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「CABG vs. PCI」と題する兵庫県立尼崎病院循環器内科 佐藤 幸人先生の監修の記事で勉強しました。
実は、昨夜地区医師会の「インターベンション」の講演会の司会をして来ました。
大学で講師をやっていた、はるか昔に地方会などで座長をやったことはあったのですが、医師会の小規模の集会とはいえ司会は初めてのことです。
冥土へのいいお土産になりました。
特別講演の演題は最新のインターベンションに関するものでした。
顔見知りの先生方にかけつけていただいたことが何よりこころ強かったのですが、質問も多くの先生方にしていただき内心ほっとしました。
最近購入したiBookで最後のしめくくりのプレゼン(パワーポイント)をしようと会場に持っていったのですが、E社のプロジェクターではうまく映写できません。
やむなくMRさんのウインドウズパソコンを借りてUSBでデータを移して何とかプレゼンが出来ました。
折角この日のために購入したのにいささかショックでした。
司会の苦労を経験でき貴重な一夜でした。
CABG vs. PCIその結論は?
研究の背景:
CABGもPCIも年々進歩,SYNTAX試験では一長一短の結果
急性冠症候群(ACS)患者を除いた狭心症患者において,冠動脈バイパス術(CABG)か経皮的冠動脈インターベンション(PCI)かという論争は幾度となく繰り返されてきたが,いずれの治療法も年々技術が進歩し,合併症は少なくなってきている。
先に紹介したSYNTAX試験では,3枝病変患者または左主幹部病変患者についてPCI(パクリタキセル溶出性Taxusステント使用)群とCABG群が比較検討され,12か月後,総死亡については両群で同等であったが,CABG群で脳卒中発生が多く,PCI群で再インターベンション率が高かったという一長一短の結果であった。
今回,多枝病変患者においてCABG,PCIのいずれが優れているかpooled analysisを用いて後ろ向き検討が行われ,Lancet 3月20日電子版http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(09)60552-3/fulltext
に報告された。
研究のポイント:全例では予後に差なし,糖尿病合併患者,高齢者ではCABGが良好
1966年1月~2006年8月の臨床試験の中から多枝病変をCABGかPCI〔バルーン血管形成術(POBA)もしくはベアメタルステント使用〕に割り付けした後,最低3年間フォローした12試験を抽出した。
うち10試験から計7,812例の臨床データの提出を受け,解析した。
平均年齢は61歳であり,5%の患者は75歳以上,追跡期間の中央値は5.9年であった。
追跡90日の時点で,死亡については有意差が認められなかった(CAGB群2% vs. PCI群2%,P=0.89)。
しかし,脳卒中(CAGB群1% vs. PCI群0.5%,P=0.02)はPCI群で有意に少なかった。
5年の追跡期間での全死亡については両群間に有意差が認められず(CAGB群8.4% vs. PCI群10.0%,P=0.12),死亡+心筋梗塞についても有意差が認められなかった(P=0.47)。
しかし,PCI群で再インターベンションが多く,複合エンドポイントに再インターベンションを入れると,PCI群でイベントが有意に多く見られた(P<0.0001,表)。
死亡について,年齢,性別,合併症の有無,既往症の有無でサブグループ解析を行った結果,65歳以上の高齢者群(全症例の34%)と糖尿病合併患者群(全症例の16%)ではCABGのほうがPCIより優れていた。
したがって,死亡について,糖尿病を合併しない患者ではCABG群,PCI群で有意差が認められなかったが,糖尿病合併患者についてはCABG群のほうが長期予後はすぐれていた。
年齢についても同様に,65歳以上ではCABG群のほうが長期予後は優れていた。
佐藤幸人先生の考察:結論は出た…やはり一長一短
今回の研究をまとめると,糖尿病,高齢者ではCABG群の予後がよいが,全体としてはPCI群と生存率についての差は認められず,脳卒中はCABG群のほうが多く見られた。
最近報告された日本のCREDO-Kyotoレジストリーでは75歳以上ではCABGのほうがよい生存率であったが,75歳以下では糖尿病合併患者,3枝病変患者を対象にしても,CABGとPCIで生存率に有意差は認められなかった。また,脳卒中の発生頻度はCABG群で有意に多く見られた(Circulation 2008: 118; S199-S209 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/18824755)。
冒頭で紹介したSYNTAX試験,CREDO-Kyoto レジストリー,今回のレポートと最近になり「CABG vs. PCI」の論争が再燃しているが,そろそろ結論が出たような印象がある。
すなわち,CABG,PCIいずれも高齢者でない限り,同等の生存率である。CABGは脳卒中発生が多いが,PCIは再インターベンション率が高い。どちらも一長一短であり,選択は個人の意思が尊重されるという解釈でよいのではないだろうか?
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/doctoreye/dr090308.html?add_point
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