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< 日本版SYNTAX その2(2/3) | メイン | ABSORB試験 >
第8回日本心血管カテーテル治療学会
〜外科から〜 日本版SYNTAXの実施を
東京女子医科大学心臓血管外科学の西田博講師は,SYNTAXの結果を受けて今後の展望をコメントし,外科で既に実施されている全国的な登録調査が内科でも実施されることが望ましいとしたほか,将来日本版SYNTAXが実施されることへの期待を述べた。
同講師は,まず欧州の国別PCIとCABGの実施率を人口比で示し,ここに日本のデータをプロットした。
PCIはドイツ,フランスに続いて上位に位置するのに対し,CABGはほぼ最下位であり,諸外国と比較しても低率であることが示された(図2)。
同講師は,SYNTAXが発表されるかなり前から日本では冠動脈疾患高リスク症例に対してPCIが選択されており,これは「日本の内科医の"先走った"先見の明,あるいは自律性の欠如」ではないかと指摘した。
次に,SYNTAXを解析し,一次エンドポイントに含まれている脳血管障害が,CABGのほうがPCIより有意に多かった点について触れた。
同講師は,off-pump手術の割合が欧米に比べ格段に高い日本では脳血管障害の発症率はSYNTAXにおける発症率より低くなっているはずであると指摘し,さらにCABGで使用するグラフトについても,内胸動脈グラフトの使用が多いため,グラフト閉塞も低率であると考えられるとした。
同講師は「SYNTAXに参加するようなレベルの高い施設で得られるデータを世界,あるいはわが国のすべての医療現場に当てはめるには,個々の国で全国調査を行い,その結果と擦り合わせる必要がある」と主張した。
日本では,日本胸部外科学会が,国勢調査とも言える全症例調査を1984年から実施しているが,CABGの実施件数は2002年をピークに減少が続いている。
この調査は95%の高い回収率となっており,日本のCA BG全体の状況を表していると考えられるが,待機的手術の成績は30日死亡率が0.86%,院内死亡が1.5%と良好だった。
SYNTAXでは,off-pump手術の割合が15%程度であったのに対し,日本では61%を超えており,3枝病変やLMT病変においてもoff-pumpの割合が6割となっていた。
また,動脈グラフトの使用率についても,SYNTAXでは18.9%だったが,日本の調査では3枝病変で29.9%,LMT病変で38.2%と多くなっていた。
同講師は「SYNTAXに日本の施設が参加していたら,これらの割合はさらに上がるはず」としている。
このように,外科で全症例を対象にした調査を行う環境は整っており,内科でも日本心血管カテーテル治療学会,日本心血管インターベンション学会の再統合に加え,循環器専門医制度とリンクするなどのなかば義務化した調査体制が整えば,「冠動脈疾患診療を考えるうえで医療の質の向上だけでなく,診療報酬の適正化を訴えるうえでも貴重なデータベースが構築されるのではないか」としている。
こうした背景から,同講師は「欧米の報告を評論し合うよりも,日本版SYNTAXを実施すべく外科と内科が協働すべき時代ではないか」と意見を述べた。
出典 Medical Tribune 2009.3.5 (一部改変)
版権 メディカル・トリビューン社
<コメント>
循環器内科医に対して結構辛口コメントです。
読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他に
ふくろう医者の診察室
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