戯れ言たれる侏儒
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ACST-1試験

戯れ言たれる侏儒 / 2011.04.19 00:10 / 推薦数 : 0
この度の東北地方太平洋沖地震により被災されました方々に、心よりお見舞い申し上げます。
犠牲になられた方、そしてご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。
また、福島第一原発事案(事故)で避難中の方、そして計画停電中の首都圏の方にお見舞い申し上げます。
また、被災者支援や原発復旧作業などの災害対策に全力を尽くしてみえる皆様に敬意を表します。
 
 
ACST-1試験(Asymptomatic Carotid Surgery Trial)
の記事で勉強しました。
このACST-1は無症候性頸動脈狭窄例において,即時頸動脈内膜切除術(CEA)と長期間待機CEAの有効性と安全性を比較した試験です。
主なエンドポイントは周術期の死亡率および合併症(脳卒中,心筋梗塞)の発症率および非周術期脳卒中。
結果は70%以上の頸動脈狭窄を有する75歳未満の無症候性患者において,即時CEAは5年脳卒中発症リスクを12%から約6%へ半減させたというものです。
 
ACST-1試験 即時のCEAで脳卒中リスクが半減
即時のCEAで脳卒中リスクが半減
オックスフォード大学(オックスフォード)臨床医学のAlison Halliday教授らは,頸動脈狭窄が認められるが無症候性の患者に対する即時の頸動脈内膜切除術(CEA)の長期的な効果を検討するランダム化臨床試験ACST-1を実施。
結果をLancet(2010; 376: 1074-1084)に発表した。同試験ではこのような患者のうち,頸動脈狭窄を除けば健康状態が良好な75歳未満の男女では,即時のCEAにより脳卒中の10年リスクを抑制できることが示された。
 
30カ国126施設の3,120例を対象に検討
神経学的症状が見られない無症候性であっても,左頸動脈または右頸動脈に60~90%の狭窄が認められる患者では,特にその動脈が血液を供給する側の脳において虚血性脳卒中を発症する長期リスクが上昇する。
このような患者に対して,CEAを施行することで狭窄の原因となる脂肪性沈着物の除去は可能だが, 手技そのものを原因とした脳卒中または死亡のリスクもある。
30カ国126施設で実施されたACST-1では,頸動脈エコーによる検査で片側または両側に重度
私的コメント;頸動脈エコーにて60%以上の頸動脈径の減少と考えられる頸動脈狭窄が認められ,過去6カ月間にその狭窄に起因した脳卒中や一過性脳虚血発作,あるいは関連する神経学的症状が見られない無症候性の患者3,120例を対象に,CEAによる長期効果が検討された。
私的コメント除外基準 同側CEAの既往,最近発症の心筋梗塞などのために外科的リスクが高いと思われるもの,心源性塞栓を発症する可能性があるものなど。
これらの患者は,医師が直ちに手術を実施すべきか否か確定的な判断ができない患者であった。
Halliday教授らは,これらの患者の半数を即時CEA群に,残りの半数を待機的CEA群にランダムに割り付けた。
即時CEA群ではできるだけ早くCEAを施行し,待機的CEA群では頸動脈灌流領域の虚血症状の発症,あるいは明確に手術適応となる症状の発現までCEAの施行を待機した。
私的コメント両群とも適切な薬物療法として抗血小板療法,降圧療法,脂質低下療法などを実施

5年リスクは即時CEAで半減
追跡期間の中央値は9年間であった。
待機的CEA群の一部は最終的にCEAを受け,また対側のCEAを受けた患者もいたことから,今回の試験期間中に合 計1,979件のCEAが施行された。
これらの患者における30日以内の周術期における脳卒中または死亡の発生率は3.0%であった〔95%信頼区間 (CI)2.4~3.9〕。
これには,重度ではない脳卒中26件と重度または致死的な脳卒中34件が含まれた。
 
周術期のイベントと脳卒中以外の原因による死亡を除外すると,脳卒中の5年リスクは即時CEA群の4.1%に対して待機的CEA群では10.0%(両群 の差5.9ポイント,95%CI 4.0~7.8),10年リスクは即時CEA群の10.8%に対して待機的CEA群では16.9%(同6.1ポイント,2.7~9.4)であった。
また, 周術期のイベントと脳卒中を含む複合リスクは,5年で即時CEA群の6.9%に対して待機的CEA群では10.9%(同4.1ポイン ト,2.0~6.2),10年では即時CEA群の13.4%に対して待機的CEA群では17.9%(同4.6ポイント,1.2~7.9)であった。
 
なお,両群が抗血小板薬や降圧薬,脂質異常症治療薬を組み合わせた薬物療法を同等に受けていた。
 
スタチン系薬の使用の有無にかかわらず便益
今回,被験者の大半が試験期間を通じて抗血栓療法と降圧療法を受けていたが,スタチン療法に関しては今回の試験が開始された1993年の10%未満から徐々に増加し,2006~08年には80%を超えた。
なお,スタチン系薬の使用の有無にかかわらず即時CEAには実質的な便益が認められた。
また,ベースライン時の年齢が75歳未満の男女では即時CEAによる便益が認められたが,75歳以上の被験者では認められなかった。
この結果を踏まえ,Halliday教授らは「頸動脈狭窄を除けば健康状態が良好な75歳未満の男女では,周術期リスクが低ければCEAによる実質的な便益が得られることが示唆された」と結論付けている。
さらに,「今回,無症候性の頸動脈狭窄患者で脳卒中の10年リスクが抑制されたが,この抑制されたリスクの半数は重度または致死的な脳卒中であった。
CEAから期待できる便益は,未手術の頸動脈病変に起因した脳卒中のリスクがどの程度かに左右される。
このようなリスクは薬物療法で抑制できると考えられ るが,抑制できた場合はCEAによってもたらされる便益は小さくなる。
また,CEAによる便益は,10年以内の脳卒中以外の原因による死亡リスクにも左右 される」と説明している。
 
75歳以上に対する有益性も今後の検討課題に
頸動脈病変には一般的に冠動脈病変の場合と同様の脂肪性沈着物が関与するが,主に左右の頸動脈が脳に血液を供給していることから,頸動脈病変は致死的な,または不可逆的な重度脳卒中を惹起する可能性がある。
Halliday教授は「CEAの長期的な効果を明らかにするために実施した今回の試験は,終了までに15年以上を要した。
この試験で得られた知見は, 医師や患者がリスクも伴う即時のCEAを選択するか否かについて決断する上で,実用的な判断材料となるであろう」と述べている。
なお,同教授らは次の段階としてCEAの代替となる治療法の1つである頸動脈ステント留置術とCEAの長期的な効果を比較するACST-2を計画しているという。
ビシャ病院(パリ)のPierre Amarenco教授らは,同誌の付随論評(2010; 376: 1028-1031)で「Halliday教授らは,今回の試験結果は施行された全CEAで周術期のリスクが3.0%であったことに大きく依存していると 明言している。
同教授らが指摘するように,患者特性,頸動脈狭窄症,手技,術者などの脳卒中リスクを上昇させうる要因を正確に同定するために,より大規模な患者登録が必要である」と述べている。
さらに「今回は有意な便益が認められなかった75歳以上の患者に対しても,一部では即時CEAによる便益が得られるか否かを確認するために,さらなる研究が必要である」と付け加えている。
出典 Medical Tribune  2011.4.7
版権 メディカル・トリビューン社 
 
 
この試験に関しては八尾市立病院副院長の星田四朗先生が
にコメントしてみえます。
 
頸動脈内膜切除術(CEA)は周術期に致死的/介護を要する脳卒中を生じ,術後の血栓塞栓症のリスクを永久には取り除けないが,症候性高度頸動脈狭窄例に対する長期的効果は1991年,ECSTとNASCETにより明らかとなっている。無症候性高度狭窄例に対するCEAは,一過性脳虚血発作や介護を要さない脳卒中の発生率を低下させるが致死的/介護を要する脳卒中は低減しないと報告されている(VA,ACAS trial)。
本研究は1993年より10年間かけて多数例をエントリーし,無症候性例に対するCEAの長期的効果(脳卒中発生率)を検討している。
本論文は途中経過であるが,75歳未満の高度狭窄例では即時CEAが明らかに脳卒中リスクを低下させている。
本研究はACASより症例数が多く観察期間が長い ので両者の結果が異なると思われる。
サブグループ解析では,コレステロール値,高血圧,陳旧性心筋梗塞や糖尿病の有無による有用性の違いはみられていない。
患側だけではなく対側の頸動脈支配領域の脳卒中の発生率も明らかに低下しているのは,脳内の側副血行路(Willis環)と関連しているのであろう。
本研究の75歳以上の無症候性例は650例と少なく偽陰性の可能性もあるが,生命予後を考えるとCEAの適応は限られる。
しかし,症候性であればCEAの 有用性は2~3年で出現するので,75歳以上でも施行する意義はある。
 
 
<自遊時間>
日経新聞に「交遊抄」というコーナーがあります。
中には私の高校時代の同級生が登場する場合もあります。
(それこそ今話題のT電力の偉い人)
多くは実施はどれだけの交遊?と鼻につく内容のこともあります。
文芸春秋の「同級生交歓」 のコーナーも、近頃は知っている人が登場するようになりました。
昔はおじいさんのコーナーと思っていたのですが、歳を取ったものです。
さて、この「交遊抄」。
日経新聞だけに「功成り名を遂げた社長さん」が執筆することが多いので少し嫌みなこともあります。
 
2011.4.18の記事もちょっと「嫌み」 でした。
執筆者はご多分に漏れず社長さん。
 
■大学卒業を控えた春休み 、九州に旅行をした。
旅の連れは、今は○○社長の○○君、元 ○○専務の○○君。
K大学経済学部の同窓である。
詰め襟姿、安い切符で列車を乗り継ぎ、西を目指した。
■2週間の旅だが、さして小遣いは持たなかった。
友人を訪ねてそこに転がり込む魂胆。だが知己のいない土地ももちろんある。
どうするか。
■カネはないが、Kボーイの自負だけはたっぷりあった。
安宿になど泊まれるものか。
行く先々で最高級の旅館を訪ねた。
「出世払いで泊めてください」 。
不思議と断られたことがない。
私的コメント;Kは記事ではもちろん実名です)
 
「Kボーイの自負」「最高級の旅館」は余分です。
「自負」といっている「Kボーイ」という言葉は世間が「ボンボン育ち」を揶揄してつけた言葉であることを知らないがごとくです。
「出世払い」も、その後にきちんと支払っていなければ無銭飲食という立派な犯罪です。
 
彼自身が「自分達はエリート」と思うならば、ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)という言葉を思い起こすべきであり、こういった反社会的行為を得々と語る神経はちょっと私には理解出来ません。
 
何となく読後に嫌な後味を残したエッセイでした。
 
このエッセイを読んで思い出したことがあります。
 
昔あるバーで静かに酒を飲んでいたら、SK戦の流れのK・OBがなだれ込んで来て突然「若き血」を歌い出しました。
 
「何たる傍若無人」と思ったものでした。
こういったことは、バーを借り切ってやっていただきたい。
 
昔の旧制高校生気どりのバンカラ風情を決め込んでおみえのようですが、昔の旧制高校生とりわけナンバースクールの学生は(こういっちゃ何ですが) もう少しエリートでした。
(これは亡父から生前に聞いていた話)
 
K大出身の先生が読んでみえたらごめんなさい。
 
 
 
加藤静児
http://search-art.aac.pref.aichi.jp/p/sakuhin.php?OI=OBJ199704211
 
 
 
 
その他
「葦の髄」循環器メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/
(循環器専門医向き)
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
井蛙内科/開業医診療録(4)2009.10.16~
http://wellfrog4.exblog.jp/
 井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
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井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)
「井蛙」内科メモ帖 
http://harrison-cecil.blog.so-net.ne.jp/  
があります

 

 

 

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