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白衣・仮面高血圧は持続性高血圧への進展リスクが高い:PAMELA study
原著:Long-term risk of sustained hypertension in white-coat or masked hypertension.
(白衣高血圧あるいは仮面高血圧における持続性高血圧に対する長期リスク)
Mancia G, Bombelli M, Facchetti R, Madotto F, Quarti-Trevano F, Polo Friz H, Grassi G, Sega R.
Hypertension. 2009;54(2):226-232.
http://hyper.ahajournals.org/cgi/reprint/54/2/226
白衣高血圧(WCHT)と仮面高血圧(MHT)は持続性高血圧(SHT)状態へ進展するリスクが高いのかを検討した。PAMELA studyの参加者うち1,412例において,診察室血圧,24時間自由行動下血圧,家庭血圧を測定し,10年後の血圧状態を再評価した。
<猿田享男先生のコメント>
■家庭血圧測定あるいは24時間自由行動下血圧測定の普及に伴って,白衣高血圧(WCHT)や仮面高血圧(MHT)が発見される頻度が高くなり,これらの高血圧の予後が注目されている。
これまでの諸家の検討では,WCHTに比しMHTのほうが予後が悪いとされているが,多数例で長期間にわたって予後を検討した研究は少ない。
■本研究はイタリアにおいて年齢25~74歳の住民を対象としたPAMELA studyの参加者の中の1,412名において,診察室血圧,24時間自由行動下血圧および家庭血圧を測定して,正常血圧者(NT),WCHT,MHTおよび持続性高血圧(SHT)かを判定し,10年後におけるSHTへの移行率を検討した。
■WCHTは診察室血圧>140/90mmHgかつ平均24時間血圧<125/79mmHgまたは家庭血圧<132/82mmHg,MHTは診察室血圧<140/90mmHg,平均24時間血圧125/79mmHg以上または家庭血圧132/82mmHg以上,SHTは診察室血圧,平均24時間血圧または家庭血圧が閾値を超えた場合,NTは閾値未満の場合とされた。
■ 初回検査時,NT 758名(54.1%),WCHT 225名(16.1%),MHT 124名(8.9%),SHT 293名(20.9%)であった。
10年後の再評価時には,NTの18.2%,WCHTの42.6%,MHTの47.1%がSHTへ移行し,WCHTとMHTとがNTに比し,有意にSHTへ移行しやすいことが判明した。年齢・性別補正後もこの両群のSHTへの移行率は有意に高かった。
■これまでWCHTはMHTに比し予後が比較的によいと考えられてきたが,本研究はそれを否定する成績であり,10年間という長期間にわたる観察であることから,本研究の意義は大きい。
MHTもWCHTもNTに比し血圧の動揺性が大きいことや,24時間の血圧平均値がNTに比し両群とも高値であることなどが,NTに比しSHTへの移行率が高い一因と考えられる。
<関連サイト>
Ambulatory blood pressure normality: results from the PAMELA study.
J Hypertens. 1995 Dec;13(12 Pt 1):1377-90.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8866899
Ambulatory blood pressure normalcy: the PAMELA Study.
J Hypertens Suppl. 1991 Dec;9(3):S17-23.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1797995
ISHハイライト | 循環器 | Pfizer 医薬関係者のための情報サイト
New data from The PAMELA Study
http://physician.pfizer.co.jp/cardiology/report/ish/2006/ish.php
■イタリアのDr. G. ManciaはFranz-Volhard Award受賞講演においてPAMELA研究の内容を中心に病院・診療所における随時血圧以外の家庭血圧や24時間血圧の意義について,特に心血管疾患との関連について報告した。
■Milano-Monza groupは,これまで高血圧と虚血性心疾患・心不全・糖尿病・メタボリックシンドローム,肥満,睡眠時無呼吸症候群の関連など多くの病態を研究してきた。その1つである疫学観察研究にPAMELA研究がある。
Monzaの3,200人の住民を対象に1990年より開始し,家庭血圧や24時間血圧の心血管疾患発症の関連を検討したものである。
24時間血圧,家庭血圧,診療所随時血圧と心血管疾患発症の関連をみると,夜間血圧>24時間血圧>日中血圧>家庭血圧>診療所での随時血圧の順で心血管疾患発症をより強く反映することを明らかにした。
すなわち,心血管疾患の発症や死亡の危険性の予知因子として,24時間血圧測定が随時血圧や家庭血圧より有用であることが示された。
一方,最近注目される,診療所での血圧は正常で,家庭血圧が高値を示す仮面高血圧や,逆に,病院における血圧は高いが,病院外では正常血圧を示す白衣高血圧の心血管疾患との関連をみると,PAMELA研究では仮面高血圧,白衣高血圧の頻度は各々9%,12%で,心血管疾患死は高血圧>仮面高血圧>白衣高血圧>正常血圧の順に多いことが判明した。
このことは,やはり仮面高血圧が心血管疾患の重要な危険病態で,真の高血圧と言うべきものであり,高血圧に準じた治療が必要であることを示している。
また,PAMELA研究では,心血管疾患発症にBMI,総コレステロール,血糖値が高血圧とともに関連することを明らかにし,これら,肥満・脂質代謝異常,糖代謝異常と高血圧が密接に関連するメタボリックシンドロームが心血管疾患発症に密接に関わることを示した。
このようにメタボリックシンドロームが心血管疾患危険因子として重要であり,PAMELA研究では10年後に再評価を行い,メタボリックシンドロームで24時間血圧,家庭血圧,随時血圧別にみて,高血圧への進展などを検討することになっており,今後の各危険因子やメタボリックシンドロームと高血圧の関連が前向き疫学調査で解明されることが期待される。
このように,Manciaは,血圧のパラメーターとして,随時血圧に加えて24時間血圧と家庭血圧測定の意義をPAMELA研究の成績を介して紹介し,これら血圧測定法の有用性を強調した。
Ambulatory blood pressure normalcy: the PAMELA Study.
J Hypertens Suppl.1991 Dec ; 9(3):S17-23.
http://www.atgcchecker.com/pubmed/1797995
<自遊時間>
昨日のラグビー早慶戦を観られた先生も多かったのではないでしょうか。
実にいい試合でしたね。
6大学でも慶応でもない私ですが、すっかりどちらともなく応援してしまいました。

http://sankei.jp.msn.com/sports/other/091123/oth0911232010024-n1.htm
11月1日にTVでやっていた野球の早慶戦にもドラマがありました。
早慶戦(東京六大学野球)
http://www.daiichikantei.co.jp/daiichi-now/2009/11/05/post-18.html
私は何故か明治大学の応援歌が大好きです。
<きょうの一曲> 矢切の渡し
矢切の渡し 細川たかし
http://www.youtube.com/watch?v=ZiPlO-K5oDQ&feature=related
ちあきなおみの - 矢切りの渡し
http://www.youtube.com/watch?v=XEntqjfq2PU&feature=related
森昌子 矢切の渡し 1984 Masako Mori Yagiri no Watasi
http://www.youtube.com/watch?v=OZt5MyTeE9E&feature=related
<コメント>
ちょっと古い曲で恐縮です。
名曲ですね。
昔勤務していた病院の院長のおはこ(十八番)の曲です。
尊敬に値する先生でしたが今春に他界されました。
この曲を聴く度に院長がマイクを握っている元気な頃のお姿を思い出します。