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LDL-C値、今なお正確性に問題
http://blog.m3.com/reed/20090801/LDL-C_
でLDL-C直接測定の問題点を取り上げました。
特定健診では総コレステロールが検査項目から削除され、フリードワルドの式で算出できなくなりました。
当院もこれから検査センターに間接法での算出を併記してもらうように依頼します。
##LDL-C直接測定に黄信号
##日米共同の評価で精度の問題が明らかに
2007年の動脈硬化性疾患予防ガイドラインの改定以降、普及に拍車がかかったLDL-Cの直接測定。
しかし、脂質異常症の患者では精度に問題のあることが明らかになり、その対応が急がれている。
2007年の動脈硬化性疾患予防ガイドラインの改定では、動脈硬化性疾患のリスク評価の指標として、長年使われていた総コレステロール(TC)に代わり、低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)を用いるように改められた。
LDL-Cは従来、フリードワルドの式(表1)によりTC、高比重リポ蛋白(HDL-C)、中性脂肪(TG)の値から算出していた。
だが10年ほど前に日本の試薬メーカー各社が直接測定法を開発。その利便性の高さから急速に普及、ガイドライン改定はそれに拍車を掛けた。
しかし、今年7月に行われた日本動脈硬化学会で、LDL-C直接測定法の標準化に関するデータが発表され、改めて精度についての問題点が浮き彫りになった。
同学会で発表されたのは、06年から2年間にわたり分析した、日本の99施設約600検体のLDL-C値に関するデータだ(図1)。
全検体のLDL-C値を、国際標準法である超遠心法(Beta-Quantifi cation)で正確に測定し、直接測定による値との相違をみた。すると、米疾病対策センター(CDC)の標準化判定基準である±4%以内に収まったのは全体の70.4%で、標準値(BQ値)からのぶれは、−52.5mg/dLから+32.3mg/dLにも及んだ。
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脂質測定標準化についてCDCから日本で唯一認証を受けている大阪府立健康科学センター脂質基準分析室の中村雅一氏は、「BQ値と直接測定による値のバイアスは、想像以上に大きかった」と指摘する。
また試薬メーカーを対象とした、CDCの要求する精度を満たすかどうかを調べる認証試験の合格率もLDL-Cは約6割だった(図2)。
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#脂質異常検体でばらつき大
LDL-C直接測定法の試薬は海外にも輸出され始めたことから、08年2月には、試薬を評価するための日米共同研究もスタートした。日本からは中村氏ら3人が研究に参加し、日本7社の試薬を提供。米国立衛生研究所(NIH)とCDCが米国人の脂質異常症の患者も含む検体を用い、測定精度の検討を行った。
間もなく論文が出るが、その概要は、7月の日本動脈硬化学会でNIHの研究者が報告した。
中村氏は、「米国の結論は、LDL-C直接測定法は脂質異常症の検体では正確性と特異度に問題があり、現状では推奨できないというもの。この結論を日本側は重く受け止めるべきだ」という。
#改定ガイドラインの誤算
「以前から測定値の精度を問題視する声もあったが、それが解決しない間に直接測定が急速に普及してしまった」と話すのは、名古屋市立大教授で日本動脈硬化学会・脂質代謝部会長の横山信治氏だ。
こうした事態を招いた理由の一つが、前述のガイドラインの改定だ。
もっとも診断基準におけるLDL-C値は、基本的にはフリードワルドの式で算出し、食後やTGが400mg/dL以上の場合には直接法で測定する、とある。
しかし診療報酬上、コレステロール(TC、HDL-C、LDL-C)は同時に2つしか算定できないという制約があるため、臨床現場ではHDL-CとLDL-Cの2つを測定する方向に動いた。
さらに、08年から始まった特定健診でTCが健診項目から外れたことも、LDL-C直接測定の普及に拍車をかけた。
「TCは専門家ならば当然測るものという認識なのだが、ガイドラインの記述は一般医に誤解を招く可能性があり、不備があったかもしれない」と横山氏は話す。
TCが測定されていないと、フリードワルドの式によってLDL-Cを算出することが不可能となる。
筑波大内分泌代謝・糖尿病内科教授の島野仁氏も、「測定の信頼性が最も高く、エビデンスの豊富なTCが臨床の場で測られなくなることは問題だ」と指摘する。
学会も対応策を検討中
こうした事態を踏まえ、日本動脈硬化学会ではいくつかの対策を検討している。
横山氏によれば、既に着手しているのは、
(1)試薬メーカーに、どのような条件だと測定値のばらつきが大きくなるかを公開してもらう
(2)臨床検査センターに、どこの試薬で測定したかを医療機関に情報開示してもらう
──の2つ。
また2010年の国民健康・栄養調査はTCの測定を外さない方針で進んでおり、特定健診においてもTCを測るように、学会から働きかけを行うという。
ガイドラインについても、来年の動脈硬化学会に向けて何らかの対応策を検討中だ。
横山氏は、「現場でTCが測られない状況を改善するための手立ては必要だ。また、信頼性の高い指標としてnonHDLを推奨することも検討している」と話す。
nonHDLとは、TCからHDL-Cを引いた値(図3、表1)。
TCやHDL-Cは食事の影響を受けにくく、測定精度の信頼性が高い。
「LDL-Cだけだと見落としてしまう、VLDLやIDLなどの動脈硬化惹起性の高いリポ蛋白を総合的に判断できる」と順天堂大循環器内科准教授の大村寛敏氏。TGが高い症例でも、管理指標として利用できる。
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とはいうもののLDL-Cは、冠動脈疾患のリスクファクターとして評価が確立しており、今後も診断治療において中心的役割を果たすことには変わりない。
中村氏は、「試薬メーカーが、その高い技術力を持って、異常検体においても測定値の精度を向上させることを期待している」と話している。
出典 NM online 2009.12.21
版権 日経BP社
<番外編 その1>
冠攣縮性狭心症(CSA)・講演会 その8
■欧米人に比し、我々日本人では院外心停止例に約3倍冠スパスムが関与
■ 「冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドライン」
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_ogawah_h.pdf
○『冠攣縮性狭心症確定』
発作時の心電図所見上,明らかな虚血性変化が認められた場合(*).その心電図所見が境界域の場合は,病歴,発作時の症状に加え,明らかな心筋虚血所見もしくは冠攣縮陽性所見が諸検査(**)によって認められた場合とする。
発作時の心電図変化が陰性もしくは心電図検査非施行の場合でも,下記の参考項目を一つ以上満たし,明らかな心筋虚血所見もしくは冠攣縮陽性所見が諸検査(**)によって認められる場合は冠攣縮性狭心症確定とする。
<参考項目>
硝酸薬により速やかに消失する狭心症様発作で,以下の4つの項目のどれか一つが満たされれば冠攣縮疑いとする.
1)(特に夜間から早朝にかけて)安静時に出現する,
2)運動耐容能の著明な日内変動が認められる(早朝の運動能の低下),
3)過換気(呼吸)により誘発される,
4)カルシウム拮抗薬により発作が抑制されるがβ遮断薬では抑制されない.
(*)明らかな虚血性変化とは,12誘導心電図にて,関連する2誘導以上における一過性の0.1mV以上のST上昇または0.1mV以上のST下降か陰性U波の新規出現が記録された場合とする.虚血性心電図変化が遷延する場合は急性冠症候群のガイドラインに準じ対処する.
(**)心臓カテーテル検査における冠攣縮薬物誘発試験,過換気負荷試験などを指す.なお,アセチルコリンやエルゴノビンを用いた冠攣縮薬物誘発試験における冠動脈造影上の冠攣縮陽性所見を「心筋虚血の徴候(狭心痛及び虚血性心電図変化)を伴う冠動脈の一過性の完全または亜完全閉塞(>90%狭窄)」と定義する.
<番外編 その2>
高血圧合併2型糖尿病とアリスキレン
http://blog.m3.com/reed/20091220/_2_
で直接的レニン阻害薬(Direct Renin Inhibitor : DRI)アリスキレンの「ラジレス」の使用経験のコメントをいただきました。
コメントをいただくにはとても嬉しいものです。
循環器領域のピカ新ともいうべきこの「ラジレス」は開業医の私にとって10月に発売になっていたことは全く寝耳に水でした。
MRの「売り込み」もまったくありません。
「講演会」はもう行われたのでしょうか。
何だか不気味なスタートです。
早速出入りのMSに訊いてみました。
どうやら開業医には今のところ宣伝しないようになっているようだということと、パンフレットもまだ出来ていないとのこと。
勤務医の先生方はいかがでしょうか。
さらに担当のMRがMR認定試験の受験勉強をしているとのこと。
前から思っていましたが、これもなんだか変です。
受験勉強のために本来業務はおろそかになる。
一般社会ではありえないことです。
クレストールが発売された時にも開業医への紹介は随分後まわしになりました。
そんなことを思い出した一日でした。

「サンタさん危うし」 2009.12.24撮影

お歳暮に医療機器メーカーからいただいたブルゴーニュです。
ブルゴーニュ特有の軽い口当たりで、たまにはボルドー以外もいいものです。
来年の循環器関連の機器購入を迫られています。
どうやら高いワインにつきそうです。
当方開業医のため、こういったやりとりはノープロブレムです。
2009.12.24撮影
その他
ふくろう医者の診察室 http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
井蛙内科/開業医診療録(3)~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
井蛙内科/開業医診療録~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。