戯れ言たれる侏儒
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COSMOS試験

戯れ言たれる侏儒 / 2009.04.10 00:21 / 推薦数 : 1

学会ダイジェスト:
第73回日本循環器学会(2009.3.20〜22,大阪)
慢性冠疾患へのスタチン治療、プラーク退縮効果を日本人で初めて確認
COSMOS試験から

冠動脈疾患を持つ慢性期の高コレステロール血症に対し、国内で実施されたCOSMOS試験で、スタチン投与によるプラーク退縮効果が、日本人で初めて確認された。
2009年3月20日から22日まで大阪で開催された第73回日本循環器学会総会・学術集会の最新臨床試験報告2(LBCT2)セッションで、順天堂大学医学部循環器内科学教授の代田浩之氏が発表した。

COSMOS試験(COronary atherosclerosis Study Measuring effects Of Rosuvastatin using intravascular ultrasound in Japanese Subjects)は、ロスバスタチン(商品名:クレストール)のフェーズ4として実施された。

■対象は20歳から75歳までの冠動脈疾患を持つ高コレステロール血症で、待機的CABGまたはPCIを施行した症例。高コレステロール血症の定義は、既治療症例ではLDLコレステロール値が100mg/dL以上、総コレステロール値が180mg/dL以上、未治療症例ではLDLコレステロール値が140mg/dL以上、総コレステロール値が220mg/dL以上とした。
急性心筋梗塞後72時間以内、NYHAで3度または4度などの症例は除外した。

■ロスバスタチンの投与は2.5mg/日から始め、LDLコレステロール値が80mg/dL未満になるまで漸次増量(最大20mg/日)し、76週間投与後の冠動脈プラーク体積をIVUS(血管内超音波法)で評価。試験開始時のプラーク体積と比較した。

■被験者として214人を登録、薬剤を処方しなかった患者やIVUSでの解析ができなかった症例を除く126人を対象とした。ベースラインの患者背景は、平均年齢が62.6歳、男性が76.2%、平均BMIが25.0で、既治療症例が73%を占めた。
高血圧や喫煙、糖尿病の有無などは、通常の冠動脈疾患の患者背景と同様だった。
また、不安定狭心症の患者が10人(7.9%)含まれていた。
ロスバスタチンの76週時点での投与量は16.9mg/日と「かなり高用量だった」(代田氏)。

■試験の結果、平均LDLコレステロール値は減少し、平均HDLコレステロール値は増加、平均LDLコレステロール値/平均HDLコレステロール値は47.5%低下した(p<0.0001)。
また、平均プラーク体積は5.07%減少した(p<0.0001)。血管径に大きな変化はなかったが、血管内腔体積は7.25%増加した(p<0.0001)。

■多変量解析により、プラーク体積に影響する因子を求めたところ、HbA1cが高いと退縮しにくく、プラーク体積が大きいほうが退縮しやすいといった傾向が明らかになった。
症例数は少なかったものの、不安定狭心症では退縮しやすい傾向があった。

■一方、3人に入院を要する貧血や好中球減少症などの副作用が起き、16人が投与を中止または投与量を減らしたものの、副作用のプロフィールはこれまでの臨床試験と同様で、ロスバスタチンの忍容性が示された。

■代田氏の発表後、コメントスピーカーとして登壇した埼玉医科大学国際医療センター心臓内科教授の小宮山伸之氏は、プラークが退縮するメカニズムについて、「リピッドコアが縮み、マクロファージなど炎症性の細胞の浸潤が減少することで起きると推測される」と述べた上で、COSMOS試験でプラーク体積の減少率が5.07%だったことについて、「被験者のうち70%以上がスタチンを投与されたことのある既治療症例だったためではないか」と述べた。

出典 NM online 2009. 3. 24
版権 日経BP社

<関連記事>
日本人の安定期冠動脈疾患患者において初めて動脈硬化退縮を実現?クレストールCOSMOS試験?
Osaka, Mar 22, 2009 - (JCN Newswire) - 大阪で開催されている第73回日本循環器学会総会・学術集会で、日本人の安定期の冠動脈疾患を有する高コレステロール血症患者を対象に、クレストール(ロスバスタチン)による動脈硬化退縮効果を検討したCOSMOS(コスモス)試験が、本日、発表されました。COSMOS試験の結果、一次エンドポイントである冠動脈プラーク体積は5.07%の減少が確認されました(p(0.0001 vs 投与前)。
これにより、クレストールは日本人の安定期冠動脈疾患患者において、初の動脈硬化退縮を実現させたことになります。

COSMOS試験はクレストールを2.5mg/日から投与を開始し、LDL-Cを80mg/dL未満に低下するまで漸次増量させて(最大20mg/日)、76週間投与後の冠動脈プラーク体積の変化をIVUS(血管内超音波法)を用いて検討した試験です。
投与後のLDL-Cは82.9mg/dLまで低下、HDL-Cは55.2mg/dLまで上昇、LDL-C/HDL-C比は1.56まで低下しました。
クレストールによるこれら脂質プロファイルの改善が動脈硬化退縮を実現する大きな要因であると考えられます。
また、安全性においてもクレストールの1日最大用量20mgまでの忍容性は良好でした。

試験を発表した順天堂大学医学部循環器内科学の代田浩之教授は「これまで、日本人の急性期冠動脈疾患患者を対象にスタチンによる冠動脈プラークの体積変化が検討された報告はありましたが、COSMOS試験は、安定期冠動脈疾患患者を対象とした初めての試験です。この結果を受け、これからの脂質異常症治療には、日本人においても動脈硬化の退縮を目指した治療が重要であると考えます。また退縮を実現するためには積極的なLDL-CとHDL-Cの管理を進めていくこと、つまりLDL-C/HDL-C比1.5を目指した治療が重要であると考えます」と語っています。
GALAXYプログラム
COSMOS試験はスタチン研究における未解明の重要な問題に取り組むために計画された世界的な研究であるアストラゼネカのGALAXYプログラムのひとつです。
これまでGALAXYプログラムには世界55カ国から69,000例を超える患者が登録されています。
http://www.astrazeneca.co.jp/activity/press/2009/09_03_22.html

 

<コメント>
昨日はMRさんの面会日でした。
塩野義のMRさんが、このCOSMOS試験の結果を持参のノートパソコンで説明してくれました。
説明を聞いてすぐに感じたことを列記します。
■ロスバスタチンの使用量が際立って多い
(当院では、ほとんどの症例で2.5mgである程度のコントロールが可能。コントロール不良例ではエゼチミブを併用しています。但しLDL-Cを80mg/dL未満を目標とした場合には高用量が必要かも知れません。)
■評価した冠動脈はどの部位か(つまり責任病変かどうか)
(この質問にMRさんは答えられず。二人でじっくり調べたら責任病変にはPCIを行い、他の50%以下の病変で検討と判明。つまり有意狭窄でない部位で評価していることがわかった。)
■折角IVUSをやっているのだからプラークの性情、つまり安定、不安定プラークの検討がしてあるかと聞くと、やってないという返事。検討しているがいい結果(不安定プラークは安定プラークに改善)が出なかったのではと勘ぐる。
■プラークの体積が改善という結果であったが狭窄率の改善はどうだったかと意地悪く質問したが、彼は答えられず。
プラーク体積が減少しても狭窄率に変化のない可能性があることをシェーマで彼に図示してみた。

それにしてもGALAXYプログラム の中での、日本発のCOSMOS試験。
名前が格好いいですね。


熊谷守一  三毛猫
http://www.oida-art.com/buy/detail/1530.html

<番外編>
医師不足対策で臨床研修制度見直しは本末転倒
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/tsuchiya/200903/510009.html
臨床研修制度改定における計画配置について
http://medical.nikkeibp.co.jp/mem/pub/blog/tsuchiya/200903/510009.pdf
「朝まで生テレビ!医療崩壊」を視聴者はこう見た
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/honda/200903/510008.html
自民党 VS 民主党
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cadetto/0901-t1/200903/509999.html
(アンケートに医師の本音が出ています)

 

<きょう聴いた一枚のCD>
PRIMO MAYUKO KAMIO」(神尾真由子:ヴァイオリン、ヴァディム・グラドコフ:ピアノ)

クラシックCDの愛聴盤
http://mozart-kozou.blog.so-net.ne.jp/2008-10-16
https://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/3540503/s/

プリモ
http://www.shop.kotenha.com/ec-classic/pc/package_details/index.php?package_id=4108032143

神尾真由子のデビューCD「PRIMO」
http://homepage1.nifty.com/classicalcd/cdreviews/2008-1/2008060401.htm

 

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