戯れ言たれる侏儒
Profile

ブログ内検索

カレンダー

<< 2012/05 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

新着コメント

新着トラックバック

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

< イルベサルタンの腎保護作用 | メイン | ACCORD・血圧試験 >

CKDのガイドラインが作成されてから一定の期間が絶ちました。
多くの先生が、このガイドラインが出て来た時に真っ先に感じたられたのは、「腎障害の原因を問わない」という考えではなかったでしょうか。
このことは、ある腎臓病専門医(第一線の大病院の部長)が講演会でも触れられており、私も意を強くした記憶があります。

「蛋白尿」は「腎臓の悲鳴」というのはよく聞く言葉です。
今回の表題も誰もが思っていたことです。
ただし、「蛋白尿」は定量化に問題があるということで、クレアチニンとは同等に扱われなかったのかも知れません。

ガイドライン自体についても日頃から気になっていることがあります。
たとえば「気管支喘息のガイドライン」。
こういってはなんですか、朝令暮改の印象があり、がらっと変わることがあります。
医学の進歩といえばそれまでですが、米国のガイドラインの「後追い」という印象が拭えません。

CKDのガイドラインもそういうことはなかったでしょうか。
両国の一致点、相違点をチェックしてみるのも一興ではないでしょうか。

ガイドラインといえば、泌尿器科領域でPSAをめぐって論争が繰り広げられています。

PSA検診,「学会」が「研究班」を批判
http://wellfrog4.exblog.jp/14139679/

学会でのガイドラインの作成プロセスは、多くは作成委員が選出されて(この作成委員の選出プロセスはどうなっているんでしょうか)発表されるわけですが、決して学会員の総意ではありません。
たしかJSH2009のガイドラインでは学会員に意見を公募した開かれた作成経過だったように記憶しています。

これからのガイドライン作成にあたっては出来れば作成委員で出されたβ版(たたき台)を一定期間、インターネットで公示して多くの学会員の意見を集約するような「民主的」な作成をしてみてはどうでしょうか。

あたかも、日本医師会新会長が「会長選出は代議員によ方法ではなく、直接選挙で」と訴えています。

各学会もそうすれば、さらに「開けた」ガイドライン、そして何よりも学会員の英知を集約した「素晴らしい」ガイドラインが出来るのではないでしょうか。
そして学会員一同「納得のいく」ガイドラインになると思うのですが。


 
慢性腎臓病の病期分類に尿蛋白を  eGFRのみに基づく方法を疑問視
カルガリー大学(カナダ・カルガリー)内科のBrenda R. Hemmelgarn准教授らは「慢性腎臓病(CKD)患者では,糸球体濾過量(GFR)が低く,また蛋白尿が重症であるほど,全死亡率,心筋梗塞あるいは腎不全の発症リスクが高まる」とJAMA(2010; 303: 423-429)に発表。
同准教授らは,CKDの予後予測には蛋白尿に関する情報を含めるべきであると指摘している。

蛋白尿重症例で死亡リスク2倍
米国では2,600万人がCKDに罹患しているが,その病期を判定する現行のシステムは,主として推算GFR(eGFR)に基づいており,eGFRが低いほど有害アウトカムのリスクは高くなる。

しかし,Hemmelgarn准教授らによると,現行のガイドラインは,蛋白尿の存在と重症度をCKDの重要なマーカーとして含めておらず,有害アウトカムに関連することにも触れていないという。
 
今回の研究ではeGFRの低下および蛋白尿の重症度と,有害な臨床アウトカムとの関連性について検討した。

有害アウトカムは,
(1)全死亡
(2)心筋梗塞の発症
(3)腎不全への進行
(4)血清クレアチニン(Cr)値の試験開始時からの倍増(腎機能の50%低下に相当)
-とした。

同准教授らは,全州(アルバータ州)規模の検査施設から集めた記録から,eGFRと尿蛋白の測定結果を含む2002~07年のデータを分析。

研究開始時に,外来で少なくとも1回の血清Cr測定を受けており,腎置換療法(人工透析)の必要がなかった成人92万985例を対象とした。

分析の結果,全体的な傾向として,低eGFRおよび重症蛋白尿の患者で有害アウトカムが発生した。

しかし,eGFRによって層別したにもかかわらず,4種の有害アウトカムの発生率に大幅な差が見られ,それには蛋白尿の重症度が関与していることが判明した。

eGFRに,明らかな異常はない(60mL/分/1.73m2以上)が,蛋白尿が重度〔アルブミン/クレアチニン比(ACR)>300mg/g〕の患者では,eGFRが中等度に低下(45~59.9mL/分/1.73m2)していても蛋白尿が正常(ACR<30mg/g)な患者より臨床アウトカムが不良で,死亡率は約2倍であった。

 
eGFRのみでは情報不足
Hemmelgarn准教授らは「CKDの分類と病期の判定に関する現行のガイドラインでは,併発する蛋白尿の重症度が明確に考慮されておらず,eGFRのみを基盤としている。

加えて,有害アウトカムの発生リスクの高い患者,あるいは専門的な治療を必要とする患者を特定するための補助として,機械的なeGFR報告(一般的に蛋白尿を考慮しない)の医師による利用が増えつつある」と指摘し,「今回の研究は,専門医に紹介すべき患者の特定については直接的に検討していない。

しかし,eGFRのみを指標としてリスクの層別化を行っても,リスクの程度を知るうえで,臨床的意義のある洞察は得にくいことを示唆している」と述べている。
 
また,同准教授らは「将来のCKDに対する病期分類には,蛋白尿の情報を含めるべきである」と結論している。

出典 Medical Tribune 2010.4.8
版権 メディカルトリビューン社

 
CAD患者のクレアチニン排泄量低値は死亡の独立危険因子
冠動脈疾患(CAD)患者の尿中クレアチニン排泄量低値は死亡の独立した危険因子であると,米カリフォルニア大学サンディエゴ校などのグループがCirculationの3月23日号に発表した。

BMI低値のCAD患者は死亡率が高いが,筋肉量が少ないことが死亡の危険因子であるかどうかは明らかにされていない。

同グループは,CAD患者903例を対象に筋肉量のマーカーである尿中クレアチニン排泄量と死亡リスクとの関係を検討した。

中央値6年の追跡で232例(26%)が死亡した。

年齢,性,人種,シスタチンC値を用いた推算糸球体濾過量,BMI,心血管疾患の既知の危険因子,C反応性蛋白値を調整した結果,性特異的尿中クレアチニン排泄量の最低三分位群(男性1,068mg/日未満,女性766mg/日未満)は,最高三分位群と比べ死亡率が2倍以上高かった(ハザード比2.30,95%信頼区間1.51~3.51)。

この関係は体力,左室心筋重量,左室駆出率,空腹時インスリンおよび血糖値を調整後も本質的に変わらなかった。

同グループは「CAD患者の尿中クレアチニン排泄量低値が,抵抗性運動や栄養への介入によって修正可能な死亡の危険因子であるかどうかを確認する研究が必要である」と指摘している。

Ix JH, et al. Circulation 2010; 121: 1295-1303.
 
出典 Medical Tribune 2010.4.8
版権 メディカルトリビューン社

 

その他
ふくろう医者の診察室 
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
 井蛙内科/開業医診療録(4)
2009.10.16~
http://wellfrog4.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(3)
~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)
があります。
 

固定リンク | コメント (0)

コメント

コメントはまだありません。

コメントを書く

ニックネーム*
メールアドレス*
URL
内容*
※「利用規約」をお読みのうえ、適切な投稿をお願いします。