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当院のような無床診療所は大学病院と違って原則的に予約診療は行っていません。
逆に1〜3か月後の予約診療に患者さんがよく納得するなと感じてしまいます。
これは大病院と診療所の権威(?)の差と思っています。
診療所では検査をお願いする(?)のも院長は平身低頭です。
「最近健診をやったから結構です」と頭ごなしにいわれるのも日常茶飯事です。
自然と卑屈になっていきます。
きちんと服薬してもらえるケースはむしろ稀です。
「きょうはあれとあれは余っているから要りません」
数週間遅れて来院される患者さんの弁はきまって「きちんと飲んでいたのにおかしいですね」
小学生でもわかる算数なのですが、こちらもそれ以上は追求せずに黙って処方日数の調整をしてしまいます。
「あれとあれは○○分。これは△分ですね」
こういったことを繰り返すうちに気づいたら私と患者の立場は逆転し、隷属状態になっている自分に気づくというわけです。
患者さんはきちんと服薬しているという前提で診療をしているわけですが、この前提が間違っているわけですから真っ当な外来診療が出来ているわけがありません。
少し古い記事ですが、こんな私には大いに参考になりました。
CAD患者の服薬コンプライアンスは悪い
半数が延命効果のある薬剤服用を中止
デューク大学(ノースカロライナ州ダーラム)のKristin Newby准教授らは7年にわたる研究を行い,冠動脈疾患(CAD)患者の約半数は延命効果のあるβ遮断薬,抗高脂血症薬などの薬剤を継続して服用していないとする研究結果をCirculation(2006; 113: 203-212)に発表した。
#持続的服用率改善の努力を
近年,入院患者に対して退院時に適正な予防薬を処方することに焦点が当てられてきた。
しかし,Newby准教授は「これらの薬剤の長期にわたる持続的な服用による改善効果にも注意が向けられなければならない」としている。
同准教授らは,有病率の変化とエビデンスに基づく二次予防薬剤の服用とその一貫性の変化を調査した。
その結果,1995〜2002年にCAD患者に対する延命効果が証明されている治療薬の服用状況が改善したことが判明した。
しかし,服用状況は最善とは言えず,これらの薬剤を服用しないと生存率が低下するにもかかわらず,コンプライアンスは低かった。
同准教授らは心血管疾患を扱うデュークデータバンクを利用して,デューク大学で心臓への処置を受け,50%以上閉塞した冠動脈を1 枝以上持つ患者,または冠動脈バイパス術を受けた患者 3 万1,750例の服薬コンプライアンスを分析した。
毎年の調査で,全例がアスピリン,β遮断薬,抗高脂血症薬の服用状況を報告し,研究期間中に 2 回以上連続して調査書の記入を依頼された。
「持続的服用」とは 2 回以上連続した調査で薬剤の服用を報告し,研究期間終了まで服用を報告し続けることと定義された。
ACE阻害薬の服用に関しては心不全の既往の有無別に報告された。それぞれの薬剤と複数の薬剤の服用は毎年増加した。2002年までに,患者の
(1)83%がアスピリン
(2)61%がβ遮断薬
(3)63%が抗高脂血症薬
(4)54%がアスピリンとβ遮断薬(5)39%がこれら 3 種類の薬剤すべて
−を服用していると報告した。
しかし,研究期間中の継続的服用は低いことが判明した。
患者の
(1)71%がアスピリン
(2)46%がβ遮断薬
(3)44%が抗高脂血症薬
(4)36%がアスピリンとβ遮断薬
(5)21%が 3 種類すべて
−を継続して服用した。
心不全の既往がない患者のうち,39%は2002年にACE阻害薬を服用していると報告したが,継続的な服用は20%だった。
心不全の既往がある患者のうち,同薬服用は同年に51%で,継続的な服用は39%だった。
#高リスク患者が継続していない
これらの治療法のいずれであっても継続的に服用していれば生存率の上昇に関連していた。
しかし,ACE阻害薬を服用していても心不全の既往のない患者にはこの関連は見られなかった。
高齢患者,心不全患者,喫煙者,糖尿病患者は薬剤服用を継続する傾向が非常に低かった。
Newby准教授は「これらの患者群はアウトカムが悪いというリスクが最も高く,そのため治療を継続することで便益が得られる可能性が最も高い患者群とも言える」と指摘。対策として,薬剤師や医療従事者を通じてコンプライアンスに関する教育的なインターベンションプログラムを行うことを提案している。
また,患者の大部分はノースカロライナ州とバージニア州南部から来ているため,全米の人口を代表するものではない可能性があるという。
同准教授は「CAD患者とその家族および医療従事者は臨床上のアウトカムを改善する療法に精通し,薬剤を定期的に服用する重要性を理解すべきで,薬剤の確実な処方と服用に加え,CADの長期にわたる管理を通じて継続的に服用させなければならない」としている。
研究者,臨床医,看護師,薬剤師,政策立案者,患者と家族から成るチームはエビデンスに基づく二次予防療法を改善し,長期にわたる継続を徹底する解決策を探り続けるべきであると結論付けている。
出典 Medical Tribune 2006.3.23
版権 メディカル・トリビューン社
<きょうの一曲>
Procol Harum - A Whiter Shade Of Pale
http://www.youtube.com/watch?v=p8jJ1ORIOes&feature=channel
その他
ふくろう医者の診察室http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(3)」~2009.10.15
http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)2008.12.10~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。