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##直接的レニン阻害剤(DRI) アリスキレンの臨床試験プログラム「ASPIRE HIGHER」
##‐14試験で35,000名を対象とした過去最大規模の心臓・腎臓予後確認試験‐
○ノバルティスは、すでにアリスキレンで実証されている24時間以上持続する強力な降圧効果とは独立した、臓器保護作用を有することを確認する試験を実施。
○3つの大規模試験により、糖尿病性腎症、心不全、あるいは高齢者で心血管イベントのリスクが高いなど、生命を脅かす恐れのある合併症をもつ難治性患者さんにおいてアリスキレンの有用性を調査。
○高血圧患者数の急速な増加により医療費が増大している高齢者層の血圧管理に、アリスキレンが卓越した有効性を示すデータが「Hypertension 2008」会議で発表。
ノバルティスは、14試験からなる35,000名以上の患者を対象とした臨床試験プログラムASPIRE HIGHERの一環として、2つの長期予後を確認するための試験の詳細を2008年6月17日、新たに発表しました。
ASPIRE HIGHER は、現在行われている心臓・腎臓の予後を確認するプログラムの中で最大規模かつ最も広範囲におよぶものです。
今回新たに開始される2つの大規模試験は、心不全の治療、および2000年から2030年の間に倍増すると予想される高齢者における心血管イベントの予防に関する新しいクラスの直接的レニン阻害剤(Direct Renin Inhibitor: DRI)アリスキレンの臓器保護作用を評価するためのものです。
また、すでに開始されている3つめの大規模試験では、糖尿病患者さんにおける心臓と腎臓の予後を確認します。
ASPIRE HIGHERに含まれる、これらの罹患率および死亡率に関する大規模試験は、ベルリンで開催された欧州高血圧学会と国際高血圧学会の合同学術集会である「Hypertension 2008」において発表されました。
概要は以下の通りです。
ALTITUDEは、心血管および腎臓イベントのリスクが高い2型糖尿病患者約8,600名を対象としており、従来の治療にアリスキレンを追加することで、心臓と腎臓の合併症の発症を遅らせることが可能であるかどうかを確認するための試験です。
2007年後半に開始したこの試験は、2012年に完了する予定です。
ATMOSPHEREでは、すでに標準的治療を受けている急性もしくは慢性のうっ血性心不全の患者さんにおける心血管イベントの発症と死亡率に対してアリスキレンが及ぼす影響を評価する予定です。
APOLLOでは、高血圧の有無に関わらず、他の危険因子を有する高齢の患者さんにおける心血管イベントの発症および死亡率に対するアリスキレンの予防効果を評価する予定です。
英スコットランドにあるグラスゴー大学の英国心臓財団心血管研究センターのジョン・マクマレー教授(Professor John McMurray of the British Heart Foundation Cardiovascular Research Centre, University of Glasgow)は次のように述べています。「高血圧、糖尿病、腎臓病、および心不全の患者さんは、現時点での最良の治療を受けているにもかかわらず、十分な治療結果が得られていません。ASPIRE HIGHERは、前臨床試験結果から予測されたコンセプトを実証することにより、これらの非常に患者数の多い、重大な疾患の罹患率と死亡率の引き下げに対するアリスキレンの果たす役割を評価することを目的としています」。
ASPIRE HIGHERには、これらの大規模試験に加え、心不全、急性冠動脈症候群発症後、心筋梗塞発症後、左心室肥大、冠動脈疾患、糖尿病性腎症などの広範な心臓・腎臓疾患に対するアリスキレンの臓器保護作用の可能性を評価するための包括的な中短期の試験が含まれています。
その他の試験はアリスキレンの強力な降圧効果を追加確認できるよう設計されています。
ノバルティス ファーマ社のグローバル開発部門の責任者であるトレバー・ムンデル医学博士(Trevor Mundel,MD)は次のように述べています。
「ASPIRE HIGHERは、医師と患者さんが高血圧とそれによる悪影響を管理する上で、この革新的な治療がどこまで助けとなるかを見極めるための大規模な取り組みです。すでに報告されたデータでは、アリスキレンに心臓や腎臓などの臓器を保護する可能性があるということを示しています。これらの更なる長期予後を確認する試験により、アリスキレンには強力な降圧効果とは別のベネフィットがあることが証明されるものと期待しています」。
ASPIRE HIGHERの中で、以下の3つの試験は既に結果が報告されています。
最近New England Journal of Medicine(ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌)に掲載されたAVOID試験では、高血圧と腎障害を合併した2型糖尿病患者において、アリスキレンによる腎障害の重要な指標の一つである尿中アルブミンが減少することが示されました。
ALOFT試験では、アリスキレンにより、心不全の重症度を示すBNPと呼ばれるマーカーが低下したことが示されました。
ALLAY試験では、アリスキレンによって心血管イベントのリスクの増大に関連のある心筋障害の指標である左室肥大(LVH)が減少することが示されました。
ALLAY試験では、アリスキレンとアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)であるロサルタンの併用投与群においてロサルタン単独投与群よりもLVHの数値が大きく減少しましたが、統計的に有意ではありませんでした。
また、「Hypertension 2008」では、難治性患者におけるアリスキレンの降圧効果を示すデータも発表されました。
1,124名の患者さんを対象とした新たな事後解析によると、65歳以上の患者さんでは、アリスキレン300mgは、ヒドロクロロチアジド(HCT)25mgと比較して高い血圧コントロール率を達成することが示されました(67.3% vs. 52.0%)。
また、75歳以上の後期高齢者においても、十分な血圧コントロールが達成されています(80.0% vs. 52.6%)。
糖尿病を合併したステージ2の高血圧患者さん338名を対象としたもうひとつの事後解析によると、アリスキレン300mgを単独で使用した場合、アンジオテンシン転換酵素阻害薬(ACE)であるラミプリルの10mgと併用した場合のいずれにおいても、ラミプリル10mg単独よりも収縮期、拡張期ともに優れた降圧効果が示されました。8週目における降圧幅(収縮期/拡張期)は、それぞれ19.7/11.0 mmHg(アリスキレン投与群)、21.7/12.9 mmHg(併用投与群) 、14.9/8.6 mmHg(ラミプリル投与群)でした5。ステージ2の高血圧とは、収縮期血圧が160mmHg以上の中等度の高血圧です。
<引用>
http://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20080623.html
(ノバルティス ファーマのプレスリリースです。このサイトでは12の文献が紹介されています)
<関連サイト>
高血圧から慢性心不全への進展におけるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の役割と新しい展望 その2(2/2)
ALOFT試験の成績からDRIに期待すること
http://blog.m3.com/reed/20100217/_RAAS____2_2_2_