戯れ言たれる侏儒
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〜左室拡張能障害〜
最大運動能力の低下に関連
メイヨー・クリニック(ミネソタ州ロチェスター)心血管疾患部のJasmine Grewal博士らは,左室拡張能障害の患者では最大運動能力が大幅に低下しているとJAMA(2009; 301: 286-294)に発表した。

年齢,女性,BMIも関連
■これまでに,年齢,女性,BMI,併発する症状など多くの因子が運動能力の低下と関連していることが知られている
最大運動能力低下の背後にある改善可能な機序を突き止めれば,重要な示唆が得られる可能性がある。

ある研究によると,左室機能の測定が運動能力の予測に役立つという。  

■Grewal博士らは,2,867例の患者を対象に左室拡張能と運動能力の関係を調査した。
被験者には運動負荷心エコー検査を施行し,左室の収縮能および拡張能を測定した。
エコー検査で得られた測定値のうち,最も運動能力と関連するものを特定し,この測定値が年齢および性の影響を受けるかどうか検討した。

■今回の研究では,負荷によって虚血が誘発された患者,駆出率(EF)が50%より低い患者,明らかな弁膜症を有する患者は除外した。  

■その結果,拡張能低下と運動能力には強い負の相関が認められた。
正常例と比較すると,安静時の拡張能が低下した患者では運動能力が大幅に低かった。
左室の収縮能が正常範囲内の患者では,収縮能の変化量は運動能力と関連していなかった。  
運動能力の他の独立した関連因子は年齢,女性,BMI 30超であった。
拡張能低下患者では,正常な拡張能の人と比べて,加齢に伴う運動能力の減少度が大きかった。  

■同博士らは「今回の研究で,拡張能が運動能力に強く関連するパラメータであることが示唆された。拡張能低下は運動トレーニングによって改善または予防することができるため,今回得られた知見は意義深い」と結論付けている。

出典 Medical Tribune 2009.4.16 (一部改変)
版権 メディカル・トリビューン社

 

 


ダフニスとクロエ:メテュナムの若者たち
http://www.suiha.co.jp/cms/work.cgi?ano=1150961279&wno=1220086579

 

<コメント>
慢性心不全治療ガイドライン(2005年改訂版)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2005_matsuzaki_h.pdf
を調べましたが、拡張障害に対する運動療法に関しては言及されていませんでした。

<拡張障害 関連サイト>
座談会
なぜARBが降圧療法の基礎治療薬に選ばれるのか?
心保護の観点から
CASE-Jへの期待
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=%E6%8B%A1%E5%BC%B5%E9%9A%9C%E5%AE%B3&amp;perpage=0&amp;order=0&page=1&id=M3937761&year=2006&type=allround

■近年,高齢の心不全入院例の約半数が拡張障害であり,また拡張障害のほとんどに心肥大を認めることがわかってきました。
さらに,これらのことから,拡張不全は特別な疾患ではなく,すごく身近な疾患であること,そして,その発症に心肥大が深く関連していることがわかり,昨今では,拡張障害と心肥大の関連性が注目されています。(千葉大 小室一成教授)

■佐賀県の西有田町住民を対象とした疫学研究の一環として,健診時に心エコーを行いました。
ほとんどが40歳以上です。そして,驚くことに,昨年心エコーを行った約500例の半分もが,拡張機能障害だったのです。
その一番重大な危険因子が心肥大であり,高血圧,加齢,閉経後の女性,糖尿病も拡張障害の危険因子となりました。
ですから,心エコーで収縮機能がある程度保持されているからといって,安心してはいけません。
リスクの高い人は,拡張機能についても評価すべきだと思います。
なぜなら,拡張機能障害が進行すると,心血管系イベントの発症リスクが高くなるため,早急な対策が必要となるからです。(国立循環器病センター 北風政史 部長)
 

<番外編>
怒りと敵意が冠動脈性心疾患の発症や予後不良と関係 怒りと敵意は健康な集団では冠動脈性心疾患(CHD)の発症と,CHD患者では予後不良と関係すると,英国のグループがJournal of the American College of Cardiology の3月17日号に発表した。  
怒りと敵意はCHDに悪影響を及ぼすと考えられているが,これまでのレビューでは結論は得られていない。
同グループは,怒りおよび敵意とCHDとの関係を評価するため,2008年11月までに報告された前向きコホート研究を対象としてメタ解析を行った。  
健康な集団を対象とした25研究とCHD患者を対象とした19研究で,CHDの転帰が検討されていた。
解析の結果,怒りと敵意は健康な集団におけるCHDイベントの増加とCHD患者の予後不良と関係し,ハザード比はそれぞれ1.19(P=0.008)と1.24(P=0.002)であった。  
健康な集団における怒りと敵意のCHDイベントに対する有害な影響は,女性より男性のほうが大きかった。
CHD患者を対象とした研究では,基礎疾患の状態と治療を調整した後も怒りおよび敵意と予後不良との関係は一貫していた。
Chida Y, et al. J Am Coll Cardiol 2009; 53: 936-946. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/19281923

出典 Medical Tribune 2009.4.16 (一部改変)
版権 メディカル・トリビューン社

 

読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。

他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
があります。

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