戯れ言たれる侏儒
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白衣高血圧と白衣現象

戯れ言たれる侏儒 / 2009.01.02 00:39 / 推薦数 : 1

日本医事新報に桑島巌先生の書かれた記事で勉強しました。
白衣高血圧と白衣現象は、もはや目新しい話題ではありませんが、日常臨床ではいつも問題になることですのでとりあげてみました。

個人的な話で恐縮ですが、1か月前より血圧をデジタル血圧計の測定値と聴診による測定値の両方を患者さんに提示するようにしています。
実行して気づいたことですが、デジタル血圧計では正確に脈拍数が出ます。
聴診法ではどうしても脈拍数を疎かになります。
さらに2つの測定法の数値が出ることにより私自身に血圧測定時の集中心と緊張感が生まれ以前よりきちんと測定するようになりました。

 

■「白衣高血圧」の定義
24時間血圧は正常なのに診察室でのみ高血圧となる状態
■「白衣現象」の定義
高血圧の有無にかかわらず、診察室で一過性に著しく血圧が上昇する現象そのもの

■医療機関に限定した血圧上昇であれば、予後は正常血圧症例と同様に良好と考えることができる


出典 日本医事新報 No.4381 2008.4.12
版権 日本医事新報社

<関連サイト>
血圧測定値が変動する場合
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamph/pamph_04/panfu04_07.html
(国立循環器病センターのサイトです)
診察室で医師や看護婦に測ってもらった血圧は高いが、自宅で自分で測ると正常という人もいます。白衣の医療スタッフの前では血圧がアップするという意味で『白衣高血圧』と呼びます。この場合には降圧薬は原則として必要ありません。
家庭血圧が高血圧で、診察室での血圧がさらに高い場合を『白衣現象』と呼んでいます。


高血圧講演会
http://blog.m3.com/magic/20060428/1

白衣高血圧にどう対処するか
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=%E7%99%BD%E8%A1%A3%E7%8F%BE%E8%B1%A1&perpage=0&order=0&page=0&id=M3026331&year=1997-1998&type=allround
■正常値をどこに置くかで,白衣高血圧の頻度は12.1?53.2%の幅を示す
■血圧動揺性自体が,臓器障害の進展に関与しているとの報告もある
■白衣高血圧に対するα1遮断薬の有用性がHypertension and Lipid Trial(HALT) Studyにより確認され,白衣高血圧の発症機序に交感神経α1受容体の関与が示唆されている
(白衣高血圧の背景に,末梢血管抵抗の増大がうかがわれる)

24時間血圧計の使用 (ABPM) 基準に関する ガイドライン
http://www.jcc.gr.jp/banner/guideline/guide06.pdf
(1998-1999合同研究班報告とちょっと古いです)

白衣現象の指標の有用性に疑問
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=%E7%99%BD%E8%A1%A3%E7%8F%BE%E8%B1%A1&perpage=0&order=0&page=0&id=M3131451&year=1997-1998&type=allround
■降圧治療による左室肥大の改善と相関したのは白衣現象の指標ではなく,日中のABP
■Parati博士らは,SAMPLE(Study on Ambulatory Monitoring of Pressure and Lisinopril)研究に参加した206例を対象に,(1)外来血圧と日中のABPおよび家庭血圧との差は長期間の降圧療法によって減少するか(2)これら白衣現象を表すとされる 2 つの指標の間にはどのような関係があるか(3)治療による臓器障害の改善の指標として何が有用か?を検討した。
その結果,LVMIおよび各血圧値はいずれも有意に低下したが,上述の問題については,次のような結論が得られた。
 (1)白衣現象の 2 つの指標はいずれも有意に減少し,プラセボ群と比べても有意に小さかった。
 (2)外来血圧と家庭血圧の差より,外来血圧と日中のABPとの差のほうが大きく,両者の間には相関が認められた。
 (3)治療によるLVMIの低下と白衣現象の 2 つの指標の低下の間には相関は認められず,日中のABPの低下が最も良好な相関を示した。

24時間自由行動下血圧モニタリング
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=%E7%99%BD%E8%A1%A3%E7%8F%BE%E8%B1%A1&perpage=0&order=0&page=0&id=M3025291&year=1997-1998&type=allround
白衣現象は,加齢,そして血圧レベル(随時血圧)の上昇に伴って著しくなる。つまり,高齢者では白衣現象あるいは白衣高血圧を示しやすく,それを除外できないまま降圧治療を行えば,過降圧がもたらされ,脳心合併症の原因となるケースも少なくない


Dr. Pickeringの提唱する“Masked Hypertension”
VS 桑島氏の提唱する“仮面高血圧”
同じものか,それとも似て非なるものか 前編
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=%E7%99%BD%E8%A1%A3%E7%8F%BE%E8%B1%A1&perpage=0&order=0&page=0&id=M3810241&year=2005&type=allround
■Masked Hypertensionを仮面高血圧と邦訳したのは私ですが,その内容はPickering先生の研究する未治療高血圧患者についてではなく,降圧治療中患者にみられる外来血圧とABPの乖離について言及したものでした(桑島)
■重要なのは,リスクはおそらく全般的な血圧値で決まる(Pickering)

HOT Studyから示唆される外来血圧,家庭血圧の信頼性,
および白衣性高血圧の評価と診療指針
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=%E7%99%BD%E8%A1%A3%E7%8F%BE%E8%B1%A1&perpage=0&order=0&page=0&id=M3020251&year=1997-1998&type=allround

高血圧治療における
24時間血圧コントロールの
重要性と医療経済性
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=%E7%99%BD%E8%A1%A3%E7%8F%BE%E8%B1%A1&perpage=0&order=0&page=1&id=M3721241&year=2004&type=allround
■朝晩の家庭血圧を測ることで,各種降圧薬のM/E(morning-evening)比が容易にわかります。これはABPMでのT/P比に相当します
■本来下がるべき夜間血圧が下がらないケースが予後に悪影響を及ぼすのは間違いない(夜間血圧が低いのは心血管の安息と捉えるべき)
■利尿薬はT/P比,M/E比が 1 という,最も薬効持続の長い薬剤で,今後再評価されることは必至
■家庭血圧を指標として心血管系疾患抑制に及ぼすCa拮抗薬,ARB,ACE阻害薬の作用の比較,それに至適降圧レベルの検索を目的に行ったHOMED-BP(Hypertension Objective treatment based on Measurement by Electrical Devices of Blood Pressure)研究の中間解析でも,単剤による血圧コントロールはCa拮抗薬が最も優れている
■日本人では食塩摂取量が多いため,RA系抑制薬よりCa拮抗薬の効果が優れている
■RA系抑制薬にはbeyond blood pressure lowering effectが期待されていますが,Staessenらのメタ分析をはじめとして脳卒中に対する降圧の重要性は証明されていますので,高血圧治療では血圧を下げることが最重要な効果をもたらすのは間違いない
■家庭血圧計の導入によって年間3,000億円の医療費削減が見込める

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