戯れ言たれる侏儒
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2009年、5年ぶりに第74回日本循環器学会・学術集会(2010.3.5~7)「循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン」が改訂されました。

「ガイドラインに学ぶ」のセッションでは、本ガイドライン作成班班長を務めた大阪府立成人病センター総長の堀正二氏がその要点を解説されました。

ダイジェスト版
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_hori_d.pdf

きょうはその記事で勉強しました。

#ガイドラインに学ぶ
#抗凝固・抗血小板療法ガイドライン、2009年改訂版
#作成班班長の大阪府立成人病センター・堀正二氏が解説

#動脈系血栓に抗血小板薬、静脈系血栓に抗凝固薬
「ガイドラインは現在の標準的な治療を示しているだけで主治医が必ずしも従う必要はないが、患者に対する説明義務はある。ガイドラインの内容を患者に説明した上で、個々の患者にとってよりよい治療を選択すべきということ」堀氏は日常診療におけるガイドラインの位置づけをそのように解説した上で、「循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン」(以下、本ガイドラインと略す)の2009年改訂のポイントとして以下を示した。

・わが国の新たなエビデンスの集積
・クロピドグレルなど新薬の保険収載
・薬物溶出性ステントの普及に伴う諸問題
・アスピリン投与量のわが国にあわせた実状(81-330mg)
・ヘパリン起因性血小板減少症、消化管出血など抗血栓薬による副作用

堀氏は「急性冠症候群や脳梗塞などの動脈系血栓には抗血小板薬、深部静脈血栓症や肺動脈塞栓症などの静脈系血栓には抗凝固薬(ヘパリン、ワルファリン)を用いることが抗凝固・抗血小板療法の原則」と指摘。
ただし、「病態として両者がオーバーラップするものもある」と付け加えた。
#疾患ごとのクラスIの抗凝固・抗血小板療法
続いて堀氏は本ガイドラインに記載されている各疾患におけるクラスIの抗凝固・抗血小板療法を解説。
本ガイドラインにおけるクラスIとは、「有益/有効であるという根拠があり、適応であることが一般に同意されている」治療法。
その中から主なものの概要を以下に紹介する(詳細はガイドライン参照)。

○僧帽弁狭窄症
心房細動、血栓塞栓症の既往にワルファリン投与
○僧帽弁閉鎖不全症・僧帽弁逸脱症
・一過性脳虚血発作(TIA)の既往がある僧帽弁逸脱症にアスピリン50-100mg/日投与
・心不全合併の65歳以上の僧帽弁閉鎖不全症にワルファリン投与(PT-INR2.0-2.5)
・血栓塞栓症の既往にワルファリン投与
○冠動脈バイパス術
アスピリン81-162mg/日投与(術後48時間以内の投与開始)
○不安定狭心症
・可及的速やかなアスピリン162-330mg投与+その後の長期継続投与(81-162mg/日)
・中等度以上のリスク症例に対して抗血小板薬+ヘパリン静脈内投与
○安定労作狭心症
・アスピリン81-162mg/日投与
○心筋梗塞(非急性期)
・アスピリン81-162mg/日投与
・心腔内血栓、重症心不全、左室瘤に対するワルファリンの併用
○カテーテルインターベンション
・PCIに際しヘパリン(未分画)の静脈内投与(活性化凝固時間250秒以上)
・アスピリン(81-330mg)投与
・ステント留置例に対するアスピリン+チクロピジン/クロピドグレルの併用(ベアメタルステント最低1カ月、薬物溶出性ステント最低12カ月)
・ヘパリン起因性血小板減少症に対するアルガトロバン投与
○心不全
・虚血性心疾患に対するアスピリン投与
・心房細動・血栓塞栓既往例に対するワルファリン投与
○脳梗塞・一過性脳虚血発作(急性期)
・発症早期(48時間以内)に対するアスピリン162-330mg/日投与
○脳梗塞・一過性脳虚血発作(慢性期)
・非心原性脳梗塞の再発予防のためのアスピリン81-162mg/日投与、クロピドグレル75mg/日または50mg/日投与、シロスタゾール200mg/日投与
・頸動脈内膜剥離術前後の抗血小板療法
#抜歯・手術時は抗血小板薬継続が原則
本ガイドラインには、出血性および消化管合併症や妊娠時、周術期などの特別な状況への対応についても記載がある。
その中で抜歯や体表の小手術時の対応として、堀氏は「クラスIとはしていないが、基本的にはPT-INRコントロール下でのワルファリンおよび抗血小板薬の継続が原則」と解説。
「欧米のガイドラインでは継続投与がクラスIとされており、特にワルファリンを中止することで脳塞栓症のリスクが高まる」と強調した。
また、「ワルファリン投与は迅速に調節可能なヘパリン投与で置換できるが、抗血小板薬の代わりにヘパリンを投与してもメカニズム的に補うことはできない」と述べ、抗血小板薬の中止期間はできる限り短くすることが必要と指摘した。

最後に堀氏は、ヘパリンの重大な副作用であるヘパリン起因性血小板減少症(HIT)について言及。
HITはヘパリン抗体産生によってトロンビンの過剰産生を招き、30-50%の症例で血栓塞栓症を発症する。
ヘパリン投与開始後5-10日に多く、ヘパリン中止後も1カ月間はハイリスク期間が続くとされる。堀氏は「血清学的診断を行える施設は限られており、ヘパリン投与後、血小板数の減少がないか注意すべき」と指摘。
治療の原則はヘパリン投与中止で、ヘパリンコーティングのカテーテルなども抜去する。
代替療法としてアルガトロバン、ダナパロイドがあるが、このような病態もあることを認識して、ヘパリン投与を行うことが重要と述べた。

出典 m3.com 医療ニュース 2010.3.24

<番外篇 その1>
#CRP高値の高齢者、脂質異常なくともロスバスタチンで心血管イベント低下
■70歳以上の高齢者5695名を対象にロスバスタチンの有効性を無作為化二重盲検プラセボ対照試験(JUPITER試験)の二次解析で検討。

■ロスバスタチン群では、高感度CRPが高値であるものの、脂質異常症ではない高齢者の心血管イベントの発生率がプラセボ群に比し低下(ハザード比0.61)していた。

文献:Glynn RJ et al. Rosuvastatin for Primary Prevention in Older Persons With Elevated C-Reactive Protein and Low to Average Low-Density Lipoprotein Cholesterol Levels: Exploratory Analysis of a Randomized Trial. Ann Intern Med. 2010;152(8):488-496
http://www.annals.org/content/152/8/488.abstract

出典 m3.com 医療ニュース 2010.4.22


<番外篇 その2>
高親和性ARB / 持続性Ca拮抗薬配合剤 レザルタス配合錠 LD・HD
(210.4.16発売)
http://www.rezaltas.info/product/index.html

 

その他

葦の髄(このブログのイラスト版です)
http://yaplog.jp/hurst/
ふくろう医者の診察室 
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
 井蛙内科/開業医診療録(4)2009.10.16~
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井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
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井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
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井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21

があります。

 

 

 

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