| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
| 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
| 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
| 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
| 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
< COURAGE試験 アゲイン | メイン | 不安定プラークの診断 >
兵庫県立尼崎病院循環器内科 佐藤幸人先生の「最新論文で考える日常臨床」の記事で勉強しました。
##PCI前のストロングスタチン追加投与はPCI手技に伴う心筋梗塞抑制に有用〜ARMYDA-RECAPTURE試験から
#研究の背景:スタチンを既に慢性的に投与されている患者でもPCI前の追加投与は有効か
■冠動脈疾患のリスクのある患者において,スタチン投与は冠動脈イベント予防に有効であることが多くの試験により示されており,心血管イベント,プラーク退縮,高感度C反応性蛋白(CRP)などを指標に検討が行われてきた。
当初は脂質異常症という慢性疾患症例での検討が主流であったが,最近は急性冠症候群(ACS)や経皮的冠動脈インターベンション(PCI)症例など急性期の症例での検討も行われている。
■ARMYDA試験,ARMYDA-ACS試験はそれぞれ,安定狭心症,ACS患者を対象にストロングスタチンであるアトルバスタチンのPCI前投与が,PCI手技に合併する心筋梗塞の頻度を低下させることを明らかにした。
■今回新たに報告されたのは,その延長にある試験であり,スタチンを既に慢性的に投与されている患者において,高用量のアトルバスタチンをPCI前に追加投与することで,PCI手技に伴う心筋梗塞などを減少できるかどうかが検討された(J Am Coll Cardiol 7月1日オンライン版)。
ARMYDA試験(Circulation 2004; 110: 674-678)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/15277322
ARMYDA-ACS試験(J Am Coll Cardiol 2007; 49: 1272-1278)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/17394957
Efficacy of Atorvastatin Reload in Patients on Chronic Statin Therapy Undergoing Percutaneous Coronary Intervention
(J Am Coll Cardiol 7月1日オンライン版)
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/j.jacc.2009.05.028v1?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=ARMYDA-RECAPTURE&searchid=1&FIRSTINDEX=0&resourcetype=HWCIT
#研究のポイント:アトルバスタチン追加投与で心血管イベント発生率が低下,ACIでより著明な効果
■対象は慢性的にスタチンを内服している(55%はアトルバスタチン内服)383例(平均年齢66歳)の安定狭心症または非ST上昇型ACSの患者。
「PCI 12時間前アトルバスタチン80mg投与+PCI直前アトルバスタチン40mg投与」というアトルバスタチン追加群(192例)と,プラセボ群(191例)に割り付けられた。
PCI後は全例40mg/日のアトルバスタチンが投与された。
■その結果,アトルバスタチン追加群はプラセボ群と比較して,30日後の主要心血管イベント(MACE;心臓死+心筋梗塞+予期しない再インターベンション)の発生が有意に低率であった(3.7% vs. 9.4%,P=0.037)。
その差は,PCI手技に伴った心筋梗塞発生を抑制したことの影響が大きいと考えられた。
■アトルバスタチン追加群では,正常上限を超えるCK-MB(13% vs. 24%,P=0.017),トロポニン I の上昇(37% vs. 49%,P=0.021)も,プラセボ群と比較して有意に低率であった。
■アトルバスタチンを追加することで30日後のMACEのオッズ比は0.5まで低下したが(95%信頼区間0.20〜0.80,P=0.037;表1),安定狭心症とACIを対象とした場合を比較すると,その効果はACIでより著明であり,約80%のリスク低下が認められた。

#佐藤幸人先生の考察:アトルバスタチン投与による急性効果の機序が考えられる
■スタチン投与の既往のない患者において,PCI前にスタチンを投与するとPCI手技に伴う心筋梗塞が減少し,MACEが減少することはARMYDA試験,ARMYDA-ACS試験により知られていた。
しかし,既にスタチンを慢性的に投与している患者において,PCIの直前にストロングスタチンであるアトルバスタチンを追加投与することにより,PCI手技に伴うリスク低下がさらに認められることが今回報告された。私にとっては驚きの内容である。
■その効果はACI患者において,安定狭心症患者よりも高く認められたことから,プラーク安定作用によると思われる。
しかし,血管内エコーで観察されるようなプラークの退縮にはストロングスタチン投与をしても数か月を要するために,アトルバスタチン投与による急性効果といった機序を考える必要がある。本論文の考察でもアトルバスタチンの血小板抑制効果,抗炎症効果が投与数時間後から出始める可能性を示唆している。
■また,アトルバスタチン80mgというのは毎日内服するには副作用増加の心配もある高用量であるが,PCI前に一時的に追加投与する分には副作用増加の懸念もなく,よいアイデアである。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/doctoreye/dr090705.html?ap
出典 MT pro 2009.7.22
版権 メディカル・トリビューン社
<関連サイト>
スタチン治療中のPCI施行患者におけるアトルバスタチン再負荷の有効性(ARMYDA-RECAPTURE)
http://therres.jp/entry/2009acc_armyda-recapture.php
■Germano Di Sciascio氏は,これらの結果について,LDL-Cに依存しない心血管保護作用である,抗炎症作用,抗凝固作用,内皮機能改善作用などが寄与した可能性について言及した。
コメンテーターのRobert A. Harrington氏は,「PCI前においては,血栓生成や炎症反応がともに亢進しているため,抗血栓療法のほかにも炎症をターゲットとする治療が必要である」と述べ,スタチンがその選択肢となりうる可能性に期待を寄せている。
Preliminary Results of ARMYDA-RECAPTURE Trial
http://www.cardiosource.com/cvn/index.asp?videoid=967
(動画です)
ARMYDA-RECAPTURE published: Statin reload before PCI
http://www.theheart.org/article/983447.do
Studies support statin preloading, even a statin reload, prior to PCI
http://www.theheart.org/article/954333.do
ARMYDA-RECAPTURE: Atorvastatin reloading improves PCI outcomes in statin users
http://www.medwire-news.md/40/81710/Lipidology/ARMYDA-RECAPTURE_Atorvastatin_reloading_improves_PCI_outcomes_in_statin_users.html
ARMYDA-RECAPTURE shows benefits of statin reload before PCI
http://cardiobrief.org/2009/07/01/armyda-recapture-shows-benefits-of-statin-reload-before-pci/
ARMYDA-RECAPTURE Published: Statin Reload Before PCI
http://www.medscape.com/viewarticle/705271
ARMYDA-RECAPTURE: Benefit derived from atorvastatin reload for patients undergoing PCI
http://www.cardiologytoday.com/view.aspx?rid=41336
<自遊時間>

(上)エジプトのサルームで撮影された皆既日食の画像。
(撮影: 石川勝也氏)
(下)国際宇宙ステーションから撮影された皆既日食時の地球。(提供: NASA)
www.astroarts.co.jp/. ../index-j.shtml
Astronomy Picture of the Day
http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/ap040926.html
<きょうのCD>
アンヌ・ケフェレックバッハ「Contemplation:瞑想」

J.S.Bach: Contemplation@Anne Queffélec
http://MusicArena.exblog.jp/11330344/
アンヌ・ケフェレックのバッハ「Contemplation:瞑想」
http://homepage1.nifty.com/classicalcd/cdreviews/2009-1/2009041901.htm
J.S.バッハ/瞑想(ピアノ作品集) アンヌ・ケフェレック(P)
http://nailsweet.jugem.jp/?eid=259
コメント
コメントはまだありません。コメントを書く