| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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| 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
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心臓CT検査、放射線被曝量減少プロトコル導入で被曝量およそ半減
心臓CT血管造影(CCTA)を行う際、放射線被曝量を減らす目的で作られたプロトコルに従うことで、画質は保ちながら、被曝量をおよそ半分に減らすことができることがわかった。
これは、米国William Beaumont病院のGilbert L. Raff氏らが、CCTAを行った約5,000人を対象に行った対照試験で明らかにしたもので、JAMA誌2009年6月10日号で発表した。
β遮断薬の使用などを含む、被曝量減少プロトコル作成
Raff氏らは、米国ミシガン州のCCTAに関する品質向上を目的とした組織Advanced Cardiovascular Imaging Consortium(ACIC)に所属する。
今回、同組織で作成した、CCTAの画質を保ちながら放射線被曝量を減らすためのプロトコル「Best-Practice Model」の有効性を確認するため試験を行った。
同プロトコルには、心拍数やその可変性をコントロールするための、β遮断薬の効果的な使用などが含まれている。
試験は、2007~2008年にかけて15ヵ所の医療機関で行われた。
CCTAに関して、途中からプロトコルを導入し、導入前後の被曝量などを比較した。
被爆に関するデータが得られたのは、併せて4,862件だった。
開始当初2ヵ月間は従来どおりの方法でCCTAを実施(対照期間、被験者数620人)。
続く8ヵ月間は、ACICスタッフが現場に立ち合ったり、現場スタッフとのミーティングなどを行うなどして、プロトコルを用いたCCTAを実施した(介入期間、3,407人)。
さらにその後2ヵ月間、現場スタッフのみでプロトコルを取り入れたCCTAを行った(追跡期間、835人)。
放射線被曝量は半減、画質は同等
その結果、放射線被曝の線積分線量の予測値は、対照期間が1,493mGy×cm(四分位範囲:855~1,823)だったのに対し、追跡期間では697mGy×cm(407~1,163)と、53.3%減少していた(p<0.001)。
放射線実効線量もまた、対照期間の21mSv(12~26)から追跡期間には10mSv(6~16)へと減少した(p<0.001)。
一方、画質については両群で有意差は見られず、その中央値はどちらも4段階評価の、良いほうから2番目の「良い」であった(p=0.13)。
また診断可能な画質であると判断された画像の割合も、対照期間が89%だったのに対し、追跡期間では92%と両群で有意差はなかった(p=0.07)。
文献
Raff GL et al. Radiation dose from cardiac computed tomography before and after implementation of radiation dose-reduction techniques. JAMA. 2009 Jun 10; 301(22): 2340-8.
http://www.carenet.com/news/det.php?nws_c=9110
出典 Care Net.com 2009.6.23
<番外編> 孤立性心房細動
先日聴いた心房細動の講演で、「孤立性心房細動でも左室拡張期末期圧が上昇しており肺静脈にストレッチがかかっているという報告もある」ということでした。
「孤立性」心房細動の定義についてもう一度考える必要がありそうです。
ちょうど「本態性」高血圧の定義も、病因がある程度判明した時点であやしくなってしまうのに似ています。
きょうはこの「孤立性」心房細動について、少し勉強してみました。
座談会 心房細動に伴う塞栓症予防としてのワルファリン
http://www.lifescience.co.jp/cr/zadankai/0504/1.htm
The Pathology of Lone Atrial Fibrillation
http://www.chestjournal.org/content/127/2/424.full
Paroxysmal Lone Atrial Fibrillation Is Associated With an Abnormal Atrial Substrate
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/53/14/1182?ck=nck
Clinical Characteristics of Persistent Lone Atrial Fibrillation in the RACE Study
http://eclips.consult.com/eclips/article/Medicine/S0084-3873(08)70546-7
Paroxysmal Lone Atrial Fibrillation Is Associated With an Abnormal Atrial Substrate: Characterizing the “Second Factor”
http://www.journals.elsevierhealth.com/periodicals/jac/article/PIIS0735109709001855/abstract
Lone and low-risk atrial fibrillation
http://www.uptodate.com/patients/content/topic.do?topicKey=~lvQo0S9GSffuxD
Characteristics and Prognosis of Lone Atrial Fibrillation
30-Year Follow-up in the Framingham Study
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/254/24/3449?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=anticoagulation+for+lone+atrial+fibrillation&searchid=1&FIRSTINDEX=10&resourcetype=HWCIT
Genetic factors for lone atrial fibrillation.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17487426
Prevention of recurrences in patients with lone atrial fibrillation. The dose-dependent effect of angiotensin II receptor blockers
http://jra.sagepub.com/cgi/content/short/5/3/114
心房細動
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10650700.html
■心房細動の2・1~15%が基礎疾患のない孤立性(こりつせい)心房細動といわれています。
■孤立性心房細動も一過性心房細動として発症し、次第に心房細動を繰り返すようになって、慢性心房細動へ移行します。
しかし、基礎疾患のある心房細動とは異なり、脳梗塞(のうこうそく)の併発は少ないようです。

斎藤 政一
http://www.ichimainoe.co.jp/index/saito_masaichi.html
<きょうの一曲>
Pianist 辻井伸行さん演奏Rachmaninoff ピアノ協奏曲第2番ハ短調(前半)
http://www.youtube.com/watch?v=ZcSASogJXRA&hl=ja
Pianist 辻井伸行さん演奏Rachmaninoff ピアノ協奏曲第2番ハ短調(後半)
http://www.youtube.com/watch?v=yBfJxdjjxK0&feature=related
その他
ふくろう医者の診察室http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~ http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。
Any delay in angioplasty for ST-elevation MI ups mortality
ST上昇型心筋梗塞では血管形成術のわずかな遅れでも死亡は増加
Although myocardial infarction treatment guidelines recommend that percutaneous coronary intervention (PCI) be performed within 90 minutes of contact with medical personnel, new research shows that the risk of death increases steadily even within this window.
心筋梗塞(MI)治療ガイドラインでは、医療従事者との接触から90分間以内に患者に対し経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を実施するよう推奨しているが、新たな研究によると、この時間内にも死亡リスクは着実に高まることが報告されている。
As such, the findings that appear in the May 20th Online First issue of BMJ reinforce the message that there is no magic threshold at which point outcomes suddenly deteriorate and, therefore, PCI should be performed as soon as possible after an MI.
このため、ある時点から予後が突然悪化するような魔法の閾値は存在しないため、MI発症後、できる限り早期にPCIを実施しなければならないことがBMJ誌5月20日号オンライン早版で強調されている。
To look at how the door-to-balloon time impacts mortality of patients with ST-elevation MI, Dr. Saif S. Rathore from Yale University School of Medicine, New Haven, Connecticut, and colleagues analyzed data from 43,801 patients entered in the American College of Cardiology National Cardiovascular Data Registry.
病院到着からバルーン処置までの時間がST上昇型MI患者の死亡にどのように影響するかを調査するため、Yale University School of Medicine(コネチカット州ニューヘブン)のDr. Saif S. Rathoreらは、American College of Cardiology National Cardiovascular Data Registryに登録のあった患者43,801名のデータを解析した。
All of the subjects were seen at an acute care hospital in the US from 2005 to 2006 and had undergone PCI within 12 hours of MI.
全被験者が、2005年~2006年に米国の救急病院で受診し、MI発症から12時間以内にPCIを受けた。
The median time from medical system contact to PCI was 83 minutes. Roughly 58% of subjects were treated within the recommended 90 minute window, the authors note. The overall in-hospital mortality rate was 4.6%.
医療組織との接触からPCI施行までの時間の中央値は、83分間であった。
被験者のおよそ58%が、推奨通り90分間以内に処置を受けた、と著者は述べている。全体での院内死亡率は、4.6%であった。
As the door-to-balloon time increased, so did mortality: 30 minutes = 3.0%, 60 minutes = 3.5%, 90 minutes = 4.3%, 120 minutes = 5.6%, 150 minutes = 7.0%, and 180 minutes = 8.4% (p < 0.001).
病院到着からバルーン処置までの時間が長いほど、死亡は増加し、これらの内訳は、30分間で3.0%、60分間で3.5%、90分間で4.3%、120分間で5.6%、150分間で7.0%、180分間で8.4%であった(p<0.001)。
Decreasing the door-to-balloon time from 90 to 60 minutes reduced mortality by 0.8%, the findings indicate. With a drop to 30 minutes, mortality declined by an additional 0.5%.
病院到着からバルーン処置までの時間が90分間から60分間に短縮されると、死亡が0.8%減少したことを、本知見は示している。30分間に短縮されると、死亡はさらに0.5%減少した。
"Rather than accepting a 90-minute door-to-balloon time benchmark for primary PCI," the authors write, "our data support calls for an 'as soon as possible' standard." This approach, "using necessary safeguards against inappropriate treatment, offers the potential for notable reductions in mortality."
「病院到着からバルーン処置までの時間を90分間とする初回PCIの基準を受け入れることよりも、我々のデータは、『できる限り早く』を標準化する必要性を裏付けている。本アプローチでは、不適切な治療を防ぐために必要な手段を講じれば、死亡が著しく減少する可能性を示している」と著者は述べている。
BMJ Online First 2009. 出典 ロイターヘルス 2009-05-22 14:46:40 -0400
http://www.kanematsu-rmn.jp/news/astrazeneca/news2.php?num=200905230033224&mode=jpview
http://www.kanematsu-rmn.jp/news/astrazeneca/news2.php?num=200905230033224&mode=news
版権 ロイター通信社
<番外編> 心房細動
最近心房細動に関する講演会を聴きました。
復習の意味も込めて勉強し直してみました。
心房細動の解説Q&A(詳細解説)
http://www.m-junkanki.com/heart_diseases/atrial_fibril.html
心房細動
http://ja.wikipedia.org/wiki/心房細動
■Framingham studyによると、心房細動は発症直後は数ヶ月間の死亡率は高いが、その後、死亡率の傾きは洞調律の患者と変わらないとされている。
このデータは診断時に心不全や脳梗塞の既往がある患者を含んでいるため、このデータはすべての心房細動の患者で急性期で予後が悪いという意味を示さない。
心筋梗塞、脳梗塞の既往がなければまずは落ち着いて対処できる疾患であるといえる。
■治療の順序としては、まずは背景因子の治療、抗凝固療法、最後に心房細動自体の治療と考える。
■生活習慣病のコントロールが不十分ならば、抗凝固療法などをおこなってもあまり生命予後は変わらないとされている。
■発作性心房細動の治療にβブロッカーやワソランは単独では用いられないが併用はよくされる方法である。
これは心室レートを抑制し自覚症状を改善させることが目的である。
βブロッカーの場合は心房粗動が生じたときに1:1伝導を防止する効果もあり、交感神経賦活化による不整脈発生を抑制する効果がある。
■発作性心房細動では慢性心房細動に比べれば脳血管障害のリスクは低いと考えられているが、CHADsスコアで1点以上のリスクがある患者ではワーファリンによる抗凝固療法が必要と考えられている。
■AFFIRM Studyでは慢性心房細動に対してレートコントロールを行っても、リズムコントロールを行っても患者の生命予後、心血管イベントに有意差を認めなかった。
■慢性心房細動か持続性心房細動かの判定に苦慮したら、年齢、左房径(40mm以上)、f波の消失などの所見を参考にする。
■ 迷走神経緊張型発作性心房細動に対しての治療
・・・ムスカリン受容体((M2))遮断作用を持つのはジソピラミドとシベンゾリンである。
■本症に対する手術療法にはカテーテル・アブレーションがある。
これはフランス·ボルドーのMichel HaïssaguerreとPierre Jaïsらによってはじめられた方法で、心房の筋肉を焼いておもに肺静脈を電気的に隔離する手術である。
Haïssaguerre M, Jaïs P, Shah DC, Takahashi A, Hocini M, Quiniou G, Garrigue S, Le Mouroux A, Le Métayer P, Clémenty J., Spontaneous initiation of atrial fibrillation by ectopic beats originating in the pulmonary veins., N Engl J Med. 1998 Sep 3;339(10):659-66.
不整脈・心房細動に有効な治療
http://www.sakakibara-hp.com/menu_ka/abr/index.htm
St Jude Medical wins CE Mark for EnSite Velocity cardiac mapping system
http://regulatoryaffairs.pharmaceutical-business-review.com/news/st_jude_medical_wins_ce_mark_for_ensite_velocity_cardiac_mapping_system_140509
[PDF] 心房細動治療(薬物)ガイドライン
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_ogawa_d.pdf
不整脈に対するカテーテルアブレーション治療
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~cardio/k/13.html
奈良医大第1内科
EnSite System
右房内に留置された3-Dマッピング用のバルーン



http://www.naramed-u.ac.jp/~1int/00A-dr/04dr-rinshou3.html
<自遊時間>
当院でも新型インフルエンザが見つかっちゃってしまいました。
血清クレアチニン低値と2型糖尿病
http://wellfrog3.exblog.jp/d2009-06-29
新型インフルエンザの感染力
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/archive/2009/06/29

村田 省蔵 旭日(三浦観音崎) F8
http://www.ichimainoe.co.jp/index/murata_shozo.html
その他
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(一般の方または患者さん向き)
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(内科医向き)
があります。
BMSとCypherステントを無作為比較しCYPHERステントの有効性・安全性を検討した米国における臨床治験であるSIRIUS試験の6年追跡調査結果が発表されました。
メーカーのサイトから拾った内容ですので心して読まなければいけないかも知れません。
#Cypherステント SIRIUS試験 6年追跡調査報告
米国におけるCypherステントの臨床治験であるSIRIUS試験の6年追跡調査結果が2月に米国ワシントンDCにて開催されたCardiovascular Research Technologiesで報告されました。
治験計画書では5年の追跡調査にて終了の予定でしたが、2006年末に実施されたFDA Panelにてその期間を8年まで延期して実施することをお約束したものです。
2006年末時に既に予定の5年を終了していたため、追跡調査の延長のための再同意を施設、並びに患者様から取得した結果、53施設中46施設526症例(Cypherステント群271例、BMS群255例)、母集団の約50%で8年まで行われることとなりました。
標的病変再血行再建(TLR)はSES群: 11.9% vs. 対照群: 27.9%, p<0.001 (図1)、標的血管再血行再建(TVR)はSES群: 20.3% vs. 対照群: 35.7%, p<0.001 (図2)とCypherステントは対照群であるBMSと比較して再血行再建を有意に低減し、6年目まで維持していることが示されました。
また、死亡(SES群: 8.9% vs. 対照群: 9.4%, p=0.974)、心筋梗塞(SES群: 6.4% vs. 対照群: 7.0%, p=0.774)は差がないものの、これらにTLR並びに緊急CABGを加えた重大心事故(MACE)はSES群: 22.6% vs. 対照群: 37.2%, p<0.001 (図3)とCypherステントで有意に低いことが報告されました。


また安全性の指標であるステント血栓症は6年目まで、プロトコール定義(SES:1.2% vs. 対照群: 0.8%, p=0.536)及びARC定義Definite/Probable(図4, SES群:1.2% vs. 対照群: 2.1%, p=0.304)の双方において両群に差がないことが報告されました。

6年目以降の追跡調査は再同意を取得できた症例が前述の通り少なく、統計学上の補正を実施しているため、バイアスの可能性を否定できないものの、Cypherステントの治療上の有効性、安全性が6年にわたり維持されていることが確認され、遅発性再狭窄においてBMSと差がないことが報告されています。
出典
Cypherステントに関するお知らせNo.55 - SIRIUS試験6年追跡調査報告
http://mrkun.m3.com/DRRouterServlet?pageFrom=newsMailMag&operation=readMessage&mailType=daily&mrId=JNJCC17427&messageId=200906251634539261
版権
ジョンソン・エンド・ジョンソン
<関連サイト>
Cypherステントに関するお知らせNo.55(PDF)
http://www.cordiscardiology.jp/library/files/catalogue/info/cypher_info_55.pdf
Cypherステント お知らせ
http://www.cordiscardiology.jp/safety/info/index.html
(バックナンバーも紹介されています)
Cypherステント 臨床試験
http://www.cordiscardiology.jp/clinical/index.html
Cypherステント ドクターインタビュー
http://www.cordiscardiology.jp/interview/index.html
Cypherステント 学会・ライブ情報
Cypherステント 主要文圏リスト
http://www.cordiscardiology.jp/literature/fim/index.html
Cypherステント ライブラリ
http://www.cordiscardiology.jp/library/index.html
(スライド用イラストが紹介されています)
Cypherステント テクニカルガイド
http://www.cordiscardiology.jp/safety/tech_guide/index.html

野間仁根 「薔薇」 油彩 0号
http://www.eonet.ne.jp/~mks/minigallery/0201/minigallery_0201.htm
<番外編>
最近、心房細動関連の講演会に顔を出しました。
開業医を対象とした会ですが、心房細動に対する関心が高いのか満席に近い状況でした。
心房細動をAFと表記することには最近でこそ抵抗が左程なくなりました。
しかしafとAFときちんと分類していた世代の人間にとっては、いつものどに骨が刺さっているような気がしていました。
この講演ではスライドで心房粗動はAFLと表記されており、なるほどなと溜飲がさがりました。
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(内科医向き)
があります。
昨年の学会の記事で恐縮ですが
第51回日本腎臓学会(2008.5.30〜6.1 福岡)
の記事で勉強しました。
#高齢者の高血圧では動脈硬化性腎動脈狭窄の見落としに注意
循環器系疾患にしばしば合併することが知られている動脈硬化性腎動脈狭窄(RAS)が見落とされていることが多い──。
北海道循環器病院の菊池健次郎氏は、第51回日本腎臓学会総会の特別企画「一般臨床医のための腎臓学」で、かかりつけ医による高齢者を対象とした慢性腎臓病管理の注意点として、RASの見落としについて語った。
RASの予測因子として知られているのは、高齢(55歳以上)での発症、血圧高値(特に拡張期血圧)、降圧薬服用していても急に血圧が上昇すること、冠動脈疾患または末梢動脈疾患を合併する慢性腎臓病(CKD)、腹部血管雑音、片側腎萎縮、RA系抑制薬による腎機能の悪化、動揺性の尿異常と腎機能および血圧の変化などだ。
RASは、心カテを受ける冠動脈疾患疑い患者の15〜18%。冠動脈疾患患者のうち、1枝病変患者の10%、2枝患者の20%、3枝患者の30%に合併していると報告されている。
また、70歳以上の高齢者のうっ血性心不全患者では34%、動脈瘤や閉塞性末梢動脈疾患患者の28%に合併している。
心カテを受けた連続532例を対象に解析した調査結果では、腎動脈狭窄例は36例と有病率6.8%で、RASがあった患者(n=36例)となかった患者(n=496)を比較すると、年齢がRAS(+)で71.2±8.0に対してRAS(-)は65.4±11.6(p=0.0031)、高血圧がRAS(+)で74.3%に対してRAS(-)が48.4%(p=0.0003)、冠動脈疾患(+)で72.2%に対して冠動脈疾患(-)が48.4%(p=0.0031)だった(Yamashita et al Hypertens Res,2002;25:553-557)。
菊地氏は、「RASを見落としていることで、本態性高血圧として治療されてしまっていることが多く、そのため透析導入になってしまっている例が多いのではないか」とし、高齢者の腎疾患診療で注意すべきと締めくくった。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jsn2008/200806/506669.html
出典 NM online 2008.6.2 日経メディカル別冊
版権 日経BP社
<関連サイト>
[PDF] 腎動脈狭窄症:血管造影とインターベンションの適応
http://www.nv-med.com/tct/04/pdf/06.pdf
動脈硬化性腎動脈狭窄症
http://www.jsn.or.jp/ckd/pdf/CKD12.pdf
治りにくい高血圧の陰に潜む「腎動脈狭窄症」治療のための医療機器
本邦初(*1)の腎動脈専用ステント
http://www.jnj.co.jp/group/press/2009/0601/index.html
腎動脈硬化症とメタボリックシンドローム
http://aras.main.jp/
■腎動脈硬化症(atherosclerotic renal artery stenosis;ARAS)は、治療手抵抗性の高血圧の原因のひとつということが 知られ、高血圧患者の1~6%を占めるといわれています。
■腎動脈狭窄症の原因にはさまざまなものがあり、繊維筋性異型性、高安動脈炎、膠原病、血栓、粥状動脈硬化、大動脈解離などがあります。
その中でも粥状動脈硬化症が全体の90%を占めています。
■最近では食生活の欧米化ということで動脈硬化疾患が急増しており、それも原因のひとつですが、診断技術が向上したこと により発見されることが多くなりました。
また腎動脈狭窄は高血圧や腎不全ばかりでなく、狭心症や心不全を起こすことがわかってきました。
Renovascular Hypertension
http://www.hmc.psu.edu/healthinfo/r/renovascularhypertension.htm
[PDF] Renovascular Hypertension and Ischemic Nephropathy
http://www.kidneyatlas.org/book3/adk3-03.QXD.pdf
Renovascular Hypertension
http://highbloodpressure.about.com/od/associatedproblems/a/renovascular.htm
動脈硬化性腎動脈狭窄
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20070126ik08.htm
「PALMAZ® GenesisTM」
http://www.jnj.co.jp/group/press/2009/0601/index.html
<注>
腎動脈疾患には動脈硬化性腎動脈狭窄症以外に線維筋性形成異常があります。
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「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~ http://wellfrog3.exblog.jp/
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があります。
昨日は「心臓周囲脂肪組織と冠動脈アテローム硬化症」をとりあげました。
心臓周囲脂肪組織と冠動脈アテローム硬化症
http://blog.m3.com/reed/20090625/1
その後調べてみたら「総体脂肪(BMIや腹囲)よりも心臓周囲といった局所の脂肪蓄積のほうが冠動脈石灰化プラークとの関連が高い」といった報告が昨年9月のMedical Tribune 誌にすでにとりあげられていました。
脂肪は、代謝と健康に影響を及ぼす蛋白質とホルモンを作り出す、一種の大きな分泌器官とも考えられるようになってきました。
心臓周囲の脂肪は、心臓機能を弱める可能性があるという考えに基づいての研究も進められています。
要するに、腹部の過剰な脂肪蓄積が糖尿病などの様々な合併症を複合的に引き起こすと認識されていますが、他の器官や部位に蓄積された脂肪も有害なのではないかと疑われているのです。
心臓周囲の脂肪が心筋梗塞リスクを上昇
ウェイクフォレスト大学バプテスト医療センター(WFUBMC,ウィンストンセーラム)老年学のJingzhong Ding助教授らが「心筋梗塞リスクという点では,心臓周囲脂肪(pericardial fat)の過剰な蓄積はBMI高値やウエスト周囲径の増大よりも重要だ」とObesity(2008; 16: 1914-1919)に発表した。
最も多い群では冠動脈石灰化プラーク率約5倍
今回の試験は,心臓周囲脂肪と呼ばれる心臓周囲の脂肪蓄積と動脈石灰化プラークの生成との間に関連性があるか否かについて検討した初めてのものである。
石灰化プラーク自体に危険性はないが,心筋梗塞や脳卒中を招く不安定なソフトプラークの存在と関連している。
Ding助教授は「心筋梗塞リスク評価において,体脂肪の分布は体脂肪の量と同じくらい重要かもしれない。やせている人でも心臓周囲に脂肪が蓄積している場合がある」と述べている。
同助教授らは,全米で6,800例が参加したMulti-Ethnic Study of Atherosclerosis(MESA)のデータを調べ,冠動脈周囲の脂肪が炎症および血管内のアテローム病巣増加を惹起するという仮説を検証した。
エネルギーの貯蔵場所という役割に加え,脂肪は代謝や健康に影響を及ぼす蛋白質とホルモンを産生する"臓器"と考えられている。
同助教授らの研究は,心臓や他の臓器の周囲に蓄積する過剰な脂肪は,臓器の機能障害につながるとする医学の新しい理論に基づいている。
心臓周囲に蓄積した脂肪は,炎症性サイトカインを皮下脂肪より多く分泌することが知られている。
同助教授らは,心臓周囲の脂肪が産生する炎症性蛋白質に持続的に曝露されることにより,アテローム動脈硬化の進展が加速されるのではないかと考えている。
同助教授らは今回の研究で,159例(55〜74歳)を対象に心臓周囲脂肪の量をCTにより測定した。
そのうち58%に石灰化プラークが観察された。
心臓周囲脂肪の量に基づき被験者を4群に分類したところ,脂肪の量が最も多い群では,最も少ない群に比べ冠動脈に石灰化プラークが認められる率が約5倍高かった。
同助教授らによると,心臓周囲脂肪の量と冠動脈石灰化プラークのレベルに関係が認められたが,BMIやウエスト周囲径とは関係していなかった。
同助教授は「われわれの知見は,総体脂肪よりも局所の脂肪蓄積のほうが冠動脈石灰化プラークとの関連性が高いことを示唆している。心臓周囲脂肪から分泌される炎症性のメディエータが冠動脈における炎症を促進し,冠動脈におけるアテローム動脈硬化を導くのかもしれない」と述べている。
同助教授は今後も研究を続け,心臓周囲の脂肪蓄積が予防可能か否かを明らかにしたいと考えている。
最後に,同助教授は「冠動脈疾患で命を失う人は非常に多いことから,新しい治療法や予防法を発見することは絶対に必要である」としている。
<コメント>
「やせている人でも心臓周囲に脂肪が蓄積している場合がある」ということなのでメタボの基準を鵜呑みにするわけにもいきません。
Ding助教授らは、心臓周囲の脂肪組織から作り出される炎症性蛋白質は、持続的に血管の内膜を障害し、動脈硬化を進行させると考えています。
同助教授らは、心筋梗塞リスク増加と関連がある心臓周囲の脂肪沈着と動脈内カルシウム沈着の進展との間に関係があるかどうかを解析し、2010年までに結論を出す予定になっているそうです。
心臓周囲の脂肪組織も動脈硬化を早めているのであれば、メタボリックシンドロームの基準の一つに心臓周囲脂肪組織の測定が加わる可能性もあります。
しかし、検査方法が簡単とはいえないので、多分ルーチン検査としては普及はしないものと思われます。
出典 Medical Tribune 2008.9.25(一部改変)
版権 メディカル・トリビューン社
<番外編>
Prevalence and causes of fatal outcome in catheter ablation of atrial fibrillation.
Cappato R, Calkins H, Chen SA, Davies W, Iesaka Y, Kalman J, Kim YH, Klein G, Natale A, Packer D, Skanes A.
OBJECTIVES:
The purpose of this study was to provide a systematic multicenter survey on the incidence and causes of death occurring in the setting of or as a consequence of catheter ablation (CA) of atrial fibrillation (AF).
BACKGROUND:
CA of AF is considered to be generally safe. However, serious complications, including death, have been reported.
METHODS:
Using a retrospective case series, data relevant to the incidence and cause of intra- and post-procedural death occurring in patients undergoing CA of AF between 1995 and 2006 were collected from 162 of 546 identified centers worldwide.
RESULTS:
Thirty-two deaths (0.98 per 1,000 patients) were reported during 45,115 procedures in 32,569 patients.
Causes of deaths included tamponade in 8 patients (1 later than 30 days), stroke in 5 patients (2 later than 30 days), atrioesophageal fistula in 5 patients, and massive pneumonia in 2 patients.
Myocardial infarction, intractable torsades de pointes, septicemia, sudden respiratory arrest, extrapericardial pulmonary vein (PV) perforation, occlusion of both lateral PVs, hemothorax, and anaphylaxis were reported to be responsible for 1 death each, while asphyxia from tracheal compression secondary to subclavian hematoma, intracranial bleeding, acute respiratory distress syndrome, and esophageal perforation from an intraoperative transesophageal echocardiographic probe were causes of 1 late death each.
CONCLUSIONS:
Death is a complication of CA of AF, occurring in 1 of 1,000 patients. Knowledge of possible precipitating causes is key to operators and needs to be considered during decision making with patients.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19422987?dopt=Abstract
J Am Coll Cardiol. 2009 May 12;53(19):1798-803.
心房細動に対するアブレーション:リスクがないわけではない
Ablation for Atrial Fibrillation: Not Risk Free
2009 June 09
カテーテルアブレーションは、薬物療法が奏効しない心房細動(atrial fibrillation:AF)患者の治療として受け入れられている手技の1つである。
現在、AFアブレーションが適応とされるのは生活の質(quality of life:QOL)が損なわれている場合のみであり、単にwarfarinの服用中止を希望している症状のない患者には推奨されない。
AF患者は死亡リスクが上昇しており、そのリスクはアブレーションを含むAFの治療によっても低下しないことが示されている。
AFアブレーション手技そのものにもさまざまなリスクがある。
しかし、データが単一施設試験または小規模な多施設試験由来のものであるため、AFアブレーションの合併症による死亡率は決定されていない。
162ヵ所の医療センターを対象としたこの国際的調査において、患者32,569人に45,115件のAFアブレーション手技が行われた。全体で32人が死亡し(患者1,000人あたり0.98人、手技1,000件あたり0.71件)、死因にはタンポナーデ7件、心房食道瘻5件、脳卒中3件が含まれた。
コメント:
同時掲載のエディトリアルに記されているように、これらのデータから医師と患者はAFアブレーションのリスクに関する有用な指針が得られる。
1,385件あたり1件というアブレーションの死亡リスクがQOL改善の可能性に見合うかどうかは、患者個人の判断による。
しかし、このリスクを総体的に考えると、QOLを改善する別の侵襲的手技である膝関節置換術のリスクとほぼ同等であり、議論はあるものの主にQOLの改善を目的として実施されている待機的な経皮的冠動脈介入のリスクよりはるかに低い。
Journal Watch Cardiology May 27, 2009
http://www.nankodo.co.jp/JWJ/archive/JW09-0609-08.html
<きょうの一曲> Queen-We Will Rock You
Queen-We Will Rock You
http://www.youtube.com/watch?v=iikKzQwgBJc&hl=ja
Queen - We Will Rock You
http://www.youtube.com/watch?v=Cv5dnWZ3YyE&feature=fvw
Queen - We Will Rock You
http://www.youtube.com/watch?v=3VTXBNadd28&feature=related
PEPSI (Britney Spears, Beyonce, Pink - We Will Rock You)
http://www.youtube.com/watch?v=SkELRp4wKPs&feature=related
Rock Youの部分を脱臼、卓球、(ネコの)肉球に変えても歌えますよね。

ポール・アイズピリ サントロペの港 油彩 12号
http://www.suiha.co.jp/cms/work.cgi?ano=1150961687&wno=1174960986
その他
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(内科医向き)
があります。
心臓周囲脂肪組織と冠動脈アテローム硬化症との関連が
Arterioscler Thromb Vasc Biol 2009;29:781-786.
で発表されました。
数ヶ月前に東北大学の下川教授の講演を聴く機会がありました。
講演後の懇親会で少し教授とお話をする機会があり、「心臓周囲脂肪組織が冠動脈硬化と関係がある」ということを聞きました。
どうやら専門家の間ではかなり注目されていることのようです。
Pericardial adipose tissue associated with coronary atherosclerosis
Pericardial adipose tissue (PAT) seen on CT scans is a risk factor for coronary atherosclerosis, according to a report in the May issue of Arteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology.
CT画像上で確認される心臓周囲脂肪組織(PAT)は冠動脈アテローム硬化症のリスク因子であることが、Arteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology誌5月号に掲載の報告により示されている。
"PAT is clearly associated with coronary disease and can be considered as a risk factor," Dr. Alexander W. Leber told Reuters Health. "It may allow us to identify those patients who do not look like the typical risk patient because of a normal body habitus."
「PATは冠動脈疾患と明らかに関連があり、リスク因子とみなすことができる。これにより、正常体型のために典型的なリスク患者には見えない患者を特定することが可能となる」とDr. Alexander W. Leberはロイターヘルスに語った。
Dr. Leber from University Hospital of Munich, Germany and colleagues simultaneously assessed pericardial fat volume and coronary atherosclerosis using dual source CT angiography in 286 patients with an intermediate pretest likelihood for coronary artery disease.
University Hospital of Munich(ドイツ)のDr. Leberらは、検査前の冠動脈疾患の発症確率が中等度の患者286名において、Dual Source CT血管造影により心臓周囲の脂肪量と冠動脈アテローム硬化症を同時に評価した。
PAT volume was significantly higher in patients with any coronary plaque than in patients without coronary plaques, the authors report, and it correlated with the number of diseased coronary segments.
PAT量は、冠動脈プラークを有する患者において、これを有さない患者よりも有意に多く、冠動脈病変部位の数と相関した、と著者らは報告している。
Increased PAT volume was also associated with lower adiponectin and HDL cholesterol levels and with higher levels of TNF-alpha and high-sensitivity CRP.
さらに、PAT量の増加はアディポネクチンと高比重リポ蛋白(HDL)コレステロール低値、およびTNF-αと高感度C反応性蛋白(CRP)高値とも関連した。
"My vision about incorporating PAT in the current risk stratification is to use it in addition to calcium scoring, for example," Dr. Leber said. "We observed that PAT accumulation precedes the development of calcified plaques, so that we are able to detect the disease in an earlier stage. I also think that PAT thickness assessment should be part of the routine echocardiogram and may be used as a surrogate marker for preclinical atherosclerosis."
「現在のリスク分類にPATを組み入れるという私の考えは、例えばカルシウム測定法に加えてPATを利用するということである。我々は石灰化プラークの蓄積前にPATの蓄積が生じることを確認しているため、この疾患の早期検出が可能である。また、PATの厚さの評価も通常の心エコー検査に組み入れるべきであり、これを発症前のアテローム硬化症の代替マーカーとして用いることが可能であろうと考えている」とDr. Leberは述べた。
"Though practical constraints (cost and radiation exposure) limit the routine use of CT scan to estimate individual cardiovascular risk at the population level, this study contributes to the fascinating discussion regarding the potentially causal role of fat abundance around the heart in coronary atherosclerosis," write Dr. Karine Clement from Universite Pierre et Marie Curie-Paris, France and colleagues in a related editorial.
Universite Pierre et Marie Curie-Paris(フランス)のDr. Karine Clementらは関連論説において、「実施上の制約条件(費用および放射線曝露)によって、個人ごとの心血管リスクを人口レベルで評価するCT検査を定期的に実施することは制限されるが、今回の研究は、心臓周囲の多量の脂肪が冠動脈アテローム硬化症の原因的な役割を有する可能性に関して、興味深い議論に寄与するものである」と述べている。
The report, the editorial concludes, "illustrates the need to investigate the additional benefit of precisely quantifying pericardial fat per se (rather than detecting it as a morphological sign of coronary alteration) as a valuable and independent coronaropathy risk factor or as a marker of visceral abdominal fat, which is known to be inflamed in metabolic disease."
この報告は「心臓周囲の脂肪を(冠動脈の病変の形態学的徴候として検出するのではなく)重要で独立した冠動脈疾患リスク因子、または代謝疾患において増加することが知られている内臓脂肪のマーカーとして正確に定量することに、さらなる有用性があるのかどうかを検討する必要性を示すものである」と結論付けている。
http://kanematsu-rmn.jp/news/kowa-souyaku/news2.php?mode=jpview&num=200904300032387
出典 ロイターヘルス 2009-04-29 15:03:13 -0400 発
版権 ロイター通信社
<コメント>
この論文からは、内蔵肥満のマーカーとしての心臓周囲脂肪組織(PAT)のようにも考えられます。
下川教授はepicardを走行する冠動脈に冠動脈周囲脂肪組織が冠動脈外膜に直接的に影響を及ぼすといった内容のお話でした。
したがってちょっとニュアンスが異なるかも知れません。
血管リモデリングの成因における血管外膜の関与とその分子機構
http://nels.nii.ac.jp/els/110002572929.pdf?id=ART0002827481&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1245900506&cp=
それにしても心エコーで心臓周囲脂肪組織(PAT)の定量的評価ができるののでしょうか。

佐伯祐三《パストゥールのガード》1925年 油彩・カンヴァス
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions/2007/paris/
<きょうの一曲>
Miles Davis Sextet - Someday My Prince Will Come
http://www.youtube.com/watch?v=C00IcNvSMnM&feature=related
Some day my prince will come(Snow White)
http://www.youtube.com/watch?v=Ca5o40vppvM&feature=related
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(内科医向き)
があります。
非ST上昇型急性冠症候群(NSTEMI)に対してはあまり早期から抗血小板薬は投与しないほうがよいという報告で勉強しました。
非ST上昇型急性冠症候群への抗血小板薬投与は、血管造影12時間以上前ではリスク増大
非ST上昇型急性冠動脈症候群の患者への、血管造影前の、抗血小板薬、糖蛋白IIb/IIIa阻害剤の投与は、12時間以上前では、血管造影後の投与(PCI前)と有効性が変わらないばかりか、安全性の面で、非致死的出血リスクの上昇および輸血の必要性が増加することが明らかになった。
これまで、同剤投与の開始時期については明らかにされていなかった。
報告は、アメリカ・Brigham and Women’s病院TIMI(Thrombolysis in Myocardial Infarction)研究グループのRobert P. Giugliano氏らによるもので、早期投与はハイリスク患者の虚血性合併症予防に有効であるとの仮説を立て行われたEARLY ACS(Early Glycoprotein IIb/IIIa Inhibition in Non.ST-Segment Elevation Acute Coronary Syndrome)試験の結果。NEJM誌2009年5月21日号(オンライン版2009年3月30日号)で発表された。
患者9,492例を早期投与群と待機的投与群に無作為化
EARLY ACS試験には、2004年3月~2008年8月の間に、29ヵ国440施設から、非ST上昇型急性冠動脈症候群で侵襲的治療適応とされた患者9,492例が参加した。
被験者は、ルーチンのeptifibatide早期投与群(血管造影12時間以上前に、180μg/kg体重のボーラス投与を10分間隔で2回と、標準注入)と、待機的投与群(造影前はマッチするプラセボを投与し、造影後PCI実施までに所見に基づき投与)とに無作為に割り付けられた。
有効性の主要エンドポイントのオッズ比は0.92
有効性の主要エンドポイント[96時間時点での以下の複合:死亡、心筋梗塞、緊急血行再建術を要した虚血の再発、最初の割り付けとは反対のボーラス投与を必要としたPCI中の血栓性合併症(血栓性の緊急処置)]の発生は、早期投与群9.3%、待機的投与群10.0%で、オッズ比は0.92(95%信頼区間:0.80~1.06、P=0.23)だった。
また、主な副次エンドポイント(無作為化後30日以内における死亡と心筋梗塞の複合)の発生は、早期投与群11.2%、待機的投与群12.3%で、オッズ比は0.89(0.79~1.01、P=0.08)だった。 安全性のエンドポイント(無作為化後120時間以内の出血と輸血の必要性)については、早期投与群で出血率と赤血球輸血率が、有意に高かった。
なお、重度の出血、非出血性の重篤な有害事象については、両群で有意差は見られなかった。
これらからGiugliano氏は、「eptifibatideの早期投与(血管造影12時間以上前)は、造影後投与より優れていることは確認できなかった。また、リスクに関して、早期投与と非致死的出血リスクの上昇と輸血の必要性の増加との関連が認められた」と報告をまとめた。
Giugliano RP et al. Early versus delayed, provisional eptifibatide in acute coronary syndromes.
N Engl J Med. 2009 May 21; 360(21): 2176-90. Epub 2009 Mar 30.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19332455?ordinalpos=2&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum
出典 Care Net.com 2009.6.3
出典 (株)ケアネット
<EARLY ACS 関連サイト>
EARLY ACS: Early Glycoprotein IIb/IIIa Inhibition in Patients With Non-ST-Segment Elevation Acute Coronary Syndrome (Study P03684AM2)(COMPLETED)
http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00089895
EARLY ACS
http://circ.ebm-library.jp/trial/doc/c2003027.html
■非ST上昇型ACS症例において,欧米のガイドラインではCAGは入院後すぐには行われないが,GP IIb/IIIa受容体拮抗薬(以下GP薬)をどの時期から開始するのが最適かは明らかではない。■ACC/AHA2007ガイドラインでは,ハイリスク症例はCAG前にアスピリンとクロピドグレルあるいはGP薬の投与がclass Iである。
■ESCではアスピリン+クロピドグレルの2剤併用がclass Iであり,GP薬の追加はトロポニンの上昇・ST低下・糖尿病症例に対してclass IIaとなっている。
■この相違は,非ST上昇型ACS症例に対してGP薬の役割が明らかでないことに由来する。
すなわち,ガイドラインは以前のstudyに基づいており,最新の内科的治療やデバイスの進歩が反映されておらず,GP薬も高用量使用されていた。
■本論文は非ST上昇型ACSのハイリスク例において,GP薬eptifibatideの早期投与がPCI直前の投与よりも虚血性合併症により有用であることを示すために企画された。
■結果としては,投与の時期による臨床的有用性には差はなく,早期投与の方が出血性合併症はより多い結果であった。プラセボを対照とした従来の同様の試験よりも,今回は年齢が高く,よりハイリスク例が多く,内服治療や冠血行再建術がより進化している。
■これまでもGP薬の早期投与の有用性に関して一定の見解は得られていない。
■ACSにおいてプラセボ対照のGP薬を用いた6つの大規模無作為化試験のメタ解析では,30日後の死亡/心筋梗塞が9%低下し,トロポニン上昇のない例では効果がみられないと示されており(Lancet. 2002; 359: 189-98.),本論文の結果と相違はない。
■PCI時にはガイドラインがGP薬を推奨しているので倫理的にもプラセボをPCI時に用いることが出来ないこと,クロピドグレル・低分子へパリン・スタチンなどがすでに高頻度に処方されていること,手技に伴う合併症が予想よりも多かったこと,が今回早期投与の有用性を示せなかったことに関連する。
■CABGや内服治療のみに終わった症例が少なからずみられることも影響しており,今回のPCI例のみの検討では,GP薬の早期投与により虚血性合併症はより少ない結果であった。
■プロトコール上,途中でランダム化試験からオープンラベルに変更したこと,待機投与群のみプラセボを持続投与する症例が存在すること,など試験結果の評価には一定の注意が必要である。■サブグループ解析では,トロポニン非上昇例・非糖尿病例・75歳以上例では早期投与の効果はみられず,出血の合併症のみ増加している。
■非ST上昇型ACSの病態は均一ではないので,本邦で使用できる前にリアルワールドでのGP薬の早期投与が望ましいと考えられる症例のサブグループの解明が期待される。
(コメンテーター 八尾市立病院 星田四朗副院長 )
EARLY ACS: Delay GP IIb/IIIa blockers until in the cath lab
http://www.theheart.org/article/952427.do
Schering-Plough Announces Results Of The Early ACS Trial
http://www.medicalnewstoday.com/articles/144224.php
ST部分非上昇急性冠症候群治療:重症例をのぞけば早期治療に必ずしも軍配無し
http://intmed.exblog.jp/8300870/
<今日の一曲>
ダイアナクラール/ライヴ・イン・リオ
http://www.youtube.com/watch?v=o0c0WdXWvXg&hl=ja
イパネマの少年 ダイアナクラール Boy From Ipanema Diana Krall
http://www.youtube.com/watch?v=fnLVXWKs_LE&feature=related
Diana Krall - The Boy From Ipanema
http://www.youtube.com/watch?v=7TNX82Oqf-M&feature=related
<自遊時間> 2009.6.24 AM7:30
今朝、戦時中の沖縄の話をやっていました。
我が家には自宅通学の医学部3年の男の子がいます。
6年間中高一貫の学校の寮生活で何かと一般常識に欠けます。
昨年の夏休み、中高の時の友達を尋ねて沖縄へ行ったこともあり、
「沖縄の白兵戦、超ヤバかったんだね」
と宣いました。
私も「白兵戦」という難しい言葉を知っていることを訝り、
「すごい難しい言葉を知ってるね」
と聞きました。
返ってきた答えは
「遊戯王のカードに確かあった」
でした。
白兵戦
http://ja.wikipedia.org/wiki/白兵戦
遊戯王カードWiki - 《白兵戦》
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=白兵戦+遊戯王&lr=&aq=4r&oq=はくへいせん
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(内科医向き)
があります。
冠動脈性心疾患のリスクが中レベルを超えるすべての健常人へのアスピリンのルーチン使用には有効性に問題がある。つまり、「一次予防におけるアスピリンの使用にメタ解析が疑問を呈した」という論文がLancet誌に掲載されました。
低用量アスピリンの1次予防効果は限定的
メタ分析の結果、出血リスク上昇に優る利益は見られず
閉塞性の血管疾患の既往がある人々に、2次予防を目的として低用量アスピリンを投与する方法は、利益がリスクを上回ることが示されている。
しかし、1次予防を目的とする投与の利益とリスクのバランスは明らかではない。
国際的なAntithrombotic Trialists'(ATT)Collaborationの研究者たちは、質の高いメタ分析を行い、1次予防においては絶対リスクの減少幅は小さく、出血リスクの上昇に優る利益は見られないことを明らかにした。
詳細は、Lancet誌2009年5月30日号に報告された。
これまでにも1次予防におけるアスピリンの影響を評価するメタ分析は行われていたが、個々の患者のデータを集めて分析した研究はなかった。
そこで著者らは、アスピリン投与群と、アスピリンを含む抗血小板薬を投与しないグループの血管イベントと出血イベントについて比較した無作為化研究を選出。
それぞれの主任研究者に協力を求めて個々の患者データを入手し、より質の高いメタ分析を行うことにした。
閉塞性疾患歴がなく、糖尿病ではない1000人以上の人々を対象に、低用量アスピリンを2年以上投与して長期的な一次予防効果を評価した6件の無作為化試験を対象に、重篤な血管イベントと大出血について分析した。
重篤な血管イベントは、冠イベント(非致死的心筋梗塞、冠疾患死亡)、脳卒中(非致死的脳卒中、脳卒中死亡)、その他の血管疾患死亡とした。
出血リスクの分析は、頭蓋外の大出血(主に消化管出血で、輸血が必要または死に至るイベント)を対象に行った。
初回イベントに関するデータを収集し、intention-to-treatで分析した。
血管イベントリスクの低い9万5000人を66万人-年追跡したところ、3554人に重篤な血管イベントが見られた。
血管疾患による死亡は、0.19%と0.19%(p=0.7)で有意差なし。血管系以外の疾患による死亡にも差はなく(p=0.1)、原因不明の死亡についても差は見られなかった(p=0.7)。
したがって、全死因死亡の率比は0.95(0.88-1.02、p=0.1)となり、アスピリン投与の影響は認められなかった。
一方、アスピリンは頭蓋外の大出血リスクを高めていた(0.10%と0.07%、率比1.54、1.30-1.82、p<0.0001)。
以上の1次予防におけるデータと比較するために、長期的な2次予防効果について評価していた16件の無作為化研究についても同様に分析した。
心筋梗塞歴のある患者を登録した6件の研究、脳卒中または一過性脳虚血発作歴のある患者を対象とした10件の研究は、計1万7000人のハイリスク者を4万3000人-年追跡していた。
重篤な血管イベント発生は3306人だった。
2次予防試験では、重篤な血管イベントのリスク低下は1次予防の場合より大きかった。
年間のイベント発生率は、アスピリン群6.7%、対照群8.2%。絶対リスク減少は1.5%、率比0.81(0.75-0.87、p<0.0001)で相対リスク減少は19%だった。
出血性脳卒中のリスクは、有意ではないが上昇していた。
一方で、脳卒中自体のリスクは有意に低下し(2.08%と2.54%、p=0.002)、冠イベントも有意に少なかった(4.3%と5.3%、p<0.0001)。
血管疾患死亡は率比0.91(0.82-1.00、p=0.06)と低下傾向を示し、全死因死亡のリスクはアスピリン群で10%低かった(0.90、0.82-0.99、p=0.02)。
頭蓋外の大出血はアスピリン群で有意に多かったが、イベント発生がアスピリン群23人、対照群6人と少なかったため、信頼性の高い結果は得られなかった。
予想通り、2次予防に関する試験では、1次予防に関する試験に比べて絶対リスク減少が大きかった。
例えば、冠イベントの相対リスク減少は、1次予防が18%、2次予防は20%でほぼ同等だったが、絶対リスク減少は0.06%と1.00%と、明瞭な差を示した。
今回の結果は、低用量アスピリンを1次予防に適用した場合の総合的な利益を示すことはできず、1次予防を目的とする広範な投与を支持するデータは得られなかった。
原著
Aspirin in the primary and secondary prevention of vascular disease: collaborative meta-analysis of individual participant data from randomised trials
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(09)60503-1/abstract
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/lancet/200906/511241_2.html
出典 NM online 2009.6.22(一部改変)
版権 日経BP社
<追加編>
Baigent博士はheartwireに次のように論評した:「我々が今回報告したデータは、これまで利用可能でなかったものである。
現在のガイドラインは以前に行われたメタ解析に基づくものだが、それらには限界がある。我々は、心疾患のリスクが比較的高い人々は同じくアスピリンによる出血リスクも比較的高いことを初めて明らかにしたが、これは非常に重要な情報でありアスピリンの使用方法に影響を及ぼすに違いない」。
「医学は近年進歩しており、現在、コレステロールと血圧を下げることによって心疾患のリスクを安全に下げることができ、これらのリスクファクターを軽減するために使用される薬剤はおそらくアスピリンよりも安全であることがわかっている。リスクを下げたいと願う人々が、スタチンまたは降圧薬を最初に使用し、その後に限り、アスピリンのような比較的安全性の低い薬剤を追加しようと考えるのは理に適っているだろう」と博士は付け加えた。
Baigent博士は、ある程度のリスクを超えるすべての人々の一次予防にアスピリンを推奨している現在のガイドラインは、この新規メタ解析によって支持されないと指摘した。
「我々がガイドラインの変更を推奨するのではないが、ガイドライン委員会は今こそ、これらの新規知見を考慮に入れて勧告を再検討しようと考えるだろうと私は思う」と博士は述べた。
「私は一次予防にアスピリンを決して使用すべきではないと言っているわけではなく、ある種の人々はリスクとベネフィットについて医師と話し合った上でそれでもアスピリンの服用を希望するかもしれないが、私はそれは結構だと思う。しかし我々のデータは、中程度を超えるCHDリスクを有する人々の一次予防のためのルーチン使用を推奨する公共政策を十分に正当化するだけの、リスクを上回る重要なベネフィットがあるという、良いエビデンスがないことを示唆している」 。
この意見は、アスピリンの絶対的ベネフィットがはるかに大きく出血のリスクを上回る二次予防に関する勧告には影響しないと、博士は付け加えた。
個人単位で判断すべき?
論文についてheartwireにコメントしたDeepak Bhatt博士(ブリガム女性病院、マサチューセッツ州ボストン)はBaigent博士の意見に賛成した。
Bhatt博士はメタ解析を、「非常に出来栄えが良く」、「確固たる」知見を示していると述べた。
「著者らは、非致死的虚血性事象の一次予防におけるアスピリンのベネフィットは、出血性脳卒中の軽度の増加を含む出血事象の増加によって大部分が相殺され、血管性事象による死亡率に対する正味の効果はないことを確認している。
虚血性事象のリスクファクターが出血性事象のリスクファクターと同様であったことは、それ自体、興味深い観察知見である。男性と女性における効果が異なるというよりもむしろ類似していたことから、抗血小板療法は生物学的に意味をもつ」とBhatt博士は言及した。
「したがって私は今のところ、一次予防のためにアスピリンを使用するかどうかの判断は、医師と患者による個人単位での虚血および出血のリスクの熟慮の結果としての評価に基づいてなされるべきだと思う。私は、患者が医師に相談せずに一次予防のためのアスピリンの開始を決めるのは間違いだと思う。進行中の試験は、大規模な一次予防の領域においてどの患者が本当にアスピリンを使用すべきかを解明するのに役立つはずである」と博士は付け加えた。
#以前に行われたメタ解析には限界があった
著者らは論文において、すでに閉塞性血管疾患のある患者の場合、血管事象の軽減に関する長期アスピリン治療のベネフィットは出血リスクよりもはるかに大きいことがはっきりしているが、一次予防におけるリスクとベネフィットのバランスはそれほど明らかではないと説明している。
その理由は、患者の血管疾患リスクがより低いためアスピリンの絶対的ベネフィットの大きさが二次予防よりも1桁小さいからである。
著者らは、アスピリンの一次予防試験に関する以前のメタ解析は個々の被験者のデータに基づいたものではなかったため、予後面で重要な群(高齢者や冠動脈性心疾患のリスクが高い人々など)におけるアスピリンのベネフィットとリスクを確実に比較することができず、冠動脈性心疾患のリスクが上昇している人々のうち出血のリスクも上昇している人々の割合を確実に定量化することができなかったと指摘している。
したがって現在のガイドラインでは出血リスクの差を概ね無視して、心疾患リスクが中程度に上昇している人々の一次予防としてアスピリンを広く使用することを推奨しており、年齢が冠動脈性心疾患リスクの主要な決定因子であることからガイドラインでは特定の年齢を超えるすべての人々に対してアスピリン連日投与を開始すべきだと推奨していると、著者らは付け加えた。
著者らは現在のガイドラインの基礎をなす解析の限界を考慮して、アスピリンによる一次予防に関するすべての大規模試験の首席治験責任医師が関係する確立された個々の被験者のデータのメタ解析を照合した。
一次予防に関する6試験の結果から、重篤な血管事象の年間発生率がアスピリンに割り当てられた群では0.51%であったのに対して、対照群では0.57%であったことが明らかになった。
この1年あたり0.07%の絶対減少は、12%の相対的減少に相当した。重大な出血(major bleeds)のリスクはアスピリンによって1年あたり0.07%から0.10%に増加し、0.03%の絶対増加であった。
血管事象の相対的減少はすべてのサブグループにおいて同様
重篤な血管事象のこのような相対的減少は、年齢、性別、喫煙歴、血圧、総コレステロール、ボディマス指数、糖尿病の既往歴、または冠動脈性心疾患の予測リスクに有意に依存しなかった。
著者らは、冠動脈性心疾患の推定リスクが非常に低い、低い、中程度、および高い人々におけるアスピリンの相対的効果を示唆する有意な傾向すら認められなかったと指摘している。
「これらの異なるサブグループにおける相対的なリスク減少が本当に同様であるなら、絶対リスクの減少は、無投与の状態での個人の絶対リスクに主に依存することになる」と著者らは論評している。
著者らは、年齢または性別に関係なく、一次予防集団における閉塞性事象の絶対減少の大きさは、出血の絶対増加の約2倍にすぎないだろうと計算している。
そして、これらの試験に参加した大部分の人々は、MIと脳卒中の両方を減らし危険性がほとんどないと考えられるスタチンを服用していなかったことも、著者らは指摘している。
著者らはスタチンのジェネリック薬が現在、低価格で広く利用可能であることに注目して、有効性と安全性のため、もしかするとスタチンによる一次予防はアスピリン単独による一次予防よりも好まれるかもしれないと示唆している。
「もしそうなら、今日の一次予防におけるアスピリンに関する主な疑問のひとつは、スタチンにアスピリンを追加することに価値があるのかということである」と著者らは述べている。
著者らは、もし血管疾患のリスクがすでにスタチンによってほぼ半減しているなら、アスピリンを追加することによって得られる更なる絶対的ベネフィットはこれらの一次予防試験で示唆されたもののほぼ半分の大きさにすぎないかもしれないが、重大な出血の危険性は残存するかもしれないと付け加えた。
「その場合、先在疾患のない人々に長期アスピリンを追加することのベネフィットと危険性は、大体同じ大きさになるだろう」と著者らは述べている。
#いくつかの因子が心疾患と出血のリスクを決定する
著者らは、解析は、心疾患のリスクを決定する因子と同じ因子がアスピリンによる出血のリスクも決定することを示唆しており、そのため冠動脈性心疾患のリスクが中程度に上昇している人々の場合も、スタチンをベースにした一次予防投与法にアスピリンを追加することによる主要な絶対的ベネフィットと危険性は依然としてほぼ互角であった可能性があると述べている。
「薬剤の安全性は、見たところ疾患のない大規模集団に対する公衆衛生勧告においては特に重要である;適切な差でリスクを上回るベネフィットがあるという、良いエビデンスがなければならない。それゆえ、現在利用可能な試験結果は、長期アスピリンを自分が使用することについての個人別の適切な判断を個人的に説明するのには役立つかもしれないが、冠動脈性心疾患リスクが中レベルを超える見たところ健康な多くの人々へのアスピリンのルーチン使用を支持する一般的ガイドラインを正当化するようには思われない」と、著者らは結論づけている。
#論説ではベネフィットが得られると思われる群を明らかにしようと試みている
付随する論説において、Ale Algra博士とJacoba Greving博士(大学医療センター、オランダ、ユトレヒト)は、博士らが以前に実施した費用効果分析を最新化するため、今回のメタ解析のデータを使用した。
今回のメタ解析の著者らは、主な結論を導くために男性と女性のデータを合計して解析したが、Algra博士とGreving博士は女性と男性を区別し、わずかに異なる心事故と虚血性脳卒中のリスク比を使用した。
そしてその結果は、アスピリンをよりリスクの高い一次予防集団に対して推奨すべきであることを示唆する。
Baigent博士は論説に感銘せず
しかしBaigent博士は、論説委員が作成した表には同意しないとheartwireに語った。
「私は論説委員らがどのような計算をしたのか正確には知らないが、我々のデータを十分に一貫性のある方法で検討しているとは思わない。いくつかの仮定を含むモデルを使用しており、これらのモデルは一般的にうまく機能しない。我々が発表したデータの特に有用な解釈方法だとは思わない」と博士は述べた。
博士は、一次予防のためにアスピリンを服用すべき人々を明確にする簡単な方法は残念ながら存在しないと指摘した。
「簡単な方式はないがこれは易しい質問ではない」と博士は論評した。
この判断を行うプライマリケア医に博士ならどのように助言するかと尋ねられて、Baigent博士はこう答えた:
「例えば体重超過、喫煙、および高コレステロールのような多くのリスクファクターを有する患者なら、アスピリンをスタチン療法に追加することは理に適っているだろう。アスピリンの使用が正当化されるとGPが考えるリスクレベルは、おそらく今よりいくらか高くなるだろう」と博士は示唆した。
http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/6/18/102394/?pageFrom=m3.com
Medscape Medical News 2009. (C) 2009 Medscape
<コメント>
欧米人のとことん議論するやり方にはほとほと感心します。
結局結論はどうなったんでしょうか。
<番外編>
尿蛋白発症機序におけるネフリンの重要性とアバプロの可能性
http://ds-pharma.jp/medical/ebiz/ava/eseihin2/0.html
ネフリンはスリット膜の主要構成蛋白であることが明らかにされており、糸球体からの蛋白漏出時にはネフリン発現量が著明に低下していることが知られています。
腎障害におけるMCP−1の関与とアバプロの可能性
http://ds-pharma.jp/medical/ebiz/ava/eseihin3/0.html
腎障害の進展においてケモカインであるMCP-1の関与が注目されており、MCP-1/CCR2bを標的分子とした腎疾患治療戦略に関心が寄せられています。
<ネフリン 関連サイト>
CKD 診療ガイド―高血圧編―その2(2/2)
http://blog.m3.com/reed/20080824/_CKD__
蛋白尿発症メカニズムの解明
― 新規治療法開発に向けた取り組み―
http://www.niigata.med.or.jp/file/pdf/1913.pdf
<自遊時間>
製薬会社が研究会で配るタクシーチケット について議論百出です。
何気なく貰っていましたがなかなか奥が深いですね。
講演会名と使用月日が印字されているので私用には使えません。
もちろん私自身も私用に使ったことはありませんが。

2009.6.21 標高1650m
<きょうの一曲>
天国の郵便ポスト / キマグレン
http://www.youtube.com/watch?v=s9HgHLtoJfU
その他
ふくろう医者の診察室http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~ http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。
特別企画
第31回日本高血圧学会総会 ランチョンセミナー
カルシウム拮抗薬と虚血性心疾患
の記事で勉強しました。
レニン・アンジオテンシン系の血圧調整機構は非常に複雑であり,その複雑さゆえに多彩な作用機序の降圧薬が上市されている。
しかし,高血圧の治療目的が脳・心・腎におけるイベントの抑制であることを鑑みると,降圧効果に優れたCa拮抗薬は厳格な降圧の重要性の点からも有用な薬剤である。
本セミナーでは,Ca拮抗薬の優れた作用のうち,特に虚血性心疾患治療に焦点を当てて,福岡大学筑紫病院内科第一(循環器科)教授の浦田秀則氏が報告した。
なお,座長は神戸大学大学院内科学講座循環器内科学分野教授の平田健一氏が務めた。
座長
平田 健一 氏 神戸大学大学院内科学講座循環器内科学分野教授
演者
浦田 秀則 氏 福岡大学筑紫病院内科第一(循環器科)教授
降圧効果に優れたCa拮抗薬
浦田氏はCa拮抗薬の高血圧治療における位置付けについて,種々のエビデンスを示し,その有用性を次のように述べた。
Ca拮抗薬の降圧効果は非常に高く,心血管イベントに対するその一次予防効果も多くの大規模臨床試験で報告されてきた。
1995年以降には,Ca拮抗薬の安全性について問題提起が続いたものの,WHO/ISH特別小委員会によって「Ca拮抗薬の長期安全性への危惧については明らかな証拠がない」と発表されるに至った。その後の検討でもCa拮抗薬による死亡リスク増加の懸念は解消され,ALLHAT,CASE-Jなどの大規模臨床試験では出血性潰瘍やがんに対するリスクの増加が認められず,最終的にはALLHAT試験により,Ca拮抗薬の安全性と有効性が証明された。
Ca拮抗薬は心臓や血管の平滑筋の細胞膜にあるCaチャネルをブロックして細胞内へのCaの流入を防ぎ,血管収縮を抑制する機序が知られている。
1985年には,ZanchettiらによりCa拮抗薬の利尿作用も明らかにされており(Zanchetti A, et al. J Cardiovasc Pharmacol 1985; 7: S33-37),塩分摂取量の高いわが国の高血圧症患者に対する有効性にも納得がいく。
BPLTTCのメタ解析(Turnbull F, et al. Lancet 2003; 362: 1527-1535)では脳卒中や主要心血管イベントの発生抑制に対して,厳格な血圧管理が大きく貢献すると報告されている。
降圧薬のなかでCa拮抗薬は血圧降下作用がもっとも優れており,同氏は「心血管イベント発生の抑制にCa拮抗薬は不可欠な薬剤」と指摘した。
同氏の自施設で高血圧症患者906名の外来における血圧管理達成率を調査したところ,全体の41.6%が140/90mmHg未満であった。
これは国内におけるほかの調査結果と類似し,日本人の平均的な値だと考えられるが,この結果を懸念した同氏は外来を担当する全ての医師に対して高血圧治療ガイドライン2004に沿って教育を行った。
6か月後での350名の患者における140/90mmHgの達成率は介入前の45%から,介入後57%と増加した。
多変量解析の結果,「増量された降圧薬数」のみが降圧に対する有意な貢献因子であった。同氏は運動療法の必要性にも触れた上で,「運動療法の降圧度に対する影響は降圧薬の増量や追加に勝るものではなく,より一層の血圧管理のために,医師が意識して降圧薬の種類を増やすべきである。
その際にCa拮抗薬は大きな役割を果たす」と述べた。
#CSAにおける心血管イベントの抑制にはベニジピンが有効
冠攣縮の持続が器質的狭窄を進展させる可能性が報告されているが(図1),冠攣縮性狭心症(CSA)に対するCa拮抗薬の効果は周知の通りである。

浦田氏らは自施設でCSAと診断された292例を対象に平均4.1年,後ろ向きに解析した。
16名で心血管イベントの発生が認められた。
多変量解析により,イベントの予測因子として心拍出量低値,冠動脈の有意狭窄,HDLコレステロール低値などが認められた(図2)。

また,イベント発生率は投与薬剤間で異なっており,ベニジピン投与群ではもっとも低い傾向が認められた(図3)。

同氏は,同様の検討として下川氏ら(Shimokawa H, et al. J Cardiovasc Pharmacol 2004; 44: 480-485)のデータを紹介。「CSAの治療においては,各Ca拮抗薬間で,イベント発生抑制に差があり,そのなかでベニジピンが優れている可能性がある」と強調した。
#腎保護作用も踏まえた多面的な治療が可能
また,浦田氏はCSA患者での解析でCKDの重症度が高いほど心血管イベントの発生率が高値を示す結果を得ており,同様の報告も示した上で(図4)「CSAの治療では狭心発作や冠動脈病変の有無だけでなく,腎機能も注意して診る必要がある」と述べた。

Ca拮抗薬の腎保護作用のエビデンスは種々報告されているが,その効果はCa拮抗薬間で差がある可能性も考えられ,長期予後に対する効果について今後の臨床研究が望まれる。
さらに同氏は,Ca拮抗薬とARBの併用によりアディポネクチンの内分泌がより増加する可能性を付言した(Inoue Y, Urata H, Clin Exp Hypertens, in press)。
最後に,同氏は「Ca拮抗薬は降圧効果に優れ,その機序の1つとして利尿作用が認められるので,食塩を取りすぎている患者にはCa拮抗薬を用いるとよい」と講演を締めくくった。
出典 Medical Tribune 2009.1.1,8(一部改変)
版権 メディカル・トリビューン社
<医学雑誌 斜め読み>
善玉・悪玉血圧 東京医大八王子医療センター循内 高沢謙二教授 日本医事新報 No.4443 2009.6.20 P76~78
■収縮期血圧は駆出圧波と反射圧波の二つから成り立っている。
■反射圧波;駆出圧波が心臓から末梢に向かって進んでいく時に、血管から反射して戻ってきた血圧による再上昇圧波
■大動脈起始部の収縮期最大血圧は反射圧波が主体となっている。
■つまり大動脈起始部血圧(中心血圧)の最大血圧は、反射圧波の大きさに左右されている。
■反射圧波は、血管が硬ければ硬いほど大きくなる(ボールを落とした時、床が硬いほど跳ね返りが大きくなるのと同じ)
■動脈硬化がなくても高血圧、血管収縮などでは血管が硬くなって反射圧波が大きくなる。
■つまり、反射圧波が大きいということは血管が硬いということを意味しており、血管事故が起きやすいということになる。
■反射圧波により血圧が再上昇している時には、血流速度は減衰している。 つまり、心臓が血液の最大駆出を終えて休もうとしているのに、そこに過剰な圧がかかっているため、心臓は過剰な負荷を受けることになる。
■反射圧波が大きくなると心臓肥大が起こってくることも確認されている。 (血管が硬いことにより反射圧波が高くなり、心臓に負担をかけるということで、この反射圧波を「悪玉血圧」と名付けた)
■駆出圧波は臓器に血液を送る本来の良い役割を果たしていることから「善玉血圧」と名付けた。
■善玉血圧と悪玉血圧の比を増幅指数(augmentation index, AI)という。
<コメント> 「高血圧、血管収縮などでは血管が硬くなって」・・・血管収縮での血管硬化は何となく理解できるのですが、高血圧で血管が硬くなる理由が今ひとつ理解できませんでした。 文中から察するに善玉血圧と悪玉血圧という呼称は高沢先生の命名のようです。
<自遊時間>
昨日は「父の日」でした。
先生方はどのような1日をお過ごしでしたか。
我が家はリアップとシャツで祝って貰いました。
リアップはこちらのリクエストです。
そうでなければ寂しいですよね。
大型店舗では「父の日」を当て込んだコーナーがあちこちにあり、食料品売り場も高級そうなステーキ肉やお刺身が飛ぶように売れていました。
家族もご馳走を「当て込んで」いるようでした。
昨夜はつい気分よく飲み過ぎた先生はいませんか?
私は・・・
飲み過ぎました。

<きょうの一曲> Bill Evans - Waltz For Debby
Bill Evans - Waltz For Debby
http://www.youtube.com/watch?v=dH3GSrCmzC8&hl=ja
2009.6.21
山小屋の敷地の雨上がりの景色です。
前回の連休に訪れた時に比べてはるかに緑が濃くなっています。
標高1650mです。
その他
ふくろう医者の診察室http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~ http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。
臨床試験・臨床研究UPDATE 「その他」
http://www.takedamed.com/hpdr/rootDir/ExistCnt.do?url=content/ht_ebm/shared/ebm_ht/shared/htmls/frame_ebm_oth.jsp&kind=jsp
のサイトで「その他」領域の臨床試験・臨床研究を整理してみました。
(ログインが必要になります。パスワードをお持ちの先生は個々の床試験・臨床研究をご覧下さい)
AACT
心房細動患者において心房細動停止を経験した患者の割合はバナカラント群の方がプラセボ群より有意に高い
ACCESS
脳虚血発作急性期のカンデサルタン投与は死亡、心・脳血管イベント発生を減少
ACTIVE W
脳卒中の危険因子を有する心房細動患者において抗凝固薬の血管イベント抑制効果はクロピドグレル+アスピリンより高い
ALLIANCE
高脂血症を伴う冠動脈性心疾患患者においてアトルバスタチンは心イベントを有意に抑制
APLAUD study
心疾患もしくは脳血管障害患者におけるロトラフィバンの血小板凝集阻害効果は出血リスクおよび薬剤の忍容性と相関
ARISE
従来の治療に追加したサクシノブコールは急性冠症候群患者における一部の心血管イベント発生を減少
ARTS II
分岐部病変の有無はシロリムス溶出ステント治療を受けた多枝病変冠動脈疾患患者のMACCE発生率に影響なし
ATHENA
心房細動患者に対するドロネダロン投与は心血管イベントによる入院や死亡を抑制する
ATRIA
非弁膜症性心房細動患者において既存の5種類のリスク層別化スキームによる血栓塞栓予測能は同等
BAT
2剤による抗血栓療法は脳・心血管疾患患者の重症な血管イベントを有意に増加
BEAUTIFUL
左室収縮不全を有する安定冠動脈疾患患者において標準治療へのイバブラジン追加群とプラセボ群で死亡、心血管イベントの発生に有意差みられず
BRAVO
lotrafibanは冠動脈・脳血管アテローム性動脈硬化症患者の死亡発生を有意に増加
CAST
急性虚血性脳卒中発症後の早期に投与開始したアスピリンは4週間の死亡リスクを有意に減少
CHIBA
ピタバスタチンの非HDLコレステロール抑制効果はアトルバスタチンと同等
CIAO
非複雑病変に対する待機的PCIにおける抗血小板療法のみの併用は有効かつ安全
COSTAR II
冠動脈狭窄患者において新型のパクリタキセル溶出型ステント群の主要有害心イベントは対照の同剤溶出型ステント群より有意に高い
COURAGE
安定冠動脈疾患患者において薬物療法にPCIを併用しても全死亡、非致死的心筋梗塞の発生に対する効果は変化せず
CREDO
軽~中等症のCKD患者におけるクロピドグレル長期投与は腎機能正常患者のイベントを抑制
DEBATE
高齢の心血管疾患患者において、エビデンスに基づいた治療による心血管疾患再発や死亡の抑制効果は通常治療と同等
DEFINITE
非虚血性拡張型心筋症患者における植込み型除細動器の予防的植込みは死亡率を抑制傾向
EASE
スタチンに追加したエゼチミブは高コレステロール血症患者のLDLコレステロール値を低下させる
ECASS III
急性虚血性脳卒中発生後3~4.5時間以内にアルテプラーゼを投与した群で障害の程度が良好な患者が多い
EXPLORER
ロスバスタチンとエゼチミブの併用はロスバスタチン単独よりLDLコレステロール値を有意に低下させる
FAST
遺伝子組み換え活性型因子VIIは脳卒中患者における血腫の増大を抑制するが、生存率や機能転帰の改善には効果なし
GRACE(substudy)
GPIIb/IIIa受容体拮抗薬非投与の急性冠症候群患者では低分子量ヘパリンにより院内死亡率が低下、大出血率が増加傾向
HIPOP-OHP
大企業常勤労働者の糖尿病発生リスクは受動喫煙、能動喫煙で有意に増大
HOPE
ラミプリルは心血管疾患高リスク患者の心血管死、心筋梗塞、脳卒中の発生を抑制
HOPE 2
心血管高リスク者においてビタミンBの長期併用投与により脳卒中のリスクが低下
ILLUSTRATE
アトルバスタチンに併用したトルセトラピブは冠動脈アテローム性動脈硬化の進行抑制に効果なし
INVEST(substudy)
心筋梗塞の既往があり高血圧を有する安定冠動脈疾患患者においてベラパミルもしくはアテノロールをベースとした治療による心血管イベント発生は同等
JELIS
日本人高コレステロール血症患者においてエイコサペンタエン酸+スタチン併用はスタチン単独より主要冠動脈イベント発生を抑制
JELIS-stroke
エイコサペンタエン酸は日本人高コレステロール血症患者における脳卒中再発を抑制する
JELIS-risk factors
エイコサペンタエン酸は高コレステロール血症患者の冠動脈イベントリスク上昇を抑制する
J-LIT Extension 10
高コレステロール血症患者において低用量シンバスタチンは血清脂質値を10年にわたり良好にコントロール
JPHC-Cohort I
食事からのカルシウム摂取は中年層の日本人における脳卒中発生リスクを低下させる
JUPITER
高脂血症ではないが高感度C反応性蛋白値が高い健常男女においてロスバスタチンは心血管イベントを抑制
LEADERS
慢性安定型冠動脈疾患もしくは急性冠症候群患者においてバイオリマス溶出ステントはシロリムス溶出ステントに対して有意な非劣性を示す
LIVES
高コレステロール血症患者におけるピタバスタチンの市販後調査で有害事象のほとんどは軽度であり、血清LDL-Cレベルは有意に減少
LRC-CPPT
コレスチラミンは原発性高コレステロール血症を有する男性患者の冠動脈疾患リスクを低下
MDRD
低血圧患者では通常血圧患者に比べ初期の糸球体濾過率低下は大だが、その後は減少
MEGA
総コレステロール値がやや高めの非アテローム動脈硬化性心血管疾患患者においてプラバスタチン+食事療法と食事療法単独の冠動脈疾患抑制効果を比較
MEND-CABG II
手術による心血管合併症に対し中等度~高リスクなCABG施行患者においてピリドキサル5'-リン酸の心血管イベントに対する効果はプラセボと同等
MERCURY I
通常治療用量のHMG-CoA還元酵素阻害薬から低用量ロスバスタチンへの移行治療は高コレステロール血症患者のLDL-コレステロールを低下
MERCURY II
ロスバスタチンによるLDLコレステロール目標値達成率は他のスタチン系薬剤よりも有意に高い
METEOR
ロスバスタチンは、無症候性アテローム性動脈硬化症患者における頸動脈内膜中膜複合体肥厚の進展を抑制する
MIRACL
急性冠症候群患者においてメタボリックシンドロームの有無またはそのリスク構成因子の違いとアトルバスタチンまたはプラセボの間に相関性なし
MRFIT
冠動脈疾患危険因子を有する中年男性において薬物療法に食事療法や禁煙を加えた治療は薬物療法のみより冠動脈疾患による死亡、全死亡を抑制
NOMAS
メタボリックシンドロームと血管内皮機能障害の併存が心血管イベント発生リスクを増大
ONTARGET
血管疾患もしくはそのリスクが高い糖尿病患者においてラミプリルとテルミサルタンの死亡、心血管イベント発生は同等
ORION
ロスバスタチンは高コレステロール血症患者の頸動脈プラークにおけるlipid-rich necrotic coreを減少させる
Oslo Study
冠動脈心疾患ハイリスクの男性に対する食事および禁煙指導は心筋梗塞と突然死の発生を抑制
PART-2
冠動脈疾患、脳血管疾患あるいは末梢血管疾患の患者においてラミプリルによる総頸動脈壁圧、頸動脈プラークスコアに有意な変化みられず
PHS II
中高年の男性医師に対するビタミンEもしくはCの長期補充は主要心血管イベント発生抑制に効果なし
PHYLLIS
高血圧、中等症のコレステロール血症および初期頸動脈病変を合併する患者においてホシノプリル、プラバスタチンが頸動脈内膜中膜複合体肥厚度の進展を遅延、退縮させるか検討
PIOSTAT study
心血管リスクの高い非糖尿病患者においてピオグリタゾン+シンバスタチン併用はそれぞれの単独投与より抗炎症効果が高い
POISE
アテローム性動脈硬化性疾患もしくはそのリスクを有する患者において非心臓手術の周術期に投与したコハク酸メトプロロール徐放剤により心筋梗塞発生が減少
POLARIS
冠動脈性心疾患高リスクの高コレステロール血症患者におけるロスバスタチン40mgのLDLコレステロール抑制効果は、アトルバスタチン80mgより有意に高い
PPP
心血管リスク因子を有する成人においてアスピリンにより心血管死、心血管イベントの発生リスクが低下
PRESTO
PCI施行後4時間以内の患者においてトラニラスト投与は死亡、心血管イベントの発生を抑制せず
PRoFESS(antiplatelet therapy)
虚血性脳卒中後に投与されたアスピリン+徐放性ジピリダモール併用とクロピドグレル単剤の脳卒中再発の発生率はほぼ同等
PRoFESS(antihypertensive therapy)
虚血性脳卒中後早期に投与を開始したテルミサルタンは再発、主要心血管イベント、新規糖尿病の発生を抑制せず
PROGRESS
一過性脳虚血発作または軽度の脳卒中の既往を有する患者においてペリンドプリルは脳卒中の発生を有意に低下
PROSPER
心血管疾患および脳卒中のハイリスク高齢者においてプラバスタチンは死亡、心・脳血管イベントの発生を抑制
REIN
ラミプリル投与した慢性腎症患者では蛋白尿の減少と糸球体濾過値の減少が有意に相関
RELOAD
クロピドグレル75mgの投与を受けている急性冠症候群もしくは安定冠動脈疾患患者において同薬の再導入が残存血小板凝集におよぼす影響を異なる初回用量で比較
RIBS-II
ステント内再狭窄患者におけるシロリムス溶出ステントの有用性は3年以上持続
4S-10
冠動脈性心疾患患者におけるシンバスタチンの死亡抑制効果は試験投与終了5年後まで持続
SANDS
2型糖尿病患者に対する積極治療は無症候性アテローム性動脈硬化症の進行を抑制する
SEAS
軽度~中等度の無症候性大動脈弁狭窄患者においてシンバスタチンへのエゼチミブ併用による厳格コレステロール低下療法は虚血性心血管イベントを抑制
SECRET
腎移植患者におけるカンデサルタンのgraft failureに対する影響を検討
SECURE
ラミプリル投与は心血管イベントハイリスクな患者において動脈硬化の進展を抑制、ビタミンE投与は影響なし
SITS-ISTR
急性虚血性脳卒中発症から3~4.5時間後のアルテプラーゼ投与の効果は3時間以内の場合と同等
SoS(substudy)
多枝冠動脈疾患患者においてPCIと比較したCABGの死亡抑制効果は糖尿病の有無、狭心症グレード、冠動脈病変の重症度の影響を受けず
SPIRIT III
冠動脈疾患患者においてエベロリムス溶出ステントはパクリタキセル溶出ステントよりセグメント内晩期損失および主要有害心イベントの発生を減少
SPIRIT III (2-year follow-up)
エベロリムス溶出ステントは標的血管不全および主要有害心イベントをパクリタキセル溶出ステントより長期間有意に抑制する
STLLR
シロリムス溶出ステントを受けた冠動脈疾患患者で多発するgeographic missは1年間の標的血管血行再建術施行および心筋梗塞の発生リスク増大に関与
STRADIVARIUS
リモナバントはメタボリックシンドロームを伴う腹部肥満患者の総アテローム体積を減少
STRIDE
経撓骨動脈PCI施行後6~24時間の間には合併症の発生はみられない
SUMO
虚血性の脳卒中患者においてrt-PA静注療法の頻度および脳卒中の急性期治療過程について脳卒中専門病棟の有無およびrt-PAの承認前後で比較
SYNTAX
パクリタキセル溶出型ステントを用いたPCIとCABGの有効性を比較する無作為化試験のために、現在の外科的および経皮的血行再建術の傾向を調査
SYNTAX (12-month follow-up)
3枝冠動脈/左冠動脈主幹部病変に対するPCI後の主要有害心/脳血管イベント発生率は、CABGより高い
TPT
虚血性心疾患ハイリスクの男性におけるワルファリン+低用量アスピリン投与は虚血性心疾患発生を減少させるが、出血と致死性脳卒中は増加
TRAIN
心血管疾患高リスク患者において、フォシノプリルは止血、炎症、および内皮機能の主要マーカーに影響を及ぼさない
TRANSCEND
ACE阻害薬に対して非忍容性を示し、心不全を伴わない心血管疾患もしくは高リスク糖尿病患者におけるテルミサルタンの長期投与は心血管イベント発生を抑制
TROICA
救急心肺蘇生時のテネクテプラーゼ投与は、補助的抗血栓療法を併用しない場合には30日生存率改善に効果なし
VISP
介護を必要としないホモシステイン値高値の脳梗塞患者で葉酸+ビタミンB12+ビタミンB6の用量による再発抑制効果に差なし
WENBIT
葉酸/ビタミンB12ないしビタミンB6によるホモシステイン抑制療法は死亡および心血管イベント発生に対し抑制に効果なし
Whitehall II
ロンドンの公務員のうちネガティブ感情を最も多く経験した被験者群では冠動脈疾患の発生が増加
WHS
低用量アスピリンは健康女性における脳卒中以外の心血管イベントの発生予防には効果なし
その他
ふくろう医者の診察室http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~ http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/
(内科医向き)
があります。