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きょうはアルコールと心疾患について勉強しました。
酒(アルコール)は「百薬の長」
タバコ(喫煙)は「百害あって一利なし」
とは、よく言われる言葉です。
愛飲家にとっては気になる記事ですが、何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。
結論は論文を読む前から想像がつくところです。
はたして「百薬の長」とは言えなくても少しはいいことが書いてあるでしょうか。
興味のあるところです。
話はそれてしまいますが、ポリフェノールといえば「赤ワイン」ということになっています。
しかし、理屈からいうと「赤ぶどうジュース」にも当然ポリフェノールは多く含まれている筈です。
このあたりのコメントは、ほとんど論文や成書には出ていません。
まさか、アルコールが良いといっているわけではないでしょうが。
同じ類いのことに「グレープフルーツジュースとCCB」があります。
論文には必ずグレープフルーツジュース(GFJ)と書かれておりグレープフルーツ(GF)とは書かれていません。
以前CCBを発売している製薬メーカーの学術に問い合わせましたが、明解な回答は得られませんでした。
フルーツジュースが特定薬剤の吸収に影響
http://blog.m3.com/reed/20081114/1
循環器官用薬と飲食物・サプリメント 1(1/3)
http://blog.m3.com/reed/20080922/1
男性で心疾患リスクが大幅に低下
アルコール摂取に効果
スペイン・バスク自治州ギプスコア公衆衛生省(サン・セバスティアン)のLarraitz Arriola氏らは,食事と飲酒に関する質問票調査を実施した結果,「男性ではアルコールの種類を問わず,飲酒習慣が重度の心疾患リスクを著明に低下させることがわかった」とHeart(2009; オンライン版)に発表した。
大量飲酒者でも50%減少
スペインはビールとワインの生産で世界第3位を誇り,国民1人当たりの飲酒量は世界第6位であるが,冠動脈性心疾患(CHD)による死亡率が世界で最も低い国の1つでもある。
Arriola氏らは,スペインの成人4万1,438人(男性1万5,630人,女性2万5,808人,29~69歳)に対して食事と飲酒に関する質問票調査を実施した。
質問票では,前年における特定の食品や飲料の消費量について回答してもらった。
アルコール総摂取量は,1日または1週間に消費したアルコール飲料の標準飲酒量をもとに算出した。1標準飲酒量には約14gのアルコールが含まれる。
また,運動,喫煙,肥満,高コレステロールなど他の心疾患危険因子などライフスタイルに関する情報も収集した。
今回の研究では,西欧10か国の成人約50万人を対象とするEuropean Prospective Investigation into Cancer and Nutrition(EPIC)試験のスペインの参加者について,その後10年間(中央値)の健康状態を追跡調査した。その期間中に609件(男性481件,女性128件)の冠動脈イベントが発生した。
男性の飲酒者では,中等量,多量,大量に摂取した全例でCHDリスクの低下が見られた。非飲酒者と比べたCHDリスクの低下率は,元飲酒者に分類された者で10%,少量(0~5g/日)の飲酒者で35%,中等量(5~30g/日)では51%,多量(30~90g/日)では54%,大量(90g/日以上)で50%であった。
女性では有意な効果が得られず
飲酒の恩恵は女性にも見られたものの,統計学的に有意ではなかった。
Arriola氏らは「女性の場合,男性より冠動脈イベントの発生数が少ないためではないか」と考えており,
(1)女性のアルコール分解プロセスは男性とは異なる
(2)若年女性では女性ホルモンが心疾患を予防する
―ことを指摘している。
今回の調査は,概して摂取アルコールの種類と予防の程度は無関係だが,ワインだけでなく他のアルコール飲料においても中等量~多量の飲酒者のほうがCHDによる死亡に対する予防効果が高かったことを示している。
ただし,同氏らは「世界保健機関(WHO)の見積りによると,世界ではおよそ20億人が飲酒し,そのうち7,600万人超が健康を害している」と警告している。
出典 Medical Tribune 2010.1.14
版権 メディカルトリビューン社
中高年男女の多量飲酒はCVD死亡に関連
多量飲酒は中高年男女の心血管疾患(CVD)死亡を増加させ,特に女性は1日平均2合(日本酒換算,1合は約180mL,以下同)以上の飲酒で冠動脈疾患(CHD)死亡リスクが4倍にもなることが,Strokeのオンライン版に報告された。
日本人女性で飲酒とCVD死亡との関連を検討したコホート研究は今回が初めてで,CVD予防の観点から適度な飲酒量は,1日平均で男性2合以下,女性1合以下であることが示唆された。
■今回の知見は,JACC study(文部科学省科学研究費がん特定領域大規模コホート研究)の成果の1つ。
■Cox比例ハザードモデルによる多変量解析の結果,1日のエタノール摂取量46g以上(2合以上)の多量飲酒は,男性では全脳卒中死亡と有意に関連し,CHD死亡リスクは2合以上3合未満でむしろ抑制される傾向だった。
一方,女性の全脳卒中死亡は,男性同様に1日2合以上で飲酒しない場合の1.92倍のリスクだった。
しかし,CHDについては男性と異なり,死亡リスクは1合以上2合未満で上昇傾向,2合以上で4.1倍と著明に上昇した。
■全CVD死亡リスクは,飲酒しない場合に比べて,男性は3合以上で1.28倍,女性は2合以上で1.73倍であった。
飲酒と関連の深い血圧を調整したことでリスクがやや低めに推定される可能性を考慮すると,CVD死亡リスクに影響を与えない飲酒量は,女性の場合1日1合までと考えたほうがよさそうだ。
■しかし,2005年度の国民健康・栄養調査報告では,30〜40歳代の女性の約15%が週3回1合以上飲酒しており,若い世代で飲酒習慣が浸透しつつあることがうかがわれた。
■男女ともに1日平均飲酒量が多いほど,高血圧の頻度や喫煙率が高く,魚の摂取量が多く,野菜と果物の摂取量が少ない傾向があった。
■男性の飲酒と脳卒中死亡との関連を見ると,飲酒しない場合に比べて,1日2合以上の多量飲酒で全脳卒中死亡リスクが有意に上昇し,特に出血性脳卒中死亡リスクは2合以上で1.47倍,3合以上で2.16倍。
一方,CHD死亡リスクは,多量飲酒でむしろ抑制傾向だった。全CVD死亡リスクはU型を示し,飲酒しない場合に比べて飲酒群は1〜2合未満で有意に低下し,2合以上でわずかに上昇,3合以上で1.28倍と有意に上昇した。
■男性では,多量飲酒による脳卒中,特に出血性脳卒中死亡の上昇は過去に報告されており,機序としてはアルコールが血圧を上昇させること,また血管内皮細胞からのプラスミノーゲン活性化因子のセクレチン産生亢進を介して血小板凝集低下とフィブリン溶解亢進を惹起することが考えられている。
■男性の飲酒とCVD発症リスクを検討した国内の研究では,1日2合以上で脳卒中発症リスクが有意に上昇し,CHD発症リスクは逆に有意に抑制されたと報告されている。
また,厚生労働省研究班による多目的コホート研究では,男性の飲酒関連がんの発症リスクは,時々飲酒(月1〜3回)に比べて,1日1合未満2.3倍,1〜2合未満3.0倍,2〜3合未満4.0倍,3合以上6.2倍に上昇すると報告されている。
CVD予防の観点から男性の1日2〜3合未満の飲酒の有害性は一概には言えないが,3合以上の飲酒はがんやCVDリスクを明らかに増大させる。
■女性が対象の米国Nurses' Health Study(NHS)では,エタノール1日1.5g以上飲酒者でCHD死亡リスクが低下している。
しかし,NHSでは日本酒換算で1日2合以上の多量飲酒者に分けた分析は行っていない。
今回の研究では,女性の場合で2合以上飲酒することによりCHD死亡リスクが著明に上昇していた。
出典 Medical Tribune 2008.9.25
版権 メディカルトリビューン社
グレード3高血圧で飲みすぎによるCHD死リスク12.7倍
韓国・Eulji大学のJae Woong Sull氏らは,酒宴で飲んで騒いだときの高血圧患者の心血管死亡リスクは12.7倍であることを,8月19日のSTROKEオンライン版に報告した。
今回の調査成績は,約21年間追跡したKangwha群コホート研究のなかで明らかになった。
■男性の飲酒習慣は68.5%
これまで,血圧レベルと冠動脈疾患(CHD)死との強い関連性については,さまざま指摘されてきた。
しかし,酒宴での飲み騒ぎ(binge)と高血圧との複合リスクによるCHD死への影響はいまだ十分に検討されていない。
そこで,Sull氏らは,Kangwha郡コホート研究参加者のうち,1985年調査への参加同意が得られた6,372例中6,100例(男性2,600例,女性3,500例,平均年齢66.3歳)を対象に,酒宴で飲んで騒いだときの血圧レベルの違いによるCHD死リスクを解析した。
出典 MT pro 2010.8.25
版権 メディカルトリビューン社
適量でも飲酒後1時間以内の虚血性脳卒中発症リスクは2.3倍
The Stroke Onset試験から
飲酒習慣と脳卒中との関連研究といえば,「大量摂取は虚血性脳卒中を増加させるが,適量であれば発症リスクを減少させる」というのが,従来,示唆するところであった。
しかし,グラス1杯のアルコールであっても,飲酒後1時間以内の虚血性脳卒中の発症リスクは2.3倍になるという,これまでの論を覆すようなThe Stroke Onset試験がStroke 7月15日オンライン版に掲載された。
摂取から発症時間までの関連性を検討
The Stroke Onset試験では,アルコールに曝露された状態は急性虚血性脳卒中を引き起こすとの仮説のもと,アルコール摂取と摂取から急性虚血性脳卒中を発症するまでの時間との関連性,アルコールの種類による発症リスクの差を検討した。
24時間以内ではリスクが30%低下
摂取頻度は,1日最低1杯が47例,週1回38例,月1回は163例で,これらを週に換算すると平均2回の頻度で摂取していた。
アルコールの種類は,ワイン(45例),ビール(29例),ウイスキーなどの蒸留酒(32例),いずれを2種類以上(142例)だが,1回の平均飲酒量は1杯で,3杯以上はわずか13例だった。
169例が脳卒中を発症した1週間以内に,104例は24時間以内に,それぞれアルコールを摂取していた。
発症1時間以内のアルコール摂取は14例存在したが,これらの症例では前年のアルコール摂取頻度に基づいた期待度数に比べて発症リスクが2.3倍,有意に高いことが明らかになった。
摂取から2時間後の相対リスク(RR)は1.6だが,24時間以内だと30%リスクが有意に低下することも示された。
上記14例が摂取したアルコールの種類(蒸留酒,ビール,ワイン)と脳卒中発症との関連性を発症時間別(アルコール摂取後1時間以内,2時間以内,24時間以内)に見た。
摂取後1時間以内では相関が強かったのは蒸留酒で,弱かったのはワインであったが,いずれも有意差は認められなかった(P=0.28)。
たとえアルコール1杯でも,摂取から2時間以内は一時的に脳卒中の発症リスクが有意に上昇すると結論されたThe Stroke Onset試験。
出典 MT pro 2010.7.20
版権 メディカルトリビューン社
<番外編>
ST上昇型MI患者における多枝疾患と非梗塞関連動脈の血行再建:
EUROTRANSFERレジストリー
EUROTRANSFERレジストリーより、ST上昇型MI患者において、1枝疾患と比較し多枝疾患は再灌流の成功率の低下と予後の不良に関連し、また、多枝疾患患者での非梗塞関連動脈の同時治療により1年の死亡率が増加したことが、ポーランド、Jagiellonian UniversityのArtur Dziewierz氏らにより、8月1日号のThe American Journal of Cardiology誌で報告された。
Dziewierz氏らは、EUROTRANSFERレジストリーに登録されたCABG歴がなく、心外膜動脈に有意狭窄を有するST上昇型MI患者1,598人において、多枝疾患と非梗塞関連動脈の血行再建の影響を評価した。
1枝、2枝、3枝疾患を有する患者は、それぞれ48.5%、32.0%、19.5%を占め、多枝疾患を有する患者ではTIMI 3フロー(1枝93.6% vs 2枝89.3% vs 3枝87.9%: p=0.003)とPCI後60分以内の>50%のST上昇の解消(80.9% vs 77.5% vs 69.3%: p<0.001)の割合が低かった。1年の死亡率は多枝疾患患者において高く(4.9% vs 7.4% vs 13.5%: p<0.001)、多枝疾患が1年の死亡率の独立予測因子であった。
PCI時に非梗塞関連動脈に対するPCIが9%に行われ、その他の患者と比較して30日と1年の死亡率が高かったが、共変量を補整後に有意差はなくなった。
Dziewierz氏らは、「1枝のみに病変を有する患者と比較して、多枝疾患を有する患者では心外膜と心筋の再灌流成功率が低下し、ST上昇型MIのプライマリーPCI後の予後が悪いことが示された。また、本レジストリーでは、PCI時に非梗塞関連動脈のPCIは9%の患者で行われており、1年の死亡率増加に関連していた」と、まとめている。
Dziewierz A, et al. Am J Cardiol. 2010; 106: 342-347
https://www.tcross.co.jp/details.php?category=medical&no=774&id=1
<きょうの一曲> It Could Happen To You
ヨーロピアン・ジャズ・トリオ/It Could Happen To You
http://www.youtube.com/watch?v=5PcRDSztNJg
IT COULD HAPPEN TO YOU - W&R : Jazzと読書の日々
http://d.hatena.ne.jp/wineroses/20080326
Chet Baker —It Could Happen To You
http://lampnoakari.jugem.cc/?eid=679
<自遊時間>
毎日暑い日が続きます。
昨日は涼を求めて蓼科山の山麓にある「蓼仙(りょうせん)の滝 」に行って来ました。
こういった滝をすべてそうですが、汗をかきかきやっと辿り着いた時の涼感は何ともいえません。
蓼仙の滝
http://asp.nihon-kankou.or.jp/31364/bnr/ctrl?evt=ShowBukken&ID=20324ab2040169998
蓼仙の滝
http://www.ja-sakuasama.iijan.or.jp/welcomenews/play/2007/07/post_32.php
doratya no blog: 蓼仙の滝
http://naturedrive.web.fc2.com/nagano/tateshina_tatesen.html
オコジョの散歩道 | 白樺高原 3 蓼仙の滝 (リョウセンノタキ)
http://shinshu.fm/MHz/90.97/archives/0000293459.html
蓼仙の滝
(こんなの滝といっていいのというコメントが傑作です)
http://ameblo.jp/love-cosme-100/entry-10620114994.html
その他
「葦の髄」循環器メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
井蛙内科/開業医診療録(4)2009.10.16~
http://wellfrog4.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
「井蛙」内科メモ帖
http://harrison-cecil.blog.so-net.ne.jp/ があります。