| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | ||||
| 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
| 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
| 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
| 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
早期診断・治療で救命可能を広く訴える
米国心臓学会(ACC)と米国心臓協会(AHA)が中心となって胸部大動脈疾患(thoracic aortic disease;TAD)の臨床ガイドラインを作成した。
これにはTADの診断や治療に関する最新の推奨が盛り込まれているだけでなく「早期診断と早期治療を行えば救命できる」という力強いメッセージが医師と患者に向けて発信されている。
同ガイドラインはJournal of American College of Cardiology(JACC,2010; 55: e27-e129)とCirculation(2010; 121: e266-e369)に発表された。
背景に治療の進歩とエビデンスの集積
ガイドライン作成委員会の委員長を務めたTriHealth社(オハイオ州シンシナティ)のLoren F. Hiratzka博士は「TADを早期に診断し,治療することができれば,まだ状態が安定している段階で,外科的治療あるいは血管内修復の適応となる患者の特定が可能となる。疾患が安定しているときに治療したほうが,急性期の破局的状況にある大動脈瘤破裂や大動脈解離の治療よりも成績ははるかに良好だ」と述べている。
同ガイドラインは,米国胸部外科学会(AATS),米国放射線学会(ACR),米国脳卒中協会(ASA),心血管麻酔学会(SCA),心血管造影・インターベンション学会(SCAI),インターベンショナルラジオロジー学会(SIR),米国胸部外科医学会(STS),血管内科学会(SVM)が共同で作成したもの。
米国救急医学会(ACEP)と米国内科医学会(ACP)の代表も執筆委員会に参加した。
共同研究者でミシガン大学(ミシガン州アナーバー)心血管センターのKim A. Eagle所長は「近年の科学的および臨床的進歩が,大動脈解離や大動脈瘤を含むTADの臨床ガイドライン作成への原動力となった」とし,「現在,TADの遺伝的素因に関する理解が深まり,この領域での知見が集積されつつある。非侵襲的な画像診断法も急速に進歩し,薬剤療法は格段によくなっている。麻酔下での開胸手術の技術も劇的に進歩し,患者によってはカテーテルを用いた侵襲性が最も低い血管内治療で対処可能になってきた」と説明している。
症状ベースの診断は困難
大動脈瘤は大動脈の一部が膨張し,その部位の血管の直径が50%以上拡張した状態である。
これに伴い大動脈壁は非常に薄くなるが,大動脈瘤を有する患者は瘤が破裂するまで無症状であることも少なくない。
大動脈解離では大動脈の内膜が裂けることにより血液が中膜に侵入し,その結果つくられる偽腔を介して血液が流れる。
この偽腔には全身からの血液供給の一部が流れ込むことになる。
古典的な症状に,胸,背中,肩,腹部に生じる突然の激痛がある。しかし,明確な症状を呈さない患者も多く,診断が困難なこともある。
大動脈破裂の場合は大動脈壁の3層がすべて破裂し,体内で大量出血する。
TADの危険因子には,
(1)コントロール不良の高血圧
(2)加齢
(3)男性
(4)動脈硬化
(5)血管に障害を与える炎症性疾患
(6)結合組織の脆弱化をもたらすマルファン症候群などの遺伝性疾患
-がある。
大動脈二尖弁を有する者も大動脈瘤のリスクが高い。
また,妊娠,重量挙げなど身体に過度の負担をかけるもの,コカイン使用などは大動脈解離リスクを上昇させることが知られている。
家族歴の重要性を強調
TADに家族性が認められる傾向にあるという点は特に重要で,家族歴の聴取は,未診断のTAD症例の発見に重要な手がかりとなる。
患者は大動脈瘤や大動脈解離,あるいは破裂の家族歴についてだけでなく,原因不明の突然死の家族歴についても医師に伝える必要がある。
Eagle所長は「家族歴は非常に重要だ。心血管虚脱(cardiovascular collapse)は心筋梗塞だけでなく,突然で破局的な大動脈解離によって生じることもあるからだ」と述べている。
ガイドラインの要点は以下の通り。
(1)TADの発見および将来リスクの評価には,CT,MRI,場合によっては超音波を用いて胸部大動脈の画像検査を試みるべきで,胸部X線撮影のみでは不十分である
(2)TADリスクを伴う遺伝性疾患を有する患者は,診断時に画像検査で大動脈のサイズを評価し,その後は定期的にフォローアップ検査を受けるべきである
(3)大動脈二尖弁の患者に対しては,大動脈が拡大していないかどうかの評価を行う
(4)急性大動脈解離の症状は心筋梗塞などの胸痛と似ており,しばしばそれが迅速な診断の妨げとなることがあり,その結果,救命治療が遅れる可能性がある。
医師は病歴や家族歴,疼痛の種類やパターンを聴取し,患者を診察する際,大動脈解離を念頭に置くべきである
(5)上行大動脈に解離が及ぶ場合は致死的で,外科的治療を要する
(6)胸部下行大動脈の解離は,生命を脅かす合併症がなければ,血圧や心拍を管理する薬剤で治療が可能なことも多い。
薬剤治療にはこのほか,血中コレステロール値を下げるためにスタチン系薬が追加されることもある
(7)胸部下行大動脈の解離や大動脈瘤に対しては,最も侵襲性の低い手技である血管内治療が選択肢となる患者もいる
(8)胸部大動脈瘤あるいは解離,もしくは大動脈二尖弁を持つ患者の近親者は全員,心血管専門医の診察を受け,画像検査で大動脈のサイズを測定し,無症候性疾患の有無を確認すべきである
社会的な治療体制の構築訴える
Hiratzka博士は,高リスク無症候性患者や,そのなかでも特に家族歴を理由に施行される画像検査に対して,すべての保険会社が支払いに応じるわけではないことを指摘し,「画像検査によって救命できる可能性があるのだから,新しいガイドラインによってこの状況が変わることを期待する」と強調している。
患者集団と専門家集団の非営利連合であるTAD同盟を招集した米国マルファン財団のCarolyn Levering理事長は「大動脈疾患を有する者は,診断されて治療を受ければ,長く生きることができる。TAD同盟を招集したのは,幅広い国民キャンペーンにより医学認識を広め,新しいガイドラインの効果を最大限に拡大するためだ」としている。
出典 MT pro 2010.7.15
版権 メディカルトリビューン社
<番外編>
APPROACH
The Assessment on the Prevention of Progression by Rosiglitazone on Atherosclerosis in Diabetes Patients with Cardiovascular History
目的
心血管疾患既往を有する2型糖尿病患者において,インスリン抵抗性改善薬であるチアゾリジンジオン系薬剤rosiglitazoneの冠動脈アテローム性動脈硬化進展に対する効果をスルホニル尿素(SU)薬のglipizideと比較する。
一次エンドポイントはインターベンションを施行していない冠動脈におけるアテローム容積率(PAV)の変化。
#コメント
2型糖尿病が心血管イベントの大きな危険因子になっていることは周知のことであり,随伴する高コレステロール血症や高血圧の治療がイベント抑制に有効であることは多くの臨床試験から明らかにされている。
一方,血糖コントロールによるイベント抑制については十分な有効性が示されていなかったが,近年メトホルミンやαグルコシダーゼ阻害薬(GI)などのインスリン分泌亢進型でない薬剤の有効性が示されている。
そこで,インスリン感受性亢進型のチアゾリジン(TZD)に期待が寄せられている。
ところが,最近のrosiglitazone(ROSI)を用いた試験のメタ解析では,むしろROSI使用群で心筋梗塞の危険度が高まるということから問題となっているところである。
一方のpioglitazone(PIO)ではPROactiveという試験で,サブ解析ながら有効性を示している。
本論文では,ROSIの問題を克服すべくIVUSによるイメージ試験でROSIとSU剤の比較試験を行っているが,やはりROSIの有効性を示すことができなかった。
いくつかの問題があるものと思われる。確かにROSI群で若干のプラーク容積の減少がもたらされたものの,有意性が示しえなかった。
検出力の問題があるかもしれない。
いずれにしてもTZDの効果が抗炎症,内皮機能の改善というところにあるとすれば,大規模な心血管イベントに対する本格的な臨床試験を行うしかないのではなかろうか?
ただし,様々な確立された治療法が出てきた現状ではイベント発症率が低下しており,この手の試験は困難であり,方法論を検討する必要があるであろう。
(帝京大学・寺本民生教授)
結論
アテローム性動脈硬化を合併した2型糖尿病患者において,glipizideと比べたrosiglitazoneの有意な冠動脈アテローム性動脈硬化の進展の抑制効果は認められなかった。
http://circ.ebm-library.jp/trial/doc/c2003242.html

2010.7.18撮影 晴天、暑い1日でした。
(国立新美術館 オルセー美術館展2010)
<自遊時間 その1>
2010年7月20日、アポロ11号による人類初の有人月面着陸成功から41年が経過しました。
つまり1969年7月20日の出来事です。
その時、先生方はどんな思い出がありますか。
まだ生まれてみえない先生もきっといるんでしょうね。
Adamo - À demain sur la lune (1969)
http://www.youtube.com/watch?
v=oTyZ0IM8ivw&feature=related
CARAVELLI~ADEMAIN SUR LA LUNE~明日は月の上で
http://www.youtube.com/watch?v=e_8aT1CGWr0
FRANK POURCEL-A Demain Sur La Lune フランク・プゥルセル~明日は月の上で
http://www.youtube.com/watch?v=sCOyzY8KBOc&feature=related
<自遊時間 その2>
昨夜遅くたまたま「救命医ハンク」というドラマをTVで観ました。
早い展開に思わず最後まで観てしまいました。
なかなか面白そうです。
ちょっとハマってしまいました。
救命医ハンク セレブ診療ファイル [全12話]
http://www.wowow.co.jp/pg/detail/060470001/
その他