルファリン時代には抗凝固療法の経験のなかった医師が多く処方するようになり,その中で重篤副作用が発生したという可能性はあるのか。
ダビガトランが発売されたのは今年3月だが,全国の推定処方患者数は既に6万4,000人に達している。
“夢のような薬”,あるいは降圧薬のような誰もが比較的容易に使いこなせる薬と過信あるいは誤解して,安易に処方した可能性はあるだろう。
しかし,忘れてはいけないのは,ワルファリンもダビガト ランも止血という生理反応に逆らうわけで,文字通り“毒にも薬にもなる薬”だということだ。
実地臨床においては,“ダビガトランもワルファリンも同等に危険な薬”との認識を持って処方してほしい
 中略
1つの考え方として,わたしはダビガトランのような使い方次第で副作用リスクの高い薬剤は,発売後一定期間は処方を専門医に限るべきだったのではないかと思う。
 
高齢,腎機能低下,抗血小板薬使用の2項目以上合致する場合は慎重な対処を
――死亡5例のプロフィールが公表されているが,これを見てどのような印象を受けるか。
全例70歳以上で,うち3例が80歳代,1例が100歳代という年齢構成だ。
腎機能も相当低下しており,驚くことに「不明」という例もある。
(1)高齢者,
(2)中等度の腎機能低下〔推算糸球体濾過量(eGFR)30~50mL/分/1.73m2以下;30mL/分/1.73m2未満は禁忌〕,
(3)抗血小板薬使用
―の3因子のうち2因子以上が併存する患者においてはダビガトランの心原性脳塞栓症予防効果を出血リスクが凌駕する可能性が高く,慎重の上にも慎重に対処する必要がある。
 
今回の重篤副作用続発の背景には,ワルファリンからダビガトランへの切り替えの際,両薬剤の血中半減期の違いが十分に理解されていなかったことも 原因の1つではないかと推測している。
ワルファリンが血中半減期48時間で1日1回投与なのに対し,ダビガトランは血中半減期12時間で1日2回投与切 り替え時に両薬剤の血中濃度が過剰になる時間帯が出現するはずだ。
そのことに細心の注意を払うべきだろう。
 
わたしはワルファリンで特に問題なく,良好に管理されている患者をあえてダビガトランに切り替える必要はないと考えている。
新規処方をする際には,ダビガトランは確かに魅力的だが,適正使用を徹底してもらいたい。
腎機能低下例には今後もワルファリンの選択もありうる。
出血リスクを恐れて,抗凝固療法を行わないのは逆に問題だ。
心房細動患者を心原性脳塞栓症のリスクにさらすことになる。
<私的コメント>  
ここまで読んでクローズアップされた問題点があります。
それは、非弁膜症性心房細動患者の多くは高齢であり、抗血小板療法の適応となる動脈硬化性疾患を合併しているということです。
こういっ症例に抗凝固療法と抗血小板療法の二者択一を行うのか、あるいは併用するかということです。
 
――今後のJ-CLEARの活動は。
臨床試験を正しく評価し,真に実地臨床に役立つ情報を発信していきたい。
抗凝固薬については,ダビガトラン(抗トロンビン薬)に続くⅩa阻害薬で はさらに良好な成績も発表されており,日本に導入される日も近いと思われるが,臨床試験の成績を実地臨床に当てはめる際の原則は同じだと思っている。        (平田 直樹)
  臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR):臨床現場の医師に大規模臨床試験の適正かつ公正な解釈を伝えることを目指して,2010年2月1日に設立さ れた。特定非営利活動法人(NPO)。
医師を中心に薬剤師,製薬企業社員など約180人の会員がいる。10月1日には札幌市でシンポジウム「新規抗凝固薬 の適正使用をめぐって―『諸刃の剣』をどのように使い分けるか―」を開催する
 
出典 MT pro 2011.9.15
版権 メディカル・トリビューン社
 
 
<自遊時間>
昨朝、NHKで日本画家の堀文子のドキュメンタリーを放送していました。
観られた先生も多いのではないでしょうか。
現在93歳。
神奈川県大磯町に独居して創作活動中。
「群れない、慣れない、頼らない」というのがモットーで今も創作活動を続けています。
お仕着せの常識や権威にくみせず、自分自身の価値観と美意識を追求し続けてきた生き方が素晴らしいと思いました。
医学、特に医学会は画壇とどこが違うかというほどに似ています。
「画壇があるのは日本だけ」と番組の中で喝破しています。
孤独を恐れずに自由を求めるその言葉は、私達に勇気を与えてくれます。
中川一政は私の好きな画家で最近展覧会にも出かけました。
彼は独学で画を習得し春陽会という会派に属していました。
一方彼女は女子美術専門学校を出て、会派には属していません。
生き方は違いますが、老年になっても創作意欲は衰えないところは同じです。

ジャズサックス奏者の坂田明氏に顕微鏡でミジンコを見せられて感動するシーンも感動的でした。
ブルーポピーに魅せられてヒマラヤ登山もしています。
何とも好奇心の旺盛な方です。


ヒューマンドキュメンタリー「画家・堀文子 93歳の決意」
http://nhkworldpremium.com/program/detail.aspx?d=20110919081500&ssl=false&c=26
画家 堀文子さん
http://charan-charan123.blogspot.com/2011/09/blog-post_7083.html
堀 文子氏
http://ok2010h.exblog.jp/14591994/
堀文子「ひとりで生きる」堀文子の言葉
http://kitanomori-hacci.seesaa.net/article/152953264.html

 
中川一政
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B7%9D%E4%B8%80%E6%94%BF
97歳の“正念場” 洋画家 中川一政
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2011/0313/index.html

坂田明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9D%82%E7%94%B0%E6%98%8E
 
 

http://acoaco.seesaa.net/category/2312825-4.html
 


この先
どんなことに驚き
熱中するのか
私のなかの未知の何かが
芽を吹くかもしれないと
これからの初体験に期待がわく
私にはもう
老年に甘えている
ひまなどないのだ


美というものは
役に立たないように見えるが
それでいいのだと思う
役に立ったら欲と結びついて
美は消えてしまうだろう
美は
かたらないもので柔らかく
仰々しい姿を見せない
では いったい何だろうと
考えてみれば
永遠に輪廻する命
ということになるだろう




 
 
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CETP阻害薬dalcetrapibとHDL値

戯れ言たれる侏儒 / 2011.09.17 00:10 / 推薦数 : 1
CETP阻害薬のdalcetrapibがHDL値を3割強増大、血圧上昇や血管内皮機能の低下は認めず
コレステロールエステル転送蛋白(CETP)の阻害薬のdalcetrapib(ダルセトラピブ)の投与で、HDL値は約3割増大し、一方で血管内皮機能の低下や血圧上昇といった有害作用は認められないことが示された。
これは、500人弱の冠動脈性心疾患または同程度のリスクを持つ人を対象に行ったプラセボ対照無作為化二重盲検試験(Dal-VESSEL試験)の成果で、スイスUniversity of ZurichのThomas F. Luscher氏らが、8月27日から31日までパリで開催される欧州心臓病学会(ESC2011)で発表した。
Dal-VESSEL試験は、 dalcetrapibの治験第IIb相の位置づけでもある。

Dalcetrapibは、直接CETPに働きかけ、HDLコレステロール(HDL-C)値を増大する作用がある。
一方で、同クラスの torcetrapibでは、過去の試験で、HDL-C値が増大するものの、血圧値も上昇するという試験結果が出ており、治験第III相も中止になったという経緯があった。

Luscher氏らは、HDL-C値が50mg/dL未満で、冠動脈性心疾患または同等リスクの認められる476人を対象に試験を行った。

研究グループは被験者を無作為に2群に分け、一方にはdalcetrapibを600mg/日、もう一方にはプラセボを投与した。
主要評価項目は、試験開始時点から12週間後の血流依存性血管拡張反応(FMD)の変化と、4週間後の24時間携帯式血圧モニタリングの結果だった。
副次 的評価項目は、試験開始時点から36週間後のFMD変化や、12週、36週間後の24時間携帯式血圧モニタリングの結果、脂質値の変化などだった。

結果は、試験開始後時点から12週、36週間後のFMDの変化には、両群で有意差はなかった。

また、24時間携帯式血圧モニタリングの結果についても、試験開始時点と比較して、4週、12週、36週間後に有意な変化はいずれも認められなかった。

Dalcetrapib群ではまた、投与36週間後にHDL-C値が31%増大したほか、アポリポ蛋白質A1(ApoA1)値も有意に増大した。

一方で、LDLコレステロール(LDL-C)値やアポリポ蛋白質B100(ApoB100)値には、変化はなかった。

ディスカッサントとして登壇した英国Edinburgh大学のKeith Fox氏は、この発表を受けて、非常に興味深い結果だと評価しながら、「被験者数が限られた小規模な試験なので、dalcetrapibの効果と有害作用 の有無について断言はできない。より大規模な試験結果を待つことでより明確になるだろう」とコメントした。

出典   NM online 2011.8.29
版権 日経BP社

 
<関連サイト>
新しい高脂血症治療薬
ILLUMINATE
CETP阻害剤
心血管疾患発症と血中CETP活性
CETP阻害薬anacetrapib
HDLコレステロールと動脈硬化
スタチン療法後のHDLコレステロール測定によるリスク予測
ポストスタチンの方向性
anacetrapib
HDLコレステロールと動脈硬化
動脈硬化とHDL
 
CETP阻害薬dalcetrapib、血管病変の進展と炎症を抑制
HDLコレステロール(HDL-C)を上昇させる新しい機序の脂質異常症治療薬として注目されている、コレステロール転送蛋白(CETP)阻害薬のdalcetapib(ダルセトラピブ)。
本薬剤についてはHot Lineセッションで発表されたdal-VESSEL試験だけでなく、動脈硬化進展に及ぼす作用を2種類の画像診断法で評価したdal-PLAQUE試験も注目を集めた。
2年間のdalcetrapib投与により血管病変の進展や炎症の抑制効果が認められたと、米Mount Sainai Medical CenterのZahi A. Fayad氏らが8月31日までパリで開催されていた欧州心臓学会(ESC2011)で発表した。

   中略

Fayad氏は、「dalcetrapibを投与しても血管への病理学的な悪影響は認められず、HDL-C値の上昇と、血管の炎症や形態的変化の抑制との間に関連を認めた」と結論した。

出典   NM online 2011.9.2
版権 日経BP社

<自遊時間>
本音(といっても正しいこと) をズバズバ言うのを聞くのは楽しいものです。
昨日のテーマの「怒りと笑い」 以上の健康法かも知れません。
以前は、(知る人ぞ知る故人)安原顯氏、最近では三宅弘之氏です。

安原顯 - Wikipedia

 
村上春樹と安原顕 - 池田信夫 blog(旧館)

異才・天才・安原顕

ノーベル文学賞と安原顕 | Incidents(偶景)
 
三宅久之氏については
進む がんの個別治療 遺伝子検査で適薬投与
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/archive/2011/09/17
の<自遊時間>を参照下さい。
 
人生幸朗・生恵幸子も健康によかったんですが。
惜しい方を亡くしました。


人生幸朗・生恵幸子 - Wikipedia
http://www.youtube.com/watch?v=wHQflkzqDx8

http://www.youtube.com/watch?v=u-0SELjgwo8&feature=related

 
 
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