戯れ言たれる侏儒
Profile

ブログ内検索

カレンダー

<< 2012/05 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

新着コメント

新着トラックバック

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

< BEAUTIFUL試験 | メイン | 配合剤のエビデンス >

RE-LY試験アゲイン

戯れ言たれる侏儒 / 2009.12.31 00:36 / 推薦数 : 0

今年8月の欧州心臓病学会(ESC)で報告され,大きな話題となったRE-LY試験、そしてこの試験の主役の新規抗トロンビン薬dabigatranについては今年9月にもとりあげました。

 

RE-LY試験
http://blog.m3.com/reed/20090905/RE-LY_
Dabigatran
http://blog.m3.com/reed/20090922/dabigatran

 

きょうは、このRE-LY試験を再度とりあげておさらいをしました。

筒井 裕之 教授 北海道大学循環病態内科学
森本 剛 講師 京都大学医学教育推進センター
山下 武志 部長 心臓血管研究所研究本部
横井 宏佳 部長 小倉記念病院循環器科

これらの諸先生方の座談会からです。

 

 

■心房細動患者を対象に,新規抗トロンビン薬dabigatranの脳卒中予防効果を検討した試験で,対照薬にはワルファリンが用いられました。(山下)

■ワルファリンは投与法が煩雑なため,利便性の面からこれに代わる薬剤を望む声は以前からありましが,プラセボ比で約70%の相対リスク低下を誇るワルファリンに対抗できる薬剤はなかなか見つかりませんでした。(山下)

■ワルファリン群の患者にはプロトロンビン時間のモニタリングが必要になるため,盲検にはできません。そのため,オープンラベル試験として行われ,dabigatranの2種類の用量間は二重盲検とするデザインが採用されました。(山下)

■2年間の追跡の結果,1次評価項目の発症率は,dabigatranでは低用量群・高用量群ともワルファリン群を下回り,ワルファリンに対する非劣性が証明されました。
さらに,頭蓋内出血の発症率はワルファリン群より有意に低く,相対リスク低下は60%を超えました。(山下)

■これまでのゴールドスタンダードだったワルファリンの持つ不便さを解消し,しかも効果と安全性は同等もしくはそれ以上という薬剤が登場したと解釈できる試験ではないかと思います。(山下)

■非劣性試験とはいえ,高用量のdabigatran群では優位性さえ認められたわけですね。(筒井)

■NNT(number needed to treat)は200ぐらいです。
ワルファリン自体が非常に効果の高い薬剤ですので,NNTで見たインパクトはわずかです。
そもそも,この試験の目的は利便性を追求することですので,効果についてはほぼ同等と捉えたほうがいいと思います。(山下)

■ワルファリン群の年間イベント発生率が1.69%は低くはないと思います。
プラセボでの発生率が5%程度と推定される集団ですので,その7割減ですから1.5%前後なら妥当な数字だと思います。(山下)
(コメント;文脈からは「高くはない」ということでしょうか)

■途中で症例数を1万5,000例から1万8,000例に増やしていることが気になります(原著論文3ページ目,後半参照)。
予想よりイベント発生率が低かったのなら理解できますが,そうでないのなら,dabigatran群の効果が予想したほどではなかったために例数を増やしたという可能性が疑われます。(筒井)

■これは盲点でした。今までだれも指摘していないと思います。(山下)



出典 Medical Tribune 2009.11.26
版権 メディカル・トリビューン

 

<きょうの動画>
MCP-1:注目が集まるCKD進展のメカニズム
http://ds-pharma.jp/medical/ebiz/ava/contents003/index.html


<医学雑誌 切り抜き帖>
日本医事新報No.4467 2009.12.5 P46〜52
■PROGRESS試験では、ACE阻害薬単独では十分な降圧も脳卒中再発予防効果も得ることはできず、降圧利尿薬と併用することで初めて脳卒中再発予防効果が得られた。

 


中川一政「薔薇」10号
http://www.artlife-navi.com/search/gallery/detail.html?id=83

 

その他
ふくろう医者の診察室 
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
 井蛙内科/開業医診療録(3)
~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)
があります。
               

 

 

 

固定リンク | コメント (0)

コメント

コメントはまだありません。

コメントを書く

ニックネーム*
メールアドレス*
URL
内容*
※「利用規約」をお読みのうえ、適切な投稿をお願いします。