| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
| 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
| 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
| 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
| 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
< 多枝冠動脈疾患の内科的管理 | メイン | 糖尿病患者の血圧管理 >
高用量スタチン系薬剤は中用量と比べて、初発心血管イベントをより効果的に予防するだけでなく、再発予防においても有効であるという研究がJACC誌に掲載されました。
きょうはJACC誌12月15/22日号に2件掲載された記事で勉強しました。
集中スタチン療法は再発性心血管イベントを予防
■数年前のPROVE IT-TIMI 22試験では、主要複合エンドポイントである死亡、心筋梗塞、脳卒中、再入院を必要とする不安定狭心症、または指標となるイベントの少なくとも30日目以降に発生する血行再建術からなる初発の抑制に、アトルバスタチン80mgはプラバスタチン40mgより有効であった。
■後付解析で、現在、Brigham and Women's Hospital(ボストン)のDr. Eugene Braunwaldらは、最初のPROVE IT-TIMI 22コホートの追跡調査を2年間延長している。
■「冠動脈疾患患者には一生涯続く心臓発作およびその他の心イベントリスクがあることが判明しているため、我々は全イベントの全体像について調査したいと考えた」と共著者のDr. Christopher P. Cannonはロイターヘルスに語った。
■最近の解析で、2試験群のイベント数を比較した場合に、強化療法は中用量療法と比べて、心血管イベントの総発生数を16%低下させた(p=0.009)。
■初発イベントを予防するために治療が必要な患者数は26名だったが、全イベントを予防するために治療が必要な患者数はわずか14名であった。
■「患者はスタチン療法を長期間続けるべきであることは確かである。そうすれば付加的なベネフィットが生じるであろう」とDr. Cannonは結論付けた。
■2件目の論文も同様に、心筋梗塞の既往歴のある患者8,888名を、シンバスタチン20mg~40mgを毎日、またはアトルバスタチン80mgを毎日服用する群に無作為に割り付けたIDEAL試験の後付解析について報告している。
Helsinki University Central Hospital(フィンランド)のDr. Matti J. Tikkanenらは、PROVE-IT-TIMI追跡調査と同様に、最初の研究において主要エンドポイントであった初発イベント以外に、様々の二次心血管イベントの発生率を評価するために調査をおこなった。
■同研究者らは、「冠動脈疾患死亡、非致死的心筋梗塞、心停止後の蘇生に加えて、脳卒中、血行再建術、不安定狭心症による入院、鬱血性心不全による入院、末梢性動脈疾患から成る広義の二次エンドポイント」を用いたことを同論文で報告している。
■「試験で有意なイベント数は初発よりも再発である。本試験では、再発を含めた場合、イベント数は40%増加した。初発イベント発生後の患者にとって最大の危険は新規にイベントを発症することであり、致死的イベントになる可能性がある」とDr. Tikkanenはロイターヘルスに語った。
■中用量のシンバスタチン服用患者と比べて、高用量のアトルバスタチン服用患者の初発心血管イベントの相対リスクは17%、二次イベントのリスクは24%、三次、四次、五次イベントのリスクは、それぞれ19%、24%、28%低かった。
■「心筋梗塞またはその他のCVDイベントの後には、再発性の発作リスクを軽減するために高用量のスタチン系薬剤により治療すべきである」とDr. Tikkanenは助言した。
「患者が従来通りの用量のスタチン系薬剤を服用している場合には、高用量スタチン療法を始めるべきである。何らかの理由で高用量が適さない場合には、低用量スタチン系薬剤とエゼチミブの併用療法により治療すべきである」
■Cleveland Clinic Foundation(オハイオ州)のDr. Steven E. Nissenは関連論説で、「これら2件の再解析の研究結果は、意外ではないが興味深い」と記述している。
■同研究が心血管疾患による死亡、心筋梗塞、脳卒中以外のソフトなエンドポイントを用いたことに対して、Dr. Nissenは異議を唱えている。
「全ての研究中の療法において、ベネフィットを誇張し過ぎるリスクは大きく、有効性分析の信頼性を危うくするだろう」
■それに答えて、「心血管疾患の臨床像は変化している。効果的な予防療法は死亡率を低下させ、急性冠動脈症候群における経皮的冠動脈形成術のような適時介入は、疾患の経過を変えるであろう。
今後は、試験では(ハードポイントは稀になるので)、『ハードエンドポイント』の必要性から、より包括的なエンドポイントへの移行が必要になるだろう」とDr. Tikkanenは述べた。
J Am Coll Cardiol 2009;54;2353-2357
J Am Coll Cardiol 2009;54;2358-2362
J Am Coll Cardiol 2009;54;2363-2365.
http://www.kanematsu-rmn.jp/news/daiichisankyo/news2.php?mode=jpview&num=200912240039220
出典 ロイターヘルス
版権 ロイター通信社
<番外編>
冠動脈疾患リスクとしてのLp(a)リポ蛋白、遺伝子調査で裏づけ
Lp(a)リポ蛋白値の上昇は、冠動脈疾患のリスクとなることが確認されている。
本研究では、Lp(a)高値および冠動脈疾患リスク増加の両方に強く関連した2カ所のLPA遺伝子変異(rs10455872とrs3798220)を同定した。
著者らはこの結果から、冠動脈疾患リスクとしてのLp(a)リポ蛋白の役割が裏付けられると結論している。
文献:
Clarke R et al. Genetic Variants Associated with Lp(a) Lipoprotein Level and Coronary Disease. NEJM. 2009;361(26):2518-2528
http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/361/26/2518

ポール・アイズピリ「ランプのある静物」 油彩 20号
http://www.jam-bikei.com/gallery.htm
その他
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。
コメント
コメントはまだありません。コメントを書く