| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
| 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
| 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
| 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
| 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
< 薬剤誘発性の致死的不整脈TdP | メイン | DIME試験 >
降圧療法に関する今までの多施設試験はhead to head の直接対決試験が主でした。
LIFE試験(アテノロール vs. ロサルタン)
Lancet 2002; 359: 995-1003
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/11937178
VALUE試験(アムロジピン vs. バルサルタン)
Lancet 2004; 363: 2022-2031
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/15207952
ALLHAT試験(ACE阻害剤 vs. CCB vs. 降圧利尿剤)
JAMA 2002; 288: 2981-2997
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/12479763
(これは厳密にはhead to headではないかも知れませんが)
しかし最近では併用療法についての試験が主流になりつつあります。
そういったトレンドの先駆けになったのがACCOMPLISH(The Avoiding Cardiovascular Events through Combination Therapy in Patients Living with Systolic Hypertension)試験です。
N Engl J Med 2008; 359: 2417-2428
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/19052124
##ACE阻害薬の併用薬,腎症進展予防でもCa拮抗薬が利尿薬に勝る
##ACCOMPLISHサブ解析より
#研究の背景:エビデンスが求められる腎症合併高血圧に対する降圧薬の組合せ
■ACCOMPLISH試験の対象は高リスク高血圧であり,ACE阻害薬ベナゼプリル+Ca拮抗薬アムロジピン群は,ベナゼプリル+降圧利尿薬ヒドロクロロチアジド群よりも心血管イベントの抑制に優れていた(9.6% vs. 11.8%,ハザード比 0.80,P<0.001)。
今回取り上げるのは,そのサブ解析である(Lancet 2月18日オンライン版)。
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2809%2962100-0/fulltext
■現在,高血圧患者において1剤で降圧目標値に到達している患者は半数もおらず,2剤以上の投薬が必要である。
特に腎症を伴った高血圧患者の場合,さらに厳格な降圧が求められているが,腎症進展予防のためにどの薬剤の組み合わせがよいのかはよく知られておらず,新たなエビデンスが求められていた。
#研究のポイント:CKD進展もeGFR低下もCa拮抗薬併用群で低率
■1万1,506例の高血圧患者を対象にベナゼプリル(20mg)+アムロジピン(5mg)群=Ca拮抗薬併用群,またはベナゼプリル(20mg)+ヒドロクロロチアジド(12.5mg)群=利尿薬併用群に割り付けた。
平均観察期間は2.9年。慢性腎臓病(CKD)への進展は,クレアチニン値2倍以上,推算糸球体濾過量(eGFR)15mL/分/1.73㎡未満,透析導入のいずれかとした。
■その結果,CKDへの進展率はCa拮抗薬併用群のほうが利尿薬併用群に比べ有意に低値であった(2.0% vs. 3.7%,ハザード比0.52,P<0.0001,図)。
この結果は,CKDへの進展+心血管死というエンドポイントで検討しても同様であった。

■観察期間中のeGFR低下率もCa拮抗薬併用群のほうが利尿薬併用群に比べ有意に小さかった(−0.88mL/分/1.73㎡ vs. −4.22mL/分/1.73㎡,P=0.01)。
副作用はCKD患者ではCa拮抗薬併用群に浮腫,血管浮腫が多く認められたが,CKD以外の患者群では利尿薬併用群にめまい,低カリウム,低血圧が多く認められた。
#佐藤 幸人先生の考察:エンドポイントの設定によっては結果が異なる可能性も
■腎症進展予防のためにはACE阻害薬にカルシウム拮抗薬を併用するほうが,降圧利尿薬を併用するよりも優れているという結論となる。
注意点としてはイベントが最終的なハードエンドポイントであるとすると,その他の代替マーカーはソフトエンドポイントであることである。
■例えば,微量アルブミン尿が改善すれば心血管イベント,または透析導入などのイベントが改善するという大前提がそこには必要であるが,だいたいにおいて完璧な代替マーカーは存在せず,ハードエンドポイントと幾分乖離するのが通常である。
さらに複数の代替マーカーを設定した場合,これもすべて同じ結果になるのではなく,あるマーカーは改善し,あるマーカーは改善しないといった現象も認められる。
■本試験では,CKDへの進展またはCKDへの進展+心血管イベントというハードエンドポイントとともにeGFRの変化という代替マーカーもCa拮抗薬併用群でよい結果であり,ハードエンドポイントと代替マーカーが同じ結果を示した。
しかし,尿中アルブミンという代替マーカーについては,そもそも尿中アルブミンの出ている患者が少なかったせいか〔尿中アルブミン/クレアチニン比(UACR)33.9mg/mmoL以上は全体患者の5.1%〕,利尿薬併用群のほうが抑制効果に優れていた。
■母集団の違い,薬剤の違いが結果に影響を及ぼすことは当然であるが,エンドポイントの設定と観察時期によって結果が異なる可能性も残った試験結果ではある。
<コメント>
わが国にもARBオルメサルタンにCa拮抗薬または利尿薬を併用するCOLM(Combination of Olmesartan and CCB or Low Dose Diuretics in High Risk Elderly Hypertensive Patients Study)試験が進行中です。
<COLM-Study>
COLM-Studyの意義 - COLM-Study
http://www.colm-study.jp/meanng.html
心血管系疾患の危険因子を有する高齢者高血圧患者に対するAT1受容体拮抗薬を基礎薬としたカルシウム拮抗薬または少量利尿薬の併用試験
http://www.jhf.or.jp/josei/studies/number/colm.html
■高齢者高血圧のうち、心血管系疾患の既往または心血管系疾患の危険因子を有する患者を対象に、オルメサルタン メドキソミルにカルシウム拮抗薬または少量利尿薬を併用し、降圧目標を140/90mmHg未満とした場合の「心血管系イベント抑制効果」について比較検討
■無作為化2群並行群間比較オープン試験(PROBE法)
■65歳以上85歳未満の高齢者高血圧患者のうち、心血管系疾患の既往、または心血管系疾患の危険因子を有する症例
■対象症例を「カルシウム拮抗薬併用群」と「少量利尿薬併用群」の2群に割付した上で、最短で36ヶ月間観察し、致死性および非致死性的脳心血管系イベント、総死亡等を比較検討する。
■試験期間:2007年4月~2011年9月
<番外編>
日本心臓財団 多施設共同臨床研究助成
http://www.jhf.or.jp/josei/studies/index.html
(種々の進行中の「多施設共同臨床研究」を一覧することが出来ます)
<番外編>
講演会メモ 「冠攣縮性狭心症(CSA)」その3
熊本大学大学院 医学薬学研究部 循環器病態学 教授 小川久雄
■冠攣縮性狭心症患者におけるeNOS遺伝子-786T/C多型と予後
Pharmacogenetics and Genomics 2007;17:581-7
■Effects of a 3-hydroxy-3-methylglutaryl coenzyme A reductase inhibitor,flubastatin,on voronary spasm after withdrawal of calcium-channnel blockers.
Yasue H,et al. J Am Coll Cardiol 2008;51:1742-8
(スタチンの6か月投与によりアセチルコリン誘発性スパスムは抑制される → スタチンはCSAの予防に有効)
■冠微小血管攣縮の自験例の紹介
アセチルコリン誘発にて胸痛が出現するも冠攣縮の所見なし
心電図の虚血性変化と冠動脈血流の低下と冠静脈洞の乳酸値の上昇を認めた。
その他
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
井蛙内科/開業医診療録(4)2009.10.16~
http://wellfrog4.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。
コメント
コメントはまだありません。コメントを書く