戯れ言たれる侏儒
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##~抗不整脈薬無効の発作性心房細動~
##カテーテルアブレーションが有効
ロヨラ大学医療センター(イリノイ州メイウッド)心血管科学のDavid J. Wilber教授らは,抗不整脈薬療法(ADT)が奏効しなかった発作性心房細動(AF)の患者に対し,カテーテルアブレーションが有効だとする研究結果をJAMA(2010; 303: 333-340)に発表した。

#ランダム化比較試験で評価
AFは心筋梗塞と心不全,全死亡のリスクを長期にわたって増大させることから,公衆衛生上の重要な問題となっている。
通常,ADTがAF患者に対する第一選択となるが,ADTは長期にわたる有害作用の蓄積と関連する半面,効果はいまだに安定していない。
このため,現在ではカテーテルアブレーションも選択肢となっている。

Wilber教授らは,少なくとも1種類の抗不整脈薬が奏効しなかった症候性発作性AF患者を対象に,カテーテルアブレーションとADTを比較するランダム化比較試験(RCT)を行った。
19病院で過去6か月以内に3回以上のAF症状を発現した患者167例を登録した。

被験者を2004年10月~07年10月に登録し,最後の追跡調査を2009年1月19日に行った。
被験者を,
(1)カテーテル切除群(106例)
(2)ADT群(61例)
―にランダムに割り付け,9か月間の追跡期間中に治療効果を評価した。
なお,カテーテル切除群5例とADT群3例は治療から脱落した。
#QOLも顕著に向上
主要アウトカムは,プロトコルに規定した治療不全までの期間。特に評価期間の9か月が経過した後もプロトコル規定の治療不全とならなかった患者の割合は,カテーテルアブレーション群で66%,ADT群で16%であった。
同様に,9か月後までに症候性の心房性不整脈を再発しなかった患者の割合は,カテーテルアブレーション群で70%,ADT群で19%だった。
さらに,無症候性も含めた心房性不整脈を再発しなかった患者の割合は,カテーテルアブレーション群で63%,ADT群で17%であった。

QOL評価については,ADT群に比べてカテーテルアブレーション群で3か月時点での平均の症状頻度スコア,重症度スコアがはるかに良好であった。
一方,治療に関連した30日以内の重篤な有害事象がカテーテルアブレーション群103例中5例(4.9%),ADT群57例中5例(8.8%)に発生した。

Wilber教授らは「今回の多施設RCTにより,少なくとも1種類の薬剤が奏効しなかった発作性AF患者の治療法として,ADTに比べてカテーテルアブレーションが有効であることが示された。また,これにより安全性プロフィールが良好に保たれ,心律動の調整やQOLも向上した。今回の結果から,薬理学的に心律動を調整できない発作性AF患者に対しては,早い段階でのカテーテルアブレーションの施行が重要であることがわかった」と結論付けている。

出典 MT pro 2010.4.1
版権 メディカル・トリビューン社
<関連サイト>
[PDF] 心房細動治療(薬物)ガイドライン
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_ogawa_d.pdf

心房細動治療ガイドライン(日本心臓財団)
http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/sinbosaido.html
1. 治療の進め方
(1) 心拍数100以上の心房細動の場合:緊急の場合は、ヘペリン投与の後、電気的除細動を行う。レートコントロールのためには、心機能正常であれば、β遮断薬、ジゴキシン、ベラパミル、ジルチアゼム、ベプリジルを用いる。
WPW症候群があれば、ベラパミル、ジゴキシンは禁忌である。
(2) 心拍数が99以下の発作性心房細動の場合:心房内血栓がなければ、ヘパリン投与後に除細動する。
血栓があれば、ワルファリン投与し、3週間後に除細動する。
(3) 心拍数が99以下の慢性心房細動の場合:心房細動が1年以上持続、左房径が5cm以上、除細動歴が2回以上、患者が希望しない、などの場合は除細動せず、抗凝血療法、抗血小板療法を行う。
2. 抗凝血療法の進め方
(1) 基礎心疾患をもつ場合:ワルファリンでコントロールする。
INR2.5~3.5を指標とする。
これで塞栓を発症したときは、アスピリンかチクロピジンを併用する。
(2) 基礎心疾患をもたない場合:リスクをもつ場合には、抗凝血療法を考慮する。
70才未満ではINR2.0~3.0を目標とする。
70才以上では1.6~2.6を目標とする。
リスクをもたない場合には、60才未満では抗凝血療法は不要、75歳以下では抗血小板薬、75才以上ではINR1.6~2.6のワルファリン療法とする。
3. 心房細動治療薬の選択
(1) 心機能正常の場合:
第一選択はジソピラミド、シベンゾリン、ピルメノール、ピルジカイニド、フレカイニド、第二選択はプロカインアミド、キニジン、ベプリジル、ル、ソタコール、プロパフェノン、アプリンジン
(2) 心機能軽度低下または肥大型心筋症の場合:
第一選択はプロカインアミド、キニジン、第二選択はジソピラミド、シベンゾリン、ピルメノール、ピルジカイニド、フレカイニド、ベプリジル、ソタロール、プロパフェノン、アプリンジン、第三選択として、アミオダロン。
(3) 心機能が中等度以上低下している場合:
第一選択にプロカインアミド、キニジン、アプリンジン、第二選択として、アミオダロン。

日本循環器学会Circulation Journal 65(Suppl 5) 2001、改訂版 2006を参考に作成

心房細動
http://www.udatsu.vs1.jp/af.htm

心房細動の解説Q&A(詳細解説)
http://www.m-junkanki.com/heart_diseases/atrial_fibril.html

心房細動~アブレーション治療など~
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000399.html
(慶應義塾大学病院 KOMPAS)

不整脈 | Minds医療情報サービス | ガイドライン | 心房細動
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0047/1/0047_G0000130_0029.html

心房細動の目標心拍数はそれほど厳しくしなくてもよいかもしれない
http://dobashin.exblog.jp/10211952/

心房細動のレートコントロール RACE II試験
http://blog.m3.com/reed/20100403/_RACE_II_

心房細動治療に新指針 
一般医は心拍数調節までを行い病診連携を

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/200908/511870.html

座談会 心房細動に伴う塞栓症予防としてのワルファリン
http://www.lifescience.co.jp/cr/zadankai/0504/1.htm

心房細動の薬物療法(抗凝固療法、抗不整脈剤)とアブレーション治療
https://square.umin.ac.jp/saspe/news/11.pdf

サノフィ・アベンティス、永続性心房細動(AF)患者さん 1 万人が参加するMultaq®の試験を開始 -新たなAF患者群におけるdronedaroneのエビデンスを拡張する新たなアウトカム試験-
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:8R5lqDu0yxkJ:www.sanofi-aventis.co.jp/l/jp/ja/download.jsp%3Ffile%3D8FCE0AFB-A169-4423-9392-8D581AB4FF01.pdf+心房細動+ガイドライン&cd=17&hl=ja&ct=clnk&gl=jp

[PDF] 心房細動の治療
http://www.nishiizu.gr.jp/images/conference/h19/conference-19_13.pdf

[PDF] 心房細動の抗凝固療法 v.s.抗血小板療法(ACTIVE W)(080110)
http://rockymuku.sakura.ne.jp/zyunnkannkinaika/ACTVE%20W.pdf

ワーファリンによる血栓塞栓症の予防
http://www.miyake-naika.or.jp/05_health/shinbousaidou/shinbousaidou_07.html

warfarin
http://www007.upp.so-net.ne.jp/yamanote1/warfarin/warfarin.html

<番外編>
#非石灰化プラークの予測因子は糖尿病
#多変量回帰分析で有意差を確認
(第29回日本画像医学会)
冠動脈CTは冠動脈の非侵襲的評価に有用であるが,プラークの石灰化が強くCTによる狭窄度判定が困難な場合にはシンチグラフィーが施行される。
あらかじめ,石灰化プラークか非石灰化プラークかを予測因子をもとに推測できれば,検査の効率化という観点からも有用性は高いと考えられるが,石灰化プラークと非石灰化プラークの予測因子を比較検討した報告は少ない。
そこで,東邦大学医療センター大橋病院循環器内科の正井博文氏は両者の予測因子の比較を試み,「石灰化プラークと非石灰化プラークの予測因子は異なる可能性が示唆された」と報告した。

#石灰化の有無で異なる予測因子
対象は2009年1~8月に同院で冠動脈疾患が疑われ,推算糸球体濾過量(eGFR)60mL/分/1.73m2以上で冠動脈CTが施行された連続250例(男性132例,女性118例,平均年齢65.1歳)。
撮像に際しては64列CTを使用し,dual injection法で行われた。CT値130HU以上で3mm以上の部位を石灰化プラーク,冠動脈の短軸で1.0mm2を上回りCT値130HU未満の部位を非石灰化プラークと定義した。

患者の内訳は,高血圧139例,高コレステロール血症132例,糖尿病45例,喫煙者96例,家族歴ありが47例であった。
また,石灰化プラークは90例に,非石灰化プラークは35例に認められた。

上述の背景因子を用いて石灰化プラークの予測因子を検討したところ,単変量ロジスティック回帰分析においては年齢,高血圧,糖尿病に有意差が,多変量ロジスティック回帰分析では年齢65歳以上〔オッズ比(OR)2.73,P=0.007〕と高血圧(OR 2.64,P=0.005)に有意差が認められた。

さらに,非石灰化プラークの予測因子に関する検討の結果,単変量ロジスティック回帰分析では男性と糖尿病に,多変量の回帰分析では糖尿病(OR 2.87,P=0.01)に有意差が認められた。

以上の結果から,正井氏は「石灰化プラークの予測因子は年齢(65歳以上)と高血圧であるのに対し,非石灰化プラークの予測因子は糖尿病であることが示された」と指摘した。

出典 MT pro 2010.4.1(一部改変)
版権 メディカル・トリビューン社
font color="#6600ff">その他

きょうの「『葦の髄』循環器メモ帖
吹田研究
http://yaplog.jp/hurst/archive/46


<自遊時間>
「吹田研究」を大阪大学 老年・腎臓内科学 老年内科|スタッフ紹介」でググっていたら、面白いことがわかりました。

勝谷 友宏先生
http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/geriat/www/jstfd.html

この先生の紹介は関西風にこってりとしています。
「趣味」もしっかり書かれており、
「ちなみに私、生まれも育ちも尼崎という下町で、現在も自宅、といっても持ち家はなく、父の医院の2階に1人の妻と2人の娘、1人の息子共々居候しています。あと少し風変わりな兄がおりまして、TVや雑誌でご覧の方もいらっしゃるかと思います。」
と紹介されています。
何とその「少し風変わりな兄」こそ勝谷誠彦氏でした。


http://ja.wikipedia.org/wiki/勝谷誠彦
(医学部を2度挑戦して失敗したということでまんざら医療に関係ないわけではありません)


「葦の髄」メモ帖 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
ふくろう医者の診察室 
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
井蛙内科/開業医診療録(4)
2009.10.16~
http://wellfrog4.exblog.jp/
 井蛙内科/開業医診療録(3)
~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)
があります。
 


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