戯れ言たれる侏儒
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INTERHEART study

戯れ言たれる侏儒 / 2009.01.22 07:47 / 推薦数 : 0

ちょっと古いのですが、第14回国際動脈硬化学会(ISA2006 2006.6.19~22 ローマ)で発表されたINTERHEART試験の記事で勉強しました。

apoB/apoA-1比が良好な予測因子に
■動脈硬化の進展を表す指標としては,現在LDLコレステロール(LDL-C)値やトリグリセライド(TG)値,HDLコレステロール(HDL-C)値が用いられているが,HDL-Cに含まれるアポリポ蛋白質A(apoA)とそれ以外のコレステロールに含まれるapoBの比が心血管疾患の進行を予測する優れた因子であるとの報告がある。

■スウェーデン・King Gustaf V Research InstituteのG. Warrdius氏はワークショップ「Guidelines and Global risk」において,apoB/apoA-1比の計測が,
(1)空腹時の血液採取を必要としない
(2)凍結サンプルでも分析が可能
(3)TG高値でも影響を受けない
(4)変動係数が 5 %未満で誤差が少ない
ことから,臨床的に優れたマーカーであると述べ,自身のデータからapoB/apoA-1比が高値になるほど心筋梗塞や脳卒中の発症頻度が高くなることを示した。

■また,急性心筋梗塞患者 1 万5,152例と対照群 1 万4,820例を比較したINTERHEART試験では,Population Attributable Risk(PAR)としてapoB/apoA-1比高値が49.2%に相当し,喫煙や糖尿病,高血圧と比べても心筋梗塞発症の予測因子として優れていることを示した(Yusuf S, et al. Lancet 2004; 364: 937-952)。

■同氏は「apoB/apoA-1比と喫煙の有無から心血管疾患の発症が約75%予測できるだろう」と述べた。

合成HDL局注でプラーク退縮
■HDLの抗動脈硬化作用に着目した治療戦略の展望としては,現在HDL内のコレステリルエステルをVLDLやLDLに転送する作用を有するコレステリルエステル転送蛋白質(CETP)を阻害するCETP阻害薬やHDLの抗動脈硬化作用を担うapoA-1の臨床応用を目指した研究が展開されている。

■イタリア・ミラノ大学のG. Franceschini氏はで,自身が開発にかかわってきた合成HDLを動脈硬化巣に局注することによって動脈硬化の退縮が可能であることを示した。

■同氏らは,合成apoA-1であるA-I Mirano 1.0gを90分以上かけてウサギの動脈硬化巣に局注したところ,プラークが約30%退縮し血管内膜肥厚も抑制されたことが認められた。

■さらに,急性冠症候群の患者に対してA-I Miranoの化合物であるETC-216を静注したところ,5 週間後にアテローム容積が約 4 %減少したという。

■スタチン治療によりLDL-C値を60mg/dLにコントロールした場合は24か月後にアテローム容積が 6 ~7 %減少したのに対して,ETC-216は 5 週間で約 4 %低下したことに同氏は言及した。
また,ウサギの心筋梗塞モデルにETC-216を投与したところ,梗塞巣が約57%低下したという。さらに A-I Miranoが再狭窄予防作用や脳卒中における神経保護作用も併せ持つことを示すデータを提示し,今後の臨床応用への展開に期待すると述べた。

出典 Medical Tribune 2006.8.3
版権 メディカル・トリビューン社

<コメント>
■非空腹時の血液検体と言うのがユニークなところかも知れません。
■ApoB/ApoA1比とTC/HDL-C比の組み合わせが最強の予測因子かも知れません。
■この調査には日本人も含まれているため、国内でも使用できる指標といえます。
■中間リポ蛋白、酸化LDL、smalldense LDL、ミドバンドなどの動脈硬化促進因子はApoBを構成成分とているためApoBが強い指標となっている。
(千葉大 斉藤康先生のコメント MMJ January 2009)
■ランセット誌に同様の論文が出ています。
Lipids,lipoproteins,and apolipoproteins as risk markers of myocardial infarction in 52 countries (the INTERHEART study ):a case-control study
McQueen MJ, et al. Lancet 372:224 - 233,2008
<結論>
非空腹時のApoB/ApoA1比は急性心筋梗塞のリスク予測においていずれのコレステロール比よりも優れており、これはすべての人種、男性・女性、年齢層に一貫しており、全世界の診療現場に導入すべき有用な指標である。

 

他に
ふくろう医者の診察室
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き) 
「井蛙内科/開業医診療録(3)」2008.12.11~
http://wellfrog3.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録(2)」2008.5.21~ http://wellfrog2.exblog.jp/
「井蛙内科/開業医診療録」 ~2008.5.21 http://wellfrog.exblog.jp/ 
(内科医向き)
があります。

 

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