< HDLとアンジオテンシンII 1型受容体... |
メイン
|
心不全とその病因 および危険因子との関連... >
冠動脈疾患/糖尿病合併例と高齢患者ではPCIよりもCABGで死亡率低い
スタンフォード大学(米カリフォルニア州スタンフォード)のMark A. Hlatky教授らは,多枝病変を有する冠動脈疾患(CAD)患者における観血的冠動脈バイパス術(CABG)と経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の比較研究を行い,糖尿病合併例や65〜75歳の高齢患者ではPCIに比べてCABGのほうが死亡率が低いことがわかったとLancet(2009; 373: 1190-1197)に発表した。
同教授らは「このような患者では,カテーテル,バルーン,ステントを用いる低侵襲性のPCIよりCABGのほうが好ましい選択肢である可能性が高い」としている。 糖尿病合併例では30%低い
観血的手術で回復に長期間を要するCABGについては,多くのランダム化比較試験(RCT)で低侵襲PCIとの比較が行われてきたが,年齢,性,CADの程度などによって,患者のアウトカムが左右されるか否かについて検討できるほど大規模な試験はこれまで行われていなかった。
そこでHlatky教授らは,全患者と各サブグループについて,これら2つの治療法を比較検討するために,10件のRCTにおける研究者の協力を得て,患者7,812例の長期アウトカムを評価した。
PCIは,全試験のうち6試験でバルーン血管形成術,4試験でベアメタルステントが用いられた。
約6年間(中央値)の追跡後,全死亡率はCABG群(15%)とPCI群(16%)で同等であった。
しかし,糖尿病合併例の死亡リスクについては,PCI群に比べCABG群で30%低かった。同様に,65〜75歳の患者の死亡リスクは,PCI群に比べCABG群で18%低かったが,55歳未満の患者では25%高かった。
同教授らは「多枝病変を有するほとんどのCAD患者では,CABG後とPCI後で長期死亡率は同等である。したがって,治療の選択は他のアウトカムに基づき患者の希望に沿った形で行われるべきであろう。糖尿病合併例と65歳以上の患者では,CABGで死亡率が低いことから,同法がより好ましい選択肢かもしれない」と結論している。
短期的にはPCIが好ましい場合も
ジョン・ラドクリフ病院心臓外科顧問でオックスフォード大学(ともにオックスフォード)心血管外科のDavid P. Taggart教授は,同誌の付随論評(2009; 373: 1150-1152)で「より重度のCAD患者,特に糖尿病を合併している患者では,良好な生存率と再インターベンションの回避という点でCABGのほうが優れている。
しかし,別に行われたSYNTAX試験では,CABGの適応がない,または拒否する患者にとっては,PCIが短期的には好ましい選択肢であることが示されている」と述べている。出典 Medical Tribune 2009.7.16
版権 メディカル・トリビューン社
固定リンク
|
コメント (0)
コメント
コメントはまだありません。コメントを書く