戯れ言たれる侏儒
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Doctors Blog

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#アルドステロン分泌過剰は,それ自体が血管障害の原因である
原発性アルドステロン症患者の血管障害を血管壁組織と導管動脈硬度から評価した。超音波検査,脈波速度,大動脈波増幅係数,内膜中膜肥厚その他の測定指標により詳細に検討した。

近年,代表的鉱質コルチコイドであるアルドステロンの作用として,従来知られている腎集合管に働いてNa+の再吸収,K+およびH+の排泄を促進する作用(ゲノム作用)のほかに,心血管系へ直接作用して細胞内でCa++を増量させ,心血管収縮作用(非ゲノム作用)を発揮することが明らかになった。
このようなアルドステロンの非ゲノム作用が関係するためか,アルドステロンの過剰に基づく高血圧症である原発性アルドステロン症は,アルドステロンが正常である同程度の血圧を呈する本態性高血圧症に比し,心血管系疾患を生じやすいとされてきた。
すでに動物実験で,アルドステロンと食塩負荷により心肥大や心線維化,さらに血管障害が生じることが形態学的にも明らかにされているが,ヒトでの血管障害が原発性アルドステロン症のような病態でどうなっているのか,超音波検査,脈波速度,さらに大動脈波増幅係数(AI)の測定等で詳細に検討したのが本研究である。

原発性アルドステロン症では同程度の血圧を呈する本態性高血圧症に比し,頸動脈の内膜中膜肥厚が著明であり,大腿脈波速度は速く,AIは高値であり,明らかに動脈硬化が促進していることが証明された。
血中の線維化のマーカーであるPIIINPも原発性アルドステロン症で高値傾向であった。
これらの結果は,過剰に分泌されたアルドステロンが直接血管壁に作用して血管の炎症を惹起し,線維化さらには動脈硬化を促進させていることを示唆し,アルドステロン産生阻止あるいは作用抑制が心血管障害抑制のためにきわめて重要なことを示している。
(編者:猿田享男先生)

<原著>
Arterial stiffness, intima-media thickness and carotid artery fibrosis in patients with primary aldosteronism.
(原発性アルドステロン症患者の動脈硬度,頸動脈内膜中膜肥厚,頸動脈線維化)
Bernini G, Galetta F, Franzoni F, Bardini M, Taurino C, Bernardini M, Ghiadoni L, Bernini M, Santoro G, Salvetti A.
J Hypertens. 2008;26(12):2399-2405.
Arterial stiffness, intima-media thickness and carotid artery fibrosis in patients with primary aldosteronism.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19008719/
J Hypertens. 2008 Dec;26(12):2399-405.

<出典>エキスパートの視点 
http://www.takedamed.com/hpdr/rootDir/jsp/content/journal/journal.jsp

<関連論文>
本態性高血圧患者において,レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系と凝固線溶系とは連携して臓器障害に関係

原著:Relationship of plasma renin with a prothrombotic state in hypertension: relevance for organ damage.
(高血圧における血漿レニンと前血栓状態との関係:臓器障害との関連)
Sechi LA, Novello M, Colussi G, Di Fabio A, Chiuch A, Nadalini E, Casanova-Borca A, Uzzau A, Catena C.
Am J Hypertens. 2008;21(12):1347-1353.
PubMedへリンク

高血圧性臓器障害を伴う本態性高血圧患者247例において,レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系と凝固線溶系との関連を,諸パラメーターの血漿濃度測定により検討した。

近年,アンジオテンシンとともにアルドステロンも心血管障害の発症と密接に関係していることが明らかにされてきたが,この両因子の脳・心臓・腎臓障害への関与に際し,血液の凝固線溶系も連携して作用していると考えられている。
しかし,多数の本態性高血圧患者において,これらの関係を詳細に検討した研究は少ない。
本研究は横断的な検討であるが,心血管系の臓器障害の程度が評価された本態性高血圧患者247名を対象として,レニン活性とアルドステロンおよび凝固線溶系の血漿フィブリノーゲン,DダイマーおよびPAI-1濃度との関係を検討した。

本研究における臓器障害を伴った高血圧患者において,血漿レニン活性,アルドステロン濃度,フィブリノーゲン,DダイマーおよびPAI-1レベルのすべてが,臓器障害のないものに比し明らかに高値であった。
各因子同士およびそれらの因子と臓器障害との関係において,レニン活性は血圧,年齢および喫煙とともに臓器障害(心障害と腎障害)と密接に関係していた。
さらにレニン活性の亢進はアルドステロン濃度と密接に相関し,さらにフィブリノーゲン,DダイマーおよびPAI-1と密接に関係していた。またアルドステロン濃度も,フィブリンーゲン等の諸因子と密接に関係しており,さらにフィブリンーゲンとPAI-1は心および腎障害とも密接に関係していた。

これらの結果は,本態性高血圧患者においてRAASと血液凝固線溶系とが連携をとって心臓・腎臓障害等,臓器障害に関係していることを明瞭に示しており,興味ある成績である。
(編者:猿田享男先生)

<出典>エキスパートの視点 
http://www.takedamed.com/hpdr/rootDir/jsp/content/journal/journal.jsp
<2009.5.29のブログに追加しました>
利尿薬の最近の動向
http://blog.m3.com/reed/20090529/1


<自遊時間>
先日、ある講演会に出席しました。
懇親会の時、座長と少し話をしました。
その際に教授の話題になりました。
市中病院の臨床の先生が教授になった話、2つの教授を併任する教授。
本当かなと思ったらまさしく本当でした。

昨日届いた某メーカーのダイレクトメールに肩書き入りでコメントを書いてみえました。
優秀な先生は違うんだなあと、ほとほと感心した次第です。
どうやら「招聘教授」という肩書きだそうです。


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