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米国心臓、肺、血液研究所のFramingham Heart Studyにおける心筋梗塞の発生率および致死率の長期トレンド
Long-Term Trends in Myocardial Infarction Incidence and Case Fatality in the National Heart, Lung, and Blood Institute's Framingham Heart Study which appeared in Circulation. 2009;119:1203-1210
Nisha I. Parikh, MD, MPH; Philimon Gona, PhD;
Martin G. Larson, ScD; Caroline S. Fox, MD, MPH;
Emelia J. Benjamin, MD, ScM; Joanne M. Murabito, MD, ScM;
Christopher J. O’Donnell, MD, MPH;
Ramachandran S. Vasan, MD; Daniel Levy, MD
<背景>
米国では、過去数十年間に冠動脈疾患危険因子の有病率が低下しているにも関わらず、急性心筋梗塞(AMI)の発生率は一定である。
われわれは、この逆説について、高感度なAMI診断バイオマーカーの出現がその一因ではないかという仮説を立て、その仮説について検証した。
<方法および結果>
40年間にわたるFramingham Heart Studyの参加者を対象に、バイオマーカー上昇に関わりなくECGに基づき診断された初発AMI(AMI-ECG)と、梗塞バイオマーカーのみに基づき診断された初発AMI(AMI-marker)の発生率および生存率を比較した。
Poisson回帰を用いて、10年毎(1960~1969年、1970~1979年、1980~1989年および1990~1999年)の初発AMIの年間発生率を算出し、AMI-ECGとAMI-markerの発生率を比較した。
また、Cox比例ハザード解析を用いて、40年間のAMI致死率を比較した。結果として、AMIは9,824例(女性54%;追跡期間212,539人年;40~89歳)で941件発生しており、このうちAMI-ECGが639件、AMI-markerが302件であった。
1960年から1999年までにAMI-ECGの発生率は約50%低下し、AMI-markerの発生率は約2倍に上昇した。
1960~1969年および1990~1999年における30日、1年、5年の粗致死率は、それぞれ0.20、0.14、0.24および0.21、0.45、0.41であった。
年齢および性別を補正した30日、1年、5年のAMI致死率は1960年から1999年までに60%低下し(傾向性検定、P <0.001)、この傾向はAMI-ECG例およびAMI-marker例のそれぞれにおいても同様に認められた。
<結論>
過去40年間にわたり、AMI-ECGの発生率は約50%低下したが、AMI-markerの発生率は倍増した。
今回の結果から、一次予防の向上にも関わらず米国内のAMI発生率が一定であることについて一つの説明が与えられた。
http://dsc.m3.com/ck9a541c572f25fc1579ecc496695116f3cde/contents/circulation/0046/c3_46_4j.htm
(日本語)
http://dsc.m3.com/ck9a541c572f25fc1579ecc496695116f3cde/contents/circulation/0046/c3_46_4e.htm
(英語)
<番外編>
「JAPAN-ACS」
http://kowa.m3.com/ck9a568ee1ca26412726cdfa71afd66dcf8b1/contents/japan-acs/index.htm

熊谷守一 蟻
http://www.oida-art.com/buy/detail/1521.html
<自遊時間>
日本内科学会雑誌 第98巻 第2号・平成21年2月10日
「特集 虚血性心疾患:診断と治療の進歩」はなかなk読み応えのある企画でした。
もちろん、開業医には読み通す時間も気力もありませんが、引用文献も充実していて、執筆者が入魂の論文を書かれているのが伝わってきます。
循環器専門医の先生方には物足りない内容でしょうが、元循環器専門医の開業医にとってはこれさえ熟読すれば虚血性心疾患に関しては十二分とさえ思ってしまいます。
熟読する前にまた新たな情報の渦に巻き込まれてしまいますが。
先生方は情報整理をどのようにしてみえますか。
いかにあふれる情報を取捨選択するか。
捨てる勇気(?)を持つか。
いつも悩んでいます。