戯れ言たれる侏儒
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降圧目標135/85mmHgは効果なし? 糖尿病患者などでも同様の結果に
コスタリカの研究者が発表
高血圧治療における降圧目標は140~160/90~100mmHg以下が臨床現場での定説であったが,日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2009」(JSH2009)をはじめ,近年のガイドラインでは135/85mmHgとするものが少なくない。
しかし,新しい降圧目標は本当に有益なのか。

この疑問に答えるべく,コスタリカ大学(コスタリカ・サンペドロ)教授のJose Agustin Arguedas氏らが調査を行ったところ,降圧目標を下げても死亡率低下や疾患の改善に対する有効性はないとの結果が出た。
詳細はCochrane Database Syst Rev 7月8日オンライン版に掲載されている。

死亡率のリスク比は0.92で有意差に至らず
Arguedas氏らは, 電子データベースのMEDLINE(1966~2008年の記録),EMBASE(1980~2008年の記録),CENTRAL(2008年までの記録)に掲載された論文やガイドライン,臨床試験などから,140~160/90~100mmHgと135/85mmHgに該当する血圧が治療によって得られた群と対照群をランダムに抽出し,その効果を比較した。

一次エンドポイントは総死亡率,総重篤有害事象,総心血管イベント(心筋梗塞,脳卒中,うっ血性心不全,末期腎不全),二次エンドポイントは収縮期血圧(SBP)および拡張期血圧(DBP)の平均血圧値と副作用による治療中止。
異なる降圧目標を比較した臨床試験は,SBPを対象にしたものはなかったが,DBP対象は7件(対象者数2万2,089例)見つかっている。

その結果,たとえ降圧目標を140~160/90~100mmHgから135/85mmHgに下げても,死亡率は有意に改善されないことが示された(リスク比0.92,95%信用区間0.86~1.15)。
また,心筋梗塞(同0.90,0.74~1.09),脳卒中(同0.99,0.79~1.25),うっ血性心不全(同0.88,0.59~1.32),主要心血管イベント(同0.94,0.83~1.07),末期腎不全(同1.01,0.81~1.27)と,各疾患の改善との関連性も見出されていない。

また,糖尿病患者と慢性腎疾患患者を対象とした解析でも,降圧目標による死亡率と疾患の状態への影響は認められなかった。

以上の結果から,同氏らは「降圧目標を140~160/90~100mmHgから下げたとしても,死亡率や各疾患は改善しない」と結論。
ただし,今回検討した7試験のうち6試験で総重篤有害事象や副作用のための治療中止に関する情報が不足していたため,「完全に評価できたわけではない」とも述べている。
また,各ガイドラインが糖尿病患者と慢性腎疾患患者に対してさらに低い降圧目標を推奨していることから,現在はこの点について研究を行っているという。

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0907/090747.html?ap

出典 MT pro 2009.7.21
版権 メディカル・トリビューン

 

<コメント その1>
これってどのように評価すればよいのでしょうか。
メーカー主催の降圧剤の講演会ではこんな話は聞けません。
そんな講師は、たとえ最初にお呼びがかかっても2度目以降はお声がかかりません。

私は、MRさんの研究会に時々お呼びがかかりますが、こういった裏話的(オフレコ)な話を織り交ぜて講演します。
講演後の反応は概して好評ですが、少し考えてみればこれは外交辞令であることが分かります。
それは同じメーカーからは2度とオファーがないからです。

そりゃそうですよね。
折角メーカーから「洗脳」されたMRさんに「雑音」を聞かせては、企業としての立場がありません。
<コメント その2>
一時Jカーブ現象という言葉が一世を風靡しました。
今回の論文はJカーブ現象ではなく「底打ち現象」「踊り場現象」といったところですが、アルファベットを使った専門用語があるのでしょうか。


大昔読んだ文献でも「夜間に血圧を下げ過ぎると脳梗塞の発生頻度が増加する」と書いてありました。
印象深いのは第1回高血圧学会会長のK教授のグループの論文で、やはり同じようなことが書いてありました。

しかし、現在は夜間高血圧(nonn-dipper)の概念が広がりlower the betterという風潮です。

糖尿病領域でもACCORD試験で過度の降圧が夜間の低血糖を引き起こしている可能性が指摘されています。
ACCORD試験と死亡率増加
http://wellfrog3.exblog.jp/11827920

何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」ということでしょうか。

<Jカーブ関連サイト>
脳梗塞の再発予防では、降圧療法が推奨される
http://www.jsts.gr.jp/guideline/055-056.pdf
■Jカーブ現象、すなわち過度の降圧に伴い再発率が上昇するか否かは、報告により一定しない。
Hasson, et al. Lancet;1998,351:1755-1762
■TIAあるいは軽度の脳卒中において収縮期血圧130mmHgおよび拡張期血圧80mmHgまでは血圧が低いほど再発リスクは低下し、Jカーブ現象はないとする報告がある。
Rogers A et al. BMJ1996;313,147
■一方、Jカーブ現象があるとする報告では、最も再発率が低い拡張期血圧はラクナ梗塞80〜84mmHg、アテローム血栓性脳梗塞85〜89mmHgであった(降圧薬の種類別の解析なし)。
Irie K et al. Strike 1993;24:1844~1849


ACE阻害薬で冠動脈疾患例を降圧するとJカーブが現れる?
NM online 2004.3.28
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/298308.html
■2004年3月27日のポスターセッションにおいて、京都大学循環器内科の由井芳樹氏は、わが国で行われたJMIC-Bのサブ解析を報告した。
■冠動脈疾患合併高血圧例に対するCa拮抗薬とACE阻害薬の有用性を比較したJMIC-Bだが、ACE阻害薬群では収縮期血圧と心事故発生率の間に、一見するとJカーブ(一定以上の降圧によりイベントが増加する現象)が現れるという結果に、多くの参加者が集まった。
■JMIC-Bは、冠動脈疾患合併の高血圧患例においてCa拮抗薬の心事故抑制作用がACE阻害薬と同等だと明らかにした無作為化試験(Hypertens Res 2004; 27:181)だが、今回は到達血圧と心事故発生率の関係が検討された。
まず拡張期血圧と心事故発生率だが、Jカーブは認められなかった。しかし収縮期血圧では、130mmHg未満まで降圧できた群では「140mmHg以上150mmHg未満」の群に比べ心事故が有意に増加していた。
そこで収縮期血圧と心事故発生率の関係を薬剤別に見ると、Ca拮抗薬服用例ではJカーブは「130mmHg未満群」における心事故の有意な増加は認められなかったが、ACE阻害薬服用例では有意な増加を認めた。
■従来、心事故におけるJカーブ現象は、主として拡張期血圧との関係で指摘されてきた。しかし本検討では拡張期ではなく、収縮期血圧と心事故の関係でJカーブが認められている。
何故、このような結果となったのか。座長である国立循環器病センター内科高血圧腎臓部門の河野雄平氏が質問した。

■これに対し「薬剤の特性の違いが出たと考えられます」と由井氏は答えた。

 「本試験の『心事故』には胸痛が含まれているので、抗狭心症薬でないACE阻害薬では胸痛出現が増加したのでしょう」。

 これを受けて自治医科大学循環器内科の刈尾七臣氏が、胸痛を除外すれば血圧は低いほどベントが減少していたか質問した。
「そうなると思う」が由井氏の答えだった。
<コメント>
降圧剤別にJカーブの有無が分かれるということで興味がわきましたが、ちょっと肩すかしの結果dした。

わが国の高血圧治療とEBM
http://www.lifescience.jp/ebm/opinion/199910/index.html
■evidenceを重視するという意味では,HOT studyから結論が導かれるはずであったJカーブの有無の問題があります。Cruickshankのいう虚血性心疾患の既往のある症例では拡張期血圧を85mmHg以下に下げることの是非を検証するために行われた臨床試験でした。
しかしこの試験では降圧目標を80, 85, 90mmHg の3群に分けた訳ですが,実際には予想したようには分かれず,3群が一塊になってしまった。そのかわり実際の到達値と心血管イベントの発症との関係をみるという姑息的手段で解析したわけです。
その結果,ご存じのように至適降圧拡張期レベルを83mmHgとしながらも,拡張期血圧を75mmHg以下に下げても安全であると結論づけています。
わたしはもともと心臓を専門とする立場からJカーブは存在しないという考え方を強く支持していましたが,このHOTの成績は万人を納得させるに足る科学的なものではないと思います。
HOT studyの結果を待たずともJカーブが存在しないとの臨床試験は少なくありません。
■また研究者によっては血圧をもっと下げた場合にはJカーブはかならず出現するという人もいますが,このような議論は非現実的です。
高血圧患者の拡張期血圧を70mmHg以下に下げ続けることは一般的には行いません。
もし下げたいと思う臨床医がいるとすれば,それ以下に下げることの善し悪しは個々の患者の合併症やリスク因子を考慮して各々の医師が決断を下し,自己の責任において決定すべきことがらです。
これがIndividual Therapyというべきものです。

高齢者では血圧の下がりすぎはよくないと聞きましたが?
http://www.gik.gr.jp/~skj/ht/htfaq.php3

冠動脈疾患(虚血性心疾患)と診断された方では拡張期血圧の過度の低下により逆に心筋梗塞や脳卒中などの心血管事故や死亡率が増加することが示されており(Jカーブ現象)、臓器障害を既にもっている方の場合の過度の降圧には注意が必要です。

J カーブ理論と The lower, the better
http://www.lifescience.co.jp/cr/zadankai/0402/2.htm


降圧目標は125/75mmHg、それ以下に下げる場合は慎重に
(第28回日本高血圧学会総会)
http://www.gclew.com/gakkai/28th_jsh/contents/0918_2.php
■プロスペクティブ研究61件のメタ解析の結果から、どの年齢層においても血圧は低ければ低いほどイベント発生率が低下することが明らかにされている。
一方、虚血性疾患を合併した患者には至適血圧があり、血圧がそれより高くても低くても心筋梗塞の発症率が上昇するとしたJカーブ現象の是非については決着が付いていない。
■長谷部氏らが実施したASAHI研究では、拡張期血圧が低いほど冠動脈病変重症度が高度であるにもかかわらず重篤なイベントの発生率が低かったが、収縮期血圧は125mmHg未満の群で重篤なイベントの発生率が高かった。
Jカーブ現象を検討する目的で実施されたHOT研究では、拡張期血圧75mmHg未満、収縮期血圧125mmHg未満で、心筋梗塞の発症リスクが若干増大しており、INVEST研究では、拡張期血圧が70mmHg以下の群では心筋梗塞の発症リスクが上昇している。
■また、心筋梗塞発症例における二次予防について検討したASAHI-2研究では、70歳未満の群では収縮期血圧の低下とともに心筋梗塞や狭心症の発症リスクは低下したが、70歳以上の群では収縮期血圧120mmHg未満の群でこれらの心イベントの発症リスクが増大した。
また、70歳以上の群では拡張期血圧70mmHg未満になると心イベントの発症リスクが有意に上昇した。
■これらの知見から長谷部氏は、降圧目標は125/75mmHgを目安として、これ以下に下げる場合には慎重に観察する必要があるだろうと述べ、今後はインターベンションをはじめ、スタチン、抗凝固薬や抗血小板薬、硝酸薬などの影響、さらには年齢や動脈硬化病変の重症度の影響などを検討する必要があることを指摘して、講演を締めくくった

<きょうの一曲>
妹尾 美里
http://www.misatosenoo.com/

 

3歳よりピアノを始める。
武蔵野音楽大学器楽学科ピアノ科卒業。
クラシックを伊東京子氏(p)に師事。
卒業後、ミッシェル・ペトルチアーニの音楽に出会い、衝撃を受けジャズに転向。
<コメント>
確かにミッシェル・ペトルチアーニと見(聴き)紛う演奏です。

 

<きょうのサイト>
Google Earth で 月を探索
http://www.youtube.com/watch?v=N-W6bKXGZEc&feature=featured

cafe montmartre
http://cafemontmartre.jp/
高野雲の個人サイト、カフェ・モンマルトルは、音楽に魅せられたこだわりのページです。すべての好奇心旺盛な人たちのために!

快楽ジャズ通信
http://kairaku-jazz.seesaa.net/

 

 


 

その他
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
 「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~
http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)
があります。

 

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卵円孔開存患者の脳卒中

戯れ言たれる侏儒 / 2009.07.30 00:06 / 推薦数 : 2

孔とは別:卵円孔開存患者の脳卒中について、右左短絡による塞栓とは関係ない新たな「心房細動様」理論が提唱された

卵円孔開存および中等度から重度の心房中隔瘤を有する患者は、心房細動に似た左心房機能不全を起こすことがあり、これが左心房由来の動脈塞栓症の原因となる可能性があることが、新研究で示された

卵円孔開存(PFO)を有する患者での特発性脳卒中において、PFO自体を右心房から左心房へ通過する塞栓症が関与しないもうひとつの原因を解明したとイタリアの研究者が主張している。
Dr Gianluca Rigatelli(ロヴィーゴ総合病院、イタリア)らは、『Journal of the American College of Cardiology: Cardiovascular Interventions』2009年7月号において、中等度から重度の心房中隔瘤を合わせ持つPFO患者は、心房細動に似た状態を引き起こしやすく、それにより左心房由来の動脈塞栓が起きることがあると述べている。
Rigatelli博士らの指摘によれば、奇異性塞栓症と見なされる患者は、機能的に心房細動(AF)患者と同様の左心房障害を持っていることが多い。
「我々は、(左心房)血栓症とそれに続く動脈塞栓症の原因に『心房細動様の』状態があると想定している。」

それを調べるためにRigatelli博士らは脳卒中の既往があり、いろいろな種類のPFO閉鎖デバイスのどれかでPFO治療を行う患者98名を前向きに登録した。
ベースライン時に左心房の駆出量、導管機能、駆出率、もやもやエコーを測定し、AF患者50名と、リスクを合致させた患者70名による対照群と比較した。
博士らの報告によれば、PFO閉鎖治療を受ける脳卒中患者は、ベースライン時の心房機能の測定値が異常であり、対照群との比較では有意差があったが、心房細動患者の測定値との比較では有意差がなかった。
しかし閉鎖後は左心房のすべてのパラメータが「正常化」して、対照群と同レベルになった。
さらに詳しく分析すると、PFO患者の左心房機能不全については、中等度から重度の心房中隔瘤がもっとも強力な予測因子であることが判った。
「今回の研究で、PFO患者においては中等度から重度の心房中隔瘤と、左心房の機能不全との間に関連があることが示された」とRigatelli博士らは記している。
「AFの病態に結果的に等しくなることが、この種の患者における動脈塞栓症の発生メカニズムに寄与する新たな要因であると考えられる。」

 

孔のせいではない
この研究に関連する解説記事において、Dr Peter Block(エモリー大学、ジョージア州アトランタ)がこの研究の「考えられる欠点」を列挙しているが、全体としては「興味深い話」だとしている。
「この研究は、特発性脳卒中というシナリオにおいてPFOは我々が思うほど大きな役割を果たしていないらしいことを示している」とBlock博士は語った。
ここで重要なのは、様々な閉鎖デバイスはそれぞれ左心房機能回復の効果の程度が違っている点であり、このことはRigatelli博士らによっても観察されている。 こ
れはすなわち、PFO閉鎖治療を受ける患者は、左心房機能が不完全であることに伴う脳卒中のリスクに依然として曝されていることを示している。
もし、効果が非常に期待される閉鎖デバイスがベネフィットを示さなければ、そうした残念な転帰は、閉鎖デバイスが左心房機能に対して有効でないことで説明がつけられるかもしれない、と博士は述べ、「興味深い問題がいくつか出てきた」と結んだ。
Dr Peter Wilmshurst(王立シュローズベリー病院、英国)はheartwireの取材に答えて、この研究には「技術的な」問題がいつかあると指摘している。
その一つが、AF患者で脳卒中または動脈塞栓症を起こした者がいたのかどうかという情報が呈示されていないことであり、そのために、このAF患者群の左心房の特性が「脳卒中も起こすAF患者の典型」なのかどうかが判定できない。
またこの研究では、左心房特性の正常化は脳卒中再発リスクの低減と解釈してもいいかどうかを示す転帰データが欠けている、と博士は述べた。
「より実践的な問題として、脳卒中患者に経食道心エコーも含めた詳しい心エコー検査を実施しても、PFO通過が原因の血栓症以外に、左心房血栓とPFOとの間に関連があることを誰一人示していないのに対し、AF患者では左心房、それも特に左心耳に血栓があるという点である」とWilmshurst博士は最後に語った。

 

http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/7/28/105023/  Medscape 2009.7.28

 

 

<参考サイト>
卵円孔開存
http://www.jsts.gr.jp/guideline/068-069.pdf


卵円孔開存(PFO)は脳梗塞の危険因子か?
http://blog.goo.ne.jp/pkcdelta/e/099cbe0682322ea61ed091a25ec91646


Recurrent cerebrovascular events associated with patent foramen ovale, atrial septal aneurysm, or both.
脳梗塞 厚生科学研究班編/医療・GL(01年)/ガイドライン
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0005/1/0005_G0000005_S0001364.html
脳卒中の再発率は、卵円孔開存だけの患者で2.3%、卵円孔開存と心房中隔瘤合併患者で15.2%、いずれの異常も認めない患者で4.2%であり、心房中隔瘤だけの患者では再発はなかった。脳卒中の再発は、卵円孔開存と心房中隔瘤合併患者で最も高く、再発にはアスピリン以外の治療法を検討すべきである。


原因不明の脳梗塞
http://www.e-clinician.net/vol55/no568/pdf/quiz_568.pdf

 

心原塞栓性脳梗塞
http://suuchan.net/pukiwiki/index.php?%BF%B4%B8%B6%BA%C9%C0%F2%C0%AD%C7%BE%B9%BC%BA%C9
奇異性塞栓
 心房中隔欠損
 卵円孔開存
 肺動静脈瘻
 心房中隔瘤
 Chiari network

Right-to-Left Shunt in Cryptogenic Stroke
http://www.ebm-library.jp/att/detail/61570.html
■結論
若年,高齢いずれの 脳梗塞患者においても,多量の右左シャントは,心房中隔瘤合併の有無を問わず,脳梗塞再発の独立危険因子ではなかった。

[PDF] 卵円孔開存と奇異性塞栓症
http://www.e-clinician.net/vol55/no566/pdf/topics01_566.pdf


奇異性脳塞栓症
http://ej.islib.jp/ejournal/1406100231.html
■静脈で形成された血栓が,何らかの右左シャントを通って左心系に流入し,脳血管系を閉塞することにより生じた脳梗塞を奇異性脳塞栓症(paradoxical cerebral embolism)と呼ぶ。50歳以下の若年者脳梗塞の原因として注目されている病態である。
■一般人口の約2割が卵円孔開存(patent foramen ovale:PFO)を有しているので,単にPFOを有する脳梗塞を奇異性脳塞栓症と診断してはならない。
奇異性脳塞栓症は,脳梗塞と右左シャントの存在に加えて,脳塞栓症を示唆する皮質梗塞などの神経放射線学的特徴を有し,静脈内血栓が証明され,他の塞栓源がない場合に診断される。


卵円孔開存による奇異性脳塞栓症の二次予防に、ワルファリンは有効か?
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0005/1/0005_G0000005_C0000317_0001.html
■卵円孔開存による奇異性脳塞栓症には、ワルファリンを第一選択とする根拠はない(グレードB)。
■ 卵円孔開存による奇異性脳塞栓症には、卵円孔開存の外科的閉鎖術が推奨される(グレードC)。
■卵円孔開存による奇異性脳塞栓症は、原因不明の脳梗塞の大きな原因である。
経食道心エコーを用いた検討では、原因不明の脳塞栓症および発症機序不明のTIA群の卵円孔開存率は26.8%~40%である。
■卵円孔開存による奇異性脳塞栓症の二次予防では、ワルファリン(INR 1.4-2.8)とアスピリン(325 mg/日)の効果および安全性に差がなく、ワルファリンを第一選択とする根拠はない。
■一方、ワルファリンは抗血小板療法より有効であり、卵円孔開存の外科的閉鎖術はワルファリン治療と同等であるという報告もある。
卵円孔開存および心房中隔瘤の合併例の脳梗塞の二次予防では、アスピリン300mgは有効ではない。

 

マルクシャガール 松風http://page7.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g81497799#enlargeimg

 

<きょうの一曲> 
Desafinado - Gal Costa
http://www.youtube.com/watch?v=JMbCeM0Ro1A&NR=1

 

<自遊時間>
たまたまググっていたら

あの「徹子の部屋」が「まことの部屋」に!?
http://www.excite.co.jp/News/entertainment/20090729/Dogatch_0929076710.html


というタイトルが目にとまりました。
この「まこと」は、大竹まことのことでした。

大竹まこと
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%AB%B9%E3%81%BE%E3%81%93%E3%81%A8


について調べてみたら、東京大学教育学部附属高等学校(現・東京大学教育学部附属中等教育学校)卒業ということでした。

随分昔のことになるのですが、大学時代の部活でにこの高校を卒業した先輩がいました。
当時のうわさでは、教育効果をみるために双生児を集めている学校だということでした。

大竹まことも双生児だったようです。
そうすると、このうわさは「まこと」だったのでしょうか。

 

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昨日の後半です。

腎動脈ステント留置術,理解の高まりが適用拡大の鍵
腎動脈ステント留置術は内科治療や外科治療(腎動脈バイパス術)と並ぶ,腎動脈狭窄症(renal artery stenosis;RAS)に対する治療法の1つである。
冠動脈ステント留置術に比べて,同術の施行はきわめて限定的で,わが国では年間数千例しか施行されていない。
 
その理由としては,腎動脈ステント留置術そのものの問題もあるが,むしろRASの病的意義が臨床家によく理解されていないために,RASの診断がきちんとなされていないことのほうが大きいようだ。
山下副院長は「RASに対する腎動脈ステント留置術の有用性は明らかなので,臨床家には,もっと積極的にRASを診断する努力を求めたい」と語った。

腎機能低下と腎萎縮を伴いつつ,経時的に進行
RASは,アテローム動脈硬化症などにより腎動脈の内腔が狭くなることによって起こる。
線維筋性異形成症,大動脈炎症候群などによっても起こるが,ほぼ90%は動脈硬化症が原因とされる。
 
RASは腎血管性高血圧や虚血性腎症の原因になるが,腎動脈の狭窄がかなり高度でも無症候性に経過するケースもある。
もちろん,高血圧と腎症および無症候性腎動脈狭窄は,それぞれ一部がオーバーラップしており,「RASはこれらすべてを包含した疾患概念として捉える必要がある」と山下副院長。
 
RASを無治療のまま放置すると,たとえ血圧がコントロールされていても,また無症候であっても,狭窄は進展していく。
そして,これに伴い確実に腎機能は低下し,腎は萎縮する。
 
腎血管性高血圧や虚血性腎症が心血管イベントの原因となり,生命予後を悪化させることはよく知られている。
しかし,最近では,RASそのものが,左室機能不全や慢性腎不全,心不全よりも強力な予後悪化因子であることが指摘されている。
さらに,狭窄が高度であればあるほど予後が悪く,片側狭窄よりも両側狭窄のほうが予後不良であることなども報告されている。

診断法として有用性高い腎動脈ドプラ法
RASは冠動脈狭窄症や頸動脈狭窄症に比べて特徴的な症状に乏しいため,患者自身が疑い,受診することは難しい。
また,これまでは腎血管性高血圧が疑われても,RASの診断が難しいため,RASが積極的に検索されることは少なかった。
しかし,RASは従来考えられていたよりも,かなり高頻度に循環器疾患患者に潜在していることがわかってきた。
 
山下副院長は,以前に心臓カテーテル検査を行った連続289例において,腹部大動脈造影によりRASの潜在頻度を検討している。
その結果,狭窄度50%以上を有意狭窄と定義した場合,289例中21例(7%)にRASが潜在していたという。
片側性が18例(6%),両側性が3例(1%)で,罹患冠動脈枝数別に見ると,1枝,2枝,3枝病変のおのおの5%,10%,9%にRASが認められた。
なお,高齢,高血圧症あり,冠動脈疾患ありの3つが,独立したRASの関連因子として同定された。
 
RASを疑うべき因子としては,表1のような項目が挙げられている。
これらの項目のうち1つでも該当すれば,RASが潜在する高リスク群として積極的にスクリーニングする必要がある。

 

 

RASのスクリーニグの主体は画像診断で,なかでも有用なのは腎動脈ドプラ法である。
同検査では腎動脈の狭窄そのものを描出できることもあるが,おもに腎動脈の血流速度を測定することから腎動脈の存在を判定できる。
CTアンギオグラフィー法,MRアンギオグラフィー法でも非侵襲的にRASを描出できるが,前者にはX線被曝,造影剤使用など,後者には低解像度などの欠点が指摘されている。
 
心臓カテーテル検査や末梢動脈造影時に同時に腎動脈造影を行うことを"drive-by angiography"と呼んでいる。
これに関しては,増加造影剤(注;造影剤の使用量が増えること)あるいはX線被曝の問題から反対する意見もある一方,RASの臨床的意義を考慮すると有用性は高いとして,許容する意見も根強くある。
しかし,エコーによる検査が確立している現在,同施設ではエコーによるスクリーニングをおもに行っている。
 
RASの診断法としては,亢進しているレニン-アンジオテンシン系を検出する機能的検査もある。
しかし,同検査はRASのスクリーニング法としては感度,特異度とも不良で,推奨されない。

専用ステントの開発などにより適用拡大の傾向
RASは進行性であるため,保存療法には限界があり,いずれかの時点で血行再建術が必要になる。
その方法としては腎動脈ステント留置術が第一選択とされるが,その手技成功率は98%前後と高く,再狭窄率も15〜20%にとどまると報告されている。
 
腎動脈ステント留置術は長らく適応未確立のまま施行されてきたが,2006年にようやく末梢動脈疾患の一部という形で,米国心臓病学会/米国心臓協会(ACC/AHA)から診療ガイドラインが示されている(表2)。

 

 

腎動脈ステント留置術が長らく適応未確立であったことの理由の1つとしては,腎動脈ステント留置術の手技が難しく,周術期合併症を伴うことが多かったことが挙げられる。
この合併症があるために,これまで標準的手技による同術の症例集積は難しかった。
したがって,同術の有用性を証明し,その適応を確立するための臨床試験も組みにくかったと言える。
 
腎動脈ステント留置術の手技が難しいのは,腎動脈が腹部大動脈からほぼ直角に分岐しているので,ステントを安全に通過させることが難しいためである。
同術では当初,四肢動脈ステント留置術などと共通のステントが用いられていたため,8Frの大径ガイディングカテーテルとの併用が必要であり,そのため大動脈壁の損傷,解離,腎動脈閉塞などの合併症の発生率が高かった。
しかし,その後,6Frの小径ガイディングカテーテルとの併用が可能なステントが開発されたため,合併症の発生率は激減している。
わが国でも2009年4月に小径ガイディングカテーテルとの併用が可能な腎動脈専用ステントが薬事承認され,6月から使用可能になっている(図3)。

 

 

現在,米国において腎血管性高血圧患者1,000例以上を対象に,降圧薬単独治療群と腎動脈ステント留置術併用治療群の2群間で,腎機能障害や心血管病発症の抑制効果について比較検討する前向き無作為化試験CORAL※3が進行中だ。
結果は数年以内に発表されることになっているが,山下副部長は「この試験により,腎動脈ステント留置術の予後改善効果が証明されることへの期待は高い」と言う。
 
腎動脈ステント留置術が,再狭窄の抑制に加えて長期予後改善効果が明らかになれば,今後,同術が大きくクローズアップされることは間違いない。
しかし,そうなれば,同術の適応があるにもかかわらず多くの患者が放置されている現状は,なおさら速やかに改められなければならない。
 
同副部長は「
差し当たっては,難治性高血圧患者などのなかにRASが潜在していないかどうかを,積極的にスクリーニングするところから始めて欲しい」とあらためて訴えた。

※3 Cardiovascular Outcomes in Renal Atherosclerotic Lesions

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=0&order=1&page=0&id=M42300761&year=2009

出典 Medical Tribune 2009.7.23、30
版権 メディカル・トリビューン

 


<きょうの一曲>  波
Gal Costa - Wave
http://www.youtube.com/watch?v=rduKvPcMg9c&feature=related

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ステント留置による血管内治療は冠動脈が代表的だが,それ以外に四肢動脈,頸動脈,腎動脈に対しても行われている。しかし,冠動脈に比べると,これまで他の動脈に対する血管内治療の施行は限定的であった。
そのおもな理由としては,
(1)臨床的有用性を証明する確固たるエビデンスが存在しない
(2)部位に適合したデバイスが開発されていない
(3)手技が難しい
などが挙げられる。
しかし近年,こうした問題は徐々に克服され,それに伴い冠動脈以外の動脈に対する血管内治療の施行も増加しつつある。
今回,昨年保険償還された頸動脈ステント留置術(carotid artery stenting;CAS)について神戸市立医療センター中央市民病院脳神経外科の坂井信幸部長に,先ごろ保険償還された腎動脈ステント留置術については心臓血管センター北海道大野病院の山下武廣副院長(循環器科)に,現状および展望を解説してもらった。

プロテクションデバイスの開発が適用拡大を促すCAS
CASは頸動脈狭窄症に対する治療法で,世界的には1990年代後半から本格的に施行されてきた。
わが国でも2004年ころから施行数が増え始め,2008年4月に保険承認されたことで,その傾向に拍車がかかりつつある。
 
わが国におけるCASのパイオニアの1人である坂井部長は「CASの導入以来,わが国の頸動脈狭窄症の治療は大きく変貌しつつある」とし,さらに「外科手術に比べて低侵襲で,入院期間も短くてすむCASは今後,さらに急速に適用が拡大する可能性がある」と述べた。

CEA高リスク例を中心に施行されてきたCAS
頸動脈狭窄症は,頸動脈分岐部のアテローム動脈硬化症により頸動脈が狭窄することによって起こる。
言葉が出にくい,手足が痺れるなどの症状を伴うこともあれば,無症状のまま経過することもある。
同症は,脳梗塞(アテローム血栓症)発症の重要なリスクファクターとなる。
 
頸動脈狭窄症の治療は,狭窄が軽度であれば,抗血小板薬などによる内科治療が適応となる。
しかし,狭窄が中等度以上になると,たとえ内科治療が十分であっても脳梗塞の発症,再発リスクは高い。
こうした症例では,狭窄部に対する局所的な治療として,頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy;CEA)あるいはCASが施行される。
 
CEAは頸動脈狭窄部を切開し,狭窄の原因となっている内膜のアテロームを取り除くことで狭窄部を拡大する外科治療である。
高度狭窄例に対し内科治療に加えてCEAを施行すると,内科治療単独に比べて脳梗塞の再発率が有意に抑制されることが,大規模臨床試験により証明されている。
 
CASはカテーテルを用い,経皮的に頸動脈にステントを設置する血管内治療である。
1970年代後半から試みられているが,報告が増え始めたのは90年代に入ってからとなる。
しかし,既にCEAという治療法が存在したため,CASはCEAの適用が難しい,CEA高リスク症例を中心に施行されてきた。

わが国でも2008年4月に保険承認
CASには,導入当初から指摘されてきた1つの問題がある。
それは,術中に合併症としての脳塞栓症を起こすリスクが高いことだ。
CASでは血管拡張に伴いアテローム性プラークが破砕され,それにより生じたデブリス〔debris(仏);破片〕が頭蓋内動脈に迷入して,脳塞栓症を起こしやすい。
この周術期合併症を防ぐ有効な手立てがなかったために,CASは低侵襲ではあるがリスクの高い治療と認識され,普及を妨げることになった。
 
ブレークスルーは1990年代後半になって,脳塞栓症のプロテクションデバイスが開発されたことで訪れる。
このデバイスの原理は,CASと同軸で使用できる血管閉塞用バルーンやフィルターなどを狭窄部の遠位部に留置し,それによりデブリスを捕捉するというもの。
フィルターにはレーザーカットで微細な孔が開けてあるので,術中でも血流は保持される(図1)。

 

 

「プロテクションデバイスの開発により,CASの術中の安全性は劇的に改善し,欧米でのCASの適用は飛躍的に拡大した」と坂井部長。

プロテクションデバイスを用いたCASに関する最初の大規模臨床試験は,2000年から米国で開始されたSAPPHIRE※1である。
対象はCEA高リスク(症候性で50%以上,無症候性で80%以上の狭窄率)の頸動脈狭窄症患者334例で,CAS群とCEA群それぞれ167例ずつに無作為割り付けした。
主要評価項目は,「術後30日以内の死亡+脳卒中+心筋梗塞および術後31日以降1年以内の死亡+治療側脳卒中」の累積発現率。
 
2004年に行われた結果報告では,累積発現率がCAS群12.2%,CEA群20.1%で,CASはCEAより有意に優れており(P=0.05),CASのCEAに対する非劣性が証明された(図2)。
この結果を受け,同年,CASは米食品医薬品局(FDA)により認可された。

 

プロテクションデバイスは,わが国でも2004年には入手可能になり,それ以降CASの施行数は増加し始める。
また,SA PPHIRE試験の結果を受け,2008年4月にわが国でもCASが保険承認されたことが追い風となり,CASの適用は急激に拡大する勢いを見せている。

関連12学会で実施基準のコンセンサスを取りまとめ
CASは脳梗塞発症または再発予防のために行う治療であり,それによる予防効果がCAS施行に伴うリスクを上回っていてこそ意義がある。
すなわち,周術期リスクをできる限り低減させることと,長期予防効果のエビデンスを確立することが, CAS存立のための必須条件と言える。
 
周術期リスクをできるだけ低減するために,坂井部長は「まず何より適応をきちんと守ることと,施術者がCASのスキルに習熟することである」と言う。
この目的のために,関連12学会ではCAS実施基準と術者トレーニングに関するコンセンサスを取りまとめた(
http://www.jacct.com/cas/top.html)

 

)。

同部長は「これからCASを実施したい施設や医師は,まず学会のホームページで検討したうえで,既に関連12学会が認めた指導医の資格のある医師に相談して欲しい」としている。
 
CASの長期予防効果については,CASが新しい治療法で,現在も急速に進歩を続けている手技であるため,エビデンスが追い付いていないのはやむをえないと言える。
わが国では2008年4月からCASの初期成績と1年までの経過を見るJ-CASES PMS※2が開始されている。
今後は,長期予防効果を証明するための努力を続ける必要がある。
 
同部長は「CASが周術期リスクと長期予後においてCEAに劣らないことがわかれば,CASの低侵襲で,入院期間が短縮するという利点は,もっとクローズアップされてくるはず。頸動脈狭窄症の治療の主役がCEAからCASに移行するのは,そう遠くないと思われる」と結んだ。
※1 Stenting and Angioplasty with Protection in Patients at High Risk for Endartrectomy
※2 Japan Carotid Artery Stent Education Systemによる市販後調査
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=0&order=1&page=0&id=M42300761&year=2009

出典 Medical Tribune 2009.7.23、30
版権 メディカル・トリビューン社


<きょうの一曲>
Righteous Brothers - Unchained Melody Traduzida (Ghost)
http://www.youtube.com/watch?v=sCcaNzI2fl4&feature=related

U2 - Unchained Melody
http://www.youtube.com/watch?v=qo5T0bs-JDY&feature=related

Elvis-Unchained Melody
http://www.youtube.com/watch?v=1Sm9jFaHbCM&feature=related

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DES後は抗血小板剤を服用していただくことが一般的ですが、症例によっては抗凝固剤を併用する3重抗血栓療法が必要な場合もあるようです。
当院でも最近、ある専門病院でDESを施行していただき、バイアスピリンとプラビックスを処方された患者がいます。
退院後、当院でフォローすることになりましたが、いずれかが原因と思われる薬疹が出現し困りました。
結局、施術していただいたドクターと相談し、いずれかを服用していただいて様子をみようということになりました。
ご本人はどうやらバイアスピリンが怪しいようだとおっしゃるのでプラビックスのみ服用していただくことにしました。

さて、きょうは重抗血栓療法で勉強しました。

 

3重抗血栓療法が必要な患者の出血リスクを減らす
2重抗血小板療法とワルファリンの組み合わせで出血の危険性が有意に増大し、この問題は人口の高齢化とともに大きくなりつつある。
こうした治療法の便益とリスクの釣り合いのとり方が、最新の総説で推奨された。

2重抗血栓療法にワルファリンなどの抗凝固薬が必要な患者の出血リスクを減らすための治療戦略を検討する総説が出された。

『Journal of the American College of Cardiology』2009年7月7日号に発表されたこの総説は、Dr David Holmes(メイヨークリニック、ミネソタ州ロチェスター)らのグループが著した。

著者らによれば、ACSの治療および冠動脈ステント留置後には2重抗血小板療法(アスピリンとクロピドグレル [製品名Plavix、Sanofi-Aventis/Bristol-Myers Squibb社製])が日常的に用いられており、心房細動や重度の左室機能不全といったさまざまな病態および人工心臓弁置換後には脳卒中予防のために抗凝固薬療法が適応になることがある。
複数の病態を要する患者では3重抗血栓療法が必要になることもある。
そうした状況としては、すでにAFや人工弁を持つ患者に冠動脈疾患があって、ステントが必要になる場合がもっとも多い。

共著者のDr Dean Kereiakes(キリスト病院、オハイオ州シンシナティ)はheartwireに対して次のようなコメントをよこした。
「これは人口高齢化という状況において大きな問題になりつつある。心房細動と人工弁の必要性は加齢とともに増え、転倒のリスクも同じく増える。その結果、出血リスクがさらに増える。もっとも多いのはACSであり、薬剤溶出性ステントの使用がますます広がっているので(1年以上の2重抗血小板療法が推奨されている)、3重抗血栓療法に伴う顕著な出血の危険性が現実的に問題になっており、今後はさらに悪化していくだろうと思われる。」

著者らによれば、患者の3重療法を期限未定でとりかかる前に医師は別のやり方がないかどうかを注意深く考慮しなければならない。
例えば、ステント留置を受け長期経口抗凝固薬が必要な患者では、ベアメタルステントの使用に対して慎重な考慮が必要であり、短期間の2重抗血小板療法が推奨される。
また
AF患者では、長期ワルファリンを避けられる可能性がある左心耳閉鎖デバイスや肺静脈アブレーションを考慮する必要がある。

Kereiakes博士がさらに言うには、心臓弁が必要な患者では、新しいOn-X弁(On-X Life Technologies社、テキサス州オースティン)を検討すべきである。
この弁は他の弁に比べてワルファリンの必要度が小さい。
「このような目新しい技術は、抗凝固薬の必要量を大幅に減らすのに役立つはずだ」と博士は語った。

治療の必要性と出血リスクとの釣り合いが大事
Holmes博士らによれば、治療のいずれかを止めるリスクと出血リスクとの釣り合いを取ることが絶対に必要なので、3重療法による治療は依然として大きな臨床的問題である。
博士らは、3重抗血栓療法の利用に関する情報はきわめて限られたものしか発表されておらず、そのために確実な推奨を行うことが困難であると指摘している。

現在あるデータによれば、3重抗血栓療法を受けた患者では21%程度の者で輸血が必要になり(この割合は治療期間が長くなるにつれ増える)、大規模出血の相対リスクは2重抗血小板療法のみの患者に比べて3倍から5倍大きくなると考えられる。
しかしこれは、3重療法を受ける患者は一般的に高齢で複数の併存疾患を持っていて、出血リスクが増大している可能性があることと交絡している。
3重療法の短期使用(1カ月間)は、長期使用(6カ月以上)に比べて、大規模出血のリスクが2分の1以下になる。
だが、PCI(ワルファリンの長期中断)後に2重抗血小板療法のみを受けている患者は、3重療法を受けている患者または単一抗血小板療法とワルファリンを併用する患者に比べて、脳卒中または血栓塞栓事象が3倍に大きくなる。

アスピリン投与量を維持し、INRを低くする
3重療法を受けている患者ではアスピリン用量はできるだけ低く維持し(75-81 mg)、クロピドグレルは標準用量である75 mg/日とし、ワルファリンは国際標準比(INR)の目標値を若干低めの2.0から2.5に設定して厳しい管理の下に投与することが必要だとHolmes博士らは助言している。
また、胃出血の予防法としてプロトンポンプ阻害薬(PPI)の使用も検討すべきだと博士は述べている。

クロピドグレルとともにPPIを使用するという問題は、両者の間に相互作用の可能性があると考えられていることから、依然としていろいろな意見がある。
しかしKereiakes博士はheartwireに次のようにコメントしている。
「専門家間でのもっとも新しい合意では、PPIをクロピドグレルと併用した場合に事象が増加するというきちんとしたエビデンスはないということになっている。事象の増加を示唆する試験は交絡がある。私は3重抗血栓療法を受けている患者に対して、予防薬としてPPIを与えている。ただし私は、クロピドグレルとの間に相互作用があるとするデータがもっとも少ないpantoprazoleとesomeprazoleを用いるようにしている。」

ワルファリン使用中の患者でのPCI
ワルファリン使用中でPCIが必要な患者については、長期間の3重抗血小板療法を行うよりも、ベアメタルステントを選択して短期間のクロピドグレル治療をするほうが望ましいと著者らは推奨している。
また、薬剤溶出性ステントで便益があまり見込まれない標的血管(直径が3 mm超、病変部位長が15 mm未満,および新規発現狭窄)にはベアメタルステントを用いることを検討すべきだとも推奨している。
著者らによれば、クロピドグレル処方は2週間から4週間という短期間であっても、ベアメタルステントの早期のステント内血栓を予防するのに十分であるという報告があるが、現行のガイドラインの推奨では、3重療法は3カ月から6カ月が適切であり、その後はアスピリンとワルファリンの併用のみで継続してよいとされている。

著者らが挙げている代替選択肢のひとつが、きわめて高リスクの病変部位に薬剤溶出性ステントを用い、出血リスクの亢進は容認するというものである。
薬剤溶出性ステント治療を受けて出血リスクが亢進している患者については、3重療法の限度を3カ月から6カ月とし、その後はワルファリンにクロピドグレルの併用と予防的PPIを継続することを著者らは推奨している。

出血の対処方法
著者らによれば、3重療法における出血は特に難しい問題である。重度ないし致死的な出血ではワルファリンは拮抗することが通常必要であり、場合によってはクロピドグレル治療を中和するために血小板輸血が必要になることもある。
2重抗血小板療法を緊急に中断しなければならない場合は、患者のステント内血栓のリスクを慎重に監視する必要がある。
出血が軽度から中等度の患者では、あらゆる手段を使ってINRをできるだけ2.0近くに維持するようにし、アスピリンの用量は100 mg未満に抑えるようにする。

出血が持続する場合には、PCI後のステント内血栓の予防ではアスピリンよりもクロピドグレルのほうが重要だとされているので、まず最初にアスピリンを中断することを著者らは推奨している。

新しい薬剤とステントデザイン
Holmes博士らによれば、上記の不確実性はいずれも、新規の抗凝固薬と抗血小板薬および新しいステントデザインが市場に近々登場すると、ますます複雑になると考えられる。
ワルファリンに置き換わることが期待されるXa因子拮抗薬のrivaroxaban(製品名Xarelto、Johnson & Johnson社製)とapixaban(Bristol-Myers Squibb社製)も、アスピリンとクロピドグレルを併用している場合には出血リスクを顕著に増加させるので、3重療法を必要とする患者にとってはあまり有用ではない。新規の抗血小板薬であるprasugrel(Lilly/第一三共社製)はクロピドグレルよりも効力が強く、出血率も高くなるので、ワルファリンとの併用に適しているとは考えにくい。
しかしAstraZeneca社の化合物AZD 6140は作用が短期でしかも可逆的であるので、ワルファリンも必要な患者に用いることができるという利点が想定されていることを著者らは記している。

新規のプロテアーゼ活性化受容体(PAR-1)拮抗薬であるSCH 530348(Schering-Plough社製)が予備試験で有望な結果を示しており、出血の増加は見られなかったことから、この薬剤が臨床で使えるようになれば、ワルファリンを必要とする患者においてクロピドグレルの代わりにして、3重併用療法の処方を改変することで安全性が改善される可能性があると著者らは指摘している。

さらに、シクロオキシゲナーゼ阻害薬であるtriflusal(Uriach Pharma社製)は出血リスクが低いと考えられ、AF患者においてワルファリンとの併用が安全かつ有用であることが示されており、経口抗凝固薬が必要でPCIを実施する患者にとって有用と実証される可能性があるが、ランダム化試験が必要であると著者らは示している。

また、支柱がより細くなってポリマーでコーティングした新ステントが導入されつつあり、これまでの薬剤溶出性ステントよりも内皮形成能に優れ、血管炎症反応が少ないとされている。
さらに、生体吸収性ポリマーを採用したり、血管の治癒を促進するために循環血液中の内皮前駆細胞を捕捉できるようにデザインされた新世代のステントが現在開発中であり、こうしたステントによって、遅延性の血栓が少なくなり、2重抗血小板療法で必要な期間も短縮できることが期待されている。

Medscape Medical News 2009.
http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/7/16/104440/
出典Medscape 2009.7.16

<コメント>
「3重抗血栓療法を受けた患者では21%程度の者で輸血が必要になり・・・」
これは驚くべき数字です。
そこまでしてDESにこだわる必然性があるのか疑問です。
医療過誤に近いような数字です。
私が患者なら迷わずBMSを選択したいところですが、患者の立場になれば主治医に身を委ねるしかありません。
きっとお利口さんぶってされるままになるだろうと思います。

一度、インターベンション学会などで「自分がACSになった時、DESとBMSのどちらを入れて欲しいか」というアンケートを学会員にしてみたらどうでしょうか。

その数字が現在のDESの使用割合より多くなるか、少なくなるか。
大いに興味があります。

<番外編 その1>
院内蘇生は高齢者の生存率を改善せず

院内で心肺蘇生術(CPR)を受けた高齢患者では、全般生存率は1990年代初期から改善しておらず、生存率は特に男性およびマイノリティー(少数民族)の場合に低くなるとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」7月2日号に掲載された。

米ワシントン大学(シアトル)のWilliam J. Ehlenbach氏らは、1992〜2005年における出来高払い方式のメディケア(fee-for-service Medicare)データを分析し、院内で心肺蘇生術を受けた患者433,985人を特定したが、そのうち18.3%のみが生存、退院していた。

生存率は調査期間中に有意に変化はしていなかったが、死亡前に院内で心肺蘇生術を受ける患者の比率は増加していた。
また、高齢、男性、慢性疾患罹患、専門看護施設からの入院、黒人または他の白人以外の人種は生存率低下と関連していた。
黒人は患者背景が類似した白人に比し、生存の調整オッズは23.6%低かったが、これは部分的に病院背景により説明可能であった。

著者らは「この研究は高齢患者、および臨床医にとって蘇生処置を行うかを判断する上で有用である。何故なら蘇生処置を選択する高齢患者の比率は直接的にこれらの患者に示される生存率と関連するからである。我々の知見は、人種と生存率の間の関連を理解し、目標として医療の平等性に関して人種間差をなくすだけでなく、心肺蘇生術施行頻度に関連した要因を理解する上で刺激となる」と結論している。
HealthDay News  2009.7.1

 

<番外編 その2>
アスピリン長期使用患者の消化性潰瘍と食道炎はファモチジンで予防できる
血管保護のために低用量アスピリンを使用している患者の胃潰瘍、十二指腸潰瘍、びらん性食道炎の予防にはファモチジンが有効であることがIII相試験で示された。

血管保護のためにアスピリンを長期使用している患者の胃潰瘍、十二指腸潰瘍、びらん性食道炎の予防にはファモチジンが有効であるというIII相FAMOUS試験の結果が『The Lancet』7月6日号オンライン版に報告された。

「低用量アスピリンは……世界でもっとも広く使用されている薬剤のひとつである」とクロスハウス病院消化器科とグラスゴー大学(英国、キルマーノック)のAli S. Taha, MD, PhDらが記している。
「心血管疾患や脳血管疾患、および糖尿病における抗血栓効果を目的に、一般市販薬および処方薬としてアスピリンはますます多く使われてきている。」しかし、そうした便益があるにも関わらず、「アスピリンを使用している患者において、消化性潰瘍、出血、穿孔、時には死亡といった重要な上部消化管合併症の発生率が増えてきている。」

さらに著者らによれば、血管疾患を有しアスピリンを使用している患者の消化管粘膜の損傷に関する研究が少数しかなく、現在利用できる治療選択肢が少ししかないために、こうした有害作用の予防が妨げられている。
アスピリンや非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)に起因する潰瘍の治療および予防には、プロトンポンプ阻害薬が有効であることが明らかになっているが、「その費用、安全性、アスピリンと一緒に処方されることが多いクロピドグレルとの相互作用のリスクについての懸念が依然としてある。」

ファモチジンが最良の選択肢か?
ファモチジンはヒスタミンH2受容体拮抗薬であり、従来型のNSAIDを使用している患者の消化性潰瘍を予防および治癒する効果があることが明らかになっている。
Taha博士らのグループは、低用量アスピリンを使用している患者の潰瘍と食道炎の防止におけるこの薬剤の有効性を検証するために今回の試験を設定した。

クロスハウス病院の循環器科、脳血管科、糖尿病科から、抗血栓薬として低用量アスピリン(75 - 325 mg/日)を使用している18歳以上の成人患者を登録した。
ベースライン時の内視鏡検査で潰瘍ないしびらん性食道炎の徴候が見られなかった患者総数404名をランダム化して、ファモチジン 20 mg錠を1日2回使用する群(n = 204、年齢中央値は63歳、67.6%が男性)と、それに合わせたプラセボ錠を使用する群(n = 200、年齢中央値は63歳、69.5%が男性)に分けた。

主要エンドポイントは、ランダム化から12週間後での最終内視鏡検査における胃または十二指腸での新規潰瘍(大きさは3 mm以上)か、びらん性食道炎の発生である。臨床的評価も、ベースライン時、6週間後、12週間後に行なった。

 

中略 

 

消化性潰瘍が発生した患者をサブグループ解析すると、プラセボ群のうち42.1%にヘリコバクター・ピロリ感染が見られたが、ファモチジン群には感染者がまったくいなかった。

有害事象もファモチジン群では9名で、プラセボ群の15名(上部消化管出血入院したプラセボ治療患者4名を含む)より少なかった。もっとも多い有害事象はアンギーナであった。

ファモチジンとクロピドグレルの相互作用を検定すると、2種類の薬剤を使用した場合での有害事象は、ファモチジンのみ、またはプラセボとクロピドグレルを併用した場合に比べて増えていなかった。

「こうした知見により、血管保護が必要な患者での消化管損傷を予防するための治療選択肢が拡がった」と著者らは記している。

この試験の限界としては、単一施設での設定であったために観察者間変動が最小限に抑えられ、アスピリン服用の順守が亢進して潰瘍形成の数が増えた可能性があることが挙げられる。
「しかしこうした要因は、今回の主な知見やファモチジンの有効性に関する結論には影響はない」と著者らは説明している。

著者らは次のように結論づけている。
「プロトンポンプ阻害薬はNSAID関連およびアスピリン関連の潰瘍に対して有効であることは明らかにされているが、過剰処方と長期使用に関する懸念が依然としてもたれている。したがって、低用量アスピリンを使用している患者には……ファモチジンが有用な代替選択肢になると考えられる。」

解説委員も試験の知見に同意
関連する解説記事において、ノッティンガム大学付属病院消化器疾患センター(英国)のChris J. Hawkey, MDが、NSAIDとH.ピロリはもはや潰瘍出血の主な理由ではないと書いている。
「その称号は低用量アスピリンのものになった。したがって、この問題にどのように対処するかが、10年前のNSAIDの問題と同じように重要である。安全性の高いアスピリンが存在しない状況の中で、治療方針は化学的予防に集中してきている。」

「FAMOUS試験では、H. ピロリ感染者はファモチジンを使用している場合は一人も潰瘍を発生させなかったが、(感染が)陰性の患者は5.5%のものが(発生させて)いた」とHawkey博士は述べている。
「この観察結果はファモチジンの作用(とジレンマ)についての手がかりにはなるかもしれないが、必ずしもメカニズムを示すものではない。PPI(プロトンポンプ阻害薬については、H. ピロリ感染陽性の患者のほうが感染陰性の患者よりも効果が大きいことはよく知られているが、H2受容体拮抗薬についてはあまり分かっていない。」

博士はさらに続けてこう述べた。
「アスピリン使用者の潰瘍出血を防止するには、H. ピロリ根絶だけで十分であることが、すべてではないが一部のエビデンスで示されている。この単純な手法は、アスピリン使用の安全性を高める可能性があるので、転帰研究によって利点を示すべき重要な課題である。当面の間は、ファモチジンがPPIの優れた代替手法とみなせる。」

プロトンポンプ阻害薬のほうが優れた選択肢だという反対意見
ところが、イースタン・ヴァージニア医科大学(ノーフォーク)教授で消化器科長であり米国消化器疾患学会の元会長であるDavid A. Johnson, MD, FACG, FACPは、異なる意見を述べている。「(研究で)得た問題点は、現実世界での適用だ」とJohnson博士はMedscape Gastroenterologyに語った。
「今回の患者群は低用量アスピリンだけを使用していた。現実世界では、それより多くの用量を使用している者がたくさんいる。だから、低用量アスピリンのみの条件を超えた適用や、別のNSAIDを散発的に、場合によっては継続的に使用する患者に対して、非常に制限が強い今回の試験のデータに基づいて適用するのは適切ではない。」

博士が言うには、米国消化器疾患学会のガイドラインおよび、米国消化器疾患学会と米国心臓病学会による2008年秋の同意声明には、プロトンポンプ阻害薬のほうがいまだに好ましい治療法であると記されている。「比較試験では、低用量アスピリンではなく、日常的にNSAIDを使用する患者のほうが、(PPI)の効果が大きい。」

Johnson博士はさらに、H2受容体拮抗薬には、費用の要因についてのみ見てみれば、ある程度の便益があると話している。
ただし、「今回の試験が実施された当時はH2受容体拮抗薬の費用はPPIの処方費用と同程度であった。現在では、PPIは一般市販薬やジェネリック薬が手に入る。費用の戦略を再度検討する必要があると私は思う。服薬順守と有効性の観点から言えば、リスクがありそうな患者にとっては、プロトンポンプ阻害薬の推奨がもっとも現実的であると言える。」

http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/7/24/104858/?pageFrom=m3.com

出典 Medscape 2009.7.24

 

 

 

 

 

 

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hsCRPとロスバスタチン

戯れ言たれる侏儒 / 2009.07.26 00:14 / 推薦数 : 0

Rosuvastatin to Prevent Vascular Events in Men and Women with Elevated C-Reactive Protein
C 反応性蛋白値が上昇した男女の血管イベント予防におけるロスバスタチン投与

Paul M Ridker, M.D., Eleanor Danielson, M.I.A., Francisco A.H. Fonseca, M.D., Jacques Genest, M.D., Antonio M. Gotto, Jr., M.D., John J.P. Kastelein, M.D., Wolfgang Koenig, M.D., Peter Libby, M.D., Alberto J. Lorenzatti, M.D., Jean G. MacFadyen, B.A., Børge G. Nordestgaard, M.D., James Shepherd, M.D., James T. Willerson, M.D., Robert J. Glynn, Sc.D., for the JUPITER Study Group

ABSTRACT
Background
Increased levels of the inflammatory biomarker high-sensitivity C-reactive protein predict cardiovascular events. Since statins lower levels of high-sensitivity C-reactive protein as well as cholesterol, we hypothesized that people with elevated high-sensitivity C-reactive protein levels but without hyperlipidemia might benefit from statin treatment.
背 景
炎症バイオマーカーである高感度 C 反応性蛋白(CRP)の上昇により,心血管イベントを予測することが可能である.
スタチンはコレステロールとともに CRP を低下させることから,われわれは,高感度 CRP が上昇しているが高脂血症を伴わない人も,スタチン投与により利益が得られるという仮説を立てた.

Methods
We randomly assigned 17,802 apparently healthy men and women with low-density lipoprotein (LDL) cholesterol levels of less than 130 mg per deciliter (3.4 mmol per liter) and high-sensitivity C-reactive protein levels of 2.0 mg per liter or higher to rosuvastatin, 20 mg daily, or placebo and followed them for the occurrence of the combined primary end point of myocardial infarction, stroke, arterial revascularization, hospitalization for unstable angina, or death from cardiovascular causes.
方 法
低比重リポ蛋白(LDL)コレステロールが 130 mg/dL(3.4 mmol/L)未満で,高感度 CRP が 2.0 mg/L 以上の一見健康な男女 17,802 例を,ロスバスタチン 20 mg/日投与群とプラセボ投与群に無作為に割り付けた.
複合主要エンドポイントを,心筋梗塞,脳卒中,動脈血行再建,不安定狭心症による入院,心血管死亡とし,その発生について追跡した.

Results
The trial was stopped after a median follow-up of 1.9 years (maximum, 5.0).
Rosuvastatin reduced LDL cholesterol levels by 50% and high-sensitivity C-reactive protein levels by 37%. The rates of the primary end point were 0.77 and 1.36 per 100 person-years of follow-up in the rosuvastatin and placebo groups, respectively (hazard ratio for rosuvastatin, 0.56; 95% confidence interval [CI], 0.46 to 0.69; P<0.00001), with corresponding rates of 0.17 and 0.37 for myocardial infarction (hazard ratio, 0.46; 95% CI, 0.30 to 0.70; P=0.0002), 0.18 and 0.34 for stroke (hazard ratio, 0.52; 95% CI, 0.34 to 0.79; P=0.002), 0.41 and 0.77 for revascularization or unstable angina (hazard ratio, 0.53; 95% CI, 0.40 to 0.70; P<0.00001), 0.45 and 0.85 for the combined end point of myocardial infarction, stroke, or death from cardiovascular causes (hazard ratio, 0.53; 95% CI, 0.40 to 0.69; P<0.00001), and 1.00 and 1.25 for death from any cause (hazard ratio, 0.80; 95% CI, 0.67 to 0.97; P=0.02). Consistent effects were observed in all subgroups evaluated. The rosuvastatin group did not have a significant increase in myopathy or cancer but did have a higher incidence of physician-reported diabetes.
結 果
試験は追跡期間中央値 1.9 年(最長 5.0 年)後に中止された.
ロスバスタチン投与により,LDL コレステロールは 50%,高感度 CRP は 37%低下した.主要エンドポイントの発生率は,追跡 100 人年あたりロスバスタチン群 0.77,プラセボ群 1.36 であり(ロスバスタチン群のハザード比 0.56,95%信頼区間 [CI] 0.46~0.69,P<0.00001),心筋梗塞の発生率はそれぞれ 0.17,0.37(ハザード比 0.46,95% CI 0.30~0.70,P=0.0002),脳卒中は 0.18,0.34(ハザード比 0.52,95% CI 0.34~0.79,P=0.002),血行再建または不安定狭心症は 0.41,0.77(ハザード比 0.53,95% CI 0.40~0.70,P<0.00001),心筋梗塞・脳卒中・心血管死亡の複合エンドポイントは 0.45,0.85(ハザード比 0.53,95% CI 0.40~0.69,P<0.00001),全死因死亡は 1.00,1.25(ハザード比 0.80,95% CI 0.67~0.97,P=0.02)であった.
評価した全サブグループで効果は一貫して認められた.ロスバスタチン群ではミオパチーおよび癌の有意な増加は認められなかったが,医師の報告による糖尿病の発症率が高かった.

Conclusions
In this trial of apparently healthy persons without hyperlipidemia but with elevated high-sensitivity C-reactive protein levels, rosuvastatin significantly reduced the incidence of major cardiovascular events.
結 論
高脂血症を有しないが高感度 CRP の上昇した一見健康な人を対象としたこの試験では,ロスバスタチン投与により,主要心血管イベントの発生率が有意に低下した.
http://content.nejm.org/cgi/content/short/359/21/2195

http://content.nejm.org/cgi/content/full/NEJMoa0807646

(N Engl J Med 2008; 359 : 2195 - 207 : Original Article)
本論文は,2008 年 11 月 9 日に www.nejm.org で発表された.
(N Engl J Med 2008; 359 : 2195 - 207 : Original Article)
http://www.nankodo.co.jp/yosyo/xforeign/nejm/359/359nov/xf359-21-2195.htm


<関連サイト>
Evaluating the Jupiter Statin Study, Cholesterol and CR
http://patients.about.com/b/2008/11/10/evaluating-the-jupiter-statin-study-cholesterol-and-crp.htm

JUPITER halted: Rosuvastatin significantly reduces cardiovascular morbidity and mortality
http://www.theheart.org/article/852735.do

Truth versus hype in the Jupiter study
http://www.proteinpower.com/drmike/cardiovascular-disease/1853/

JUPITER Trial
http://www.brighamandwomens.org/preventivemedicine/research/jupiter.aspx

一次予防のstatinに関するさらなるデータ-JUPITER研究
http://wellfrog2.exblog.jp/tags/JUPITER研究/

CRESTOR Cuts Risk of Stroke by Nearly Half in JUPITER Study
http://bizex.goo.ne.jp/release/detail/41124/

CRP strategy post-JUPITER
http://www.theheart.org/editorial-program/937461.do

C-Reactive Protein - the JUPITER Study
http://my.clevelandclinic.org/heart/news/hot/crp.aspx

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PLAATO

戯れ言たれる侏儒 / 2009.07.25 00:17 / 推薦数 : 0

恥ずかしながら、きょうのきょうまでPLAATOという言葉を知りませんでした。
このPLAATOをちょっと勉強してみました。

Percutaneous Left Atrial Appendage Transcatheter Occlusionの頭文字をとってPLAATOと名付けたもののようです。
日本語では経皮的経カテーテル的左心耳閉鎖術。

deviceそのものを指す場合もあるようです。

従来から心房細動による脳塞栓の予防には、あくまでも抗凝固剤の投与が主流です。
最近、心房細動のエキスパートとして有名な山下先生や熊谷先生などの学術講演会に出席しましたが、PLAATOの話はありませんでした。

循環器内科医という立場での講演ということもあったのでしょう。

国内の第一線でこのPLAATOが普及しているものかどうか、一開業医には分かりません。

以下はMedscapeの記事です。

 

 

5年間のPLAATO試験結果から左心耳閉鎖の治療概念が支持される
試験対象の心房細動患者集団で予測されるリスクに比べ、脳卒中/TIAの年換算リスクが42%低下することが本結果から示された

July 20, 2009 (Washington, DC) ― Five years down the road, atrial fibrillation patients treated with the PLAATO device--a percutaneous left atrial appendage (LAA) occluder--appear to experience enduring protection from strokes and TIA, a new report suggests .

Writing in an early online edition of JACC: Cardiovascular Interventions, Dr Peter C Block (Emory University, Atlanta, GA) and colleagues report that the annualized risk of stroke or TIA among patients treated using the PLAATO system was almost half the expected rate, given their baseline risk factors.

The PLAATO system (made by ev3) involves a self-expanding nitinol cage covered with a polymeric membrane that effectively acts as a shield, preventing embolization of clots that could otherwise form in the LAA.
The device is not commercially available and, according to the authors, there are no plans afoot to pursue a pivotal study for this device. According to one of the study investigators, ev3 did not have the finances to do a phase 2 trial.

However, as reported by heartwire , a competing product known as the Watchman (Atritech), a filter-based device based on the same premise as the PLAATO, was recently given a tepid thumbs up (a vote of 7 to 5) by an FDA-advisory panel for the prevention of stroke in warfarin-eligible patients with nonvalvular atrial fibrillation. That recommendation was based on the positive results of the PROTECT-AF trial, also reported by heartwire , in which the Watchman device was associated with a reduction in hemorrhagic stroke risk compared with warfarin, and all-cause stroke and all-cause mortality outcomes were noninferior to warfarin.

Contacted by heartwire , Block explained that both the PLAATO and Watchman are endothelialized over time, and both "close" the LAA, although in other respects "the designs are quite different."

The studies themselves also had important differences, he noted. "The PLAATO was tested in patients not candidates for warfarin [and not in a randomized fashion]; the Watchman was [tested in] a trial using warfarin for at least 45 days after implantation."

"But the bottom line is that both occlude the LAA well," he said.
And, as such, the important take-home message from the PLAATO five-year results is that the concept of LAA closure for stroke prevention in AF patients appears to hold-up over time, he said.

PLAATO Five-Year Results
The PLAATO (Percutaneous Left Atrial Appendage Transcatheter Occlusion) study was a prospective, multicenter, nonrandomized feasibility study.
As previously reported, the study enrolled patients in Europe, the US, and Canada; the follow-up data published this week include only the patients in whom five-year follow-up was agreed to at the study outset--a total of 64 patients in Canada and the US.

Over five years, there were seven deaths, five major strokes, three minor strokes, one cardiac tamponade requiring surgery, one myocardial infarction, and one probable cerebral hemorrhage causing death.
But according to Block and colleagues, only the cardiac tamponade is believed to be associated with the PLAATO implant.
At the five-year mark, the annualized stroke/TIA rate was 3.8%, 42% lower than the expected rate (6.6%/year), as estimated by the CHADS2 scoring method.

http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/7/24/104852/?pageFrom=m3.com
Shelley Wood
Medscape 2009.7.24


<PLAATO 関連サイト>
The PLAATO system.

http://heart.bmj.com/cgi/content/extract/92/10/1462

A cineangiographic frame of the PLAATO occlusion device.
An arrow shows the PLAATO device immediately after deployment and before its release from the delivery catheter. Abbreviation: DC, delivery catheter.
http://images.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.nature.com/nrcardio/journal/v3/n8/thumbs/ncpcardio0610-f2.jpg&imgrefurl=http://www.nature.com/nrcardio/journal/v3/n8/full/ncpcardio0610.html&usg=__gKhwUy_W6gC6LbFTrUXpbB-tG7g=&h=150&w=150&sz=4&hl=ja&start=4&tbnid=MvIla6eWkaggpM:&tbnh=96&tbnw=96&prev=/images%3Fq%3DPLAATO%26ndsp%3D20%26hl%3Dja%26sa%3DN


経皮経カテーテル的左心耳閉鎖術(PLAATO)による左心耳閉塞
http://www.ebm-library.jp/att/detail/61124.html

Five-year PLAATO results support left atrial appendage closure concept
http://www.theheart.org/article/987133.do

Early Results Show PLAATO Device Safe and Feasible for Stroke Prevention in Patients with Atrial Fibrillation
http://www.medscape.com/viewarticle/452162

Percutaneous Left Atrial Appendage Transcatheter Occlusion (PLAATO) System
http://www.surgeons.org/AM/Template.cfm?Section=Home&TEMPLATE=/CM/ContentDisplay.cfm&CONTENTID=19581

Effects of percutaneous left atrial appendage transcatheter occlusion (PLAATO) on left atrial structure and function
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/full/45/4/634

Case Report
Percutaneous Left Atrial Appendage Transcatheter Occlusion (PLAATO): Planning and Follow-Up Using Contrast-Enhanced
http://www.ajronline.org/cgi/content/full/186/2/361MRI

Percutaneous Left Atrial Appendage Transcatheter Occlusion (PLAATO System) to Prevent Stroke in High-Risk Patients With Non-Rheumatic Atrial Fibrillation: Results From the International Multi-Center Feasibility Trials
http://www.journals.elsevierhealth.com/periodicals/jac/article/PIIS073510970500759X/abstract

Basic Science Reports
Percutaneous Left Atrial Appendage Occlusion (PLAATO) for Preventing Cardioembolism
First Experience in Canine Model
http://www.circ.ahajournals.org/cgi/content/full/105/18/2217

Percutaneous Left Atrial Appendage Transcatheter Occlusion (PLAATO System) to Prevent Stroke in High-Risk Patients With Non-rheumatic Atrial Fibrillation: Results From the International Multi-Center Feasibility Trials
http://eclips.consult.com/eclips/article/Cardiology/S0145-4145(07)70245-9

Update from PLAATO: Low rate of complications, strokes in 111 patients who underwent left atrial appendage closure
http://www.theheart.org/article/518705.do

Appriva Medical, Inc. receives approval to commercialise the PLAATO
http://www.prnewswire.co.uk/cgi/news/release?id=85472

Clinical outcomes three years after PLAATO implantation
http://www3.interscience.wiley.com/journal/114131996/abstract?CRETRY=1&SRETRY=0

CORRESPONDENCE: LETTERS TO THE EDITOR
Effects of percutaneous left atrial appendage transcatheter occlusion (PLAATO) on left atrial structure and function: Reply
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/full/45/4/635

CASE STUDY
Percutaneous left atrial appendage closure in a patient with atrial fibrillation

A cineangiographic frame of the final left atrial angiogram.

http://images.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.nature.com/nrcardio/journal/v3/n8/thumbs/ncpcardio0610-f2.jpg&imgrefurl=http://www.nature.com/nrcardio/journal/v3/n8/full/ncpcardio0610.html&usg=__gKhwUy_W6gC6LbFTrUXpbB-tG7g=&h=150&w=150&sz=4&hl=ja&start=4&tbnid=MvIla6eWkaggpM:&tbnh=96&tbnw=96&prev=/images%3Fq%3DPLAATO%26ndsp%3D20%26hl%3Dja%26sa%3DN

Percutaneous Left Atrial Appendage Transcatheter Occlusion (PLAATO): Planning and Follow-Up Using Contrast-Enhanced MRI
http://www.ajronline.org/cgi/content/figsonly/186/2/361
(画像あり)

Percutaneous Transcatheter Left Atrial Appendage Exclusion in Atrial Fibrillation
http://images.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.invasivecardiology.com/files/imagecache/normal/photos/chiam1.jpg&imgrefurl=http://www.invasivecardiology.com/article/8678&usg=__9Msdx2-_vtuKZdawvXuRwqepfbQ=&h=326&w=540&sz=33&hl=ja&start=18&tbnid=CF-d1Lh8nmqynM:&tbnh=80&tbnw=132&prev=/images%3Fq%3DPLAATO%26ndsp%3D20%26hl%3Dja%26sa%3DN

NEW HORIZONS IN THE MANAGEMENT OF CARDIOVASCULAR DISEASE

Thromboembolism and stroke are serious complications of AF hence, treatment continues to be a challenge. The mechanisms leading to an increased risk of stroke, thrombus, and embolism in AF are multiple, complex, and closely interact with each other. For patients with NVAF, the vast majority of thrombi are located within or involve the left atrial appendage (LAA) (Figure 6). The LAA is a cul-de-sac that creates an appropriate milieu for blood stasis, which may be due to its shape and the presence of trabeculations and reduced contractility.

The LAA is the source of the large majority of emboli associated with AF. For this reason, percutaneous LAA occlusion has been developed so that a special device can be implanted in the cardiac catheterization laboratory to seal the LAA in patients with chronic AF who are not candidates for long-term anticoagulation. The devices are PLAATO9,10 and the Watchman® Filter System (Figure 7). Early clinical experience with these devices appears promising but larger trials are needed to assess their safety and effectiveness in preventing embolic events10.

http://images.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.hmc.org.qa/hmc/heartviews/H-V-v4N4/images/136-A.jpg&imgrefurl=http://www.hmc.org.qa/hmc/heartviews/H-V-v4N4/2.htm&usg=__OqgA8zAiBcWlYw-cd1hY_7QEENs=&h=214&w=283&sz=30&hl=ja&start=19&tbnid=81I4g260eWHdBM:&tbnh=86&tbnw=114&prev=/images%3Fq%3DPLAATO%26ndsp%3D20%26hl%3Dja%26sa%3DN


ベルリン血管病センター留学記
http://www.shinonoi-ghp.jp/SGH016/2009/01/26/1232929227558.html
■こちらの医師の興味は,弁膜症に対する経皮的弁置換術や経皮的卵円孔開存閉鎖術,経皮的左心耳閉鎖術などに移ってきているようです.

 

<自遊時間> 完全試合

レイズ戦で完全試合を達成し、喜ぶホワイトソックスのバーリー=USセルラー・フィールド(AP)
http://sankei.jp.msn.com/sports/mlb/090724/mlb0907241952016-n1.htm

完全試合
http://ja.wikipedia.org/wiki/完全試合
日本プロ野球では、これまで15度記録している。
(最後は1994年5月18日 槙原寛己  巨人)

無安打無四死球無失点ながら失策で完全試合を逃した例
(ノーヒットノーラン達成)
1948年9月6日 真田重男  大陽
2006年9月16日 山本昌  中日

9回終了まで完全に抑えながら延長で完全試合を逃した例
2005年8月27日 西口文也 西武


継投による記録
参考記録として、継投による完全試合が1度記録されている。
日本プロ野球では先発投手の完投が完全試合の達成条件であるため、以下の記録は達成者に含めない。
2007年11月1日 山井大介(1-8回) 岩瀬仁紀(9回)


山本昌 ノーヒットノーラン(無安打無得点)試合達成!40歳11か月!
http://blog.goo.ne.jp/uzokia/e/1305670623ae4e414d61bb4e8727f9e5

http://www.youtube.com/watch?v=uSFCwTni5GA&eurl=http%3A%2F%2Fjp7%2Eseesaa%2Enet%2Farticle%2F23849844%2Ehtml&feature=player_embedded
■山本昌は四回に三塁手の失策で走者を一人許しただけで、28人の打者を無安打に抑えた。
(槙原の完全試合も、TVで観ていましたが、月日の経つのは早いものです。山本の場合は確かサード森野のエラーだったような。準完全試合といっても、ほとんど完全試合といえる内容です。)

 

近藤真市
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E8%97%A4%E7%9C%9F%E5%B8%82
■プロ入り1年目の1987年8月9日、巨人戦(ナゴヤ球場)に先発登板。3人の出塁(四球2、失策1)を許したのみで無安打無失点に抑え、プロ野球史上初の快挙となる初登板・初先発ノーヒットノーランを達成し、野球ファンの度肝を抜いた。

1987 中日・近藤真一
http://www.youtube.com/watch?v=JicZJo2fMME
 

<コメント>
この試合もTVで観ていましたが、もう20年以上になるのですね。
歳をとるわけです。
随分野球中継を観ていたことに今更気づきました。

 

<きょうの一曲> The Ventures "Walk Don't Run"
The Ventures "Walk Don't Run"
http://www.youtube.com/watch?v=lJ11y7pYl-8&feature=related

The Ventures "Walk Don't Run '64"
http://www.youtube.com/watch?v=ei9JqUvPDMA&feature=related

Chet Atkins "Walk Don't Run'
http://www.youtube.com/watch?v=vDTJTSAuois&feature=related

<番外編>
懐かしのオールディーズ Oldies But Goodies
http://ody.seesaa.net/category/4879612-1.html

 

 

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不安定プラークの診断 

戯れ言たれる侏儒 / 2009.07.24 00:02 / 推薦数 : 1
心臓病学会の機関誌に「不安定プラーク」の記事がありました。
正直言って開業医の私には、興味と理解力を超えるものがあります。
しかし、CAGで狭窄度を評価し待機的PCIを行う現在の方法では生命予後改善効果に限界があることが分かってきた現在においては、「プラークの性状」を把握することは、(特にACSでは)重要になって来ているようです。
この特集では5人の専門医が症例提示と解説を行っています。
それぞれの症例は治療に苦労されただけのことはあって、検査やPCIの施行に至るまでの熟慮された思考過程を「考察」で伺い知ることができます。
 
私はこう考える 「不安定プラークの診断は可能だったか」
J Cardiol Ipn Ed Vol.3 No.3 2009 P230~262
 
 
<関連サイト>
急性冠症候群の診療に関するガイドライン(2007 年改訂版)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_yamaguchi_h.pdf
■血栓は赤血球主体の赤色血栓,血小板主体の白色血栓,その混合である混合血栓に分類され,治療戦略をたてる上での有力な情報がもたらされる .
Mizuno K, Satomura K, Miyamoto A, et al: Angioscopic evaluation of coronaey-atery thrombi in acute coronary syndromes. N Engl J Med 1992; 326: 287-91
出典 Medical Tribune 2006.9.28
版権 メディカル・トリビューン社
■一方粥腫は,繊維性被膜が薄く脂質コアの多い黄色粥腫と繊維性被膜が厚く脂質コアの少ない白色粥腫に分類され,冠動脈硬化の進行程度や破裂し易い粥腫(不安定粥腫)の推測がある程度可能とされる.

Uchida Y, Nakamura F, Tomaru T, et al: Prediction of acute coronary syndromes by percutaneous coronary angioscopy in patients with stable angina. Am Heart J 1995; 130: 195-203
■しかし現時点では,冠動脈内視鏡を急性冠症候群の診断目的だけに施行することの有用性は証明されていない.
〜カラー蛍光血管内視鏡による急性冠症候群発症の予知〜
冠動脈プラークのコラーゲン線維や酸化LDLを可視化
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=不安定プラーク&perpage=0&order=0&page=0&id=M39391041&year=2006&type=allround
循環器学研究振興財団 内田康美理事長
■なぜプラークが破綻するのか,また閉塞性血栓を形成するのか。
この点については「その1つは器質的機序,もう 1 つは機能的機序がある。どちらがその症例に関与しているのか,または関与する可能性が強いのかを評価する方法を編み出す必要がある」と言う。
■しかし,残念ながら,いまだに血管内視鏡による破綻しやすいプラーク(不安定プラーク)の同定,すなわちACSの予知の方法は確立されていない。
■これまでに冠動脈プラークは破綻所見の認められない単純(通常型)プラークと複雑プラークに分類され,その色調から白色プラークと黄色プラークに,さらに光の反射具合から黄色プラークは光を反射しにくいプラークと反射するプラークに分類されている。
単純プラークでもその直前に血栓を伴う型があることを内田理事長らは見出した。
■これまでに行われた研究から,黄色のプラークを覆っている線維性皮膜が極端に薄いプラークが,破綻を来しやすい不安定プラークではないかと考えられている。
同理事長らの行ったprospective studyでは黄色プラークのうち,光を反射するプラーク群でACSの発症がきわめて高率であるという結果であった。
しかし「このプラーク群の全例がACSを発症しないのはなぜか。また一方で,白色プラーク群のなかでも発症する例があるのはなぜかについては明らかにはできなかった」と言う。
■その原因を解明するには,
(1)安定プラークから不安定プラークへの変化のプロセス
(2)不安定プラーク誕生の機序
(3)閉塞性血栓形成のプロセス
(4)それによる症状の顕在化の機序
―を明らかにする必要がある。
「プラークの破綻に先行して,なんらかの機能変化や構造変化が起こり,血栓形成には内皮細胞の機能的あるいは器質的な障害が先行するはずである。それにはプラークのより微細な評価法の確立が不可欠だが,現在の血管内視鏡ではそれは同定できない」と話す。
■動脈硬化性冠動脈プラークは,おもにコラーゲン線維により崩壊から守られている。
また,マクロファージはコラーゲン線維を破壊し,プラークを不安定化させる一方,それ自体,酸化LDLなどの脂質を取り込み泡沫細胞となる。
したがって,これらの物質を検出することにより,不安定プラークとその進行性を診断できる。
■同理事長らはヒト摘出冠動脈を用いて,その蛍光と組織学的変化との関係を調べた。
その結果,励起波長360nm,受光波長414nmで,コラーゲン線維のみが青色の自家蛍光を発した。
また,この条件下での自家蛍光から,ヒト冠動脈プラークは青色,緑色,黄色に分類された。
組織学的には,青色ではコラーゲン線維が豊富で脂質やマクロファージは存在せず,緑色ではコラーゲン線維も脂質も豊富だがマクロファージは見られず,黄色ではコラーゲン線維が欠如し脂質とマクロファージが豊富に存在した(表)。


 
カラー蛍光と冠動脈プラークの組織学的な変化
■同理事長は「青色と緑色のプラークは安定であり,黄色が不安定で進行性であると判断された。
コラーゲン線維の検出は,不安定プラークの診断に有用であると考えられた」と説明する。
■カラー蛍光血管内視鏡によりプラークに存在する酸化LDLの画像化(本文を参照下さい)
■カラー蛍光血管内視鏡を用いてプラーク内でのコラーゲン線維の欠如や酸化LDLの存在を検出することにより,不安定プラークとその進行性の診断が可能になる。
■近年,スタチン系薬またはフィブラート系薬などによる抗動脈硬化療法によって,不安定プラークの安定化がもたらされることが内視鏡的に確認されている。
同理事長は「カラー蛍光血管内視鏡で早期に不安定プラークが検出できれば,適切な治療でACSの発症が予防できるだろう」と予測している。

光干渉断層撮影装置で冠動脈の不安定プラークを検出
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=不安定プラーク&perpage=0&order=0&page=0&id=M3821011&year=2005&type=allround
■ハーバード大学の准教授でマサチューセッツ総合病院(MGH,ともにボストン)心疾患・心血管臨床研究部のIk-Kyung Jang部長らは,光ファイバーカテーテルを用いた光干渉断層撮影装置(OCT)により,各種心疾患患者において冠動脈の不安定プラークの特性を同定することに成功し,詳細をCirculation(2005; 111: 1551-1555)に発表した。
■OCTは光ファイバーカテーテルから出力した赤外光により,血管の高解像度断面像が得られる。
■不安定プラークの 3 大特性は,
(1)脂質の沈着
(2)脂質プールを覆う薄い線維性被膜
(3)マクロファージと呼ばれる免疫細胞の浸潤
−と考えられている。
■OCT画像は,心筋梗塞群とACS群のほうが安定狭心症群よりもプラーク中の脂質量が多く,線維性被膜が大幅に薄いことを示していた。
全体的には,心筋梗塞群の72%とACS群の50%に不安定プラークが認められたが,安定狭心症群では20%にすぎなかった。
■これは,不安定プラークの基礎を成す構造変化の研究を,初めて生体で可能にした方法で,これまでに報告された剖検の結果を裏づけるものである。
出典 Medical Tribune 2005.5.26
版権 メディカル・トリビューン社

 
【ダイジェスト版】 循環器超音波検査の適応と判読ガイドライン
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2005_yoshikawa_d.pdf
■プラークが不安定(vulnerable)であると診断できる確定的なIVUS 所見は存在しないが,十分な線維性被膜の形成を伴わない低エコー輝度プラークは,不安定な動脈硬化性病変の可能性があると推測される。
急性冠症候群の既往のある症例ではIVUS で潰瘍形成が認められる
ことがあり(プラーク潰瘍),しばしば潰瘍断端に破綻した線維性被膜の遺残物を伴う(プラーク破綻)。

 
第70回記念
日本循環器学会・学術集会ランチョンセミナー
動脈硬化性疾患の発症機序と予防対策
−臨床エビデンスを含めて
一注目されるEPAによる動脈硬化の進展抑制一
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=不安定プラーク&perpage=0&order=0&page=0&id=M3930761&year=2006&type=allround
■冠動脈イベントのリスクを持つ患者では,不安定プラークが蓄積しているものの,血管の外側へのリモデリングにより,内腔の有意な狭窄が認められないことが少なくない。
しかし現在,狭窄のない不安定プラークを検索する診断技術は確立していない。
このことからも、リスクを持つ患者の重篤なイベントを予防するには,プラークを安定化させる必要がある。
■ハイリスク患者に対しては,糖尿病,高脂血症,高血圧の厳格なコントロール,高脂血症にはスタチンなどの投与に加え,EPA製剤の追加投与が,冠動脈イベントのさらなる抑制につながると考えられる。
■不安定プラークの特徴の一つであるマクロファージの浸潤が,EPA群で対照群に比べ有意に低下した(図 2)。


 
続いて佐田氏は,プラーク不安定化を抑制するEPAのさまざまな機序を示した。毛細血管の新生は,プラークの不安定化に関与すると考えられている(図 3)。

 
この新生血管は,病変内に炎症細胞や白血球を動員していると思われる。マクロファージは,プラークの線維被膜を分解するMMP(マトリックス分解酵素)を産生するほか,脂質を取り込み,泡沫化,壊死するため,プラーク線維被膜が菲薄化,プラーク内脂質が増加し,プラークが不安定化する。in vitroの研究では,EPAが血管内皮細胞の増殖抑制を介して,この血管新生を抑制することが報告されている。
■また佐田氏は,自身の研究で,EPAで前処置したヒト単球系細胞では,アラキドン酸による前処置のものと比較して,プラークの線維被膜を分解するMMP-2とMMP-9の発現が有意に抑制されることを明らかにしている(in vitro)。
■さらに,EPAによる前処置が,炎症細胞の凝固能亢進を抑制すること,血管内皮細胞のアポトーシスを抑制することを示している(in vitro)。
■EPAは不安定化したプラークを安定化させる。

 


 

冠動脈内の黄色プラーク数で急性冠症候群の高リスク症例を検出
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=不安定プラーク&perpage=0&order=0&page=1&id=M39341041&year=2006&type=allround
出典 Medical Tribune 2006.8.24
版権 メディカル・トリビューン社
大阪けいさつ病院心臓センター循環器科の平山篤志部長
■近年,急性冠症候群(ACS)の原因が冠動脈内の黄色プラークの破綻とそれに続く血栓形成であることがわかってきた。
一方,ACSは冠動脈狭窄度が軽度の部位でも発症することが判明し,ACS発症予防の鍵は狭窄度ではなく,黄色プラークであることが注目され,その検出と評価が課題となっている。
■ACSの責任病変における黄色プラークの存在を疾患別に調べると,急性心筋梗塞(AMI)で93%,不安定狭心症では95%と高頻度であったのに対し,梗塞の既往がない労作性狭心症では47%と有意に少なかった。
このことから,破綻するプラークは黄色調を帯びていると考えられた。
■AMIの多くは冠動脈狭窄度の軽度な部位で起こることから,軽度狭窄例を調べると,狭窄率50%以下の部位の96%に黄色プラークが認められた。
しかも,線維性被膜が厚く脂質コアの小さなプラークは白く観察され,脂質コアが大きくなり線維性被膜が薄くなるに従い黄色調が強くなったことから,黄色が濃くなると破綻する可能性が高いと考えられた。
■そこで,黄色調をgrade 0(白色)〜 3(濃黄色)の 4 段階に分類し,血管内視鏡施行例で検証した結果,grade 3 の最も黄色調が強いプラークが血栓の下にある頻度が高く,黄色調が濃いほど不安定であることが示唆された。
■黄色調が強いプラークは確かに不安定だが,プラークの形成から破綻までの経時的変化が不明であるため,どのプラークが破綻するのかを同定することは困難だ。
(新たなイベント発生部位に発生数か月前に血管内視鏡を施行できた症例を見ると,イベント発生部位は必ずしも黄色調が強いわけではなかった)
■黄色プラークが破綻し血栓が形成されても血管を閉塞するには至らない,いわゆるsilent plaque ruptureが,AMI例で起こっている頻度が高い。
しかし,症状が現れないためプラークが破綻したことを検証することはできない。
■プラークが大きくても線維性皮膜が厚ければ破れない,
逆に大きさはわからなくても線維性被膜が薄いとプラークが大きくなるに従い黄色調が強く見え,破綻しやすいと考えられる。
しかし,破綻しても血管を閉塞しなければイベントは起こらない。
したがって,黄色プラークはすべてが不安定プラークではなく,不安定になりうる素質があるプラークと言える。
■AMI回復期の連続20例の冠動脈を血管内視鏡で観察したところ,黄色プラークが責任血管だけでなく,非責任血管の95%にも存在することが認められた。
■黄色プラーク数はACS発症群のほうが多く(図1,2),血管当たりの黄色プラーク数が2個以上存在する群のACSイベント発生リスクは,0 または 1 個存在する群の2.2倍(図 3 ),5 個以上存在する群では3.8倍にものぼった。

 


血管内視鏡による黄色プラークの描出
 


48歳男性・AMI再発例
 
■血管内視鏡による黄色プラークの診断はVulnerable patient,すなわちACSイベントの高リスク症例の検出に有用である。
■黄色プラークの色調はACSイベントの発生の有無で有意差は見られなかった。
また,血管内視鏡検査からACSイベント発生までの時間は両群間,また狭窄度50%以上と未満でも有意差はなかった。
■多変量解析の結果,「黄色プラークの数」と「多枝病変」がACSイベントの独立した危険因子であることが判明した。
■これまで心筋梗塞は局所の疾患と言われていたが,今や局所だけでなく,全身の非常に多くの部位から起こりうることから,全血管的な疾患と捉え,全身的な治療を行う必要がある。
■冠動脈造影を施行する人に対して血管内視鏡検査を行うことで,患者が自身のACSイベントリスクの大きさを知ることができる。
また,黄色プラークが描出された画像所見を実際に目にし,さらに治療により黄色プラークが減ったことを確認できれば,治療に対するモチベーションやコンプライアンスの向上につながることが期待できる。

黄色プラーク数によるACS発症率の比較

プラーク形成と破綻のメカニズム

http://www.kawamura-cvc.jp/hyperlipid.html
 


急性冠症候群(ACS)発症の原因となるのは「豊富な脂質コア」が「薄い線維性被膜」に覆われているプラークであり、ポジティブ・リモデリングがACS発症リスクを増大させる。
IVUSによる研究では、不安定狭心症例でポジティブ・リモデリングが多く見られ,逆に安定狭心症(労作時狭心症)ではこうしたリモデリングが見られないという所見とも一致する。

 


急性心筋梗塞の68%は、責任冠動脈の狭窄度は50%以下(運動時無症状)である。
急性心筋梗塞を起こした責任冠動脈の狭窄病変を調べたFusterらの報告では、激しい運動でも無症状である50%以下の狭窄が68%、安静時は無症状である50%から70%の狭窄が18%であった。
心筋梗塞の発症原因は、冠動脈内プラークが破綻し、血小板血栓による急性冠動脈内閉塞であると疫学的な証明がなされ、急性冠症候群(Acute Coronary Syndrome, ACC)の新しい疾病概念が一般化した。


 
 
 
 
 
 

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ARMYDA-RECAPTURE試験

戯れ言たれる侏儒 / 2009.07.23 00:13 / 推薦数 : 1

兵庫県立尼崎病院循環器内科 佐藤幸人先生の「最新論文で考える日常臨床」の記事で勉強しました。
##PCI前のストロングスタチン追加投与はPCI手技に伴う心筋梗塞抑制に有用〜ARMYDA-RECAPTURE試験から

#研究の背景:スタチンを既に慢性的に投与されている患者でもPCI前の追加投与は有効か
■冠動脈疾患のリスクのある患者において,スタチン投与は冠動脈イベント予防に有効であることが多くの試験により示されており,心血管イベント,プラーク退縮,高感度C反応性蛋白(CRP)などを指標に検討が行われてきた。
当初は脂質異常症という慢性疾患症例での検討が主流であったが,最近は急性冠症候群(ACS)や経皮的冠動脈インターベンション(PCI)症例など急性期の症例での検討も行われている。

■ARMYDA試験,ARMYDA-ACS試験はそれぞれ,安定狭心症,ACS患者を対象にストロングスタチンであるアトルバスタチンのPCI前投与が,PCI手技に合併する心筋梗塞の頻度を低下させることを明らかにした。

■今回新たに報告されたのは,その延長にある試験であり,スタチンを既に慢性的に投与されている患者において,高用量のアトルバスタチンをPCI前に追加投与することで,PCI手技に伴う心筋梗塞などを減少できるかどうかが検討された(J Am Coll Cardiol 7月1日オンライン版)。
ARMYDA試験(Circulation 2004; 110: 674-678)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/15277322

ARMYDA-ACS試験(J Am Coll Cardiol 2007; 49: 1272-1278)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/17394957

Efficacy of Atorvastatin Reload in Patients on Chronic Statin Therapy Undergoing Percutaneous Coronary Intervention
(J Am Coll Cardiol 7月1日オンライン版)
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/j.jacc.2009.05.028v1?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=ARMYDA-RECAPTURE&searchid=1&FIRSTINDEX=0&resourcetype=HWCIT

#研究のポイント:アトルバスタチン追加投与で心血管イベント発生率が低下,ACIでより著明な効果
■対象は慢性的にスタチンを内服している(55%はアトルバスタチン内服)383例(平均年齢66歳)の安定狭心症または非ST上昇型ACSの患者。
「PCI 12時間前アトルバスタチン80mg投与+PCI直前アトルバスタチン40mg投与」というアトルバスタチン追加群(192例)と,プラセボ群(191例)に割り付けられた。
PCI後は全例40mg/日のアトルバスタチンが投与された。

■その結果,アトルバスタチン追加群はプラセボ群と比較して,30日後の主要心血管イベント(MACE;心臓死+心筋梗塞+予期しない再インターベンション)の発生が有意に低率であった(3.7% vs. 9.4%,P=0.037)。
その差は,PCI手技に伴った心筋梗塞発生を抑制したことの影響が大きいと考えられた。

■アトルバスタチン追加群では,正常上限を超えるCK-MB(13% vs. 24%,P=0.017),トロポニン I の上昇(37% vs. 49%,P=0.021)も,プラセボ群と比較して有意に低率であった。

■アトルバスタチンを追加することで30日後のMACEのオッズ比は0.5まで低下したが(95%信頼区間0.20〜0.80,P=0.037;表1),安定狭心症とACIを対象とした場合を比較すると,その効果はACIでより著明であり,約80%のリスク低下が認められた。

#佐藤幸人先生の考察:アトルバスタチン投与による急性効果の機序が考えられる
■スタチン投与の既往のない患者において,PCI前にスタチンを投与するとPCI手技に伴う心筋梗塞が減少し,MACEが減少することはARMYDA試験,ARMYDA-ACS試験により知られていた。
しかし,既にスタチンを慢性的に投与している患者において,PCIの直前にストロングスタチンであるアトルバスタチンを追加投与することにより,PCI手技に伴うリスク低下がさらに認められることが今回報告された。私にとっては驚きの内容である。

■その効果はACI患者において,安定狭心症患者よりも高く認められたことから,プラーク安定作用によると思われる。
しかし,血管内エコーで観察されるようなプラークの退縮にはストロングスタチン投与をしても数か月を要するために,アトルバスタチン投与による急性効果といった機序を考える必要がある。本論文の考察でもアトルバスタチンの血小板抑制効果,抗炎症効果が投与数時間後から出始める可能性を示唆している。

■また,アトルバスタチン80mgというのは毎日内服するには副作用増加の心配もある高用量であるが,PCI前に一時的に追加投与する分には副作用増加の懸念もなく,よいアイデアである。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/doctoreye/dr090705.html?ap
出典 MT pro 2009.7.22
版権 メディカル・トリビューン社
<関連サイト>
スタチン治療中のPCI施行患者におけるアトルバスタチン再負荷の有効性(ARMYDA-RECAPTURE)
http://therres.jp/entry/2009acc_armyda-recapture.php
■Germano Di Sciascio氏は,これらの結果について,LDL-Cに依存しない心血管保護作用である,抗炎症作用,抗凝固作用,内皮機能改善作用などが寄与した可能性について言及した。
コメンテーターのRobert A. Harrington氏は,「PCI前においては,血栓生成や炎症反応がともに亢進しているため,抗血栓療法のほかにも炎症をターゲットとする治療が必要である」と述べ,スタチンがその選択肢となりうる可能性に期待を寄せている。

Preliminary Results of ARMYDA-RECAPTURE Trial
http://www.cardiosource.com/cvn/index.asp?videoid=967
(動画です)

ARMYDA-RECAPTURE published: Statin reload before PCI
http://www.theheart.org/article/983447.do

Studies support statin preloading, even a statin reload, prior to PCI
http://www.theheart.org/article/954333.do

ARMYDA-RECAPTURE: Atorvastatin reloading improves PCI outcomes in statin users
http://www.medwire-news.md/40/81710/Lipidology/ARMYDA-RECAPTURE_Atorvastatin_reloading_improves_PCI_outcomes_in_statin_users.html

ARMYDA-RECAPTURE shows benefits of statin reload before PCI
http://cardiobrief.org/2009/07/01/armyda-recapture-shows-benefits-of-statin-reload-before-pci/

ARMYDA-RECAPTURE Published: Statin Reload Before PCI
http://www.medscape.com/viewarticle/705271

ARMYDA-RECAPTURE: Benefit derived from atorvastatin reload for patients undergoing PCI
http://www.cardiologytoday.com/view.aspx?rid=41336

<自遊時間>

(上)エジプトのサルームで撮影された皆既日食の画像。
(撮影: 石川勝也氏)
(下)国際宇宙ステーションから撮影された皆既日食時の地球。(提供: NASA)
www.astroarts.co.jp/. ../index-j.shtml

Astronomy Picture of the Day
http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/ap040926.html

<きょうのCD>
アンヌ・ケフェレックバッハ「Contemplation:瞑想」

J.S.Bach: Contemplation@Anne Queffélec
http://MusicArena.exblog.jp/11330344/

アンヌ・ケフェレックのバッハ「Contemplation:瞑想」
http://homepage1.nifty.com/classicalcd/cdreviews/2009-1/2009041901.htm

J.S.バッハ/瞑想(ピアノ作品集)   アンヌ・ケフェレック(P) 
http://nailsweet.jugem.jp/?eid=259

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COURAGE試験 アゲイン

戯れ言たれる侏儒 / 2009.07.22 00:20 / 推薦数 : 0

ちょっと以前(2007年)のことになりますが、NEJMに発表されたCOURAGE試験は一大センセーションを巻き起こしました。

NEJM 2007;356:1503-16

この内容は2007年のACCでも発表されています。
PCIは日進月歩で進歩しています。
少し前のデータがそのまま現在にも当てはまるかは開業医の私にはわかりません。
そして、人種差や各国の医療レベルも関係しているので海外のデータを鵜呑みにするのは危険かも知れません。

COURAGE試験
Clinical Outcomes Utilizing Revascularization and Aggressive Drug Evaluation
ちょっと前の日循専門医医誌を整理していて「用語解説」のコーナーで「COURAGE試験」が解説されているのが目にとまりました。

循環器専門医第15巻第2合007.9 P304
東京医大第二内科 近森大志郎先生

そこで、この機会に少し振り返ってみました。

結論は、
最適な内科的治療を受けている慢性安定狭心症に経皮冠動脈インターベンション(PCI)を施しても死亡・心筋梗塞・その他の重大な心血管イベントのリスクは低下しない
というものです。

慢性安定狭心症およそ2300人(2287人)が最適な内科的治療(集中的な薬物治療とライフスタイルの改善、optimal medical therapy)に加えてPCIを施すグループと最適な内科的治療のみを実施するグループに無作為化されました。

平均4.6年間の追跡調査の結果、死亡または心筋梗塞の発現率はPCI実施グループでは19%、最適な内科的治療グループでは18.5%でした。
要するに、PCI群で有意な予後改善効果が証明されないというショッキングな結果でした。

しかし、ここで重要なことは内科的治療で十分な冠危険因子のコントロールがされていたことです。
(BP124/72mmHg以下、LDL-C75mg/dl以下、HbA1c7.1%)
つまり、内科的治療をしっかり行えばPCIによる改善の余地は少ないということも出来、内科的治療の重要性が浮き彫りにされたということになります。

最適な内科的治療グループに比べてPCI実施グループの方が狭心症の有病率は低くなっていましたが、その差は5年時点では有意ではなくなりました。

さらに興味深いのは、内科的治療グループの32%でも追跡期間中に血管の再疎通を確認できた、ということです。

本邦でも、慢性安定狭心症に対するPCIの有効性を示唆するJ-SAP試験が報告されました。
しかし、この試験は症例数が少なく内科的治療が厳格でないという指摘がされています。
どうやらJ-SAP試験から、人種差云々でOURAGE試験と相反する結果が出たと結論づけるのは早計のようです。
COURAGEというトライアルの名称は、主任研究員のWilliam Bodenが「どのような困難な状況に置かれても動揺しない思考力と意思の強さであることこと」を意図して命名されたというエピソードがあるようです。

また、この発表でPCI件数が10%以上低下したとWall Street Journal が伝えたと近森先生が書かれています。

この記事を読んで、ezetimibeのENHANCE試験でのゴタゴタを思い出しました。
自由経済国家アメリカの医療の側面を見る思いです。

ENHANCE試験のもう一つの側面
http://medicineblog.blog32.fc2.com/blog-entry-11.html

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=COURAGE試験&perpage=0&order=0&page=1&id=M41290241&year=2008&type=allround
Medical Tribune 2008.7.17

<コメント>
ENHANCE試験については、安定冠動脈疾患にPCIを実施しても、予後が改善されない、というのはPCIが実施され始めた頃から言われていたことです。
どうしてNEJMに掲載されるようになったのか、Neuesは何なのか
という疑問の向きもあります。
いつも思うことですが、NEJM誌はimpact factorが高いことでつとに有名です。
しかし各専門領域の専門誌(例えば循環器領域のJACCやCirculation誌)でacceptされなくてNEJM誌で掲載されることがあるのではないかと考えてしまいます。
正しい統計処理がされた大規模臨床試験はNEJM誌のお気に入り分野かも知れません。

要するに米国では対費用効果が大きな問題となっているということでしょうか。
<関連サイト>
JSAPとCOURAGE
http://blog.m3.com/reed/20080322/JSAP_COURAGE

COURAGE研究サブ解析
http://blog.m3.com/reed/20071218/COURAGE_

PCIの初回治療後の再治療率
http://blog.m3.com/reed/20081127/PCI_

リスク安定型狭心症患者に対する治療戦略
http://blog.m3.com/reed/20081030/1

経皮的冠動脈インターベンションは橈骨アプローチが最善か
http://blog.m3.com/reed/20081022/1

無原則なPCIは社会の脅威に
http://blog.m3.com/reed/20080422/_PCI_

PCI,CABGの長期成績
http://blog.m3.com/reed/20090303/PCI_CABG_

Evidence-Based Coronary Intervention その1(1/2)
http://blog.m3.com/reed/20080914/Evidence-Based_Coronary_Intervention_

Evidence-Based Coronary Intervention その2(2/2)
http://blog.m3.com/reed/20080915/Evidence-Based_Coronary_Intervention_

冠動脈疾患治療の在り方を
http://blog.m3.com/reed/20090312/1

Effect of PCI on Quality of Life in Patients with Stable Coronary Disease
http://content.nejm.org/cgi/content/short/359/7/677
(24ヶ月まではPCI群で有意にADLがよいが36ヶ月では、有意差がなくなっている)

A Meta-Analysis of 17 Randomized Trials of a Percutaneous Coronary Intervention-Based Strategy in Patients With Stable Coronary Artery Disease
J Am Coll Cardiol, 2008; 52:894-904
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/52/11/894
■PCI-based invasive strategy may improve long-term survival compared with a medical treatment-only strategy in patients with stable coronary artery disease

Evidence-Based Coronary Interventionを目指して
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=COURAGE試験&perpage=0&order=0&page=0&id=M41370861&year=2008&type=allround
Medical Tribune 2008.9.11
■この成績から,安定冠動脈疾患には内科的治療だけで十分だと考えるのは早計であろう。
なぜなら,内科的治療群の約3分の1は経過中にPCIを受けており,その実態は「選択的PCI施行群」と呼ぶべき集団だからだ。
すなわち,COURAGE試験によって示されたことは,狭心症や心筋虚血の所見が明確な患者に対して症状改善を目的にPCIを行うのは妥当だが,適応が明確でないPCIは患者には利益をもたらさないということである。
PCI施行医はまず,十分な内科的治療を行い,PCIを施行するにあたっては,これまで以上にその必要性を考慮することが大切である。

2009.7.19

<番外編 その1>
2009年7月21日、Novartis(ノバルティス)社は、血圧目標レベルを達成するのに複数の薬剤が必要と思われる患者の最初の治療にTekturna HCT (aliskiren and hydrochlorothiazide) を使用することがアメリカFDA(米国食品医薬品局)に承認されたと発表しました。
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=34765

Tekturna HCT
http://www.drugs.com/tekturna-hct.html
■Tekturna HCT is a combination of hydrochlorothiazide and aliskiren.
■Aliskiren (Tekturna) i is a direct renin inhibitor.

<番外編 その2>
Novartis社 高血圧治療薬・Rasilezが日本で承認された
■ 2009年7月8日、Novartis(ノバルティス)社は、高血圧治療薬として直接的レニン阻害剤・Rasilez(ラジレス錠150mg;aliskiren、アリスキレンフマル酸塩) が日本で承認されたと発表しました。
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=34564

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