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心筋梗塞、アディポネクチンで縮小 名大研究チームがミニブタで効果確認
急性心筋梗塞になったミニブタの血管に脂肪組織から分泌されるホルモンを注射すると、梗塞した病巣が縮小することを名古屋大大学院医学系研究科の柴田玲講師、室原豊明教授らの研究チームが突き止め、米医学誌の電子版に発表した。
チームは現在、実際の治療への応用に向けて準備を進めている。
柴田講師によると、アディポネクチンというホルモン。
ミニブタ(7匹)の心臓の血管に静脈注射すると、注射しないミニブタ(9匹)と比べ、病巣が平均で42%縮小した。
チームはマウスを使った実験で、アディポネクチンを増やすと心臓の保護に効果があることを確認していた。
今回、より人間に近い大動物でも縮小したことで、治療への応用に一歩近づいた。
アディポネクチンは糖尿病や動脈硬化に抵抗する作用を持ち、肥満症や糖尿病、動脈硬化症など生活習慣病の患者では、その血中濃度が低下していることが分かっている。
http://hakuraidou.wordpress.com/2010/03/16/心筋梗塞、アディポネクチンで縮小-名大/
出典 中日新聞 2010.3.16
版権 中日新聞社
<私的コメント>
最近、柴田特任講師の講演を聴く機会がありました。
懇親会で、「『心臓の血管に静脈注射』というのはどういうことか」と訊きました。
返って来た言葉は「あれは新聞社のミスで静脈注射ではありません。バルーンカテーテルで梗塞を作りカテーテル先端のルーメンから冠注したものです」というものです。
これから、あちこちで間違って引用され続けることと思います。
私なら耐えられません。
ミニブタは一匹20万円くらい。
犬の実験モデルと違って側副血行路が少なくて、「トン死」しやすいようです。
一匹20万円はもったいないですよね。
アディポネクチン蛋白の冠動脈内投与法による心筋梗塞治療の開発
http://jstore.jst.go.jp/cgi-bin/seeds/advanced/detail.cgi?data_id=8072
■急性心筋梗塞の経皮的冠動脈形成術後におけるアディポネクチンを用いた補助療法を提供する。
■虚血再灌流障害からの心臓保護作用による予後改善を可能とする。
■ミニブタを用いた検討において、著明な心筋梗塞サイズの縮小効果が得られ、また、不整脈(心室細動)の出現率の減少や心機能の改善も認められた。
アディポネクチンと心血管系疾患
http://www.cvd.jp/topics/semminer_aha08/s1_print.html
以下はちょっと古い記事からです。
血漿アディポネクチン濃度の高さが心筋梗塞発症のリスク低下と関連
血中アディポネクチンは、動物実験の結果などから、インスリン抵抗性や動脈硬化の改善に関与することが知られている。
今回、医療関係者を対象とした大規模コホートスタディの結果から、血漿アディポネクチン濃度が男性の心筋梗塞発症リスク低下と関連があることが明らかになった。
11月11日のポスターセッション「Cardiovascular Calcification / Lipid Metabolism」で、米Harvard大学公衆衛生校のTobias Pischon氏が報告した。
Pischon氏らの研究グループは、米国の医療関係者を対象に実施されたHealth Professionals Follow-up Studyの参加者のうち、1994年に血液サンプルを供出した1万8130人を6年間追跡し、心筋梗塞を発症した生存者と冠動脈性疾患の死亡者計266人に対してネスト症例対照研究を実施した。
対照群は年齢、血液採取の日、喫煙状況を一致させ、症例群の2倍の人数を選択した。
両群を比較したところ、症例群では血漿アディポネクチン濃度が平均15.6mg/Lだったの対し、対照群では17.9 mg/Lと症例群では有意に低かった。
症例群では、このほか、糖尿病、高血圧、血中総コレステロール、LDL-C、HDL-C、血清総脂質、HbA1cが有意に高かった。
血漿アディポネクチン濃度で症例群と対照群を5群に分け、アディポネクチン濃度が最も低い群を1とした相対危険度を求めると、次に濃度が低い第2群の相対危険度が0.7だった。
以下、3群が0.6、4群が0.6、最もアディポネクチン濃度が高い5群の相対危険度は0.4で、いずれも有意に相対危険度が低く、濃度が高いほどリスクが低い傾向が見られた。
アディポネクチン濃度が2倍になった時には相対危険度は0.67とほぼ3分の2に有意に下がることが分かった。
BMI、心筋梗塞の家族歴、糖尿病、血液検査データなどで修正しても有意差があり、アディポネクチンの血漿中濃度が、ほかのパラメータとは独立した心筋梗塞の予測因子になり得ることが判明した。
国内では、動物実験ではあるが、in vivoでアデノウイルスベクターによって血漿アディポネクチン濃度が大幅に高める研究も進められている。
今回の研究は今後、心血管疾患治療へのアディポネクチン導入に期待を持たせる研究成果と言えそうだ。(中沢真也)
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/276413.html
出典 NM online 2003.11.13
版権 日経BP社
<関連サイト>
NHKご推奨の超善玉物質 アディポネクチン 食欲増進!
http://intmed.exblog.jp/5854731/
■「アディポネクチン」というこのホルモンは、筋肉や肝臓の中で脂肪を燃焼させるとともに血糖値を下げ、メタボリックシンドロームの改善に役立つとして注目されています。
東京大学の門脇孝教授らのグループは、このホルモンが脳にも存在することに注目し、マウスを使った実験でその役割を調べました。
その結果、マウスに餌を与えないと、脳の視床下部でアディポネクチンと結びつくたんぱく質の量が増えることがわかりました。そして、このマウスにアディポネクチンを注射すると、食べる餌の量が増える一方で、運動量は減ったということです。
研究グループは「アディポネクチンは脳の中で食欲を増進するとともに、エネルギーの消費を低下させ、体内にエネルギーを蓄える重要な働きをしていると考えられる」としています。
研究グループは今後、アディポネクチンが筋肉や肝臓で体内脂肪を燃焼させる働きと、脳の中で食欲を増進する働きがどのように関連しているか、さらに調べることにしています。
原著
Adiponectin Stimulates AMP-Activated Protein Kinase in the Hypothalamus and Increases Food Intake
http://www.cell.com/cell-metabolism/abstract/S1550-4131(07)00159-3
アディポネクチンと糖尿病・心血管病の分子メカニズム
http://jams.med.or.jp/symposium/full/128034.pdf
<番外編>
冠動脈疾患患者における食事由来のフラバノールによる内皮機能の改善は循環血液中の血管新生細胞の動員に関連している
目的
現行のガイドラインに沿った内科的治療を受けている冠動脈疾患(CAD)患者を対象とし、フラバノール含有ココアを用いた1カ月間の食事介入により内皮機能不全が改善するかどうか、およびこの効果が循環血液中の血管新生細胞(CAC)数の増加や機能の増強に関連しているかどうかを検討した。
背景
食事由来のフラバノールが内皮機能不全を改善する可能性が示されている。
内皮前駆細胞とも呼ばれるCACは、血管修復と内皮機能の維持において重要な役割を果たしている。
方法
略
結果
略
結論
フラバノールの定期的な食事摂取による内皮機能の持続的な改善は、機能性CACの動員と関連している(Effect of Cocoa Flavanols on Vascular Function in Optimally Treated Coronary Artery Disease Patients:Interaction Between Endothelial Progenitor Cells, Reactivity of Micro- and Macrocirculation:NCT00553774)。
http://ds-pharma.jp/medical/gakujutsu/jacc/archive/jacc1007_0218.html
原文
J Am Coll Cardiol, 2010; 56:218-224
原文アブストラクト
Improvement of Endothelial Function With Dietary Flavanols Is Associated With Mobilization of Circulating Angiogenic Cells in Patients With Coronary Artery Disease
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/56/3/218
<関連サイト>
メタボリックシンドローム対策、予防教室
http://metabolic.kenkouigakubu.com/keywords.html
その他
「葦の髄」循環器メモ帖 http://yaplog.jp/hurst/
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
井蛙内科/開業医診療録(4)2009.10.16~
http://wellfrog4.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
「井蛙」内科メモ帖
http://harrison-cecil.blog.so-net.ne.jp/ があります。