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第73回日本循環器学会(大阪)での末梢動脈疾患のセッションの記事で勉強しました。
〜ロータブレーター〜
治療困難な末梢動脈硬化病変にも有効
千葉西総合病院心臓センター循環器科の吉田俊彦部長らは,通常のデバイスでは治療困難な高度石灰化の末梢動脈硬化病変に対し,適応外であるが,ロータブレーターで治療を行い,良好な成績が得られたと報告した。
99%でABIが改善
対象は,末梢動脈疾患231例259病変。
患者の内訳は,男性164例,女性67例,平均年齢69±10歳,透析187例,糖尿病172例,平均足関節上腕血圧比(ABI)0.64。
病変の内訳は,大動脈2病変,腸骨動脈87病変,浅大腿動脈116病変,膝窩動脈28病変,下肢動脈26病変。高度石灰化病変のため通常のバルーンが通過あるいは拡張しなかったことから,ロータブレーターは最初から最高20万rpm回転で施行,バーサイズは平均2mm。
アプローチは54%が対側の鼠径部から行った。
その結果,procedural success 100%,clinical success 99%,ABI改善率99%で,slow flowおよびno reflowは1病変もなかった。
間欠性跛行を伴う閉塞性動脈硬化症の症例(59歳男性)では,血管造影で右総腸骨動脈の高度石灰化狭窄が認められ,ガイドワイヤを挿入したが,その起始部からバルーンやカテーテル,レーザーも通らなかった。
そこで,バーサイズ2.5mmのロータブレーターに変更し,8×75mmのステントを留置(図)した結果,ABIは術前0.78から術後1.18に改善,間欠性跛行も消失し,1年以上の経過観察で再狭窄は見られなかった。

以上から,吉田部長は「ロータブレーターは現在,末梢病変には適応外であるが,通常のバルーンやステントでは対処できない高度石灰化の末梢動脈硬化病変に対して有効な手技を行うために必要と考えられ,治療オプションの1つになりうる」と結論付けた。
出典 Medical Tribune 2009.4.23,30(一部改変)
版権 メディカル・トリビューン社
<関連サイト>
ロータブレーター Rotablator
http://citec.fc2web.com/shiryou/s-lecture/rotablator/rota051126.htm
(スライド形式の図を数多くみることができます)

■切削して粉砕された微粒子は赤血球より小さく、身体の細網内皮系によって摂取される。
■Rotablatorが有効性を示す適応病変
高度石灰化病変
POBAでの拡張不能病変
小血管
びまん性病変
分岐部病変
CTO
Rota+Stent
入口部病変
慢性透析患者
■病変の性状を変えるRotablator
石灰化がありバルーンが拡張しない病変に対しRotablatorを使用するが、多くはこれだけでは十分な血管内径が得られず、バルーン拡張、ステント留置が必要となる。
Rotablatorを使用する目的はそれだけで治療を完了する事ではなく、バルーン拡張やステント留置できるような病変に変更するのがRotablator使用の目的である。
■Rotablatorの禁忌
ガイドワイヤーが通過できない病変
左室駆出率(EF)が30%以下の患者
unprotected LMT病変
血栓性病変
急性心筋梗塞の患者
伏在静脈バイパスグラフト(SVG)の病変
重度の瀰漫性多枝病変のある患者
冠動脈解離を有する患者
冠攣縮(Spasm)を起こしている血管部位が認・められる患者
術中または術後に投与する薬剤に対するアレルギーのある患者
PTCAの限界を超えるニューデバイス
http://www.kokura-heart.com/pub/zensen/device.html
ロータブレーター
http://202.248.180.17/ygo/pack/20900BZY00356000_Q_02_01/20900BZY00356000_Q_02_01?view=body
<番外編>
糖尿病患者においては薬剤溶出性ステントかベアメタルステント留置か:マサチューセッツデータ解析センターレジストリからの成績
Drug-eluting or bare-metal stenting in patients with diabetes mellitus: results from the Massachusetts Data Analysis Center Registry. Garg P, et al. Circulation 2008;118(22):2277-2285
結論:DESのほうがBMSに比較して死亡率,心筋梗塞発症率および血行再建率が低かった。
<コメンテーターの解説>
■糖尿病患者は冠動脈疾患発症リスクが2~4倍に上昇していると報告されており,心筋梗塞でCCUに搬送される患者のうち少なくとも3分の2以上は,耐糖能異常か糖尿病を有していることが明らかになっている。
■その結果,糖尿病患者の寿命は非糖尿病者に比べ10年から15年短いとされている。
(・・・糖尿病の定義にもよるだろうが、はたしてそこまで短いのだろうか。「その結果」という文脈もよく理解できない。)
■非糖尿病者と比較してステント内再狭窄率が高いことが明らかになっている。
■糖尿病患者では,DESの使用によりステント挿入部位の再狭窄は予防できても,長期的な予後の改善効果は認められないとのデータも報告されており,DESの登場によっても薬物治療や冠動脈バイパス術(CABG)の重要度は減じていない。
<きょうの一曲> ZARD - 負けないで
http://www.youtube.com/watch?v=IFKyQxksGIo&feature=related