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##不安定狭心症患者では薬剤溶出ステントは利点をもたらさない
■安定狭心症患者において、薬剤溶出ステントは、血行再建術の必要性を低下させることができるが、不安定狭心症や非ST上昇型心筋梗塞を有する患者において、同様のことは当てはまらない、とレトロスペクティブ研究をおこなった著者らは述べている。
■急性冠症候群(ACS)患者で、その結果は驚くものではない、と主著者であるWashington Hospital Center(ワシントンDC)のDr. Ron Waksmanは言う。
ACS患者は「通常、大血管に短い病変を呈するが、概して、再狭窄の頻度はベアメタルステントでは低い」と同氏は述べた。
その環境では、ベアメタルステントと薬剤溶出ステントを比較した場合、「差異を見つけることは困難である」
■対照的に、安定狭心症患者は通常、よりびまん性で、長く石灰化した、再狭窄する傾向のある病変を有し、薬剤溶出ステントは効果が高い、と同氏は説明した。
■同研究者らは、2000年~2007年にベアメタルステントまたは薬剤溶出ステントを留置した、安定狭心症またはACSを有する患者3,771名のデータを再検討した、とAmerican Journal of Cardiology誌12月15日号で報告した。
(ACSの定義は、安静時の症状または非ST上昇型MIを発症した場合とした。)
■薬剤溶出ステントを留置した患者(3,132名)の方がベアメタルステントを留置した患者(639名)よりも多かった。
■1年後、安定狭心症群では、標的血管血行再建術の必要性は、ベアメタルステントの方が薬剤溶出ステントよりも有意に高かった(11.4%対5.6%、p<0.001)。
しかし、ACS群では、血行再建術の施行率はほぼ同程度であった(7.2%対8.0%)。
■同様に、安定狭心症患者では、薬剤溶出ステントにより、主要有害冠動脈イベントの発生率が有意に低下したが(8.2%対ベアメタルステントでは13.2%、p=0.008)、ACS患者では低下しなかった(11.2%対12.0%)。
■レトロスペクティブ研究は、研究結果を不確定にする特有の欠点がある、と著者らは強調している。
■また、ベアメタルステントで報告されている「一部の血行再建術を促進する、血管造影による系統的な追跡調査はおこなわれなかった」とDr. Waksmanはロイターヘルスに述べた。
さらに、臨床診療を変更したため、ベアメタルステントを留置した患者は少数であった。
■それにもかかわらず、本研究結果は、安定狭心症患者および不安定狭心症患者はプラークの種類が異なり、「ステント留置による損傷に異なる形で奏効する」ことを示唆している、と同氏は述べた。
原文
Am J Cardiol 2009;104:1654-1659.
http://www.kanematsu-rmn.jp/news/daiichisankyo/news2.php?mode=jpview&num=201001090039516
出典 ロイターヘルス 2010.1.8
版権 ロイター通信社
<コメント>
ちょっと日本語訳が難解なところがあって、一部理解しにくいところがあります。
ACSで入院した患者には、当然のことですがDESとBMSの得失を十分に説明する時間がありません。
効果や予後が同等ないしは非劣性が証明されれば、患者にとってはBMSの方が(以後の定期通院の有無を考えれば)時間的にも経済的にも圧倒的にBMSが有利ということになります。
<番外編>
#80誘導心電図は標準心電図で見逃されたST上昇型心筋梗塞を検出
http://www.kanematsu-rmn.jp/news/daiichisankyo/news2.php?mode=jpview&num=200912170039062
■標準12誘導ECGに80誘導ECG検査を追加することで、ST上昇型MI(STEMI)の検出が27.5%増加
#DES時代における糖尿病への外科治療戦略
http://www.m3.com/academy/report/article/113643/
■福岡大学医学部心臓血管外科の西見優氏は「糖尿病などのび漫性病変に対する完全血行再建を外科手術の治療戦略とすべき」と解説した。
その他
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。
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