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イリゲーションカテーテルがようやく日本でも使用可能に
欧米の実績からカテーテルアブレーションの治療成績向上に期待
ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)は,日本初となるイリゲーションカテーテル「NAVISTAR® THERMOCOOL」の発売を2009年7月1日に開始した。
同カテーテルは不整脈に対するカテーテルアブレーション専用に開発された。
米オクラホマ大学ヘルスサイエンスセンター医学内科教授の中川博氏は,日本ではイリゲーションカテーテルが導入されていない状況下でも欧米と遜色のない治療成績が報告されていたことを指摘し,今後,同カテーテルの導入による治療成績向上への期待感を示した。

現時点で,同カテーテルの適応は I 型心房粗動に限定されているが,欧米では全てのカテーテルアブレーション治療で使用が可能となっており,日本でも今後適用が拡大していくと考えられる。
心房細動への適応により増加するカテーテルアブレーション実施件数
■カテーテルアブレーションの歴史は,欧米では20年程度であり,日本でも1994年の保険償還後に急速に普及してきた。
当初はWPW症候群など一部の頻脈性不整脈に限定されていたが,その後心房細動にも施行されるようになり,実施件数は増加傾向にある。
日本循環器学会が行っている循環器疾患診療実態調査によれば,2007年の時点で2万件を超えていた。
生活習慣病の増加や人口の高齢化に伴う不整脈患者の増加に伴い,今後潜在的ニーズは上昇していくと考えられている。
■イリゲーションカテーテルは,カテーテル先端から生理食塩水を灌流しながら通電するのが特徴。
標的病変を冷却しながら焼灼できるため,従来のカテーテルより血栓形成リスクを低減させることができ,また標的心筋に対して十分な電圧をかけることが可能となる。
米国では2004年に米食品医薬品局(FDA)の承認を取得しており,欧米ではすでに標準カテーテルの位置を占めている。
■実際の治療法は,大腿静脈(または大腿動脈)から心臓内に電極カテーテルを挿入し,頻脈性不整脈の原因となっている異常興奮の発生部位や興奮旋回の通路に対して,高周波電流を流して焼灼する。
■カテーテルの改良や術式の向上で,現在はWPW症候群などの不整脈に対しては1回の施行で根治が期待でき,心房細動に対しても治療成績が向上してきている。
発作性心房細動では1回の施行により7割程度が根治し,再発した場合も再施行で多くの症例で根治が目指せるとする報告もある。
■一方,頻度は低いが重篤な合併症リスクもあることから,医師のトレーニングが重要となっている。
また,画像解析技術の著しい進化が遂げられてきた分野でもあり,今回発売のイリゲーションカテーテルも3Dマッピングシステム下で施行される。
■日本循環器学会のガイドラインでの心房細動へのカテーテルアブレーションの適応は,症候性で薬物治療抵抗性の発作性心房細動や職業上制限となる場合がクラス II a,同様の条件での慢性心房細動はクラス II bとなっている。
米国では次世代カテーテルが開発中
■今回導入されるイリゲーションカテーテルでは,ある電流に対する一定量の灌流の確保が重要であるため,このカテーテルを使用する医師へのトレーニングが必要である。
■日本ではカテーテルアブレーション分野でのデバイスラグが大きいのにもかかわらず,欧米と遜色のない成績を出してきており,今後,このカテーテルを導入することでさらなる成績の向上が望めるのではないかと期待される。
■現在,電磁波を利用したリモートコントロールが可能なカテーテルアブレーション(Magnetic Navigation System)が開発中である。
このシステムでは,術者はリモートキーを操作しながら焼灼を行っていくことになるが,デバイスが進化しても電位を読み解くことが基本である。
出典 MT Pro 2009.7.7
版権 メディカル・トリビューン社
<イリゲーションカテーテル 関連サイト>
ジョンソン・エンド・ジョンソン、イリゲーションカテーテル 『NAVISTAR® THERMOCOOL®』 を新発売
http://news.livedoor.com/article/detail/4230310/
■ナビスター サーモクールは、既に臨床現場で使用されている立体画像システム 『CARTO® XP』 (販売名:バイオセンスCARTO XP)と併用することで使用できる。
■ナビスター サーモクールは、既に臨床現場で使用されている立体画像システム 『CARTO® XP』 (販売名:バイオセンスCARTO XP)、『CARTOMERGE®』と併用することで使用できる。
『CARTO® XP』 (販売名:バイオセンスCARTO XP)とは
■X線透視では不明瞭な心臓画像を、GPSと同様の原理を用いて360度の3D画像で詳細に表示(=マッピング)することで立体化し、心筋の興奮伝導を視覚的にとらえることができる。
また、マッピング機能に加えCTやMRIの画像を取り込むことで、病原部位の特定をより正確に行うことができる。
専用の高周波発生装置と専用のカテーテルとを併用することで、診断と同時にカテーテルアブレーションも可能とした、不整脈の診断と治療までを一度に実現する統合システム、診断・治療支援機器である。
■専用ポンプ・ジェネレータとの連動システム
ストッカート J70 RFジェネレータ(販売名:バイオセンスSTOCKERT 70)での通電開始・停止に連動してマッピング時の低流量から通電時の高流量に自動で切り替える。
また、高流量開始時の温度低下や輸液バッグの残量をモニタすることで、確実なイリゲーションをサポートする。
最近の心不全治療
http://www.dryumi.com/?p=245
(ブログ中のコメント10に「イリゲーションカテーテル」のことが書かれています)
J&J、頻脈性不整脈を根治するアブレーション治療用のイリゲーションカテーテル「NAVISTAR THERMOCOOL」を発売
http://news.livedoor.com/article/detail/4230310/
CARTO mapping system(カルト・マッピングシステム)
http://www.sakakibara-hp.com/menu_kensa/ensaite/ensaite/ensite.htm
<きょうの一曲> 「美しき青きドナウ」
ウィーンフィルニューイヤーコンサート2009 ワルツ「美しき青きドナウ」
http://www.youtube.com/watch?v=bhmXIn0j5VI&feature=related
ラウル・デュフィ オーケストラ
http://atelier-de-paris.jp/SHOP/dufy_L022.html
<番外編>
冠攣縮性狭心症(CSA)・講演会 その9
■泰江先生からのメッセージ
Coronary artery spasm-Clinical features,diagnosis,pathogenesis,and treatment
(Yasue H,et al. J of Cardiology 2008;51:2-17)
Cardiologists now may be more interest in patients who are in need of PCI and do not want to be bothered with coronary spasm.
Many cardiologists consider the provocation test for coronary spasm too cumbersome and tome-consuming for the busy invasive-interventional laboratory and think that a trial of CCBs may be enough for the evaluation of possible spasm.
(冠攣縮誘発負荷試験はめんどうくさい・時間の無駄、カルシウム拮抗薬でも処方しておけば)
Under these circumstances,it is possible that there will be less and less cardiologists who are familiar with coronary spasm in the future.
(将来、冠攣縮に精通した循環器医がいなくなる!)
Because PCI is not the right answer to the priblem of coronary spasm,
it is quite important for every clinician to alert to the presence of coronary spasm, which may be silent and lethal.
(無痛性・突然死も来たす冠スパズムの存在に全ての臨床医が注意すべき!)
その他
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。