戯れ言たれる侏儒
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Lp(a)

戯れ言たれる侏儒 / 2009.02.21 00:08 / 推薦数 : 0

Lp(a)は以前から、心筋梗塞発症のリスクファクターとして注目されて来ました。
私も、しばらく以前は検査項目の一つとしてオーダーして来ました。
しかし、薬物介入による改善もあまり期待できないことより、最近では研究テーマとしてとりあげられることも余りないようです。
心筋梗塞患者でLp(a)が高値を示したといった論文も実際にはあるのでしょうが・・・。
RLPコレステロールも時々測定していますが、今ひとつ実感がわきません。

そんな中、久しぶりにLp(a)をテーマにした論文を目にしました。

親が40歳未満で心筋梗塞を発症した子にはLp(a)検査が必要
■ウィーン大学病院(ウィーン)小児・青年期医学科のMaria Fritsch博士らは「小児患者の父親または母親が既に30歳代で心筋梗塞を発症している場合は,その患児のリポ蛋白の代謝も検査すべきである」と第104回ドイツ小児・青年期医学会(DGKJ)の年次集会で発表した。
 
■同博士らは,小児44例を対象に,両親のいずれかが40歳未満で心筋梗塞を発症した場合の脂質代謝障害発現率を検討した。
その結果,黄色腫は発見されず,角膜リポイド環は1例で発見されたのみであったが,年齢と性を一致させた健康群の90パーセンタイルと比較すると脂質値は明らかに異常であり,総コレステロール値は約21%,LDLコレステロール値は約14%,トリグリセライド値は約23%高いことが明らかになった。

■また,約5例中1例に低HDLコレステロール値が認められたほか,31.8%に高リポ蛋白〔Lp(a)〕値が認められ,高Lp(a)値のみが認められたのは25%であった。
 
■さらにスクリーニング所見から,患児の4.5%では家族性高コレステロール血症が疑われ,16%では家族性複合型脂質異常症が確認された。
 
■同博士は「親が早期に心筋梗塞を発症している場合には,子がリポ蛋白の代謝障害を生じている可能性が高く,こうしたケースではLp(a)スクリーニングの実施が妥当であると考えられる」と主張した。


出典 Medical Tribune 2009.2.12
版権 メディカル・トリビューン社

<コメント>
「両親が30歳代で心筋梗塞を発症・・・」
日本ではFHでない限りあまり見かけないケースです。
Lp(a)が小児の脂質異常症の発見の糸口になるということのようですが、どうしてそういった結論が導き出されるのか
今ひとつわかりにくい論文でした。
 

<Lp(a) 関連サイト>
[PDF] 8.Lp(a)
http://www.kessen-junkan.com/2004121204/29.pdf
(Lp(a)に関して詳述されています)
リポプロテイン(a), LP(a)
http://www.okayama-u.ac.jp/user/hos/kensa/sisitu/lpa.htm 
■リポ蛋白(a)(Lp(a))は超遠心ではLDLとHDLの間に存在し、その化学組成はLDLに類似している。
すなわちコレステロールは45%、リン脂質19%、トリグリセリド5%で、アポ蛋白は31%である。
■このアポ蛋白にはLDLにはないアポ(a)がアポB-100とS-S結合して存在している点が最大の特徴である。
さらにシアル酸などの糖鎖含有量が28%と多いのも特徴である。
■そしてアポ(a)はプラスミノゲンのクリングルⅣの繰り返し構造をしており、しかもこの繰り返し数が個体によって異なるためアポ(a)の分子量に多様性が生じ、Lp(a)に種々のフェノタイプが存在する原因となっている。
検査の目的として動脈硬化の予防・治療という観点からLp(a)濃度が測定されている。
■またPTCA施行後の再狭窄がLp(a)高値例において多いことから、その予後判定などにも用いられている。

リポプロテイン(a)
http://www9.ocn.ne.jp/~taramihp/faq121111.htm
■リポ蛋白(a)( Lp(a) )は動脈硬化の独立した危険因子として,最近急激に注目を集めているリポ蛋白です。
この高値と心血管障害などの血栓性疾患や動脈硬化性疾患との強い関連性が多く報告されています。
しかも,総コレステロールや中性脂肪なとは独立した危険因子であることがわかっています。
■年齢,性別による差は認められません。
しかし,総コレステロールやLDLコレステロール(いわゆる「悪玉コレステロール」)と若干の関連は認められるという報告もいくつかはあります.。
■Lp(a)は,血管内での血液凝固に対抗する線溶系(動脈硬化の原因の一部でもある血管の中で起こった不必要な血液の凝固を溶かす役割を持っている)のプラスミノゲンに著しく構造が似ています。
■このため,プラスミノゲンにかかわる線溶系の活性を低下させると考えられています。
このことが,リポ蛋白としての働きとともに,血液凝固線溶系にも影響を与え,動脈硬化の発症進展にかかわっていると考えられるようになっています。

Lp(a) and atherosclerosis
https://www.heartdecision.org/chdrisk/v_hd/patient_edu_docs/Lpa_2007.pdf


<RLP-C 関連サイト>
レムナント様リポ蛋白コレステロール(RLP-C)
http://www.srl.info/srlinfo/kensa_ref_cd/KENSA/SRL2270.htm

リポ蛋白
http://hobab.fc2web.com/sub2-lipoprotein.htm

高TG血症治療の最近の話題-食後の高脂血症
http://www.jaog.or.jp/JAPANESE/MEMBERS/TANPA/H9/971013

[PDF] RLP-C(レムナント様リポ蛋白コレステロール)が 臨床的により使い やすくなりました
http://www.jimro.co.jp/medical/otsuka/04.rlp-c/01.seihin/02.pdf/rlp_c_h_risk.pdf

[PDF] 11.レムナント様リポ蛋白コレステロール
http://www.kessen-junkan.com/2004121204/45.pdf

[PDF] N-3 系脂肪酸は中性脂肪のみならず、RLP コレステロールを 低下させ得るか?
http://www.tai-ken.jp/josei/kenko-r/kenko-21/R21-91-97.pdf

<自遊時間>
少し前に買った本に「考える血管」というブルーバックスの本があります。
買ったままで読んでなかったのですがパラパラと頁(ページ)をめくったら結構面白そうでした。
買ってホカっておいて何ですが、面白そうなところをこれから紹介しようかなと思っています。

血管は、単なるパイプではなかった! 
急速に進展した分子レベル、遺伝子レベルの研究は、従来の血管像をあざやかに描き変えた。
全身の細胞と情報をやりとりし、相互に影響をおよぼしあいながら能動的にふるまう、「考える」システムとしての姿が見えてきたのである。
たとえば、収縮しなければならないときは自ら収縮物質を生成する。
肝臓などの臓器とは互いの存在に重要な因子を出して支えあう。
さらには、がん、高血圧症、心臓疾患など、重い病気に重要な役割を果たすことが判明し、血管への注目度は日々高まっている。
ノーベル賞学者が予言した「動脈硬化を進める遺伝子」の発見者が、最新の知見を引っ提げ、知られざる血管の実像をヴィヴィッドに語る。
http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2571765
(書評より)


 

読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~
http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21
http://wellfrog.exblog.jp/ 
があります。

 

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