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〜fractional flow reserve測定〜
不要な冠動脈ステントを減らせる
Catharina病院(オランダ・アイントホーフェン)のPim A. L. Tonino博士らは,冠動脈ステント留置の際,fractional flow reserve(FFR,正常動脈の最大血流量に対する狭窄動脈の最大血流量の比)を測定することにより,不要なステント留置だけでなく,有害イベントも減らすことができるとNew England Journal of Medicine(2009; 360: 213-224)に発表した。
ステント数と心イベントが減少
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)による再灌流療法は急性心筋梗塞患者に対する第一選択治療として推奨されており,2008年11月に発表された欧州の新ガイドラインでは,再灌流療法開始までの時間が生存率改善に重要だと強調している。
しかし,安定冠動脈疾患に対するPCIの有用性は十分確立されていない。
PCIにより症状は改善するが,予後の効果は依然として議論の的である。
PCIの礎石は血管形成術で,ベアメタルステントまたは薬剤溶出ステントが冠動脈の閉塞部位に留置される。
Tonino博士らが発表したFAME試験は,多枝病変患者に対する最も効果的なステント留置法を模索するために設定されたランダム化試験で,従来の血管造影とFFRを比較検討したもの。
FFRでは,センサーの付いた細いワイヤを冠動脈の閉塞部まで通し,その部位の血流を測定することにより同部位で血流が抑制され虚血を引き起こしているか否かが評価される。
FAME試験は欧米の20施設で実施され, 1,000例を超える多枝病変患者が血管造影群またはFFR群のいずれかにランダム化割り付けされた。
その結果,FFR群ではステント留置数は血管造影群に比べ約33%少なく,1年後の複合アウトカム評価で有意差が認められた。
また,重大な有害心イベント(再血管再建,心筋梗塞,死亡)発生率はFFR群で13.2%と,血管造影群の18.3%に比べて28%低いことが明らかになった。
この結果から,虚血の責任病変になっていない部位へのステント留置は不要であるだけでなく,アウトカムの悪化を招くことが明らかとなった。
今回の試験結果について,ルートヴィヒスハーフェン心臓センター(独ルートヴィヒスハーフェン)のUwe Zeymer教授は「PCIは安定狭心症患者の症状改善には有用だが,今回の試験の患者群にPCIが及ぼす影響についてはまだ議論の余地がある」とコメントしている。
その理由の1つは,"oculo stenotic reflex"(視認可能な狭窄性反射)のみに依存して施行されているステント施術例があるからだろうと説明している。
さらに,同教授は「FFRの測定は簡単に実施でき,血行動態的に意味のある閉塞か否か見分けるのに役立つ。FAME試験から,FFRを用いることで患者の予後を改善し,不要なインターベンションを減らすことができた。この方法は,症状が安定していて,他の方法で虚血が証明されていない患者に使用されるべきである。特に多枝病変患者では,冠血行再建術の安全性と有効性が高まるだろう」と付言している。
出典 Medical Tribune 2009.4.23,30
版権 メディカル・トリビューン社
<コメント>
"oculo stenotic reflex"とはかなり辛辣な表現です。
医療は脊髄反射で行ってはならないということを言っているのだと解釈しました。
<参考サイト>
PCI時のFFR測定の有用性
http://blog.m3.com/reed/20090127/1
(元文献は同じN Engl J Med 2009; 360 : 213 - 24です)
解剖学的評価としてのCFR,FFR
http://blog.m3.com/reed/20090315/_CFR_FFR
<番外編>
カテーテル専門医に上限 質を維持、当面千人に
心筋梗塞(こうそく)などのカテーテル治療を行う医師らでつくる日本心血管インターベンション治療学会(理事長=一色高明・帝京大教授、医師会員5598人)は、今年新設する専門医制度で、専門医の人数を当面1千人に限ることを決めた。
(2009年6月)25日に札幌市で開かれた評議員会で承認された。
日本専門医制評価・認定機構によれば、同機構加盟の71学会で上限を設けている学会はこれまでなかった。
会員の7割ほどが専門医に認定されている学会もある。
要件が緩くて質の保証としては不十分な学会もある。
今回の取り組みは、そうした現状を踏まえ、要件を厳しくして専門医数を制限し、質を高めようという目的だ。
今後、他の学会での取り組みを促すきっかけになると期待されている。
カテーテル治療は、風船や金属製の管で、狭くなった血管を広げる。心臓に栄養を送る冠動脈を広げる治療(PCI)だけで実施数は年間約20万件と見られている。
今回の専門医の認定基準では、カテーテル治療の術者として500例以上(うちPCIを300例以上)経験した人に筆記試験の受験資格を与え、合格者に実技試験を課す。
厚生労働省は、一定の要件を満たす学会専門医を取得した場合、広告でうたえるよう02年から認めている。
今回の専門医は今年11月に第1回の試験を行い、来年にも同省に広告を認めるよう申請する。
http://www.asahi.com/health/news/TKY200906250397.html
出典 asahi.com 2009.6.26
版権 朝日新聞社
<きょうの一曲> 枯葉
Cannonball Adderley feat. Miles Davis " Autumn Leaves"
http://www.youtube.com/watch?v=PPHtQn1t1n4&feature=related
秋の夜長をマイルスの「枯葉」で
http://shinka3.exblog.jp/9498448/
<自遊時間>
デジタルリマスタリングがさかんに行われています。
最近ではビートルズのCDのリマスタリングが話題になっています。
最近、子供が予約していたこの全集の買い物に付き合わされました。
店のサービスでCD2枚が無料になるということで同じくリマスタリングされたブルーノートを2枚手に入れました。
名盤中の名盤といわれる”Somethin' Else”です。
ビートルズのCDもそうですがやっぱり「音が立っいる」・・・
臨場感があります。
その他
ふくろう医者の診察室http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~ http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。
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