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アスピリンとクロピドグレル併用が房細動例の脳卒中リスクを軽減するかというACTIVE A試験については
ACTIVE A
http://blog.m3.com/reed/20090425
で4月25日にとりあげました。
きょうはもう一度勉強しました。
抗凝固療法が回避された心房細動,アスピリンとクロピドグレル併用で脳卒中リスク減少
第58回米国心臓病学会(ACC)/米国心血管造影インターベンション学会(SCAI)の合同学会が3月28日から4日間にわたって開催された。
大規模臨床試験の結果が発表されるLate Breaking Clinical Trialsのなかで,抗凝固療法が回避された心房細動の治療戦略として,アスピリン単独と同薬+クロピドグレル併用を比較検討した多施設ランダム化二重盲検比較試験であるACTIVE A※の結果が注目を集めた。
脳卒中リスク低下効果が出血リスク増加を上回る
ACTIVE試験は3つのアームからなり,今回発表されたACTIVE Aの対象は,33か国580施設における医師の判断や患者の希望により抗凝固療法が回避され,重篤な出血リスクがなく脳卒中危険因子を1つ以上有する心房細動患者7,554例(平均年齢71歳,男性58%)。
全例にアスピリン75?100mg/日を投与後,クロピドグレル75mg/日併用群とプラセボ併用群にランダムに割り付け,二重盲検で3.6年間(中央値)追跡した。
その結果,脳卒中,心筋梗塞,全身性塞栓症,血管死の複合1次エンドポイントは,単独群に比べて併用群でリスクが11%有意に低下し(P=0.014),そのほとんどは併用群における28%有意な脳卒中リスク低下によるものであった(P=0.00002)。
大出血リスクは単独群1.3%/年に比べて併用群では2.0%/年と有意に増加したが(P<0.001),マクマスター大学(カナダ・ハミルトン)のStuart J. Connolly教授は「この大出血の増加は許容範囲と言える。おもに脳卒中リスク抑制が影響して心血管イベントが有意に減少した」と述べている。
※Atrial Fibrillation Clopidogrel Trial with Irbesartan for Prevention of Vascular Events
出典 Medical Tribune 2009.4.9(一部改変)
版権 メディカル・トリビューン社
<番外編>
第2部:第73回日本循環器学会特集
堀正二会長 会長講演
#リスクに挑戦し続けることが重要
今回の学術集会のテーマでもある「リスクに挑戦する循環器病学」と題した会長講演で,個体,細胞,集団の各レベルでの心血管リスクを巡る同グループの研究を振り返り,リスクに挑戦し続けることの重要性を訴えた。
#個体,細胞,集団レベルでリスクにアプローチ
個体のリスクには,環境因子だけでなく遺伝子も関係することがわかってきている。
堀会長らは心筋症に関係する新しいタイプの遺伝子変異として,脂肪トリグリセライドリパーゼ(ATGL)の変異を見出した。
大阪大学で心移植を受けた患者19例中2例で見つかったもので,心筋のみならず冠動脈にもトリグリセライドが蓄積しており,そのため心筋が傷害され,心不全が進行していた。
遺伝子多型についても,急性心筋梗塞の発症や予後にリンフォトキシンαの多型が関係することを報告した。
細胞レベルでのリスクの研究は,病態の理解や新しい治療の開発などに欠かせない。
同会長らは,心肥大のシグナル伝達に関する研究で,圧負荷や虚血などが活性酸素種を増加させ,それにより活性化されるASK1がアポトーシスを引き起こすことなどを明らかにした。
細胞死を巡っては,アポトーシスとネクローシスが全く異なる細胞死というわけではないことや,オートファジーが細胞保護的に働くことを示した。
集団レベルの研究でのみ解析できる問題も多い。
急性心筋梗塞の登録研究(OACIS)では,
(1)入院時のKillip II以上および慢性腎臓病が予後の悪化に関係する(2)血栓吸引療法の予後改善効果がTIMI高リスク群でのみ期待できる
―などの知見が得られた。
介入試験のJASTでは,低リスク心房細動患者へのアスピリン投与が有用ではないことを示し,この結果はガイドラインの勧告にも反映された。
同会長は「個体,細胞,集団の各レベルでリスクに果敢に挑戦し続けることこそが循環器病学を進歩させる」と強調した。
出典 Medical Tribune 2009.4.23,30(一部改変)
版権 メディカル・トリビューン社
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